公開日:2021年 8月23日
更新日:2025年 1月11日
本日はアジソン病について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
アジソン病の原因には、感染症などの原因となることがある場合と特発性の場合があります。
感染症が原因の場合、多くは結核性です。他に真菌性や後天性免疫不全症候群によって起こることも多いです。特発性の場合は、他の自己免疫性内分泌異常が合わせて起こることが多く、多腺性自己免疫症候群と呼ばれます。
アジソン病の中でも結核性の原因によるアジソン病は、 40~60歳に多く、女性より男性に多く見られます。アジソン病の中でも特発性のアジソン病は発症年齢は様々で、男性と女性で発症する割合に差はありません。
・原発性副腎皮質機能低下症
副腎そのものが損傷または破壊されることで発症します。アジソン病の大半がこのタイプです。
原発性アジソン病の70~90%が自己免疫が原因です。感染症や転移性腫瘍、出血や梗塞、遺伝性の病気が原因になることもあります。
・続発性副腎皮質機能低下症
視床下部または下垂体の異常によって、副腎皮質刺激ホルモンの分泌が不足し、結果的に副腎がホルモンを十分に産生できなくなる状態です。長期のステロイドや下垂体の病変、視床下部の異常が原因で起こります。
他にも薬や外傷などが原因になることもあります。
アジソン病の症状は、疲労感や全身倦怠感、脱力感を感じることや筋力の低下、体重の減少、低血圧などです。このような症状は、副腎皮質ホルモンがなくなることによって起こります。
他にも、食欲不振や悪心や嘔吐、下痢、無気力になる、不安になる、うつ状態になるなどの症状が現れることもあります。アジソン病で現れる症状には特に特徴的なものはなく、非常に様々なのです。
場合によっては皮膚や肘や膝などの関節部や爪床、口腔内に色素沈着が見られることもあります。
初期症状は疲労感や筋力低下、食欲不振と体重減少です。
さらに、皮膚の色素沈着や皮膚の乾燥と薄化など皮膚や粘膜の変化が現れます。低血圧や心拍数の増加、悪心、嘔吐、腹痛、下痢または便秘なども現れます。
他にも、抑うつや不安感、集中力の低下と記憶力の障害などの精神的な症状や頭痛、ナトリウム不足、カリウム過剰などの症状が見られます。
アジソン病が悪化すると、アジソンクリーゼと呼ばれる急性の重篤な状態に陥ります。アジソン病の主な症状は、強い疲労感や急激な血圧低下、激しい腹痛、嘔吐、下痢、意識障害や低血糖などです。
アジソン病を改善するためには、足りていないステロイドホルモンを補充することが必要です。
急性副腎不全を起こしてしまった場合は、グルココルチコイドとミネラルコルチコイドの補充と、水分と塩分と糖分の補給が必要です。グルココルチコイドとミネラルコルチコイドの補充は改善を行なった後も続けて行うことが必要になります。
改善を行なっている間にも発熱などが起こった場合は、副腎不全を起こして危険な状態になることがあります。そのため、そのような場合は通常の通常の2~3倍の量のグルココルチコイドを使うこともあります。
・ホルモン補充法
アジソン病では、主にコルチゾールとアルドステロンの不足が問題となるため、それぞれを補充する薬剤が使用されます。コルチゾールの不足を補い代謝やストレス応答を正常化するためにグルココルチコイドの補充や、アルドステロンの不足を補い電解質バランと血圧を正常化するためにミネラルコルチコイドの補充を行います。
・アジソンクリーゼの改善
アジソンクリーゼは命に関わる緊急事態です。すぐに対応が必要です。
・食事と生活管理
薬に加えて、生活習慣や食事の見直しも重要です。ナトリウム補充やカリウム制限、十分な水分摂取、ストレス管理、適切な運動を行います。
アジソン病を発症した場合は、副腎機能の回復は期待できません。そのため、生涯にわたってグルココルチコイドを補充することが必要です。
グルココルチコイドの補充を続けることで特に症状が現れない状態を保ち良好な生活を送ることができます。
ただし、発熱などが起こった時グルココルチコイドを増やさなかったりグルココルチコイドの補充を忘れてしまったりした場合、命の危険があります。
アジソン病は適切に改善を行うことによって良好な生活を送ることができます。適切に改善を行うことが非常に大切なのです。
アジソン病はストレスに対する体の適応力が低下している状態ため、過度なストレスを避けることが重要です。十分な睡眠を確保し、ヨガや瞑想、軽い運動などでリラクゼーションを心がけましょう。
精神的ストレスが強い場合は、医師と相談してグルココルチコイドの一時的な増量を検討しても良いです。
感染症や風邪などの体調不良時には、体が通常より多くのコルチゾールを必要とします。すぐに病院に行ったり緊急用ステロイド注射キットを常備したり家族や周囲への説明をしておいたりしましょう。
食事についてはナトリウムの適切な摂取、バランスの取れた食事、水分補給が大事です。無理のない範囲で適度な運動も行うことが大切です。ウォーキングやヨガ、軽いストレッチを行いましょう。