公開日:2019年 12月23日
更新日:2021年 5月 15日
本日は複視について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
複視は、1つの物体を2つの像であると認識してしまうことです。
複視には、大きく分けて2種類あります。1つは、両眼で見たときにだけ二重に見える両眼性複視で、もう1つは、左右どちらかの片方の目だけで見たとき二重に見える単眼性複視です。
人は正しくモノを見るために眼を動かします。この時、両眼は無意識で共同運動を行って左右の眼の像を1つに合わせます。複視は、この眼球運動に障害がある場合に起こることです。
眼球には6個の眼球を動かす眼筋という筋肉がついています。6個の眼球の筋肉は、動眼神経、滑車神経、外転神経という3つの脳神経によって動いています。
左右の眼球は、脳幹の神経細胞と神経路によって巧みに共同運動が行われています。そのために眼筋や脳神経、脳幹に障害が起こると複視が起きてしまうのです。
複視が起きるということは、眼球運動に障害があるということなのです。
複視の原因はたくさんあり、放っておいても自然に回復することもあります。しかし、大きな病気の初期症状として複視が現れることもあります。
単眼性複視は、眼の表面から網膜までの光の伝達が何かが原因で歪んだ時に起こります。モノが三重以上に見えることもあります。
いくつか見える像のうち、1つの像は明るさやコントラストなどの質が正常で、もう1つの像は質が正常ではありません。
よくある原因は、白内障や角膜の形の問題、矯正していない屈折異常などです。屈折異常があると、光線が網膜上に像を結ばなくなります。
その他にも、角膜の瘢痕や水晶体の位置のずれなどが原因として挙げられます。
両眼性複視がある場合は、両眼が同じ対象物に向いていない可能性があります。
正常な状態だと、それぞれの眼は対象の像を別々に受け取っています。それぞれの眼が別々に対象の像を受け取っていても単一の像しか見えません。
単一の像を見るためには、両眼が同時に同じ物に向くようにそろっていることが必要です。両眼がきちんとそろっていない場合、2つの像が見えます。このとき2つの像の質は同じです。
場合によっては、両眼を左右上下などのある特定の方向に大きく動かしたときにだけ両眼性複視が現れることがあります。両眼性複視の原因の多くは、外眼筋を支配する脳神経の病気です。
特定の筋肉だけが原因不明で麻痺することもあります。分かっている原因では、重症筋無力症やボツリヌス症、ギラン・バレー症候群などの神経による筋肉の制御を阻害する病気があります。
これらの病気は全身の筋肉を侵す病気のため、目を動かす筋肉も影響を受けるのです。
左右の目の焦点が合わない時に複視は起こります。複視の原因は目を動かすときにつかう筋肉の異常かその筋肉に指令を出す神経の異常です。複視の多くは、筋肉に指令を出す神経の異常が原因のことが多いです。
目の動きを司っている神経は3種類あります。動眼神経、滑車神経、外転神経です。それぞれの神経が動かす外眼筋は決まっています。
どの神経が障害を受けてしまったのかについて調べるときには、目の動きを見るとわかります。
単眼性複視の場合は、主に視力の衰えが関係しています。1つの老化現象として仕方ないというところもあるのです。
白内障が原因の場合には、すぐに改善をすることが必要ですが、視力の異常が原因の場合は眼鏡やコンタクトレンズで矯正することができます。
ただし、両眼性複視の場合は、脳の病気が関係していることもあります。そのため、十分に注意することが大事です。
単眼性複視には、片目で確認した時にモノが二重に見えるという症状があります。単眼性複視は、近視や遠視、乱視などの屈折異常がある場合や水晶体に異常がある場合に起こるものです。
両眼性複視は、片目で見たときには複視の症状はありません。複視が起きていない通常とおなじようにモノが見えるのです。
しかし、両目で見るときにモノが二重に見えるという症状があります。両眼性複視は、両目で見るときにのみモノが二重に見えるという症状があるのです。
複視が起こる原因は主に老化や糖尿病、甲状腺に関連した病気、脳に関連した病気などのことが多いです。
脳に関連する病気では、脳梗塞や脳腫瘍などの危険性もあります。二重に物が見えるようになった場合はすぐに医師に相談することが大切です。
複視は乱視とは違います。ただの眼の病気というだけではないのです。複視が起きる原因には病気が存在していることがあります。そのため、複視の症状がある場合は調べる必要があります。
複視を調べるには、目の位置と動きを調べます。肉眼ではわからない場合、赤ガラス試験という試験を行います。これは、片目の前に赤いガラスを置き、両方の目をペンライトで照らします。複視の症状があるときには必ず病院に行ってください。
複視があるときには、一時的でも、必ず医師に相談する必要があります。複視がある人は、たとえ複視が消えた場合にもできるだけ早く病院に行くことをお勧めします。
複視のある人が眼科にいくと、通常の眼科での調べること以外に眼球運動について調べます。これは、どの方向の障害か調べるためです。
必要なときには、採血、内科や脳外科への紹介などを検討することもあります。眼球運動障害の原因を調べて、その原因に対した改善方法を行うのです。
複視が原因不明の場合や、原因に対して有効であると思われる改善方法を行っても複視がある場合は、手術やプリズム眼鏡などの方法で改善します。
手術は、外眼筋の位置を付け替えるもので、大人であれば日帰りできることが多いです。プリズム眼鏡は視線のずれを矯正するための眼鏡です。小角度のずれに有効なため使われています。
片目で見ても二重に見える単眼性複視の原因は、乱視や白内障などの病気です。どのような場合であったとしても、複視が出たときは早めに眼科に行く必要があります。
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