変形性膝関節症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 7月23日

更新日:2024年 1月15日

本日は変形性膝関節症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 変形性膝関節症とは
  • 変形性膝関節症の原因
  • 変形性膝関節症の症状
  • 変形性膝関節症の改善方法
  • 変形性膝関節症のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

変形性膝関節症は、軟骨がすり減り痛みが起きる病気

変形性膝関節症は、関節のクッションの働きをしている軟骨がすり減り、痛みが起きる病気のことです。軟骨がすり減る原因は、加齢や筋肉量の低下です。

 

中高年は膝の痛みを感じている人が非常に多いです。中高年の膝の痛みはほとんどが変形性膝関節症です。年齢が上がるほど発症率は高くなります。

 

軟骨がすり減ると、膝関節の骨と骨のすき間が狭くなり内側の骨が出てきたり、骨に突起物ができたり、骨が変形したりするのです。

 

変形性膝関節症では、関節包繊維膜の内側にも炎症が起こります。そのため、液体が分泌されます。この状態を一般的に膝に水が溜まった状態と言われます。

ほとんどの変形性膝関節症の原因は関節軟骨の老化

ほとんどの変形性膝関節症の原因は関節軟骨の老化です。他にも、肥満や遺伝子なども関係していると考えられています。

 

歳を取ると関節軟骨がだんだんと弾力性を失いすり減っていきます。軟骨がすり減ることによって関節が変形し、変形性膝関節症を発症するのです。

 

場合によっては、骨折や靱帯や半月板などの損傷や、化膿性関節炎などの感染症の後遺症が原因で起こることもあります。

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が摩耗し、損傷する病気です。以下に、変形性膝関節症の主な原因を挙げます。

 

加齢:加齢に伴い、軟骨の耐久性が低下し、変形性膝関節症のリスクが高まります。

 

肥満:体重が増加すると、膝関節にかかる負荷が増え、軟骨の摩耗が進行しやすくなります。

 

遺伝的要因:家族歴や遺伝的な要因が、膝関節の軟骨の質や構造に影響を与え、変形性膝関節症のリスクが高まることがあります。

 

外傷や過去の怪我:膝の骨折、靭帯損傷、半月板損傷などの外傷が、将来的に変形性膝関節症を発症するリスクを高めます。

 

反復的なストレス:特定の職業やスポーツによる膝への反復的なストレスが、軟骨の摩耗を引き起こすことがあります。

 

関節の構造異常:O脚やX脚など脚の変形、膝関節の構造異常が軟骨の均等な摩耗を妨げることがあります。

 

筋力の低下:大腿四頭筋など膝関節を支える筋肉の弱さが、膝の安定性を低下させ、軟骨の摩耗を加速させることがあります。

変形性膝関節症の主な症状は膝の痛みと膝に水がたまること

変形性膝関節症の主な症状は膝の痛みと膝に水がたまることです。

 

初めは立ち上がる時や歩き始める時など動き始める時に症状が現れます。初期段階では、休めば症状が改善されることが多いです。

 

しかし、だんだんと正座や階段の上り下りが難しくなり、最終的には安静にしていても痛みを感じるようになります。この頃には膝の変形が目立つようになり、膝を伸ばし切ることができず歩くことも難しくなります。

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が摩耗し、変形することによって引き起こされる病気です。以下に、変形性膝関節症の主な症状を挙げます。

 

膝の痛み:膝関節の内部の軟骨摩耗により、膝に痛みが生じます。特に活動後や長時間の立ち仕事の後に痛みが強くなることがあります。

 

膝のこわばり:膝が固くなり、動かしにくくなることがあります。特に、朝起きた時など長時間の安静後に顕著に現れます。

 

腫れや熱感:関節の炎症により、膝が腫れたり熱を持ったりすることがあります。

 

運動範囲の制限:膝関節の変形や痛みにより、膝の曲げ伸ばしが制限されることがあります。

 

関節の変形:関節の軟骨の摩耗が進行すると、膝関節の形が変形することがあります。

 

歩行障害:痛みやこわばりにより、歩行時に不安定感や異常な歩き方が生じることがあります。

 

関節のクリック音:膝を動かすときに、関節内でクリック音やこすれる音が聞こえることがあります。

 

変形性膝関節症の症状は、病気の進行度によって異なります。軽度の場合は症状が軽微ですが、重度の場合は日常生活に大きな影響を与えることがあります。

改善方法は、薬やヒアルロン酸注射、手術やリハビリなど

変形性膝関節症を改善するためには、薬やヒアルロン酸注射、手術やリハビリなど様々です。器具を使って改善に取り組むこともあります。

 

症状が軽い場合、痛み止めの薬やヒアルロン酸注射などで改善を行うことが多いです。リハビリテーションや膝を温めることで改善に取り組むこともあります。

 

改善を行なってもなかなか効果が見られない場合、手術を行うこともあります。症状に合わせて内視鏡手術や骨を切って変形を矯正する手術、人工膝関節置換術などの手術が行われます。

変形性膝関節症の改善は、症状の重さや活動レベルに応じて異なりますが、以下に一般的な改善方法を紹介します。

 

物理的な方法:専門家による指導のもとで行う筋力トレーニング、ストレッチ、関節の可動域を改善するエクササイズが、関節の機能を向上させ、痛みを軽減します。

 

運動:特に水泳や水中ウォーキングなどの低衝撃運動などの定期的な運動が推奨されます。これにより筋力が強化され、関節のサポートが向上します。

 

体重管理:体重の適正化は、膝関節への負担を減らし、痛みの軽減に役立ちます。

 

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):痛みと炎症を和らげるために、イブプロフェン、ナプロキセンなどが処方されることがあります。

 

鎮痛剤:アセトアミノフェン(パラセタモール)などの鎮痛剤が痛みの管理に用いられることがあります。

 

関節内注射:コルチコステロイドの注射やヒアルロン酸の注射が、痛みの軽減と関節機能の向上に用いられることがあります。

 

外科手術:症状が重度で保存的な方法で改善が見られない場合には、膝関節置換術や骨切り術などの外科手術が検討されます。

 

変形性膝関節症の改善には、これらの改善方法を組み合わせた多面的なアプローチが一般的です。

変形性膝関節症の改善に使用される薬は、痛みの管理と炎症の軽減を目的としています。以下に、変形性膝関節症の改善で使用される薬の種類を挙げます。

 

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

効果: 痛みと炎症を和らげます。

例: イブプロフェン、ナプロキセン、ディクロフェナクなど。

注意点: 長期使用は胃腸障害や腎機能障害などの副作用を引き起こす可能性があるため、用法用量を守ることが重要です。

 

鎮痛剤

効果: 軽度から中等度の痛みを和らげます。

例: アセトアミノフェン(パラセタモール)。

注意点: アセトアミノフェンは肝臓に影響を与える可能性があるため、過剰摂取に注意が必要です。

 

コルチコステロイドの関節内注射

効果: 炎症と痛みを一時的に軽減します。

注意点: 長期的な使用は関節のさらなる損傷を引き起こす可能性があるため、使用は制限されます。

 

ヒアルロン酸の関節内注射

効果: 関節の潤滑を改善し、痛みを軽減することが期待されます。

注意点: 効果には個人差があり、全ての人に効果的とは限りません。

変形性膝関節症を予防するためにできること

一度すり減ってしまった軟骨は元には戻りません。そのため、予防をすることできるだけ早く改善に取り組んで病気が進まないようにすることが非常に大切です。

 

変形性膝関節症を予防するために注意できることは、大腿四頭筋を鍛えることやできるだけ正座をしないこと、肥満の状態にならないこと、膝を温めて血行を良くすること、洋式トイレを使うことなどです。

 

変形性膝関節症では膝の痛みはだんだんと悪くなっていきます。変形性膝関節症の初期症状のような症状がある場合は病院に相談に行くことをお勧めいたします。

変形性膝関節症に効果的なツボ

血海

梁丘

膝関

血海

血海の効果は、浮腫み、脂肪や老廃物を外に出す効果があります。他にも、更年期障害や変形性膝関節症などにも有効です。

 

さらに、血海は、生理痛を和らげたり、生理時のトラブルや貧血に対して効果を発揮したりする女性にも嬉しいツボです。

梁丘

梁丘は、胃痙攣に有効なツボとして有名です。梁丘は胃痛、胃弱、胸焼けにも効果的です。食べ過ぎたときや飲み過ぎた時におすすめのツボです。

 

他にも、膝関節炎や足全体のだるさなどに有効です。

膝関

膝関は、膝関節痛、下肢麻痺、ヘルニア、リウマチなどに効果を発揮するツボです。

 

他にも、喉の腫れや痛み、膝の蓋骨の腫れや痛みにも有効です。

ツボの場所と押し方

血海

血海のばしょは、膝のお皿の内側のラインと上際のラインとの交わる場所から指3本分上に上がった場所です。

 

押す時には、親指を使ってゆっくり押します。

梁丘

梁丘は、太ももの前面で膝蓋骨の外縁から指3本分ほど上にあります。

 

押す時には親指で押します。押すだけでなく、お灸をすることもお勧めのツボです。

膝関

膝関は、膝、脛骨内側顆の下、陰陵泉後1寸の場所に取ります。

 

ツボを押して刺激をすることもお勧めですが、お灸を使って温めることも良いです。

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