公開日:2021年 9月23日
更新日:2023年 11月 2日
本日は老人性難聴について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
老人性難聴の原因は、耳の老化です。耳が老化していく時、耳の中でも内耳に生理的な変化が起こるために難聴が起きるのです。
耳の老化によって、主に感覚細胞と血管、神経に障害が起き、老人性難聴につながります。これには、騒音や感染症、高血圧や糖尿病、薬や食生活などが大きく関わっていると言われています。
老人性難聴は、主に年齢とともに起こる内耳の自然な変化によって引き起こされます。以下は、老人性難聴の主な原因です。
毛細胞の損傷または減少:内耳の聴覚器官であるコルチ器にある毛細胞は、音を電気信号に変換する役割を果たします。加齢に伴い、これらの毛細胞が損傷したり減少したりすると、聴力が低下します。
神経の変化:年齢とともに、耳から脳への聴覚情報を伝達する神経経路が劣化することがあります。
血流の低下:加齢により内耳への血流が減少し、毛細胞への酸素や栄養素の供給が低下することがあります。
内耳の構造的変化:内耳の構造が年齢とともに変化し、これが聴力低下を引き起こすことがあります。
長期間の騒音への曝露:職業や趣味による長期間の騒音への曝露は、加齢による難聴を加速させることがあります。
遺伝的要因:家族歴に難聴がある場合、加齢による難聴のリスクが高まることがあります。
薬剤や病気の影響:一部の薬剤や病気が内耳に影響を及ぼし、聴力低下を引き起こすことがあります。
老人性難聴は一般的に、高周波数の音から影響を受け始め、徐々に聴力が低下していきます。このタイプの難聴は、現在のところ逆転することはできませんが、補聴器や他の聴覚支援技術を通じて管理することができます。また、コミュニケーションの技術を改善することも、日常生活における影響を軽減するのに役立ちます。
老人性難聴の症状は高い音が聞こえにくくなることと言葉の聞き分けが難しくなることです。さらに、雑音が多い場所では雑音として色々聞こえる音の中から聞きたい音を選ぶことができなくなります。
自分の声の大きさもわからなくなります。そのため、必要以上に大きな声で話すようになります。場合によっては怒鳴ったりしてしまうこともあります。
症状が進むと、相手が話していることを繰り返し聞き返したり、大人数で話している時に会話についていくことができなくなります。そのため、だんだんと人付き合いに自信をなくしたり、交流を避けたりするようになる人もいます。
悪化すると鬱症状などにつながることもあります。
老人性難聴は、加齢に伴って起こる聴力の低下で、以下のような主な症状があります。
高音域の聴力低下:老人性難聴は通常、高い周波数の音を聞き取りにくくなることから始まります。
会話の理解困難:特に背景騒音がある環境で、他人の話し声が聞き取りにくくなります。声は聞こえても、言葉がはっきりと理解できないことがあります。
耳鳴り(ティニタス):耳鳴りは老人性難聴の一般的な副症状で、耳の中で鳴る、サイレンのような音や他の連続的な音が聞こえることがあります。
音量を上げる傾向:テレビやラジオの音量を以前よりも高くする必要があると感じることがよくあります。
人々の声がボソボソして聞こえる:会話が明瞭でなく、まるで話し手がボソボソと話しているように聞こえることがあります。
音の歪みや聞き間違い:聞こえる音が歪んでいる、または言葉を聞き間違えることが多くなります。
一般的な音が聞こえにくい:鳥のさえずりやドアベル、電話のベルなど、日常の音が聞こえにくくなることがあります。
老人性難聴は徐々に進行するため、初期には自分自身では気付きにくいことがあります。
老人性難聴の改善方法は、補聴器や人工内耳を使うことです。道具によって耳の機能を補っていくことで音を聞きやすくします。
補聴器は使う人の難聴がどのくらいの程度であるかによって調整をして使います。形もいろいろあるため、耳の形や好みに合わせて使いやすい補聴器を選ぶことが大切です。
補聴器はインターネットでも簡単に手に入れることができますが、老人性難聴で補聴器を使う場合専門家に相談し、自分に合う補聴器を使うことをお勧めします。
老人性難聴の改善では、聴力の低下を補うことと、コミュニケーション能力の改善に焦点を当てています。
1. 補聴器
聴力の補助として最も一般的に用いられるのが補聴器です。補聴器は、聞こえる音を増幅し、聴覚情報を改善します。補聴器には様々なスタイルと技術があり、聴力レベル、ライフスタイル、好みに合わせて選択されます。
2. コクリアインプラント
補聴器による改善が得られない重度の聴力低下の場合、コクリアインプラントが検討されることがあります。これは、外科手術によって内耳に直接電極を埋め込むものです。
3. 聴覚リハビリテーション
補聴器やコクリアインプラントの使用に加えて、聴覚リハビリテーションを通じて、聞き取り能力やコミュニケーションスキルを改善します。
4. 生活環境の調整
家庭や職場の環境を聴覚障害に合わせて調整することも重要です。たとえば、特別な電話機、聴覚支援装置、文字による通信手段の利用などがあります。
5. コミュニケーション戦略の学習
聞き取りやすい環境を作るための戦略、例えば話し手と直接目を合わせる、背景騒音を減らす、などを学ぶことが役立ちます。
6. カウンセリングとサポート
聴力の変化に伴うストレスや不安に対処するためのカウンセリングやサポートグループが役立ちます。
老人性難聴は現在のところ逆転させることはできませんが、上記のような改善法により、生活の質を大幅に改善することができます。
老人性難聴の改善におけるコミュニケーション戦略の学習は、聴力の低下に伴うコミュニケーションの困難を軽減することを目的としています。以下に、具体的な方法をいくつか紹介します。
1. 直接的なコミュニケーション
会話相手に直接顔を向け、目を合わせて話すことで、視覚的な手がかりを利用しやすくなります。
2. 背景騒音の低減
会話をする際は、背景の騒音が少ない静かな環境を選ぶことが重要です。テレビやラジオの音量を下げる、静かな場所で会話をするなどが効果的です。
3. リップリーディング
相手の唇の動きを読むことで、言葉の理解を助けます。リップリーディングの練習やトレーニングを受けることも有用です。
4. 明確な発話
会話相手には、ゆっくり、明確に、そして大きな声で話すように依頼します。また、必要に応じて言葉を繰り返してもらうことも重要です。
5. 手話やジェスチャーの使用
特に聴力が大幅に低下している場合、手話やジェスチャーを学ぶことが有効です。
6. 書き留める
複雑な情報や指示は、書き留めてもらうと理解しやすくなります。
7. 聴覚補助技術の活用
FMシステムや他の聴覚支援技術を利用することで、会話の聞き取りを容易にします。
8. コミュニケーションスキルトレーニング
聴覚障害者向けのコミュニケーションスキルトレーニングプログラムに参加することで、効果的なコミュニケーションの技術を学ぶことができます。
9. 家族や友人への教育
家族や友人に、聴力が低下している人とのコミュニケーション方法について教育することも大切です。
老人性難聴を持つ人々がこれらの戦略を身につけることによって、日常生活におけるコミュニケーションの質が大幅に向上し、社会的な孤立感が軽減されます。
老人性難聴では、症状と原因と改善方法をきちんと理解していくことが非常に大切です。
老人性難聴は、原因を見つけてしっかりと改善を行うことで日常生活をスムーズに送ることができるようになります。老化だから仕方ないと諦めるのではなく、専門家に相談して自分に合う補聴器を見つけ、改善を行いましょう。
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