公開日:2019年 12月23日
更新日:2022年 2月 7日
本日は猫背について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
多くの人は、普段、自分がどんな姿勢なのか気にしていると思います。歩いている時や食事をしている時、仕事の時や家で勉強をしている時、スマートフォンを操作している時などに気付くと猫背になっていることも多いです。
どうしても丸くなった姿勢のほうが楽に感じる人も多いのです。しかし、長い期間猫背の状態でいると、体が歪んだり、痛みが起きたり、病気に繋がったりすることもあります。
猫背は、猫のように背骨が丸くなってしまっている姿勢のことを言います。背骨は、上から頸椎、胸椎、腰椎、仙椎の4つに分けられています。
通常、背骨は頸椎、腰椎は反っており、胸椎、仙椎は丸まっています。そのため、背骨は生理的なS字カーブの弯曲ができています。このS字カーブの形が、胸椎で大きく丸まってくると猫背になります。
猫背は、背骨のS字カーブが崩れている姿勢のため、衝撃の吸収が上手にできなくなり、体に対しての負担が非常に大きいです。肩や腰、首が凝ることにもつながります。
正しい姿勢は、耳、首、肩、骨盤・膝、外くるぶしをつないでいる線がまっすぐになっている姿勢です。鏡などで確認してみましょう。
猫背の原因は、脳が間違って正しい姿勢を覚えていることです。猫背のほうが楽だと日常生活でいつも猫背の状態でいると、脳は猫背が正しい姿勢だと勘違いして覚えてしまいます。
しかし、実際には猫背は筋肉に大きな負担がかかっています。体を圧迫し続け、筋肉への負担が増えると、人間はもっと楽な姿勢をとるようになります。そのようにして猫背がひどくなっていきます。
猫背の原因として1番多い日常の中の原因は、スマートフォンの使いすぎ、長い時間のデスクワークです。他にも、自分の背の高さに合わないキッチンでの料理やストレスで体を丸める、なども原因です。猫背の原因は非常に色々なものがあるのです。
お腹や肩周りの筋肉の不足や低下、ストレートネック、骨盤や背骨の歪みも大きな原因です。特に女性の場合筋肉が少ないため、猫背になりやすいのです。
猫背の改善までの期間には個人差があります。
猫背の状態にもよっても変わります。自分の力で改善を試みるか整体などの専門家に頼るかなど改善の方法でも変わります。猫背の程度も改善方法も人によって様々なため、改善にかかる期間も様々なのです。
猫背の代表的な改善方法にストレッチがあります。しかし、ストレッチをしてもすぐに改善するわけではありません。猫背の改善には、日常生活を過ごす上での姿勢を改善する必要があります。
普段から正しい姿勢を心がけて生活をすることが大事です。そして、ストレッチや運動をして筋力を上げ、根気よく猫背の改善に取り組みましょう。
肩こりや腰痛などの症状が長い期間にわたって続いているのであれば、整体や鍼灸などで姿勢矯正や症状の改善をすることがおすすめです。
自分の力だけよりも専門家の施術の方が効果の実感は早いです。自分に合ったアドバイスもしてもらえるでしょう。自分の状態に合わせた施術が受けられるということも、整体や鍼灸などの専門家に頼るメリットの1つです。
背術を受ければすぐに改善するというものではありませんが、定期的に通うことで段々と改善に向かうでしょう。
猫背でも、特に自覚症状がないため気にしない人も多くいますが、猫背によって起こる悪影響はたくさんあります。
腹筋や背筋を意識して使わない場合、楽な姿勢として猫背になることがほとんどですが、猫背の方が筋肉や骨に負担がかかっている状態になります。そのため、首や肩、胸まわりの筋肉が緊張し固まり、首凝りや肩凝りにつながります。
猫背は見た目も老けて見えます。それだけでなく、腰から下にも悪影響があり、猫背が腰痛やぽっこりお腹、垂れ尻などの原因にもなります。
猫背がひどくなると、胸郭という肺を覆っている肋骨のスペースが圧迫され、肋骨自体の動きが悪くなります。人間は息を吸う時、肋骨が動くことで胸郭に空間を作り肺が膨らみやすい状態をつくります。
しかし、猫背で肋骨自体の動きが悪くなった場合は呼吸が浅くなってしまいます。呼吸が浅くなると、血中の酸素が足りなくなり、美容や健康にも悪影響を及ぼします。血流も悪くなり疲れやすくなったり集中力が低下したりすることもあります。
さらに、猫背の前かがみの姿勢は内臓も圧迫します。内臓が圧迫されると胃腸にも負担がかかるため、逆流性食道炎や便秘につながることがあります。
意外かもしれませんが、猫背は性格と関係しています。ストレスを溜めやすい、自分に自信がない、コミュニケーションが苦手、などの性格の人は猫背になりやすいと言われています。
内向的な性格の人は自然に背中が丸くなることが多く、猫背になりやすいのです。猫背で俯いていることが多いと、脳は勝手に落ち込んでいると判断してしまいます。そのため、猫背がネガティブな気持ちを起こしてしまうこともあります。
筋力が不足している人や低下している人も猫背になりやすいです。背筋が伸びた状態を保つためには筋肉が必要なのです。
筋力の低下が進むと立ったり歩いたりすることができなくなる可能性があります。猫背は、改善を試みなければ悪化してしまいます。早めの改善をお勧めします。
・帯脈
・肩中兪
・肩外兪
・中府
帯脈の帯は腰の周りを回る帯を意味しており、脈は体の中での気の循環を意味しています。
帯脈を刺激すると、腹筋の一部が刺激され、腰から腹部の血流を促すことにつながります。帯脈は背中や腰、股関節の周りの痛みに効果的であるため、帯脈へ刺激することは背筋を伸ばしやすくすることにもつながるのです。
他にも婦人科系の問題や耳の問題にも効果的です。
肩中兪の肩は肩を意味し、中は中間を意味し、兪はツボを意味しています。
肩中兪への刺激を行うと、肩甲骨から首にかけての筋肉がほぐされます。そのため、腕の痛みやしびれなどに効果的です。
肩中兪は、寝違えた時や首こりや肩こりを改善したい時にも有効なツボです。
肩外兪は、肩中兪と比べて肩甲骨の外にあるツボです。
不良姿勢によって肩こりが起こっている時には、肩甲挙筋に過剰な負担がかかっている状態になっています。そのとき、肩外兪を押すと改善が期待できるのです。
帯脈は、へその高さでウエストの一番くびれている部分の側腹の部分にあります。
押すときは、 腰骨をつかむようにして親指をツボに当て、左右一緒に押します。20回ほど押すと良いでしょう。
肩中兪は、うつむいた時に一番大きく出っ張る背骨の部分から指3本分外側にあります。
押すときは、指と中指の腹でゆっくり押しこむように押します。力加減は、少し強めがおすすめで、痛気持ちいいと感じる程度が良いでしょう。孫の手などのグッズを使ってツボを刺激することも簡単なため、おすすめです。
肩外兪は、肩甲骨の内側の上端からやや上にあるくぼみにあります。
押すときは痛気持ち良いと感じるほどの強さで5〜10秒ほど押します。手が届きにくいときは孫の手などを使って刺激をすることもおすすめです。