公開日:2022年 5月 2日
更新日:2022年 5月 5日
本日は吸収不良症候群について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
吸収不良症候群の原因は大きく分けて2つあります。手術と病気です。
手術では、悪性の病気やクローン病、カルチノイド症候群などを発症し、改善を行うために小腸の大部分を取り除いている場合に発症します。
小腸の大部分を取り除いているために、栄養素を吸収する面積が十分な面積ではなくなってしまうために消化吸収不良が起こるのです。
病気では、セリアック病やアミロイドーシスなどの小腸の粘膜に障害を起こす病気を発症している場合に発症します。主に栄養素は小腸で吸収されるため、小腸の粘膜に障害が起こることによって栄養素を吸収できなくなるのです。
小腸以外にも胃の全摘出や膵切除、胆のう摘出などの手術が発症に関係しているケースや、慢性膵炎や閉塞性黄疸などの病気が関係しているケースもあります。
吸収不良症候群の症状は、下痢や脂肪便、体重の減少、貧血や全身のだるさ、浮腫などです。このような症状は、体に必要な十分な栄養素が吸収されないことによって栄養障害が起こるために現れる症状です。
さらに吸収不良症候群では、ビタミンやミネラルが欠乏するため、ビタミンやミネラルの欠乏症で現れる症状も見られます。
ビタミンが欠乏すると、発疹や夜盲症、成長障害、くる病や骨軟化症、骨粗鬆症、貧血や疲れ、手足のしびれ、口唇炎や口角炎、脂漏性皮膚炎、舌炎、口角炎、末梢神経障害や認知障害などが現れます。
ミネラルが欠乏すると、てんかんや不眠、けいれんやしびれ、めまいや貧血、疲れや食欲不振、味覚障害や性機能低下などが現れます。
吸収不良症候群の改善方法は、原因となる病気を改善することが基本です。さらに、適切な栄養管理を行うことも改善のために重要なことです。
栄養管理を行う方法は、静脈に細いチューブを入れ体の中に栄養を送る方法と、口や細い管から腸に栄養を送る方法があります。
症状が軽い場合は口や細い管から腸に栄養を送る方法を行いますが、症状が強い場合や栄養状態が非常に悪い状態の場合は、静脈に細いチューブを入れて体の中に栄養を送る方法で管理が必要になります。
吸収不良症候群では下痢が現れることがあります。これは、消化されていない状態で食べ物が大腸に送られてしまうことで、悪玉菌が増え腐敗が進むためです。
さらに、消化できていない食べ物が腸管を刺激することによって蠕動運動が活発になり、食べたものが大腸の中を早く通り、水分の吸収が間に合わなかったり、腸の粘膜から異常に多い水分が分泌されたりします。
そのため、下痢が起こるのです。
・中脘
・梁丘
・湧泉
・天枢
・梁丘
中脘の中には中央という意味があり、中脘の脘には胃袋という意味があります。中脘のツボの名前の由来は、胃の中央にあるという意味であると言われています。
中脘は、胃に現れる症状を改善する効果や胃を丈夫にする効果があります。胃を丈夫にする効果から、消化機能を高め、胃腸の調節もしてくれます。そのため、吸収不良症候群に効果が期待できるのです。
中脘を刺激することで、消化機能が高まることで、吸収しやすい状態を作るために役立つと考えられます。
梁丘の梁は膝の上にあるふくらみを意味しており、梁丘の丘は丘陵を意味しています。梁丘のツボの名前の由来は、膝の上の膨らんだ場所にあることであると言われています。
梁丘は、腹部の痛みに効果的なツボです。特に下痢に高い効果を発揮するため、吸収不良症候群によって下痢の症状がある場合にお勧めです。
湧泉には、内臓機能を高める効果があります。さらに、湧泉に刺激をすると、血液の巡りが良くなるため、腎臓の機能も高めてくれます。そのため、尿の排出を促す作用があります。
きちんと尿が出ることで体の中の余分な水分が外に出るため、浮腫の改善にもつながります。吸収不良症候群によって現れる浮腫に対してもおすすめのツボなのです。
湧泉は、体力や気力が湧き出す作用もあるため、栄養素が足りず体力が落ちていることに対しても良い効果が期待できるでしょう。
中脘の場所は、みぞおちと臍を結んだ正中線上です。臍から指4本分上に上がった場所にツボがあります。
押すときは、床にあおむけに寝て両ひざを立てると押しやすいです。ゆっくりと呼吸をしながら息を吐くときにツボを押し、吸う時に緩めましょう。
梁丘の場所は、太ももの前面です。膝蓋骨の外縁から指3本分上に上がったところにツボがあります。
押すときは、親指を使います。椅子に座って押すと押しやすいです。座る椅子は、膝を曲げて足が床に着く高さの椅子を選びましょう。
湧泉の場所は、足の指を曲げたとき、1番大きくできるへこみです。
押すときは、手の親指を重ねて足先のほうに押し出すようなイメージで押しましょう。足の裏にあるツボのため、力加減は少し強いくらいがおすすめです。
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