公開日:2022年 7月23日
更新日:2022年 8月11日
本日は神経線維腫症II型について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
神経線維腫症II型は、遺伝性の病気で、左右両側に聴神経腫瘍が発生します。神経線維腫症II型では、多くの腫瘍が発生します。脳神経と脊髄神経、末梢神経に神経鞘腫ができたり、頭蓋の中や脊髄に髄膜腫ができたりします。
神経線維腫症II型は、男性でも女性でも発症する可能性がある病気です。発症する年齢は非常に幅広く、10歳以下から40歳以上です。多くの場合は、10~20歳代で発症するとされています。
外国の報告では、神経線維腫症II型の発生する確率は25,000〜60,000人に1人と言われています。日本では、2009年〜2013年に約800人の人が神経線維腫症II型を発症しているということがわかっています。
神経線維腫症Ⅱ型の原因は、遺伝子の異常です。染色体の中でも、第22染色体長腕にある遺伝子に異常が起きると神経線維腫症Ⅱ型を発症するのです。ただし、なぜ遺伝子に異常が起きるのかについては今のところわかっていません。
第22染色体長腕にある遺伝子は、Merlinという蛋白質を作ります。Merlinは細胞の中での情報伝達などに重要な物質で、腫瘍の発生を抑える働きをしています。
Merlinの遺伝子に異常が起きると、正しいMerlinができなくなることで、腫瘍が多く発生するのです。
神経線維腫症Ⅱ型は遺伝する病気ですが、家族歴がないケースもあります。個人の胎内での発生過程でMerlin遺伝子に新しく異常が起きると、遺伝はなくても発症すると考えられています。
神経線維腫症Ⅱ型の症状で1番多い症状は、聴神経鞘腫によって現れる症状で、難聴やめまい、ふらつき、耳鳴りなどが現れます。次に多い症状が脊髄神経鞘腫の症状で、手足のしびれや知覚の低下、脱力などが現れます。
他にも、顔面のしびれや知覚の低下、痙攣や半身麻痺、頭痛、視力障害が現れることもあります。
1番多い症状は、聴神経鞘腫によって現れる症状である理由は、中枢神経腫瘍が発生するためです。
神経線維腫症Ⅱ型の改善で、最も問題になるのは聴神経鞘腫です。聴神経鞘腫をそのままにしておくと、段々と聴力がなくなっていき、腫瘍が大きくなると命にも関わる危険があります。
そのため、手術を行います。しかし、手術によって腫瘍を摘出すると、多くの場合聴力がなくなり顔面神経麻痺が現れることもあります。
腫瘍が小さい段階で手術を行うことで、聴力を保ち、顔面神経麻痺が現れる可能性も低くなることもあります。
そのため、聴神経鞘腫に対して手術を行うかどうかは慎重に決めることが大事です。
神経線維腫症II型を発症した場合、日常生活を送る上で注意が必要になることは特にありません。しかし毎年、きちんと体の状態を調べることが大事になります。
遺伝する病気のため、家族も体の状態を調べることが必要になります。家族によって、比較的若い年齢で発症する場合と比較的遅い年齢で発症する場合があります。
発症する可能性の高い年齢を大きく過ぎても異常が起こらない場合は、遺伝しているの可能性は低いと言って良いでしょう。
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