公開日:2021年 5月23日
更新日:2022年 6月 1日
本日は咽喉頭逆流症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
咽喉頭逆流症は、胃酸の逆流によって耳鼻咽喉科に関係する症状が現れる病気です。現れる症状は、咽喉頭異常感や声のかすれ、慢性の咳、喉の痛みなど様々です。
胃食道逆流症によって胃酸の逆流が起こり、胃酸の逆流が食道だけではなく下咽頭まで及ぶことで耳鼻咽喉科に関係する症状が現れます。
咽喉頭逆流症の原因は、胃酸の逆流が下咽頭まで及ぶことです。胃酸の逆流は、胃酸の分泌が増えたり、粘膜の知覚が過敏になったり、括約筋の機能が低下したりすることなどの要因によって起こります。
ストレスが溜まっていたり睡眠不足であったり、疲れが溜まっていたりすると、粘膜の知覚が過敏になりやすくなります。また、アルコールやカフェインのとりすぎや食べ過ぎなど食生活が乱れることは胃酸の分泌が増える要因になります。
咽喉頭逆流症は、胃酸や胃の内容物が食道を逆流し、咽喉頭や声帯に達することで発生する症状のことです。主な原因は以下の通りです。
・食道の機能障害
食道の下部にある括約筋が弱くなると、胃の内容物が食道に逆流しやすくなります。また、食道の筋肉の動きが弱くなることも逆流を引き起こす要因となります。
・食事内容
高脂肪食、カフェイン、チョコレート、トマトなどが胃酸の分泌を増加させ、逆流を引き起こしやすくします。
・過食
過食すると胃が膨張し、胃の括約筋が弱くなる可能性があります。これにより胃の内容物が食道に逆流しやすくなります。
・食後の横になる習慣
食後すぐに横になると、重力の影響で胃の内容物が食道に逆流しやすくなります。
・肥満
肥満は腹部の圧力を増加させ、胃の内容物が食道に逆流しやすくなる要因となります。
・喫煙
喫煙は食道の括約筋を弱くし、胃酸の分泌を増加させることが知られています。
・妊娠
妊娠中はホルモンの影響で食道の括約筋が弱くなることがあります。また、子宮が大きくなることで腹部の圧力が増加し、胃の内容物が食道に逆流しやすくなります。
・ストレス
ストレスは胃酸の分泌を増加させることが知られており、これが逆流の要因となることがあります。
これらの原因が組み合わさることで、咽喉頭逆流症の症状が発生することがあります。食道の機能障害や食事内容、生活習慣の改善が、咽喉頭逆流症の予防や改善に役立ちます。また、肥満の解消や喫煙の禁止も重要な対策となります。
咽喉頭酸逆流症の症状は、咽喉頭異常感や声のかすれ、慢性の咳、喉の痛みなどです。
咽喉頭酸逆流症によって起こる咽喉頭異常感については、喉に何か詰まったような感覚と言われることが多いです。喉がイガイガする、喉に何か引っかかっている、喉がチクチクするなどと症状を訴える人もいます。
声のかすれについては、声がかすれていると感じることだけではなく、高い声が出しにくいと感じることもあります。
胃食道逆流症によって現れる、胸焼けや嚥下困難、嚥下痛、呑酸なども合わせて現れることもあります。
咽喉頭逆流症は、胃酸や胃の内容物が食道を逆流し、咽喉頭や声帯に達することで発生する症状のことを指します。主な症状には以下のようなものがあります。
・咳や痰が続く
胃酸が喉に逆流することで、喉の粘膜が刺激され、咳や痰が出ることがあります。特に朝方や夜間に咳が出やすいとされています。
・のどの違和感
喉に異物感や違和感を感じることがあります。これは喉の粘膜が胃酸によって刺激されることで起こります。
・喉の痛みや痛み
喉の粘膜が胃酸で刺激されると、喉の痛みや違和感を感じることがあります。
・声のかすれ
声帯も胃酸によって刺激されると、声のかすれや声の変化が起こることがあります。
・胸焼けや逆流
胸の中央部分に痛みや焼けるような感覚が起こることがあります。これは胃酸が食道に逆流することで起こります。
・息切れや呼吸困難
咳が続くことや喉の違和感が原因で、息切れや呼吸困難を感じることがあります。
・酷い場合、喉の粘膜の隆起や潰瘍
胃酸の刺激が酷い場合、喉の粘膜に隆起や潰瘍ができることがあります。
これらの症状は、生活習慣や食事内容によっても影響を受けることがあります。食事の内容を見直したり、適度な運動を行ったり、ストレスを管理することで、症状の改善が期待できます。また、過食を避け、食後はすぐに横にならないようにすることも大切です。
咽喉頭逆流症の改善方法は、基本的には胃食道逆流症の改善方法と同じです。
H2受容体拮抗剤やプロトンポンプ阻害剤、消化管運動改善薬などの薬を使って改善を行います。
咽喉頭逆流症を改善するためには、生活習慣の改善も大事です。肥満や便秘にならないように気をつけたり、重いものを持ち上げたり、前かがみの姿勢になったり、排便時にいきんだりすることはできるだけ避けましょう。
寝る時には、上半身を少し起こした状態にすることも胃酸の逆流を防ぐことにつながるため、おすすめです。
食生活も改善することも必要です。食べ過ぎや早食い、夜食は避けましょう。脂肪の多い食事や香辛料、カフェインやたばこ、アルコールなどにも注意が必要です。
また、胸やけを起こしたことのある食べ物がある場合はその食べ物を避けることも大事です。
咽喉頭逆流症の改善法は、症状や体質により異なりますが、主に以下の方法が挙げられます。
・薬
プロトンポンプ阻害薬(PPI)やH2ブロッカーといった抗酸剤を使用して胃酸の分泌を抑えることで症状を改善する方法です。これにより、胃酸が喉に逆流することが減り、症状が軽減されます。
・生活習慣の改善
咽喉頭逆流症は、食生活や生活習慣が大きく関係していることが多いです。過食や食べ過ぎを避け、バランスの良い食事を心がけることが重要です。また、食後はすぐに横にならず、少しの時間立って過ごすことで、胃酸が食道に逆流するのを防ぐことができます。
・食事内容の見直し
カフェイン、チョコレート、脂っこい食べ物、辛い食べ物などは胃酸の分泌を促進させることがあるため、これらの食べ物を控えることで症状の改善が期待できます。また、アルコールやタバコも胃酸の分泌を増やすため、控えるようにすることが大切です。
・運動
運動は全身の血行を良くし、消化を助けるため、適度な運動を心がけることで症状の改善が期待できます。ただし、激しい運動は逆流を引き起こすことがあるため、ウォーキングやストレッチといった軽い運動がおすすめです。
・精神的な介入
ストレスや緊張も咽喉頭逆流症の原因となりうるため、リラックス法や自律訓練法などを取り入れて心身のバランスを整えることが重要です。
・手術
薬や生活習慣の改善で十分な効果が得られない場合、胃の内容物が食道に逆流するのを防ぐための手術が行われることもあります。
これらの改善法は、それぞれの症状や体質に合わせて選択されるべきものであり、最終的な改善法は医師の判断によるものであることを忘れてはいけません。
咽喉頭逆流症の改善には、主に以下の種類の薬が使用されます。
・プロトンポンプ阻害薬(PPI)
ランソプラゾール、オメプラゾール、エソメプラゾールなどがあります。
胃酸の分泌を抑えることで、食道や咽喉頭への胃酸の逆流を防ぎ、炎症や損傷の回復を促進します。
・H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)
ファモチジン、ランチジンなどがあります。
胃酸の分泌を抑えることで、PPIと同様の効果があります。
・アルジン酸製剤
アルジン酸ナトリウムが含まれています。
胃の中のアルジン酸ナトリウムが胃酸と反応してゲル状の物質を生成し、これが胃の上部に蓋をするようになり、胃酸が食道に逆流するのを防ぎます。
・プロキネティック薬
モサプリド、イトプリドなどがあります。
胃の運動を改善し、食物が胃から十二指腸へ効果的に移動するのを助けることで、胃酸の逆流を防ぎます。
これらの薬は、医師の指導のもとで適切に使用することが重要です。
咽喉頭異常感や声のかすれなどの症状がある場合は、まず耳鼻咽喉科に行き、喉に異常がないかどうかということを調べることが大事です。
耳鼻咽喉科では異常がない場合は、咽喉頭逆流症の可能性もあります。調べるために、消化器内科に行きましょう。
胃食道逆流症だけではなく、食道癌や胃癌、胃・十二指腸潰瘍などによって胃酸が逆流することで症状が現れていることもあります。
・天突
・合谷
・雲門
天突は喉に対して現れる症状に効果を発揮するツボです。喉に違和感がある時や詰まっているような感覚がある時に効果的なのです。
咽喉頭逆流症によって、咽喉頭異常感がある場合や喉の痛みがある場合に刺激することをお勧めします。
また、咳やしゃっくり、いびきやくしゃみなどに対しても効果的であると言われています。
合谷は、喉の炎症や声のかすれに対して効果を発揮するツボです。咽喉頭逆流症によって起こる、喉の炎症や声のかすれなどの症状に対して効果が期待できるのです。
さらに、喉に何かが引っかかっているような感覚や喉の詰まり感がある場合にも効果が期待できます。
雲門は、肺経に属するツボです。肺経は、肺に関係するツボを集めて結んだ経絡に属しているため、肺に関係する症状に対して効果を発揮するのです。
そのため、雲門は呼吸器に関係して現れる症状に効果的で、咳や喘息などに対して使われることも多いです。
天突の場所は、鎖骨の真ん中の部分のくぼんでいる部分です。
押すときは、中指を使います。天突を押す時には強く押しすぎないことが大事です。強い力で押しすぎることを防ぐためには、指をツボに当てるとき、斜めになるように当てると良いです。
合谷は、親指の付け根と人さし指の付け根が交わっている場所の、少し人さし指に寄った部分にあるくぼみにあります。
押すときは爪を立てないように注意して押しましょう。痛気持ち良いと感じるくらいの力で押します。
雲門は、鎖骨の下縁から肩に向かって進んだ時にあるくぼんでいる部分にあります。探すときは、鎖骨の下を外に向かって指で触っていき、肩の骨にぶつかった場所にあるへこんでいる部分を探します。
押すときは、体の奥へ向かって押すようなイメージで押します。