肝臓の鍼灸について【働き・東洋医学・ツボ】

肝臓の回復について詳しくなりたい方

  • 肝臓が悪いと言われたけど、できることがあるのか?
  • 肝臓に効く漢方はあるのか?
  • 肝臓の再生に鍼灸が効くことを知ってますか?

 

 

鍼灸が肝臓に与える影響、研究機関による結果をご紹介致します。

○本ページの内容
  1. 肝臓の位置が理解できる。
  2. 肝臓の構造と働きがわかる。
  3. 肝臓の病気がわかる。
  4. 肝臓に対する鍼灸の効果が理解できる。

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

肝臓は右わき腹にある

肝臓の位置

体の内臓で一番大きいのが肝臓です。

場所は右の胸の下からみぞおちの右にあります。右側のみぞおちが痛いとすぐに肝臓が悪いの?と思いがちですが、肝臓に問題が起きても、初期は痛みが無く、病気に気がつきにくいと言われています。

肝臓の構造


重さは約1200グラム。心臓の約4倍の重さがあります。

 

肝臓には動脈も静脈が出入りしていて、小腸からとりこまれた多くの栄養素を含んだ血液と、酸素を多く含む心臓からの血液がとおります。スーパーで売られている牛や鶏のレバーを見てみましょう。他の部位より濃い赤色をしていてすぐレバーということがわかります。人の肝臓も同じように、赤褐色をしています。

肝臓の働き

肝臓の働きは主に3つあります。

 

 

代謝機能

 

肝臓に血液によって運ばれた栄養素(糖・タンパク質・脂質・ホルモン)はここで分解されて、全身の器官にからだが利用しやすい形に分解・合成します。

 

解毒作用

 

アルコールや薬剤など、摂取した体に有害になる物質を毒性の低い物質に変えて解毒します。必要以上にアルコールを摂取すると、肝臓の解毒の働きが間に合わず身体に不調がでます。

 

 

胆汁の生成

 

胆汁の働きは脂肪の消化吸収です。肝臓の下に胆囊がありますが、胆汁という名前にもかかわらず、ここでは生成されません。胆汁は肝臓で生成され、胆囊で濃縮されて十二指腸に分泌されます。

胆汁の成分は脂肪酸と胆汁色素であるビリルビン。ビリルビンは血液中のヘモグロビンが肝臓で分解されてできます。うんちの色は古くなったビリルビンという物質によって決まります。暴飲暴食で胆汁の生成がうまくいかないと便は白っぽくなります。


 

肝臓の病気で身体が黄色くなることがあります。黄色人種である日本人は気がつきにくいですが、目の白目の部分で判断ができます。みかんや人参などカロチンを多く含む食べ物を取りすぎることによって皮膚が黄色くなる状態をを黄疸と誤解する時があります。その時も白目の部分が黄色いかどうかで判断できます。

肝臓の主な病気

急性肝炎

A型肝炎とE型肝炎は食べ物から感染します。肝炎の中ではA型が一番多く、生牡蠣などから感染します。E型は日本では昔は珍しいとされていましたが、最近はジビエ料理などが流行ったことから感染がみられます。イノシシなどを生で食べないようにしましょう。

B型肝炎についてはテレビのCMでB型肝炎訴訟として流れているので、名前には馴染みがあるかもしれません。B型肝炎は性感染や血液感染でおこり、昭和23年から昭和63年までの間に受けた集団予防接種等の際に、注射器(注射針または注射筒)が連続使用されたことが原因でB型肝炎ウイルスに持続感染した方は最大で40万人以上とされています



*当院では鍼は使い捨ての鍼を使っているので、感染の心配なく安全に鍼を受けていただけます。

慢性肝炎

慢性肝炎の原因の80%はC型肝炎ウイルスです。半年以上肝機能の異常が持続し、持続的な炎症を伴うものをいいます。

自覚症状は、全身の倦怠感や食欲不振などで、すぐに肝臓の病気と気づかないかもしれません。

AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの項目を見てみましょう。基準値を超える方は、食生活の見直しを。

薬物性肝障害


原因となる薬物は抗生物質が一番多く、通常は使用後の一ヶ月以内に発症します。

症状は発熱、発疹、皮膚のかゆみです。

アルコール性肝障害


長期にわたる過剰の飲酒により起こります。アルコール分解活性に個人差がありますが、5年以上大量に飲んでいる方は要注意です。γ-GTPの上昇が特徴的です。
 

アルコールと肝臓の関係

 

お酒を飲む方は毎日飲む方もいる方といると思います。よく言われるのが休肝日の重要性。

肝臓ではアルコールの分解が行われますが、肝臓がこれを処理するには時間も労力もかかります。

会社だって基本は週休2日。肝臓も週に1、2回は休ませてあげましょう。

アルコールの処理をするために肝臓が働き続けると、中性脂肪が肝臓にたまります。この状態を脂肪肝といいます。脂肪肝になると、肝機能の低下が起こります。

また飲酒には依存の問題があります。アルコール依存症の回復は難しいとされています。

アルコール依存にしないよう、普段からお酒以外でストレスの解消を!また早めに専門医にいくようにしましょう。

肝硬変


慢性肝炎から移行したものをを肝硬変といいます。

症状として、全身倦怠感、食欲不振、嘔吐、腹痛、肝腫や黄疸、かゆみ等がみられます。

 

肝がん

肝がんも90%が肝炎ウイルスから発症します。


肝がんの特徴的な症状はありませんが、慢性肝炎や肝硬変と同様の症状がみられます。

 

 

がんになる特徴

肝細胞がんの発生する主な要因は、B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルスの感染です。
ウイルス感染以外の要因としては、多量飲酒、喫煙、肥満、糖尿病、男性であることなどが知られています。肝炎ウイルス感染を伴わない肝細胞がんとしては、その主な要因として、脂肪肝といわれています。がん予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスの良い食事、身体活動、適正な体形、感染予防が効果的といわれています。自覚症状がないため、早期発見が難しいとされていますが、気になる症状がある場合は早めに医療機関にいきましょう。

 

 

肝臓の再生 回復

肝臓は70%切除しても再生します。正常な肝臓であれば再生も早いですが、切除が必要な人は基本的に肝臓の働きが悪い状態。再生にも時間がかかります。

東北大学は2018年12月14日、肝臓傷害時に、脳からの神経信号が緊急に肝臓再生を促す仕組みを解明したと発表しました。


迷走神経**はアセチルコリン**という物質を分泌して肝臓内の免疫細胞を刺激します。これにより肝臓細胞内のシグナル伝達経路を活性化して強く肝臓再生を促進します。


肝臓癌などの肝腫瘍の場合には、癌を含んだ肝臓をいかに広く切除できるか、が再発を防ぐために重要ですが、今回発見された仕組みを制御することで、肝臓癌手術の際に広範囲の肝臓を切除することが可能となり根治に向けて切除手術後の合併症が少ない方法の開発につながるものと期待されます。


**迷走神経:脳から出て全身の臓器の働きを調節している自律神経の一種。自律神経は交感神経と副交感神経に分類されるが、迷走神経は副交感神経に属す。
**アセチルコリン:神経から分泌され、神経細胞同士の情報伝達に利用される物質を神経伝達物質という。アセチルコリンは脳のいくつかの部位で神経伝達物質として作用し、迷走神経からも分泌されることが知られている。

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