公開日:2020年 2月 5日
更新日:2022年 2月12日
本日は糖尿病の鍼灸について解説をさせて頂きます。
膵臓のことについて詳しくなりたい方
こういった膵臓と鍼灸の効果について説明いたします。
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
膵臓の概要を説明します。
膵臓は血糖値を調整する二つのホルモンを分泌します。
インスリン→体内で唯一血糖を下げるホルモン
グルカゴン→血糖値を上げるホルモン
慢性的に膵臓に炎症をきたすことで起きる症状を慢性膵炎と言います。
消化酵素である膵液は本来食べ物を消化するのですが、膵臓自身を溶かしてしまい、繰り返し炎症を引き起こします。
膵臓の正常な細胞が徐々に破壊され、膵臓が硬くなったり、膵臓の中に石ができたりします。
【原因】
60代男性に多く発症します。
初期には自覚症状がほとんどないためなかなか発見することができないといわれています。進行すると、腹痛や体重減少、黄疸がでます。
膵がんは胃がんや大腸がんのように胃カメラや大腸カメラにて腫瘍そのものをみることができません。
膵がんが疑われた場合、血液検査で腫瘍マーカーを測定します。
もともと糖尿病を患っている方で突然、血糖値の値が不安定になったり、初めて糖尿病と診断されたりしたときに、検査を行うと膵がんが発見されることがあります。
がんにより膵臓の機能が落ちて、インスリンの分泌量が低下、糖尿病の悪化がみられます。
≪膵臓がんを早期発見するポイント≫
理由もないのに血糖値が急上昇するという症状を見逃さないことです。
膵臓がんは、進行が早く非常に予後が悪いことが知られています。
身体の変化を見逃さないようにしましょう。
膵臓疾患の中ではあまり聞くことがない病気かもしれません。
実際には膵神経内分泌腫瘍は珍しい病気です。
進行速度は、ほかの腫瘍に比べると比較的ゆっくりで、悪性度は腫瘍の種類によってさまざまです。
【症状】
などがあります。
APPLE社のスティーブ・ジョブズ氏はこの疾患で亡くなっています。
膵がんの改善には、がんの状態や進行度などによって異なります。
調べてみて膵がんが膵臓内に限られている場合、手術が有効的とされています。
断酒、禁煙、食事、お薬などの日常の生活をうまくコントロールすることが大切です。
脂肪分が多い食事を摂ると膵臓はよりたくさんの消化酵素を分泌しなくてはいけません。
脂肪分が多い食事や消化液が多く分泌される食品を控えることが大切です。
≪消化不良のサイン≫
便器の中に油が浮くようなうんちが出た場合、脂質の消化不良の状態になっているひとつのサインとなります。
お腹に痛みなどの症状がある場合はしっかりと脂肪を制限しなくてはいけません。
一方、症状がなければ脂肪をとりすぎないよう気をつければ大丈夫です。
自身で判断せず専門医に相談することをおすすめします。
・痛みや息切れなどの身体症状の軽減。
・心理的・精神的苦痛の軽減。
・生活の質(QOL)全般の改善。
・抗がん剤の副作用である吐気や嘔吐の軽減。
膵臓の疾患で亡くなったスティーブ・ジョブズ氏は鍼を受けていたそうです。
鍼灸では鎮痛剤では取り切れない痛みやだるさなどを軽減させます。
参考:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/doc/
糖尿病は近年増えていると言われていますが、糖尿病は3500年前にすでに存在した病気と考えられています。
エジプトの王墓から発見された本の中にすでに糖尿病と思われる病気の改善法が記載されています。
古代中国の医学書『黄帝内経』に、糖尿病を消渇とし、多飲、口渇、るい痩、化膿、美食、肥満との関係
日本での最初の糖尿病患者の有名人は平安時代の最高権力者藤原道長です。
藤原道長の日記に御堂関白記というものがあります。
そこには糖尿病の症状がでていることが記されています。
道長は平成6年の「第15回国際糖尿病会議」の記念切手にインスリンの結晶とともにデザインされています。
治療法は1921年にインスリンがカナダの医師バンティングとベストにより発見されたことにより、劇的に変化しました。
その発見は世界中で糖尿病の記念切手が発行されるほど画期的な発見でした。
糖尿病はインスリンの分泌不足、もしくはインスリンの感受性の低下により、インスリンの作用が障害されて血糖値の上昇をきたし、それに伴って代謝異常を引き起こす疾患です。
・インスリンの補充が必要な1型糖尿病
・インスリンが必須ではない2型糖尿病
日本では2型糖尿病が多いです。
このどちらも当てはまらない妊娠によるインスリンの抵抗性が増大することが知られています。
メカニズムは明らかになっておらず、女性ホルモンの影響が考えられています。
次のうち、どれか1つでも満たした方は、糖尿病型と判定され、別の日にもう一度これが確認されれば糖尿病とされます。
インスリン抵抗性の原因の一つとして肥満が挙げられますが、それほど太っていなくても糖尿病を発症することがあります。
実は、日本のインスリンを分泌する能力は欧米人に比べて低く、
そのため軽度の肥満でも糖尿病になることがあります。
食事療法の基本的な考え方は、カロリーを必要以上にとらないようにすることです。
必要量以上のカロリーの摂取は肥満を引き起こす原因となります。
脂肪肝は糖尿病の重要な原因になります。
非アルコール性脂肪肝:糖質の取りすぎによっておこるもの
アルコール性脂肪肝:アルコールによるもの
脂肪肝になると・・・
・内臓脂肪も増えて血液中に遊離脂肪酸が増加
・糖代謝を妨げられる
・妨げられると、ブドウ糖を脂肪に作りかえる作業もとまります。
そして…血液中のブドウ糖が増えて血糖が上昇↑↑します。
それだけではなく
同時に、脂肪細胞から分泌されていたアディポネクチンという、インスリンの働きをよくしてくれる物質が減少↓↓し、
逆にTNF-αというインスリンの働きを妨げる物質の分泌が増加↑↑します。
こうなると、インスリンの働きが悪くなるので、血糖値が高くなって糖尿病を引き起こしたり、悪化させてしまったりします。
肝炎になると右のみぞおち当たりに痛み(鈍痛程度)を感じますが、気づかない場合も多いのです。
とくに急性肝炎の場合、痛みが長引かないのでそのままわからず、放置されることがあります。
そして慢性肝炎へと進行してしまいます。
【症状】
・倦怠感
・発熱
・吐き気
・食欲の低下
などさまざまな症状が出てきます。
症状が風邪にとても似ているので、自分で肝臓病と判断することはとても難しいです。
また、いつもの風邪だと思って病院にはいかず、市販薬を飲んで治そうとしてしまう人も多いです。
・黄疸(肌や白目の部分が黄色くなる)
・親指の指先や付け根が赤くなる
などが現れます。
具合が悪いと感じたら、まずは肌や目の色などをチェックし、黄疸が出ているなどの症状が見られるようであれば速やかに病院を受診しましょう。
【糖質を取ると血糖値が上昇する】
・血液中のブドウ糖が増えて血糖値が上昇し、それをすい臓が感知して、インスリンを分泌します。
【インスリンの作用】
エネルギー源となるブドウ糖を、全身の細胞に送りこむ
余ったブドウ糖は筋肉細胞や肝臓の細胞に送りこみ、グリコーゲンという物質に作りかえて蓄えています。
【余ったぶどう糖は中性脂肪になる】
また、余ったブドウ糖は肝臓で中性脂肪に作りかえて蓄えられます。
内臓の周辺に蓄えるのですが、これがメタボの原因といわれている内臓脂肪です。
さらに余ったブドウ糖は、肝臓に脂肪として蓄えられます。これが脂肪肝です。
どうして余分になったエネルギーを脂肪として蓄えているかというと、いざという時に備える大切な働きなのです。
しかし、度を越えてしまった結果脂肪肝になります。
インスリンの分泌は膵臓で行われます。
バランスのとれた栄養を1日の必要量のカロリーでとることで、膵臓の負担は軽くなり、膵臓の十分な能力は回復されます。
このため食べすぎや、インスリンをより多く必要とするメニューに気をつけた食事内容が糖尿病にはとても効果的なのです。
糖尿病にいい食品は特にありません。
嗜好品を減らしタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよくとりましょう。
食事の他に予防として運動があります。
普段運動をしていない人が急に負荷の高い運動をすると心筋梗塞などを引き起こすこともあるので定期的長く続けられる運動をしましょう。
体調が悪くなってから運動をするのは難しいので、健康なうちに楽しめる運動を見つけておくといいかもしれません。
時間が取れない方は駅では階段を利用する、近場では歩いて移動するなど工夫をしましょう。
車の普及率と糖尿病の発生率は比例しています。
慢性的な高血糖により腎機能が障害されます。
腎臓の重要な働きのひとつに、血液中の老廃物や塩分をろ過し、尿として体の外に排出することがあります。
血液中の糖が増えると、腎臓にある血管も脆くなっていき、腎機能が障害されていきます。
細小血管の以上により抹消神経に障害が発生することがあります。
温覚、痛覚が障害されます。
温度の感覚が鈍くなるため、低温やけどやお灸をするときには温度に気をつけましょう。
当治療院で使用しているお灸は顔にも使えるものでやけどの心配がありません。
40代男性 会社員
会社で血糖値が高いことを医師から指摘される。
元々、スポーツ好きでよく食べる方なので、食事制限すれば良くなると思ったが、食べる量を減らしてもHba1c値が一向に減らない。
運動時にスポーツドリンクを飲むが、水に変えた。それでもHb1ac値が下がらないため、途方に暮れている。
現在、HbA1c値が8.5のため、運動指導のみ。
友人の紹介で来院
ヒアリングをしたところ、膵臓が疲労しているサインを確認できました。
膵臓の疲労とは、【膵臓がなにかしらの影響でサボっている状態】で、インシュリンの分泌の低下が起こっていると推測しました。
☆内臓疲労について
一般的に【内臓疲労】ともいわれておりますが、このページでは膵臓自体の機能低下のことを刺します。
×内臓による体の疲れ
○内臓の機能低下による体の変調
膵臓については下記の記事で解説しております。
上記の写真は実際の施術風景です。
足にあるツボ【承筋】に鍼灸を施すことで、膵臓の働きを促がします。
☆迷走神経とは?
迷走神経とは、脳から直接出ている神経で、お腹まで達しております。
迷走神経は延髄の下部から起こり、内臓の運動と知覚を支配しています。
鍼灸は迷走神経を効果的に刺激することができます。
鍼灸と迷走神経の関与が科学的に認められている働き
銀座そうぜん鍼灸院では迷走神経を刺激して、インシュリンの分泌を調整します。
健康な膵臓を取り戻します!
膵臓の施術は、膵臓と関与が強いツボ、体の場所に刺激を与えることがポイントです。
①背中のツボを使って、膵臓にアプローチ
(内臓体性反射を利用して、膵臓の働きを高めます。)
②迷走神経反射を利用して、膵臓にアプローチ。
(迷走神経を刺激して、膵臓の働きを活発します。)
元々、肩こりと頭痛で来院されておりましたが、血糖値アプローチを追加で含めることになりました。
週1回のペースで2か月間、鍼灸を行いました。
1回の施術費用は基本鍼灸6000円【税込み】と着替え代300円です。
合計6300円
この時点で6.2に下がり、利用者様に大変喜んでいただきました。
スポーツ中のスポーツドリンクと飲酒を再開するとのこと。
ハードなワークアウトを行い、飲酒もしているがHbA1c値は6.5と安定したまま。
鍼灸の回数も減らし、月1回の鍼灸にするもHbA1c値は6.4と正常のままでした。
順調に回復した事、膵臓に鍼灸が効果がある事に驚いていた利用者様でした。
膵臓に効くツボをご紹介します。人によって使うツボは違いますが、基本はこちらになります。
・百会
・合谷
・水分
・子宮
百会は、非常にさまざまな症状に効果があるツボで、万能のツボと言われています。
自律神経失調症や不眠、ストレス、頭痛、頭重感、耳鳴り、鼻詰まり、血行不良、眼精疲労、抜け毛、痔などに効果は非常に幅広く、色々な不定愁訴に対しても効果が期待できます。
頭や体が重いとき、百会を刺激することでスッキリする効果もあります。
合谷は、自律神経の乱れを正しい状態にして、気持ちを落ち着かせる効果があります。他にも、疲れ目や肩こりなどに効果を発揮します。
血流を調べる試験では、右手の合谷を刺激すると左脳の血流が活発になり、左手の合谷を刺激すると右脳の血流が活発になるということも明らかになっています。
首のこりや肩こり、歯の痛みや頭痛、喉の痛みや鼻水、生理痛や冷えなどに使われることも多いです。血流を良くするため、風邪の引きはじめに合谷を刺激することもお勧めです。
水分には、余分な水を体の外に出す効果があります。余分な水が体の外に出ることで足や体の浮腫に対して効果を発揮します。
水分は体の中の水分調節をするため、腸に働きかけて腹部の水分も調節します。そのため、腹部の不調にも有効です。
百会は、頭頂部の中央にある少し凹んでいる場所にあるツボです。
押すときは、指でマッサージするように押しましょう。押すだけではなく、お灸を行うこともお勧めです。
合谷は、親指と人差し指の骨が合わさっている場所の前の谷間の部分にあるツボです。軽く手を開くと、骨のすぐ前が谷間のようにへこむため、探すときは軽く手を開くと探しやすいです。
合谷だけを刺激することも良いですが、母指球と一緒にほぐすこともお勧めです。
水分は、臍から親指幅1本分上に上がった場所にあります。
押すときは、人差し指を重ねてツボに置いて押します。人差し指以外の指は軽くお腹全体にあてると良いでしょう。
本ページをまとめます。
この利用者様のケースは一般的ではありません。
西洋の考え方であればSU薬、グリニド薬でインシュリンの分泌を促したり、効果を高めていきます。
ただ、薬は薬剤で内臓の機能を促すだけなので、自分の力ではありません。
東洋の発想は、自分の機能をいかに自分の力で高めるかが特徴です。
11時から21時
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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11時~21時迄 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
月曜、年末年始