公開日:2022年 6月 1日
更新日:2022年 6月 6日
本日は血友病について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
血友病は、生まれつき血液凝固因子というタンパク質の一部が足りない病気です。血液凝固因子は、出血している部位の血液を固めるために必要なタンパク質です。
血液凝固因子は13種類あり、中でも第8因子が足りない場合は血友病A、第9因子が足りない場合は血友病Bと言われています。
そのため、血友病では、出血が止まりにくくなります。通常出血したときは、血管と血小板が血を止めるために働き、血液凝固因子がタンパク質の網を作って出血したところを塞ぎ、血を止めています。
血液凝固因子が足りないことによって出血したところを塞ぐことができなくなるのです。日本での血友病の発症は、年間約50~60人であると言われています。
血友病の原因は、遺伝子の異常です。遺伝子のX染色体に存在している第8因子遺伝子、もしくは第9因子遺伝子に異常が起こると、第8因子と第9因子を十分に作ることができなくなり、血友病を発症するのです。
女性の場合は、父親と母親のどちらかから遺伝子変異のあるX染色体を受け継いでも、もう一方の親から正常なX染色体を受け継ぐと、正常な第8因子または第9因子を作ることができます。
男性はX染色体が1つしかありません。そのため、保因者の女性から遺伝子変異のあるX染色体を受け継ぐと、血友病を発症します。
そのため、女性が血友病を発症するケースはほとんど見られず、男性の発症が多いです。
血友病の症状は、全身のいろいろな部位で出血が止まりにくくなることです。特に、皮膚の表面で出血が起こることよりも体の中で出血が起こる内出血が問題になります。
血友病による内出血がよく見られる場所は、関節や筋肉部分です。関節での内出血は肘や膝、足首などに起こることが多く、腫れや痛み、熱感などの症状が現れます。筋肉での内出血も、痛みや腫れなどの症状が現れます。
他にも、血友病では鼻や口腔内や歯茎から出血が起こったり、皮膚に青あざができたり、血尿が起こったりすることもあります。
血友病の主な改善方法は、血液凝固因子が含まれている薬剤を注射することです。手術や抜歯などの出血を伴う手術や処置を行う場合、その前に血液凝固因子製剤を注射しておくことが必要になります。
運動会など出血をする可能性がある場合や旅行などすぐに対応することができない場合も予定の日の前に血液凝固因子製剤を注射しておくことが大事です。
血液凝固因子の注射を定期的に行うことで、出血を防ぎ、日常生活で現れる制限を少なくすることができるのです。
出血で特に注意が必要なことは、頭蓋内出血や消化管出血です。頭蓋内出血や消化管出血が起こると、重い後遺症やショック症状などにつながることもあります。
また、同じ部位で何度も繰り返し出血を起こすと、関節症などの症状が現れることもあるため注意しましょう。
出血したときは、出血した部位を圧迫し冷やすことが大事です。軽い傷の場合は、出血した部位をよく洗ってガーゼなどで圧迫して止血を行います。
血が止まらない場合は血液凝固因子製剤の投与を行い、医者に相談しましょう。
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