心因性難聴の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年   6月23日

更新日:2023年  11月 1日

本日は心因性難聴について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 心因性難聴とは
  • 心因性難聴の原因
  • 心因性難聴の症状
  • 心因性難聴の改善方法
  • 心因性難聴のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

心因性難聴は、心理的な影響によって起こる難聴

心因性難聴は、心理的な影響によって起こる難聴のことです。

 

心因性難聴は、聞こえに関する器官に問題がないのにもかかわらず、脳では音と認識されないことによって起こります。

 

男性より女性に起こることが多いです。

心因性難聴の原因は、精神的なストレス

心因性難聴の原因は、精神的なストレスです。強いストレスや不安を抱えている時におこります。家族や友達など周りの人との人間関係のトラブルなどが原因となって起こることが多いです。

 

心因性難聴が起こりやすい性格は、幼児的性格や依存心が強い性格です。

 

最近、日本では、学童期の子供の心因性難聴が増えています。これは、家族や友達や先生との心理的葛藤や学校や家庭の環境によるストレスが原因であることがほとんどです。ストレスや葛藤から逃げるために難聴が起きるのです。

 

心因性難聴は、心理的な要因によって発生する聴覚障害です。物理的な耳の損傷や生理的な異常がないにもかかわらず、聴力の低下を経験します。この状態の原因は多岐にわたり、以下の要因が含まれます。

 

1. ストレスと心理的トラウマ

過度のストレスや心理的トラウマは、聴力障害を引き起こすことがあります。特に重大な人生の出来事や感情的な出来事が関連していることがあります。

 

2. 不安障害

不安障害やパニック障害のような心理的な病気は、心因性難聴の原因となることがあります。

 

3. うつ病

うつ病は身体的な症状を引き起こすことがあり、これには聴力に関する問題も含まれることがあります。

 

4. 心理的な防御機制

聴力障害は、心理的な防御機制の一部として発生することがあります。これは、感情的な苦痛やトラウマから逃れるための無意識の試みとして発生することがあります。

 

5. 解離性障害

解離性障害の一環として聴力障害が発生することがあります。これは、ストレスが高い状況に対処するための心理的な反応です。

 

6. 心理社会的要因

社会的な孤立や対人関係の問題、家庭内の緊張などが心因性難聴を引き起こす可能性があります。

 

7. 注意の偏り

特定の状況や感情的な状態に集中することで、無意識に聴力への注意が減少し、聴力障害を感じることがあります。

 

心因性難聴の判断は、他の医学的な原因を排除した上で行われます。改善には、心理的な方法、カウンセリング、ストレス管理技術、場合によっては抗不安薬や抗うつ薬の使用が含まれることがあります。

心因性難聴の症状は、両側に突然現れる

心因性難聴の症状は、両側に突然現れます。特徴は、聴力を調べた結果からわかる難聴の度合いに比べて、日常会話にあまり支障がないということです。

 

心因性難聴では、器官に障害が起きているわけではありません。そのため、実際は音は聞こえていますが、脳で音を感じることができない状態になります。

 

学童期の心因性難聴の場合は、自分自身で難聴に気づいておらず学校などで調べた時に発見されることもあります。

心因性難聴は、心理的な要因によって引き起こされる聴力障害です。この状態には、物理的な耳の損傷や生理的な異常がないにもかかわらず、以下のような主な症状が伴うことがあります。

 

突然の聴力低下:通常、心因性難聴は突然に発症し、片耳または両耳に影響を与える可能性があります。

 

耳鳴り(ティニタス):耳鳴りは心因性難聴に伴う典型的な症状の一つで、耳の中での鳴りやブザーのような音が聞こえる感覚を指します。

 

平衡感覚の問題:めまいやバランスの問題が発生することがあります。

 

聴力の変動:症状は一定せず、時間とともに聴力が変動することがあります。

 

ストレスや心理的トラウマとの関連:症状は、高いストレスや心理的なトラウマを経験した後に発生することが一般的です。

 

コミュニケーションの困難:会話を理解するのが難しくなったり、他人の話し声が遠く感じられたりすることがあります。

 

聴覚を調べた時の正常結果:聴覚で物理的な聴力損失の証拠が見つからないことが一般的です。

 

感情的な影響:しばしば不安、抑うつ、または感情的な圧迫感を伴うことがあります。

 

心因性難聴の判断は、他の医学的な原因を排除した上で行われます。この状態は通常、心理的な方法、カウンセリング、ストレス管理技術、場合によっては薬を通じて改善を行います。

心因性難聴の改善方法は、原因となっているストレスを軽くする

心因性難聴の改善方法は、原因となっているストレスを軽くすることです。まずは聞こえに関する器官には特に障害が起きていないということを自分も家族などの周りの人も理解をすることが必要です。

 

定期的に聴力を調べて様子を見ながら原因と考えられる精神的ストレスを軽くすることが大切です。原因となっているストレスがわからない場合は、まずはストレスの要因を見つけることが大事になります。

 

必要な場合は、精神科などに行き相談して改善を進めることもあります。

心因性難聴の改善方法は、その根底にある心理的な要因に焦点を当てます。この種の難聴は、身体的な耳の損傷ではなく、心理的なストレスやトラウマが原因で発生するため、改善法は伝統的な聴力障害の改善とは異なります。

 

1. 心理的な方法

心因性難聴の改善において最も重要なのは、心理的な方法です。これには、CBTや精神力動的な改善などが含まれます。この種の方法は、ストレスや不安、抑うつなど、難聴の根底にある心理的な問題に対処します。

 

2. カウンセリング

その家族へのカウンセリングが行われ、状態についての理解を深め、感情的なサポートを提供します。このプロセスは、経験している心理的な緊張やトラウマに対処するのに役立ちます。

 

3. リラクゼーション技法

ストレス管理とリラクゼーション技法(瞑想、深呼吸、筋弛緩方法など)が、緊張を緩和し、症状を軽減するのに役立ちます。

 

4. 薬

必要に応じて、抗不安薬や抗うつ薬が処方されることがあります。これらは、根底にある不安やうつ病を改善するために使用されます。

 

5. 教育とサポート

本人とその家族に対して、状態についての教育とサポートを提供します。これにより、症状の理解と適切な対処法が促進されます。

 

6. 生活習慣の改善

睡眠、運動、栄養など、健康的な生活習慣を促進することも、全体的な心理的健康を改善するのに役立ちます。

 

7. 定期的なフォローアップ

定期的なフォローアップが行われ、改善の進行状況を評価し、必要に応じて計画を調整します。

 

心因性難聴の改善方法は、多職種のチームによる包括的なアプローチが求められることが多いです。

心因性難聴の改善において、直接的に聴力障害を改善する薬は存在しませんが、症状の原因となる心理的な問題に対処するために、以下のような薬が処方されることがあります。

 

1. 抗不安薬

名前: ベンゾジアゼピン系薬剤(例:ディアゼパム、ロラゼパム)

効果: 短期間の不安症状の緩和に用いられます。これらはリラクゼーションを促し、緊張や不安を減少させます。

 

2. 抗うつ薬

名前: SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)(例:セルトラリン、フルオキセチン)

効果: 長期的な不安や抑うつ症状の改善に用いられます。気分を改善し、不安やうつ病による症状を軽減します。

 

3. 睡眠薬

名前: ゾルピデム(アンビエン)など

効果: 睡眠障害がある場合に処方されることがあり、良質な睡眠を促し、ストレスや不安を軽減します。

 

これらの薬は副作用があるため、医師の指示に基づいて慎重に使用する必要があります。心因性難聴の根底にある心理的な問題に対処するために、薬はしばしば心理的な方法と併用されます。

 

これらの薬は、心因性難聴の症状を直接改善するのではなく、不安や抑うつなどの根本的な原因を取り除くことによって間接的に症状を改善することを目的としています。

詐聴

心因性難聴は、明らかに原因が精神的ストレスである難聴です。意図的に難聴を装って起こる難聴もあります。その場合は、心因性難聴ではなく詐聴と言います。

 

詐聴の場合は、改善を行う必要はありません。

心因性難聴に効果的なツボ

期門

太衝

内関

期門

期門は、精神的に落ち着かない時や動悸がする時に効果を発揮するツボです。

 

なんとなくイライラするときや精神的に落ち着かないときは、肝臓の力が強くなり、体の中にエネルギーが溜まって発散することができていないことから起こることが多いです。

 

期門は肝臓に作用するツボで、肝臓に溜まった余分なエネルギーを発散する効果があります。

 

精神的な症状に作用するため、精神的なストレスが原因で起こる心因性難聴を改善するためにも効果が期待できます。

太衝

太衝は、肝経に属しているツボです。肝経は、肝臓や筋肉、目などの普段使っている体の部分と大きく関わっているため、太衝を刺激することで、肉体疲労や精神的ストレス、眼精疲労、肝臓の疲れなどに効果を発揮します。

 

精神的ストレスに効果を発揮することから心因性難聴にも役立つ可能性があります。

内関

内関は、精神を安定させる効果があります。そのため、心因性難聴にも効果が期待できます。

 

乗り物酔いや胃の痛み、喉の痛み、胃の不快感にも効果的です。二日酔いで辛い時にもおすすめのツボです。

ツボの位置と押し方

期門

期門は、第六肋骨と第7肋骨の間(にあるツボです。探すときは、乳頭から指4〜5本分下に下がったところを探しましょう。ピンポイントで探すよりも、何となく押していき、響くような感覚があるところを刺激することをお勧めします

 

胃の不調などの時に強く押しすぎると、気持ち悪くなってしまう可能性もあるため、軽く押すことを心がけましょう。

太衝

太衝は、足の甲にあるツボです。足の親指と人差し指の骨が交わる部分の前にあるへこみにあります。

 

擦るようなイメージで、骨の間を足首に近い方から指先の方に向かって押しましょう。

内関

内関は、手のひらを上に向けた時に手首にできるしわの真ん中から指3本分肘の方に向かって進んだところにあります。

 

押した時に軽くへこんだり、気持ち良いと感じるくらいの痛みがあれば適切な力で刺激できています。親指を使って広めに刺激しましょう。

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