無精子症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 2月23日

更新日:2024年 1月12日

本日は無精子症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 無精子症とは
  • 無精子症の原因
  • 無精子症の改善方法
  • 無精子症のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

無精子症は、精液の中に精子が全く見られない状態のこと

無精子症は、精液の中に精子を確認することができない状態のことです無精⼦症は、⼤きく分けて閉塞性無精⼦症と⾮閉塞性無精⼦症の2つに分けられます。

 

閉塞性無精⼦症は、精巣の中で精子がつくられてはいるけれど精子を出す通り道がどこかで詰まっていることによって精子が出てくることができず、無精子になっている場合です。

 

⾮閉塞性無精⼦症は、精巣の中で精子をつくることができない場合に起こる無精子症のことです。無精子症のほとんどは非閉塞性無精子症だと言われており、無精子症の約8割は非閉塞性だと言われています。

 

不妊であるカップルの約半分は、男性不妊だと言われています。不妊について悩みを持っているのであれば、夫も調べ無精子症などの不妊の原因がわかったら2人で協力して改善していくことが大切です。

無精子症の原因は色々ある

無精子症の原因は色々あります。はっきりとした原因がわからないことも多くありますが、精巣超⾳波を行ったり⾎液の中のホルモンを調べたり、染⾊体や遺伝⼦を調べたりすることによってはっきりとした原因がわかる場合もあります。

 

閉塞性無精子症の場合閉塞する場所は、精管、精巣上体部、射精管の3カ所です。

 

精管の閉塞は、パイプカットの術後であったり、幼い時に鼠径ヘルニア手術をしてその後の炎症があったり、手術の影響になどで精管が狭くなってしまったりということがあります。生まれつき精管が無かったり、細くなっている場合もあります。

 

精巣上体部での閉塞は、精巣上体炎などの炎症後の傷跡やYoung症候群の場合などが例として挙げられます。

 

射精管での閉塞は、射精管部分に嚢胞ができていることによって射精管が圧迫され、精液が出てくることができない場合があります。さらに、炎症や外傷があり回復する過程で射精管がくっついて精液が出てこられないこともあります。

 

閉塞性無精子症の原因は色々ありますが、精子をつくる精巣の機能に問題はなく、精子を輸送する機能のどこかに問題が起きていることによって起こります。

無精子症は、精液中に精子が全く含まれていない状態を指します。これにはいくつかの原因があり、大きく分けて「閉塞性無精子症」と「非閉塞性無精子症」の2種類に分類されます。以下は、無精子症の主な原因です。

 

・閉塞性無精子症(Obstructive Azoospermia)

精巣は正常に精子を産生しているが、精子の通路に障害があるため精液に精子が含まれない状態。

精管の先天的欠損:精管が一部または完全に欠損している場合。

精管の閉塞:感染症、手術(例:精管結紮)、外傷などによる精管の損傷や閉塞。

射精管の異常:射精管の閉塞や異常により精子が精液に混ざらない。

 

非閉塞性無精子症(Non-obstructive Azoospermia)

精巣自体が精子を産生できない、または産生量が極端に少ない状態。

精巣機能不全:遺伝的要因、ホルモン異常、染色体異常(例:クラインフェルター症候群)。

精巣の障害:放射線や化学療法、外傷、炎症(例:おたふくかぜ)、腫瘍などによる損傷。

原発性精巣機能低下症:精巣自体が未熟であるか、何らかの原因で精子産生能力が低下している状態。

無精子症の改善方法は手術

無精子症の改善方法は手術です。閉塞性の場合も非閉塞性の場合も、手術以外で改善することは基本的にありません。

 

精巣の中から精細菅を取ってくるという精巣精⼦採取術という手術があります。多くの場合は、精巣精⼦採取術で改善を行います。

 

閉塞性無精⼦症の場合は、塞がってしまっている精子の通り道を作ってあげる精路再建術で改善を行います。それでも改善ができない場合は精巣精⼦採取術を行い、顕微授精を行います。

 

⾮閉塞性無精⼦症の場合は、精子を上手につくること自体ができないため、再建はできません。精巣精⼦採取術を行い、顕微授精を行います。

 

精巣の中の精⼦を回収することができれば、回収した精⼦を使って顕微授精を行い、⼦供を授かることができる可能性があります。

 

閉塞性無精子症の場合、塞がっている部分より上では精子がつくられているため、その精子を回収すれば良いのです。

 

この時、精巣にこだわる必要はありません。精巣上体から針を刺して行う回収方法の経皮的精巣上体精子吸引法で回収することもできます。また、精巣に針を刺す方法の経皮的精巣内精子吸引法で回収できることもあります。

無精子症の改善は、その原因によって異なります。大きく分けて、閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症の2種類があり、それぞれに対する改善法は以下の通りです。

 

・閉塞性無精子症

精管再建手術:精管や射精管の閉塞が原因の場合、手術によってこれらの通路を再建することが可能です。

精子採取手術:精巣から直接精子を採取する手術(例:精巣内精子抽出術(TESE)、顕微外科的精巣精子抽出術(Micro-TESE))を行い、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)に利用することができます。

 

・非閉塞性無精子症

 

ホルモン:ホルモン異常が原因の場合、ホルモン補充を行うことで精子産生を促進することがあります。

精子採取手術:精巣から直接精子を採取する手術(TESE、Micro-TESE)を行い、体外受精や顕微授精に利用することがあります。

生殖補助:精子採取手術と組み合わせて、体外受精や顕微授精を行うことが一般的です。

 

どちらのタイプの無精子症においても、原因に応じた改善が行われますが、成功率は原因や個々の状況によって異なります。非閉塞性無精子症の場合、特に原因が遺伝的な要因や精巣の重度の機能障害による場合は、改善が困難であることがあります。

 

無精子症の改善には、泌尿器科医、不妊治療専門医、生殖内分泌学の専門家との連携が重要です。また、改善の過程でカウンセリングや心理的サポートが必要になることもあります。

無精子症の改善に使用される薬剤は、原因となる状態に応じて異なります。特に非閉塞性無精子症(NOA)の場合、以下のような薬剤が使用されることがあります。

 

ホルモン補充:低テストステロンレベルやその他のホルモン異常が原因の場合、ホルモンの補充が用いられます。これには、テストステロン補充やホルモン補充(例:クロミフェン、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)、FSH(卵胞刺激ホルモン))が含まれる場合があります。

 

抗エストロゲン薬:クロミフェン(Clomiphene)などの抗エストロゲン薬は、体内のテストステロン産生を促進することで、精子産生を助ける可能性があります。

 

アロマターゼ阻害薬:アナストロゾール(Anastrozole)などのアロマターゼ阻害薬は、エストロゲンの産生を抑制し、間接的にテストステロンレベルを上昇させることがあります。

 

閉塞性無精子症(OA)の場合、薬は通常効果が限られています。このタイプの無精子症は主に手術や精子の外科的な採取によって改善されます。

 

無精子症の改善においては、原因の特定が重要です。例えば、感染症や精巣の炎症が原因の場合は、抗生物質や抗炎症薬の使用が適切な場合があります。また、生活習慣の改善や他の健康問題の管理も、全体的な生殖機能の向上に寄与することがあります。

 

無精子症の改善は個々の状況に応じて異なり、泌尿器科医や不妊の専門医との密接な連携が必要です。

閉塞性なのか非閉塞性なのかの判別

無精子症が、閉塞性なのか非閉塞性なのかについては、精巣の容積とFSHでほとんど判別することができます。

 

非閉塞性無精子症の中でも、精子をつくるということが途中までは行われていても途中の段階で止まってしまっている場合は、精巣容積もそこそこで、FSHも正常となることがあります。

 

そのため、精巣の容積にも異常がなく、FSHも異常がないために閉塞性無精子症だと思っている時でも、精子が回収できないこともあります。

無精子症は主に閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症の2つのタイプに分けられます。これらのタイプを判別するためには、以下の方法が一般的に用いられます。

 

詳細な病歴と身体:健康状態、既往歴、家族歴、生殖器官の調べなどが行われます。精巣の大きさや質感、精管の存在や状態、生殖器の異常などが評価されます。

 

ホルモン:血中のホルモンレベルを測定します。特に、テストステロン、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)のレベルが重要です。高いFSHレベルは通常、精巣の機能障害を示し、非閉塞性無精子症を示唆することがあります。

 

精液分析:精液の量、粘稠度、酸性度(pH)などが評価されます。閉塞性無精子症の場合、精液の量が正常または低下していることがありますが、pHは通常です。非閉塞性無精子症では精液の量が正常または多いことがあります。

 

超音波:精巣や精管の超音波により、構造的な異常や閉塞の有無を評価します。

 

精巣生検:精巣から組織サンプルを採取し、顕微鏡下で精子の存在や精巣の組織構造を調べます。精子が存在するが精管に閉塞がある場合は閉塞性無精子症、精子の産生が見られない場合は非閉塞性無精子症と判断されることがあります。

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