公開日:2021年 10月 1日
更新日:2023年 9月 2日
本日は巨細胞性動脈炎について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
巨細胞性動脈炎の原因は今のところわかっていません。
遺伝ではないとされており、考えられている原因としては、免疫の異常があります。これは、改善を行うときステロイドが効果を発揮することなどから考えられている原因です。
自己免疫性の反応
巨細胞性動脈炎は、免疫システムが誤って自分の動脈の壁を攻撃する結果として生じると考えられています。この誤った反応により、動脈の壁に炎症が起こり、狭窄や閉塞が生じることがあります。
炎症性サイトカインの役割
サイトカインは、免疫反応を調節するためのタンパク質です。巨細胞性動脈炎の患者では、特定の炎症性サイトカインが過剰に産生されることが示唆されています。これが動脈の炎症を引き起こす一因と考えられます。
感染との関連
ウイルス感染の疑い
一部の研究では、特定のウイルスが巨細胞性動脈炎の発症に関与している可能性が示唆されています。しかし、これを裏付ける確固たる証拠はまだ見つかっていません。
細菌感染との関連
一部の患者で、特定の細菌感染が巨細胞性動脈炎の原因として関与している可能性が研究されています。しかし、これもまだ確定的なものではありません。
遺伝的要因
遺伝的素因
一部の研究では、巨細胞性動脈炎の患者に共通する遺伝的マーカーが示唆されています。これにより、遺伝的な要因がこの病気の発症に関与している可能性が考えられます。
その他の要因
環境的要因
環境的要因、特に喫煙が巨細胞性動脈炎のリスクを高めるという研究結果もあります。しかし、これが直接の原因であるとは断定されていません。
年齢
巨細胞性動脈炎は高齢者に多く見られる病気であり、年齢が最も明確なリスク因子であると考えられています。
総じて、巨細胞性動脈炎の正確な原因は未だ不明ですが、複数の要因が絡み合って発症すると考えられています。
巨細胞性動脈炎の症状には、全身の炎症によって起こる症状と個別の血管がつまって起こる症状があります。
全身の炎症によって起こる症状には、続く発熱や倦怠感、疲れやすさ、体重の減少、筋肉や関節の痛みなどがあります。
首から頭につながる動脈がつまって起こる症状には、頭痛や下顎の痛み、首の痛みなどがあります。頭痛は今までにないような痛みを感じます。
目につながる動脈がつまって起こる症状は視力の低下や失明で、脳につながる動脈がつまって起こる症状はめまいや失神、手足の動かなさ、話しにくさなどです。
大動脈がつまると背中の痛みなどの症状が現れ、腕につながる動脈がつまると腕の痛みや腕のだるさなどの症状が現れます。
心臓につながる動脈のつまりは胸の絞られるような痛み、足につながる動脈のつまりは足の痛みや冷たさなどの症状が現れます。場合によっては、合わせてリウマチ性多発筋痛症を発症することもあります。
巨細胞性動脈炎(GCA、テンポラル動脈炎とも呼ばれる)は、50歳以上の高齢者に一般的に見られる炎症性の動脈の病気です。主に頭部の動脈、特に側頭動脈が影響を受けることが多いですが、大動脈やその分岐も炎症を起こす可能性があります。
1. 頭痛
側頭動脈の炎症は、頭の側面や前部に特有の鈍痛や打撲感をもたらします。この痛みは突然発症することもあれば、徐々に悪化することもあります。
2. 側頭部の動脈の敏感さ
側頭動脈の炎症により、頭皮が非常に敏感になることがあります。触れただけで痛みを感じる場合もあります。
3. 一時的な視力低下または失明
最も深刻な症状の一つが、一時的な視力低下や失明です。動脈の炎症により血流が減少すると、網膜への酸素供給が不足し、視力に影響が出る可能性があります。
4. 顎の疲れや痛み
特に食事中に顎の疲れや痛みを感じることがあります。これは、顎や顔面への血流が不足することに起因します。
5. 発熱、倦怠感、体重減少
炎症の反応として、発熱、倦怠感、無気力、体重の減少が報告されています。
6. 首、肩、腰の痛み
これは、大動脈やその他の大きな動脈が炎症を起こす場合に特有の症状です。
症状の背後にあるメカニズム
巨細胞性動脈炎の症状は、動脈の炎症とその結果としての血流の低下に直接関連しています。動脈の炎症は、動脈壁の厚くなり、狭窄することが原因で、血流が制限されることがあります。
例えば、側頭動脈が影響を受けると、頭痛や側頭部の敏感さが引き起こされることが多いです。また、眼動脈の影響は視覚障害を引き起こす可能性があります。
巨細胞性動脈炎の改善方法は、副腎皮質ステロイドの飲み薬です。ステロイドは、巨細胞性動脈炎に対して1番有効であるとされています。最初に決められた量を使い、症状が改善した後に量を減らしていきます。
ステロイドだけではあまり効果がない場合やステロイドを減らしている間に症状が悪くなるためにステロイドを減らせない場合、トシリズマブやメトトレキサートなどの免疫抑制薬を合わせて使うこともあります。
1. ステロイド
最も一般的な改善法は、プレドニゾロンやプレドニゾンなどのコルチコステロイドによる改善です。
目的: 炎症を抑制し、症状の改善を図ること。
方法: 初期では、高用量のステロイドが投与され、症状の改善に応じて徐々に減量される。この減量は数週間から数ヶ月にわたって行われる。
効果: 多くの場合で症状が速やかに改善される。視力障害などの深刻な症状がある場合、改善の開始後数時間で改善が見られることがある。
2. 免疫抑制薬
ステロイドの副作用を軽減するためや、再発を防ぐために免疫抑制薬が追加で投与されることがある。
例: メトトレキサート、アザチオプリンなど。
目的: ステロイドの副作用を最小限に抑えつつ、炎症のコントロールを維持する。
3. 生物学的
近年、生物学的薬剤がGCAの改善に導入されてきました。
例: トシリズマブ(アクテムラとしても知られる)は、IL-6受容体を標的とするモノクローナル抗体であり、GCAの改善で効果的であることが示されている。
目的: ステロイドの使用量を減少させ、長期の効果を維持する。
4. 骨折リスクの管理
ステロイドの長期使用は、骨密度の減少と骨折リスクの増加を引き起こす可能性があるため、ビタミンDやカルシウムのサプリメントの摂取、またビスホスホネートの使用が推奨されることがある。
5. 定期的な医学的評価
GCAの改善中は、定期的に病院に行くことが重要です。血液を調べたり症状のチェックをしたりして、効果や副作用、再発の兆候を評価します。
巨細胞性動脈炎(GCA)は、50歳以上の成人に主に見られる、血管の壁に炎症が生じる病気です。これが原因で、頭痛、視覚障害、顎の痛み、肩や腕の痛みなどの症状が現れることがあります。病態の進行や合併症を避けるため、改善を受けている間も、以下の注意点を守ることが推奨されます。
定期的に病院に行く
継続的に病院に行き、必要な場所を調べることで、病状の進行や改善の効果を確認します。
副作用のモニタリング
コルチコステロイドなどの薬物は、効果的である一方で、副作用が出ることもあります。体重増加、高血糖、不眠などの症状があれば、医師に相談してください。
生活習慣の見直し
喫煙、高塩分の食事、過度なアルコール摂取などは、炎症や動脈硬化のリスクを増加させるため、避けるよう努めます。
骨密度の管理
ステロイドの長期使用は、骨密度の低下を招く可能性があるので、カルシウムとビタミンDの摂取を意識し、骨折のリスクを低減させることが大切です。
ストレスの管理
ストレスは、体内の炎症を増加させる可能性があるため、リラクゼーションや適切な休息を取るよう努めます。
眼科に定期的に行く
GCAは視力喪失のリスクがあるため、定期的に眼科にいくことが推奨されます。
適切なエクササイズ
適度なエクササイズは、心血管の健康を保つため、そしてステロイド使用による筋肉の萎縮や骨密度の低下を予防するために有効です。ただし、激しいエクササイズは避け、医師のアドバイスに従った活動を選びます。
改善のコンプライアンス
与えられた薬を指示通りに、正しい時間と量で服用することが非常に重要です。
他の薬の使用についての相談
GCAの改善薬と他の薬との相互作用の可能性があるため、新しい薬を始める前には必ず医師に相談してください。
巨細胞性動脈炎は高齢の人に起こるため、合わせて動脈硬化症を発症していることも多いです。動脈硬化症が進まないようにするためには、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの疾患の予防をすることが大事です。
また、高血圧や糖尿病、脂質異常症などを持っていないか調べ、持っている場合は改善をすることが必要になります。
塩分を控えることと体重のコントロールをすることに注意して、軽い運動をすることをお勧めします。うがいや手洗いをきちんとして感染予防をすることも非常に重要です。
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