脊髄損傷の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 7月 3日

更新日:2024年 1月15日

本日は脊髄損傷について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 脊髄損傷とは
  • 脊髄損傷の原因
  • 脊髄損傷の症状
  • 脊髄損傷の改善方法
  • 脊髄損傷のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

脊髄にダメージを受け様々な障害が起きることを脊髄損傷と言う

脊髄損傷は、脊髄にダメージを受け、様々な障害が起きることです。

 

脊椎損傷は、交通事故や転倒、スポーツなどによって脊椎に大きな外力が加わることによって、骨折し関節や靭帯が壊されて脱臼してしまうことで、骨や靭帯が損傷することです。

 

脊椎損傷の場合は、骨折や脱臼に対して改善を行うことで回復します。

 

しかし、骨折や脱臼の程度が重く、内部の脊髄までダメージを受けると、様々な部分に障害が起きます。これが脊髄損傷です。脊髄にダメージを受け、様々な障害が起きることを脊髄損傷と言うのです。

 

起きる障害は、手足の麻痺や感覚障害、排尿排便障害や呼吸障害、血圧調整障害など、色々あり、個人によって差があります。

脊髄損傷の主な原因は、交通事故や転倒、スポーツによる怪我など

脊髄損傷の原因は、強い衝撃が脊椎に加わり、脱臼や骨折をすることで脊髄に損傷が起こることです。交通事故や転倒、スポーツによる怪我など主な原因です。

 

衝突したり、転倒したり、高い場所からの転落したりすることで起きる外傷によって起こることが多いのです。

 

頚髄に起きる損傷は交通事故やスポーツなどによって起きる怪我、胸髄や腰髄や仙髄に起きる損傷は高い所からの転落することが原因であることが多いと言われています。

 

頸椎に起きる損傷は、脊柱管が元から狭い場合や後縦靭帯骨化症を発症している場合に、転倒などの衝撃を受けたことがきっかけで脊髄まで損傷することもあります。このような場合は、非骨傷性頚髄損傷と言います。

脊髄損傷は、脊髄への損傷により感覚や運動機能に障害が生じる状態です。脊髄損傷の原因は多岐にわたりますが、以下に主な原因を挙げます。

 

交通事故:車やバイク、自転車などの交通事故は、脊髄損傷の一般的な原因です。衝撃により脊髄が損傷されることがあります。

 

転倒:高所からの転落や、高齢者の家庭内での転倒などが脊髄損傷を引き起こすことがあります。

 

スポーツやレクリエーション活動:アメリカンフットボール、ラグビー、ダイビングなどの激しいスポーツやレクリエーション活動中の事故が脊髄損傷の原因となることがあります。

 

暴力行為:銃撃や刺傷などの暴力行為が脊髄を損傷することがあります。

 

病気:がん、感染症、脊椎の変形など、病気が脊髄を圧迫し、損傷を引き起こすことがあります。

 

手術や処置:脊椎や脊髄を対象とする手術や処置中に、稀に脊髄が損傷されることがあります。

脊髄損傷では、体の麻痺や感覚障害が現れることが多い

脊髄損傷では、様々な障害が現れます。手足の麻痺や感覚障害、排尿排便障害や呼吸障害、血圧調整障害など様々です。特に、損傷が起こった部分の脊髄が支配している神経の領域より下の部分に体の麻痺や感覚障害が現れることが多いです。

 

損傷を受けた時から時間が経ち、麻痺が慢性化した場合は筋肉の強張りや痙攣が現れることもあります。さらに、脊髄の下部にある神経が麻痺することで排泄障害が起きることも多いです。

 

起きる麻痺や感覚障害の程度は脊髄がどのくらいダメージを受けているかによって違います。

脊髄損傷は、脊髄への損傷により生じる重篤な状態で、以下のような症状が現れることがあります。

 

運動機能の障害:損傷した部位より下の身体の運動機能が失われることがあります。四肢の麻痺や筋力の低下が生じることが一般的です。

 

感覚の障害:損傷部位より下の身体に感覚の障害が生じることがあります。しびれ、痛み、熱感または冷感などの感覚異常が起こることがあります。

 

排尿・排便の障害:膀胱や腸の機能が損なわれ、尿失禁、便失禁、便秘などの問題が生じることがあります。

 

呼吸の障害:高位の脊髄損傷(特に頸髄損傷)の場合、呼吸筋の麻痺により呼吸機能が低下することがあります。

 

自律神経系の障害:血圧の異常、体温調節の障害、発汗異常など、自律神経系の障害が起こることがあります。

 

痛み:損傷部位や周囲で痛みを感じることがあります。また、神経痛が生じることもあります。

 

筋肉の痙攣:麻痺した部位に筋肉の痙攣やけいれんが生じることがあります。

 

脊髄損傷の症状は、損傷の場所や程度によって異なります。

脊髄損傷では、できるだけ早く改善に取り組むことが大切

脊髄損傷では、できるだけ早く改善に取り組むことが大切です。損傷が起きてから改善を始めるまでの時間によって、どのくらいの麻痺や感覚障害が起きるかということが変わる可能性が大きいからです。

 

脊椎を固定するためにギプスや装具を使ったり、脊髄を圧迫している原因を取るために手術をしたり薬を使ったりして改善を行います。

 

感覚障害や麻痺の程度、症状が現れる場所については個人差が大きいため、その人に合わせた改善方法で改善を行います。

 

合併症の防止や社会に復帰するためには、リハビリテーションを行います。筋力トレーニングをしたり、体をやわらかくするストレッチをしたり、関節の可動域を広げたりするリハビリを行い、回復を目指します。

非常に症状が重く動きも感覚も完全になくなってしまった場合、完全に回復することは難しいです。しかし、損傷を受けた直後は重症でも時間が経つとともに回復していくこともあります。

 

回復するためにはできるだけ早くリハビリテーションを始めることが大切です。

 

脊髄損傷の多くは、できるだけ早く専門的な改善を始め、全身の状態が安定するようにして手術をし、リハビリテーションを行うことで改善に取り組むのです。

脊髄損傷の改善方法は、損傷の程度、タイプ、全体的な健康状態に基づいて行われます。以下に、脊髄損傷の一般的な改善法を紹介します。

 

緊急の場合:脊髄損傷の直後は、呼吸と循環の安定化、さらなる損傷の防止が重要です。安定化後、MRIやCTスキャンなどの画像によって損傷の範囲と程度を評価します。

 

手術:脊髄が圧迫されている場合や骨折、脱臼がある場合には、圧迫を取り除くための手術が必要になることがあります。手術では、脊椎の安定化や骨折片の除去、脊髄の圧迫を解放することが目的です。

 

薬:痛みや炎症を管理するために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、鎮痛剤、筋弛緩剤などが使用されることがあります。

 

リハビリテーション:機能の回復と独立した生活を目指して、物理的方法、言語の訓練などのリハビリテーションが重要です。リハビリテーションには、筋力の向上、感覚機能の回復、日常生活動作の訓練などが含まれます。

 

生活支援とカウンセリング:脊髄損傷では、社会復帰のサポート、心理的支援などが必要になることがあります。

 

脊髄損傷は生涯にわたる影響を及ぼす可能性があり、本人と家族に対する継続的なサポートが重要です。改善の目的は、最大限の機能回復を促し、可能な限り自立した生活を送れるようにすることです。

脊髄損傷の改善において使用される薬は、症状の管理、炎症の軽減、および患者の全体的な快適さを向上させることを目的としています。以下に、脊髄損傷の改善で一般的に使用される薬の種類とその効果について詳しく説明します。

 

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

効果: 痛みと炎症を和らげます。

例: イブプロフェン、ナプロキセンなど。

注意点: 長期使用は胃腸障害や腎機能障害などの副作用を引き起こす可能性があります。

 

オピオイド系鎮痛剤:

効果: 重度の痛みを和らげます。

例: モルヒネ、オキシコドンなど。

注意点: 依存性があり、便秘、眠気、吐き気などの副作用があります。

 

筋弛緩剤

効果: 筋肉の痙攣やけいれんを和らげます。

例: バクロフェン、ティザニジンなど。

注意点: 眠気や筋力低下などの副作用があります。

 

神経痛に対する薬

効果: 神経損傷による痛みを和らげます。

例: ガバペンチン、プレガバリンなど。

注意点: 眠気、めまい、体重増加などの副作用があります。

 

これらの薬剤は、脊髄損傷に伴う痛み、筋肉の痙攣、神経痛などの症状を管理するために使用されます。改善の目的は、症状の緩和と生活の質の向上ですが、薬は損傷した脊髄の機能を回復させるものではありません。

 

薬での改善を行う際は、医師の指示に従い、副作用や相互作用に注意することが重要です。また、リハビリテーションや社会的サポートなど、他の改善方法も重要な役割を果たします。症状や全体的な健康状態に基づいて、適切な計画が立てられます。

高齢者に増えている非骨傷性頚髄損傷はリスクを知ることができる

脊髄損傷を予防するためにできることは、怪我をしないように注意をすることです。しかし、予想しない事故によって起こることがほとんどのため、注意するにしても限界があります。

 

しかし、高齢者に増えている非骨傷性頚髄損傷の原因となる脊柱管狭窄症などの病気は、調べることで見つけることができます。自分でリスクを知ることで注意できることも増えます。

 

そのため、定期的に病院で検査を受けることをお勧めいたします。

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