ビジュアルスノウ症候群の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 4月21日

更新日:2022年 4月24日

本日はビジュアルスノウ症候群について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • ビジュアルスノウ症候群とは
  • ビジュアルスノウ症候群の原因
  • ビジュアルスノウ症候群の症状
  • ビジュアルスノウ症候群の改善方法
  • ビジュアルスノウ症候群のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

ビジュアルスノウ症候群は、全ての視野が雪が降っているようになる

ビジュアルスノウ症候群は、視野の全てに雪が降っている時の風景やテレビ画面のホワイトノイズのようなものが認められ、光過敏や視覚保続、眼内現象、夜間視力障害などが現れる病気です。視界砂嵐症候群とも呼ばれています。

 

片頭痛の視覚前兆とは違う現象ですが、片頭痛に関係している病態として注目を集めている病気です。

 

耳鳴りなどの症状が現れることもあるため、眼科の病気ではなく、神経の病気であると考えられています。中でも、特に視覚連合野の異常が関係していると言われていますが、まだまだわからないことの多い病気です。

 

ビジュアルスノウ症候群や視界砂嵐症候群と呼ばれる理由は、症状について、吹雪の中で目を開けているようという表現をする人がいるためです。

まだわかっていないことの多い病気

ビジュアルスノウ症候群の原因は、完全には明らかになっていません。最近の研究では、ビジュアルスノウ症候群を発症している人は、大脳や小脳の限られた部分に代謝亢進領域が認められるということがわかってきています。

 

大脳や小脳の限られた部分に代謝亢進領域が認められることや、ビジュアルスノウ症候群には耳鳴りの症状が現れることもあることから、眼科の病気ではなく、神経の病気であると考えられています。

 

特に視覚連合野の異常が関わっていると言われています。ただし今のところまだわかっていないことの多い病気です。

 

ビジュアルスノウ症候群は、雪のような静止画やテレビのノイズに似た視覚の乱れを持続的に経験するという珍しい病気です。この症候群の原因については完全には解明されていませんが、いくつかの仮説や研究結果が示されています。以下にビジュアルスノウ症候群の原因に関する情報を説明します。

 

1. 脳の機能的な変化

一部の研究では、VSSを発症している人の脳の特定の領域、特に視覚処理に関与する部分での異常な活動が指摘されています。これは、機能的磁気共鳴画像のような技術を使用して観察されました。脳のこれらの領域での異常な活動が、雪のような視覚の乱れを引き起こす可能性があります。

 

2. 神経伝達物質の不均衡

神経伝達物質は、神経細胞間のコミュニケーションを助ける化学物質です。VSSの患者では、これらの神経伝達物質のバランスが崩れている可能性が考えられています。例えば、セロトニンのような特定の神経伝達物質の不均衡は、VSSの症状を引き起こす可能性があります。

 

3. ミグレーニとの関連

VSSはミグレーニと関連がある可能性が示唆されています。一部ではミグレーニの症状も併発することがあり、これらの病気の間に何らかの関連性があると考えられています。ミグレーニの神経生物学的なメカニズムがVSSの原因として影響している可能性があります。

 

4. 外部因子

一部では、特定の外部的要因、例えば薬物の使用や特定の事故・外傷がVSSの開始を引き起こしたと報告しています。しかし、これらの外部的要因が直接の原因であるかは明確ではありません。

 

5. 遺伝的要因

VSSが家族内で発症するケースも報告されており、遺伝的要因が関与している可能性も考えられます。しかしこれに関する確固たる証拠はまだ得られていません。

 

 

ビジュアルスノウ症候群の原因は明らかではありませんが、脳の機能的変化、神経伝達物質の不均衡、ミグレーニとの関連、外部的・遺伝的要因などが考えられています。

症状を、吹雪の中で目を開けているようであると表現する人もいる

ビジュアルスノウ症候群の症状は、視野全体に雪が降っている時の風景やテレビ画面のホワイトノイズのようなものが認められることです。視野全体に砂を撒き散らしたように見え、視界がかすんで見えにくくなるのです。

 

さらに、耳鳴りや光過敏や視覚保続、眼内現象の増強、夜間視力障害などの症状も現れることがあります。ビジュアルスノウ症候群を発症している人の訴える症状は、見え方以外は非常に様々で人によって違うのです。

 

視野全体が砂を撒き散らしたようになる症状を、吹雪の中で目を開けているようであると表現する人もおり、発症するまでのような日常生活を送ることが難しくなります。

ビジュアルスノウ症候群は、視覚に関連した複数の症状を持つ神経学的障害です。この症候群は、視覚的な雪やテレビの受信不良のようなノイズを伴う持続的な視覚障害を中心に、多くの付随する症状を持っています。以下にVSSの主な症状を説明します。

 

1. 視覚的な雪:この症候群の名前の由来となっている主要な症状です。明るい背景や暗い背景のいずれでも、テレビの静電ノイズのような絶え間ない小さな点の動きを見ることがあります。

 

2. 残像:物を見てから目を移動した後も、その物の薄い像が視界に残る現象です。特に明るい背景に対して暗い物体を見た後や、逆に暗い背景に対して明るい物体を見た後に顕著になることがあります。

 

3. 光の尾:明るい光源を見たとき、光が動くとその後ろに尾のようなものがついて見えます。

 

4. 光の過敏症:通常は問題ないような光の強さが、非常にまぶしく感じることがあります。

 

5. 夜盲症:暗闇での視覚が低下することです。特に夜間運転が難しくなることがあります。

 

6. 視覚的なパルス:一定のリズムで視界が明るくなったり暗くなったりする現象のことです。

 

7. 浮遊物体:通常の目の浮遊物体よりも、さらに多くの浮遊物体を感じることがあります。

 

8. 色の変化:一部では、色の知覚が変わることを報告しています。例えば、一部の色が特に鮮明に見える、あるいは逆に褪せて見えることがあります。

 

9. ハロやスターバースト:光源の周りにハロ(光の輪)やスターバースト(放射状の光)を見ることがあります。

 

10. 視覚の振動:物体が微細に振動しているかのように見えることです。

 

これらの症状は、人によって異なる強度や組み合わせで現れます。一部ではある症状に非常に敏感で、他の症状はそれほど気にならないこともあります。また、これらの症状は日常生活に様々な影響を及ぼすことがあり、ストレスや不安を増大させることもあります。

 

ビジュアルスノウ症候群の症状は非常に特異的であり、他の神経学的または眼科的な病気とは異なる特徴を持っています。

ビジュアルスノウ症候群の改善方法は、薬

ビジュアルスノウ症候群の改善方法は、薬です。現在主に使われている薬は、神経作用を鎮める効果のある薬や偏頭痛を改善するための薬です。

 

ビジュアルスノウ症候群は、まだあまり知られていない病気でもあるため、症状が病気によって起こっているということを説明することも大事です。病気であるとわかることで、病気や症状と向き合うことができるのです。

 

ビジュアルスノウ症候群の最近の研究では、大脳や小脳の限られた部位に代謝亢進領域が認められることが分かってきたため、今後、この代謝の変化を改善させる薬などのが開発されることで、改善方法が確立されると考えられます。

ビジュアルスノウ症候群は症状の特異性や原因が完全には解明されていません。そのため改善方法に関して、特定の方法が確立されているわけではありません。しかし、現在の臨床実践や研究に基づき、いくつかのアプローチが試みられています。以下にアプローチについて説明します。

 

1. 薬

抗てんかん薬: 一部でには、ランピリンやトピラマートなどの抗てんかん薬が有効であると報告されています。これらの薬は神経の活動を調整する効果があり、VSSの症状を和らげることが期待されます。

抗うつ薬: 一部では、セルトラリンやフルオキセチンなどの抗うつ薬が有効であると報告されています。これらの薬は神経伝達物質のバランスを調整する効果があります。

カルシウムチャネル拮抗薬: ニフェジピンなどのカルシウムチャネル拮抗薬も一部の人によって試みられています。

 

2. 生活習慣の変更

ストレス管理: VSSの症状はストレスや不安によって悪化することが報告されているため、リラクゼーションや瞑想、ヨガなどのストレス管理の技法が推奨されます。

睡眠の質の向上: 良好な睡眠は神経系の回復に役立つため、睡眠の質の向上が求められます。

 

3. 視覚へのアプローチ

特定の視覚的な訓練やエクササイズが、VSSの症状を軽減するのに有効であるとの報告が一部にあります。

 

4. サプリメントや代替法

一部では、マグネシウムやリポ酸、コエンザイムQ10などのサプリメントの摂取により、症状の改善を経験しています。また、アキュパンクチャやカイロプラクティックなどの代替法も試みられています。

 

5. カウンセリングや心理的サポート

VSSは、日常生活や心の健康に影響を与える可能性があるため、心理的サポートやカウンセリングが推奨されます。

 

6. サポートグループ

VSSを発症した人同士が経験や情報を共有するサポートグループの参加は、症状の管理や心理的なサポートに役立つことがあります。

 

7. 研究参加

新しい改善方法の開発やVSSに関する研究が進行中であり、臨床試験への参加は新しい改善方法へのアクセスや症状の管理に寄与することが期待されます。

 

VSSの改善方法は個々の症状や体質に合わせてカスタマイズされるべきものであり、一つの方法が全ての人に適しているわけではありません。医師や専門家との密接なコミュニケーションをとりながら、最も効果的な組み合わせを見つけることが重要です。

ビジュアルスノウ症候群の改善の一環として使用される薬に関して説明します。

 

1. 抗てんかん薬

種類: ラモトリギン(Lamotrigine)、トピラマート(Topiramate)など

適応する人: VSSの症状を伴うてんかんがある場合や、特定の神経学的な異常を持つ場合

目的: 脳内の興奮性の神経伝達を調節し、視覚の乱れを減少させること

効果: 一部で症状の軽減が報告されているが、全ての人に効果的ではない可能性がある。

 

2. 抗うつ薬:

種類: クロナゼパム(Clonazepam)、アミトリプチリン(Amitriptyline)など

適応する人: VSSと併発する不安やうつ症状を持つ場合

目的: 神経伝達のバランスを修正し、視覚の乱れや関連する心的症状を改善すること

効果: VSSの症状や関連する心的症状の軽減が期待される。

 

3. β-ブロッカー:

種類: プロプラノロール(Propranolol)など

適応する人: VSSに関連する偏頭痛を持つ場合

目的: 血管の拡張や収縮を正常化し、偏頭痛の発作を減少させること

効果: 偏頭痛の頻度や強度の低下が期待されるが、VSSの直接的な症状に対する効果は不明瞭。

 

4. カルシウムチャネルブロッカー:

種類: ニフェジピン(Nifedipine)など

適応する人: 高血圧や心血管疾患を持つVSSの場合

目的: 脳内のカルシウム流入を調節し、血管の拡張や収縮を正常化すること

効果: VSSに関連する症状の軽減や心血管疾患の症状の管理が期待される。

ビジュアルスノウ症候群の症状や原因は個人によってに異なるため、これらの薬も全ての人に有効とは限りません改善方法の選択や変更は医師の指導のもと行われるべきです。また、薬での改善以外にも、生活習慣の改善やストレス管理など、多岐にわたるオプションが考慮されることがあります。

ビジュアルスノウ症候群は、珍しい病気

ビジュアルスノウ症候群は、珍しい病気です。眼科で調べても特に異常は見つかりません。さらにまだあまり知られていない病気で医師の認知度も低く、ビジュアルスノウ症候群という病気であると判断されるまで時間がかかることもあります。

 

突然症状が現れるため、日常生活を送る上で大きな影響が出ます。病気によって症状が現れているとわかるまでは、大きな不安を抱えることになります。

 

日常生活を送る上で支障が出ることのストレスや原因がわからない不安によって精神的にも疲れてしまうことが多いです。

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