公開日:2022年 3月23日
更新日:2022年 4月 3日
本日は先天性横隔膜ヘルニアについて解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
先天性横隔膜へルニアは、生まれた時から横隔膜に欠損孔があり、腹部の臓器の一部が胸の中に出てしまう病気です。
先天性横隔膜へルニアはボホダレク孔ヘルニアと呼ばれることもあります。これは、欠損孔が多くの場合、横隔膜の後外側を中心に起きるボホダレク孔であるためです。
欠損孔は小さいことも大きいこともあります。大きい欠損孔の場合、横隔膜がほとんど残っていないくらいの大きなサイズであることもあります。
胸の中に出てくる腹部の臓器は、欠損孔の大きさによって違います。大きさによって、小腸や大腸、胃、十二指腸、肝臓、脾臓、膵臓、腎臓などの腹部の臓器が出る可能性があります。
先天性横隔膜へルニアの原因は、今のところわかっていません。考えられていることとして、ビタミンAを代謝する経路の障害や、遺伝子の異常などがあります。
先天性横隔膜へルニアは、遺伝によって発症することはほとんどありません。しかし、非常に珍しいケースでは、特定の遺伝子が発症に関係しているケースがあると考えられています。
発症する時期はほとんどが新生児期で、約4分の3の人は生まれる前から発症していることがわかります。
場合によっては、18トリソミー、13トリソミーなどの染色体異常や、パリスター・キリアン症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、フリンス症候群などを発症しているケースで、合わせて先天性横隔膜へルニアを発症することもあります。
先天性横隔膜へルニアで現れる症状や症状に程度については、欠損孔がどのくらいの大きさであるかということと、腹部の臓器がいつ頃胸の中に出てきたのかということ、どのくらいの臓器が胸の中にが出ているのかということによって違います。
先天性横隔膜へルニアを新生児期に発症した場合は、腹部の臓器によって肺の圧迫が起こったり、肺低形成が起こったりします。肺に血液が流れにくくなることによって呼吸困難が起きることもあります。
症状の程度が重い場合は、生まれてすぐに高度の呼吸不全や循環不全が起き、チアノーゼや徐脈、無呼吸などが起こることもあります。
横隔膜の欠損孔があっても、初めは腹部の臓器が胸の中に出ていないこともあります。その後胸の中に臓器が出ることもあり、その場合、新生児期は特に症状が現れず乳児期以降に症状が現れます。
後から症状が現れる場合は、嘔吐や腹痛などの症状が現れることもあります。
先天性横隔膜へルニアの改善方法は、手術です。しかし、この病気では手術をすることよりも、分娩前の妊婦さんの管理や手術をする前や後の全身の管理が非常に大事です。
生まれる前に病気の発症がわかっている場合は、妊婦の時に十分な設備が整っており経験のある施設に行くことが大事です。
手術では、腹部に出ている臓器を腹部に戻し、欠損孔のある横隔膜を修復します。最近は状態が安定しており程度が軽い場合は、胸腔鏡や腹腔鏡を使って内視鏡手術を行うこともあります。
症状の程度が重い場合は、肺低形成であることがほとんどです。肺低形成では、幼少期に呼吸器の感染を起こすと重症化してしまうことが多いです。そのため、呼吸器の感染を起こさないように、注意して生活することが大事です。
日常生活を送る上で、どのような制限がどの程度必要であるのかについては、肺低形成がどのくらいの程度であるかや、後遺症や合併症によって違います。
そのため、手術をした後も一定の期間は定期的に病院にいくことが大事です。
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