公開日:2023年 1月 3日
更新日:2024年 8月 4日
本日は急性呼吸窮迫症候群について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
急性呼吸窮迫症候群の原因は病気や外傷です。肺炎や敗血症、多発外傷や高度の熱傷などが原因となることが多いです。他にも、急性膵炎、有毒ガスの吸入、薬物中毒、溺水、肺挫傷、放射線肺障害、輸血などが原因で発症することもあります。
重症肺炎や敗血症や外傷などによって炎症性細胞が活性化され、肺胞や毛細血管に傷がつくことで肺に水がたまり、呼吸不全につながるのです。
急性呼吸窮迫症候群は、様々な原因で肺の細胞が損傷を受け、肺のガス交換機能が障害される重篤な病態です。ARDSの原因は多岐にわたり、様々な病気や外傷が引き起こす可能性があります。以下では、ARDSの主な原因とそのメカニズムについて詳しく説明します。
・肺炎
肺炎は、細菌やウイルスなどの感染症が肺に感染することで引き起こされる病態で、ARDSの主要な原因の一つです。肺炎による感染が進行すると、肺の組織が炎症反応を起こし、細胞が損傷を受けることがあります。これにより、肺のガス交換機能が障害され、ARDSを引き起こす可能性があります。
・類洪水性肺水腫
類洪水性肺水腫は、肺の毛細血管から血液中の液体が肺胞に漏れ出ることで引き起こされる病態です。これにより、肺胞が液体で満たされ、ガス交換が障害されることがあります。心不全や腎不全などが原因で起こることが多いです。
・トラウマ
外傷による肺の損傷も、ARDSの原因となることがあります。自動車事故や転落事故などの外傷により、肺の組織が直接的に損傷を受けることがあります。また、胸部の外傷により肺が圧迫されることで、肺のガス交換機能が障害されることもあります。
・敗血症
敗血症は、体内で感染症が進行し、全身の炎症反応が起こる病態です。敗血症による炎症反応が肺に影響を及ぼすことで、肺の細胞が損傷を受け、ARDSを引き起こす可能性があります。
・吸入性肺損傷
有害なガスや蒸気を吸入することで引き起こされる肺の損傷も、ARDSの原因となることがあります。有毒ガスの吸入により、肺の組織が直接的に損傷を受けることがあります。
以上がARDSの主な原因とそのメカニズムです。ARDSは様々な原因により引き起こされるため、正確な原因を特定することが重要です。
呼吸窮迫症候群の症状は、息苦しさを感じることです。これは、肺のガスを交換する機能が障害されることによって起こります。上手に肺がはたらかなくなることに対して、代償として呼吸の回数を増やすために症状が現れるのです。
他にも、肩で呼吸をしたり喘鳴が聞こえたり呼吸をするたびに肋骨の間がへこんだりすることも多く見られます。
呼吸窮迫症候群で起こる呼吸障害は、1週間くらいの期間で急速に進んでいきます。
急性呼吸窮迫症候群は、重篤な肺の障害が生じる病態であり、多くの場合、命に関わる緊急事態となります。ARDSの症状は状態や病態の進行度により異なりますが、以下に代表的な症状を挙げて解説します。
・呼吸困難
ARDSの最も特徴的な症状は呼吸困難です。肺のガス交換機能が障害されるため、患者は酸素を十分に取り込むことができなくなり、息苦しさを感じるようになります。これにより、呼吸数が増加し、息を切らせるような状態になります。
・低酸素血症
ARDSの進行により、血液中の酸素濃度が低下する低酸素血症が生じます。低酸素血症が進行すると、皮膚や唇が青紫色になるチアノーゼが現れる場合があります。また、意識障害や錯乱などの中枢神経系の症状も生じる可能性があります。
・高二酸化炭素血症
ARDSの進行により、肺の換気機能も低下することがあります。これにより、二酸化炭素の排出が十分に行われなくなり、血液中の二酸化炭素濃度が上昇する高二酸化炭素血症が生じることがあります。高二酸化炭素血症が進行すると、頭痛や意識障害が生じる場合があります。
・胸痛
ARDSの進行により、肺の組織が損傷を受けることがあります。これにより、胸痛が生じることがあります。胸痛は通常、肋間神経の刺激や胸膜の炎症により生じます。
・咳
肺の炎症や感染により、咳が生じることがあります。咳は、肺から異物や分泌物を排出する反射であり、ARDSの症状の一つです。
・痰
肺の炎症や感染により、痰が増加することがあります。痰は、肺からの分泌物であり、咳とともに排出されることがあります。
以上がARDSの代表的な症状です。ARDSは急速に病態が進行する場合があります。
急性呼吸窮迫症候群の改善方法は、酸素投与や非侵襲的陽圧換気、挿管をして人工呼吸管理を行うことなどです。このような方法によって呼吸不全の症状に対して改善を行います。
血管透過性が高くなったことによってもれてしまう細胞成分に対しては、薬を使って改善を行うこともあります。
また、急性呼吸窮迫症候群では、原因となった病気の改善を行うことも大事です。肺炎や敗血症などが原因の場合は抗生物質を使って改善を行い、熱傷が原因の場合は、適切に輸液を行ったり皮膚に対して改善を行ったりします。
急性呼吸窮迫症候群の改善方法は、その重症度や原因、全身状態によって異なります。
・酸素法
ARDSでは低酸素血症を呈するため、酸素療法が重要な改善法の一つです。酸素は、マスクや鼻カニューレを用いて供給することができます。しかし、重症の場合にはこれだけでは不十分な場合があり、人工呼吸器を用いた酸素供給が必要となることがあります。
・人工呼吸器管理
ARDSの重症度が高い場合、または酸素法だけでは十分な酸素供給ができない場合には、人工呼吸器を用いて呼吸管理を行う必要があります。人工呼吸器管理には、侵襲的な方法(気管挿管)と非侵襲的な方法(マスクやヘルメットを用いる方法)があります。
・プロンポジション(うつ伏せ寝位)
ARDSでは、うつ伏せ寝位(プロンポジション)が効果的な場合があります。うつ伏せ寝位により、肺の一部が開き、酸素交換が改善されることが期待されます。
・薬物
ARDSの改善方法においては、様々な薬物が使用されることがあります。これには、抗生物質、ステロイド、利尿剤などが含まれます。
・栄養管理
ARDSでは、エネルギー消費が増加するため、適切な栄養管理が重要です。栄養状態が悪化すると、予後が悪化することがあります。そのため、経口摂取ができない場合には、経腸栄養や静脈栄養を行うことが必要です。
・症状に応じた方法
ARDSでは、様々な合併症を引き起こすことがあります。これには、多臓器不全、感染症、出血傾向などが含まれます。これらの合併症に対しては、適切な改善が必要です。
急性呼吸窮迫症候群の改善に使用される薬には、以下のようなものがあります。
・抗生物質
ARDSが感染症が原因で発症した場合、その感染症を改善するために抗生物質が使用されます。感染の原因菌や状態によって、適切な抗生物質が選択されます。
・ステロイド
炎症を抑えるためにステロイドが使用されることがあります。ただし、ステロイドの使用は状態や感染の有無などを考慮して慎重に行う必要があります。
・利尿剤
ARDSで肺に水がたまはることがあります。利尿剤を使用することで、体内の余分な水分を排出し、肺の浮腫を改善することが期待されます。
・神経筋ブロッカー
重症のARDSでは、人工呼吸器を使用する際に、呼吸の同調をとるために神経筋ブロッカーが使用されることがあります。
・血圧を上げる薬(バソプレッサー)
ARDSでは、低血圧を呈することがあります。低血圧が改善しない場合には、血圧を上げる薬が使用されます。
これらの薬剤は、状態やARDSの重症度によって選択され、医師の指示に従って使用されることが重要です。
急性呼吸窮迫症候群は、原因となる外傷や病気が起こってから24~48時間以内に発生することがほとんどです。しかし、場合によっては発症まで4~5日ほどかかることもあります。
急性呼吸窮迫症候群を発症すると、まず息切れがみられ、その後呼吸が速く浅くなります。場合によっては、錯乱や眠気などがみられることもあります。
めずらしい病気ではありませんが、発症した後の予後は悪い病気です。そのため、変化する状態をきちんと見て適切に呼吸管理を行うことが非常に重要になります。
・中府
・内関
・膻中
中府は、呼吸の機能を高める効果があるツボです。喘息や咳、花粉症などの症状を和らげてくれたり、呼吸を楽にしてくれたりする効果があります。そのため、息苦しさの症状にも効果が期待できます。
他にも胸の筋肉の緊張を緩め、胸を広げて姿勢がよくなるため、巻き方や猫背の改善にも役立ちます。
内関は、息苦しさを感じる時や呼吸が浅いと感じる時に効果的なツボです。内関は、精神を安定させる効果があるツボでもあるため、特にストレスや疲れによって起こる息苦しさに効果的です。
他にも、乗り物酔いや胃の痛み、二日酔いなどにも効果的です。
膻中は、胸の痛みや息苦しさ、喉の痛みなどに効果を発揮するツボです。さらに、自律神経を整えてくれたり、痛みを和らげてくれたりする効果があります。
そのため、不安を感じている時や落込んでいる時、イライラしている時などに効果的です。
中府は、鎖骨の外端下のくぼみから指の幅1本分ほど下へ降りた場所にあります。雲門というツボの下1寸の場所です。
押すときは、指の腹を使います。揉むようにほぐしていきましょう。
内関は、手の関節の内側にあるツボです。手を握ったとき浮かび上がる2本の腱の間で手の関節の横しわから指3本の幅ほど肘に向かった場所にあります。
押すときは、呼吸に合わせて押します。繰り返し、3~5回ほど推しましょう。
膻中は体の前面にあるツボで、両乳頭の間にあります。
押したとき、痛身を感じることが多いため、お風呂に入ったときにボディソープなどを使って上下に滑らせてマッサージする方法がお勧めです。
11時から21時
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