心タンポナーデの鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年  2月 3日

更新日:2023年  2月 4日

本日は心タンポナーデについて解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 心タンポナーデとは
  • 心タンポナーデの原因
  • 心タンポナーデの症状
  • 心タンポナーデの改善方法
  • 心タンポナーデのまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

心タンポナーデは、心のう液が大量に貯まり心臓の動きを抑える状態

心タンポナーデは、心臓と心臓を覆っている心外膜の間にある心のう液が大量に貯まり、心臓の動きを抑える状態のことです。

 

心のう液は心臓が拡張したり収縮したりするための潤滑油になったり、外部から受ける衝撃を和らげるクッションのような働きをしたりしています。心の液がたまる原因はいろいろあります。

心タンポナーゼの原因はいろいろ

心タンポナーゼの原因はいろいろあります。原因によって大きく特発性、感染性、非感染性、外傷性の4つに分けることができます。

 

特発性は、原因がわからない場合です。感染性は、ウイルス性や結核性、細菌性、真菌性が原因の場合、非感染性は、急性大動脈解離、急性心筋梗塞、悪性腫瘍などが原因の場合です。外傷性は、交通事故などの胸部打撲が原因の場合です。

 

炎症性の場合、淡黄色の心のう液が溜まります。大動脈解離、悪性腫瘍、結核性の場合は血性のこともあります。

心タンポナーデは、心臓を包む外膜である心膜の内側に血液や液体が蓄積し、心臓の正常な拡張や充填を妨げる状態を指します。心タンポナーデは、重篤な状態であり、迅速な改善が必要です。心タンポナーデの原因は多岐にわたりますが、主な原因として以下の要素が考えられます。

 

外傷性原因:心タンポナーデは、外傷や事故による心臓へのダメージに起因することがあります。例えば、自動車事故や刺創などが原因で心膜が損傷し、血液が心腔内に漏れ出すことでタンポナーデが発生する場合があります。

 

心筋梗塞:心筋梗塞は、冠動脈の閉塞により心筋組織が壊死する状態です。心筋梗塞により心筋組織が傷つくと、心臓内に血液が漏れ出しやすくなり、心タンポナーデが発生する可能性があります。

 

心膜炎:心膜炎は、心膜の炎症による状態です。感染症や自己免疫の病気などが原因となり、心膜が腫れたり厚くなったりすることがあります。心膜炎によって心膜が硬くなると、心臓の収縮や拡張が制限され、心タンポナーデが発生する可能性があります。

 

心臓手術:心臓手術中や手術後に心タンポナーデが発生することがあります。手術中に心膜が損傷したり、手術後に出血や血液の蓄積が生じることが原因です。心臓手術は心臓に対する外科的な侵襲が行われるため、心タンポナーデのリスクが存在します。

 

腫瘍や腫瘍性の病気:心膜や心臓の近くに存在する腫瘍や腫瘍性の病気が原因で心タンポナーデが発生することがあります。腫瘍が増大し、血管や心膜を圧迫することでタンポナーデが引き起こされます。

 

血液凝固異常:血液凝固異常は、心タンポナーデの原因となることがあります。例えば、抗凝固薬の使用や凝固因子の異常などが血液の凝固機能を妨げ、心膜内に血液が溜まりやすくなることが考えられます。

 

これらは主な心タンポナーデの原因ですが、他にも心臓の病気や炎症性の病気、代謝異常、遺伝性の病気などが関与することもあります。

心タンポナーデの症状は、胸部の圧迫感、呼吸困難、起座呼吸など

心タンポナーデの症状は、胸部の圧迫感、呼吸困難、起座呼吸などです。

 

心のう液がたまることによって心のう腔の内圧が上がり、心臓から運び出される血液の量が低下し、血圧が低下したり頻脈が現れたりすることもあります。その場合は、ショック状態につながることもあります。

心タンポナーデは、心臓を包む外膜である心膜の内側に血液や液体が蓄積し、心臓の正常な拡張や充填を妨げる状態を指します。以下に、心タンポナーデの主な症状について詳しく説明します。

 

呼吸困難:心タンポナーデの初期症状の一つは、呼吸困難です。心膜内に血液や液体が蓄積することで、心臓が正常に拡張できず、肺への血液循環が妨げられます。これにより息切れや呼吸の浅さを感じることがあります。

 

胸痛:心タンポナーデでは、心膜内の圧力が上昇し、心臓が押されることで胸痛が生じる場合があります。胸痛は激しい鈍痛や圧迫感として現れ、しばしば胸骨の後ろや背中に広がることがあります。

 

頻脈:心タンポナーデでは、心臓の充填が妨げられるため、心拍数が上昇することがあります。頻脈は、心臓の拍動が速くなり、自覚的に心臓の鼓動を感じることがあります。

 

低血圧:心タンポナーデの進行により、心臓の拡張が制限され、心臓から体への血液供給が低下します。これにより低血圧の症状を経験することがあります。低血圧により、めまい、意識の混濁、冷感などが現れることがあります。

 

頚部の静脈脈拍亢進:心タンポナーデでは、心臓の圧迫により、頚部の静脈が急速に充満し、脈拍が亢進することがあります。これは頸部の静脈が拡張して脈を打ち、明らかな脈拍の異常が観察されることを指します。

 

抑うつ的意識状態:心タンポナーデが進行すると、心臓への血液供給が低下し、酸素供給が不足することがあります。これにより、意識の混濁や抑うつ的な意識状態を呈することがあります。

 

顔面の腫れ:心タンポナーデによって、頸部や顔面の静脈圧が上昇することがあります。この結果、顔面の腫れや浮腫が現れることがあります。

 

以上が主な心タンポナーデの症状です。ただし、症状は個人によって異なる場合があり、症状の程度や進行速度も異なることに注意が必要です。心タンポナーデは致命的な状態であるため、症状が現れた場合は速やかに専門家の判断と改善を受ける必要があります。

心タンポナーデの改善方法は、補液や強心剤の投与など

心タンポナーデの改善方法は、補液や強心剤の投与などです。場合によっては、エコーガイド下で心膜穿刺を行い、液を外に出すこともあります。

 

穿刺が難しい場合は、外科的に剣状突起下のアプローチを行い、液を外に出すこともあります。慢性の場合は、心膜切開を行うこともあります。

心タンポナーデは、心臓を包む外膜である心膜の内側に血液や液体が蓄積し、心臓の正常な拡張や充填を妨げる状態を指します。心タンポナーデは急速に進行する危険な状態であり、迅速で緊急に改善を行うことが必要です。以下に、心タンポナーデの改善法について詳しく説明します。

 

緊急処置:心タンポナーデが疑われる場合、まずは安定を図るために緊急処置が行われます。この中には、横に寝かせ、下肢を持ち上げて血液の回転を改善するといった措置が含まれます。また、酸素供給の確保や静脈アクセスの確立、心電図モニタリングなどが行われます。

 

心膜穿刺:心タンポナーデの判断が確認された場合、改善方法として心膜穿刺が行われることがあります。心膜穿刺は、心臓周囲の液体を除去し、心臓の拡張を回復させるために行われます。この手順では、麻酔が行われた後、針やカテーテルを介して心膜内の液体を排出するための穿刺が行われます。心臓外科医や心臓カテーテル専門医が行うことが一般的です。

 

心臓手術:心タンポナーデの原因が外傷や心臓手術による場合、緊急の外科手術が必要な場合があります。心臓手術では、心膜の修復や心臓内の血液の除去が行われます。心臓手術は心臓外科医の指導のもとで行われ、心臓の正常な機能回復と再発の予防を目指します。

 

血液補充:心タンポナーデによって血圧が低下したり、循環不全が生じたりする場合、血液補充が行われることがあります。輸液や輸血により血液の循環を改善し、循環動態の安定を図ります。

 

潜在的な原因の改善:心タンポナーデの原因となる病気や状態に対する改善も重要です。例えば、心膜炎や心筋梗塞などの病状が心タンポナーデを引き起こしている場合、それらの疾患に対する適切な改善が行われます。

 

監視とフォローアップ:心タンポナーデの改善後、継続的な監視とフォローアップを受ける必要があります。これには、心臓の状態のモニタリング、再発の早期発見、心臓リハビリテーションプログラムへの参加などが含まれます。定期的なフォローアップは、心タンポナーデの再発を防ぐために重要です。

 

心タンポナーデの改善方法は、個々の状態に合わせて調整されます。また、心タンポナーデの改善は、心臓外科医、心臓カテーテル専門医、循環器専門医などのチームアプローチによって行われることが一般的です。

心のう穿刺のリスク

心タンポナーデを発症している場合、血圧や心拍数、心臓の収縮力などが非常に不安定な状態であるため、どのような時でも急変する可能性が高いと言えます。

 

改善のために心のう穿刺を行うことがありますが、これは動いている心臓に向かって針を進めるため、リスクの高い処置になります。

 

心臓を傷つけてしまい大きな出血や気胸を合併する可能性を考えることも必要です。

心タンポナーデの改善例

心タンポナーデは、心臓を包む外膜である心膜の内側に血液や液体が蓄積し、心臓の正常な拡張や充填を妨げる状態を指します。心タンポナーデは重篤な状態であり、迅速な改善を行うことが必要です。以下に、心タンポナーデの改善の一例を紹介します。

 

50歳の女性の例を考えましょう。彼女は数日前から息切れ、胸痛、めまいなどの症状を訴えて病院に行きました。調べた結果、心タンポナーデの疑いがあることが判明しました。

 

緊急処置:状態が安定しない場合、まずは緊急処置が行われます。彼女は横に寝かせられ、酸素供給が確保されます。また、静脈アクセスが確立され、心電図モニタリングが行われます。

 

心膜穿刺:心タンポナーデの判断が確認された場合、心膜穿刺が行われることがあります。心臓カテーテル専門医が麻酔を行った後、心膜に針やカテーテルを挿入して心膜内の血液や液体を抜きます。心膜穿刺は超音波や透視下で行われ、心臓外科医の指導のもとで行われることが一般的です。

 

血液補充:心タンポナーデによって血圧が低下したり、循環不全が生じたりする場合、血液補充が行われることがあります。輸液や輸血により血液の循環を改善し、循環動態の安定を図ります。

 

原因の改善:心タンポナーデの原因となる病気や状態に対して適切な改善が行われます。例えば、心筋梗塞や心膜炎などが心タンポナーデを引き起こしている場合、それぞれの病気に対する適切な改善が行われます。心筋梗塞の場合、経カテーテル的冠動脈インターベンションや血栓を溶解する方法が行われることがあります。

 

心臓手術:心タンポナーデの原因が心臓手術によるものである場合、緊急の心臓手術が必要となることがあります。心臓手術では、心膜の修復や心臓内の血液の除去が行われます。心臓手術は心臓外科医の指導のもとで行われ、心臓の正常な機能回復と再発の予防を目指します。

 

監視とフォローアップ:心タンポナーデの改善後、継続的な監視とフォローアップを受ける必要があります。これには、心臓の状態のモニタリング、再発の早期発見、心臓リハビリテーションプログラムへの参加などが含まれます。定期的なフォローアップは、心タンポナーデの再発を防ぐために重要です。

 

心タンポナーデの改善においては、チームベースのアプローチが重要です。心臓外科医、心臓カテーテル専門医、循環器専門医、救急医師、看護師、臨床検査技師など、さまざまな専門家が協力して改善を行います。

 

心タンポナーデの改善は、個々の状態に合わせて調整されます。年齢、基礎疾患、心機能、病歴などが考慮され、最適な計画が立てられます。改善の目標は、心臓の正常な機能を回復させ、再発や合併症の予防を図ることです。

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