公開日:2019年 12月23日
更新日:2021年 5月 15日
本日は痛風について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
痛風は、体の中で尿酸が通常より多くなり関節に溜まり、溜まった尿酸が結晶化し、炎症を引き起こすことによって腫れや痛みが起きる病気のことです。
痛風を起こした部分は風が当たるだけで激しい痛みがあります。そのため、痛風という名前が付いたと言われています。
尿酸は体の中でプリン体が分解されてできる物質です。血液の中の尿酸の濃度が高くなり、7.0mg/dl以上になってしまうと高尿酸血症の状態です。
この高尿酸血症の状態が長い期間にわたって続く場合、関節の中で尿酸が結晶化してしまいます。そして、この結晶化した尿酸を白血球が処理する時に炎症が起きるのです。
現在は、医療が進歩していて痛風の薬も開発されています。現在の医療では、正しく改善をすることによって、痛風になる前と同じような普通の健康な生活を送ることができるようになりました。
しかし、放っておいてしまうと関節の激しい痛みが繰り返し起きたり、体のいろいろな場所に結節ができたり、腎臓に影響をもたらしてしまいます。痛風は、放置せずきちんと正しい改善法をとることが大切なのです。
痛風が多い性別は男性で年齢は20歳以上の人に多いです。
痛風の原因はプリン体を多く摂ってしまうことや、プリン体が体の中で多く作られること、尿酸が十分に排泄されず体の中に残ってしまうことです。必要のないプリン体は普通は分解され、尿酸になり尿と一緒に体の外に出ていきます。
しかし、プリン体が多く作られたり、尿酸が十分に出ていかなかったりした場合、体の中に尿酸の量が増えていきます。そのように蓄積されていき、体の中にある尿酸が結晶化して関節にたまると痛風が起きるのです。
プリン体がたくさん含まれる肉や魚の内臓などの食べもの、ビールなどのアルコールの摂りすぎは痛風の主な原因の1つです。
多くの痛風の人はプリン体の多い食品や飲料が原因で痛風になっています。暴飲暴食や肥満、激しい運動が痛風を引き起こす主な原因なのです。
痛風の原因は他にもあります。降圧利尿剤などの薬です。血清尿酸値の高い人は、痛風になる可能性が高いです。
血清尿酸値の高い人はそれだけでなく、肥満や高脂血症、高血圧症、糖尿病などの病気を合わせて起こすことが多く、動脈硬化が原因で心血管障害や脳血管障害を起こすことにつながります。
血液中の尿酸値が上がって飽和溶解度を超えてしまった場合、関節の中に尿酸塩結晶が生まれます。この尿酸塩結晶を白血球が処理する時、痛風の発作が起きます。
高尿酸血症の状態が続くと腎臓に尿酸結石が生まれ、腎機能が悪化します。そして腎不全につながるのです。
高尿酸血症の原因は色々とあります。多く見られる原因の尿酸を腎臓から排出する働きが下がったり、暴飲暴食をしたり肥満であったり、激しい運動をしたりすること以外にも、降圧利尿剤などの薬も原因となることもあります。
痛風の症状の大きな特徴は、足の親指の付け根に起こる腫れと激しい痛みです。痛風の痛みはよく、風が吹いても痛いというくらい痛いと表現されます。
そもそも痛風は、風が吹いても痛いということが名前の由来です。その痛みは歩行困難になる人もいるほど耐えられないくらいの痛みだと言われます。
親指の付け根だけではなく、足の甲や足の関節、膝関節、手関節、肩関節などに痛みが出ることも多いです。耳介に痛風結節や尿路結石ができるケースもみられます。
痛みは発作的に起きるため、時間が経つとなくなります。この発作的な痛みと痛みのない時間を繰り返している間に症状が悪くなり、関節の腫れがひどくなることがあります。
さらに、痛風腎という腎臓に尿酸の結晶がたまって腎機能が働かなくなり正しい排泄ができなくなる病気や腎臓結石、尿管結石という腎臓や尿管に結石がたまり腰や背中に激しい痛みが起きる病気などが合わせて起きることもあります。
暴飲暴食した日の次の日の朝に急に足の親指の付け根が赤く腫れて痛くなることもあります。
痛風の多くは、痛風の発作が起こる少し前にむずむずするような違和感があります。違和感は、足の親指の付け根に最も多く起こります。他にも足首や膝にも起こることがあります。
典型的な痛風の発作では痛みが激しく、歩行が困難になることもあります。歩行困難になるほどの痛みは10日前後で軽くなります。
初めは年に1~2回程度の頻度で起こることが多いですが、放っておくと段々とよく起こるようになり、慢性化します。
慢性化するようになると、皮下に尿酸の塊からできる痛風結節が起きることがあり、腎機能の障害も起こりやすくなります。
約2割の人は尿路結石も合わせて起こすことがあります。また、痛風を起こす人には肥満、高脂血症、高血圧症、耐糖能異常などの生活習慣病が多いという特徴があります。
このような生活習慣病は、動脈硬化の原因にもなります。十分に注意してください。
痛風の発作が起き、激しい痛みや強い炎症がある時は、まずNSAIDという非ステロイド性消炎鎮痛薬を使用します。薬で痛みと炎症を抑制するのです。
NSAIDが使用できない人の場合、ステロイドなどを使用することもあります。薬を使用し、発作が治まった後、尿酸値を下げ、改善をしていきます。
激しい痛みなどの発作がない場合は、薬を使用するのではなく、改善は尿酸値を下げることからです。主な改善法は、薬と生活習慣の改善です。
痛風の主な改善法の1つは生活習慣の改善です。食べ過ぎに注意し、プリン体を多く含む肉や魚の内臓や干物、エビなどの食べ物を控えたり、ビールなどのアルコールを控えたりすることが必要です。
水分をよく取ることも大事です。激しい運動は尿酸値が上がってしまうため、避けてください。ウォーキングなどの負荷の低い運動が良いです。
薬物療法は2種類あります。尿酸の生成を抑制する薬と、尿酸の排泄を進める薬の2種類です。この2種類は症状に合わせて選ばれます。
発作を繰り返す間に発作の前触れを感じることもあります。前触れを感じた時は、コルヒチンという薬を使い発作を予防することもあります。
痛風の予防の基本は、生活習慣の改善です。
バランスの取れた食生活や適度な運動が大事です。痛風の原因の血清尿酸値が高い人は、そうでない人と比べると、心血管障害や脳血管障害を起こす可能性が高いといわれています。そのため、毎日の生活習慣は十分に注意が必要です。
尿酸は常に体の中で作られています。暴飲暴食は避け、野菜中心の食生活にし、尿酸が体の中でできないようにするか、内服薬で血中尿酸値をコントロールする必要があります。そのためには定期的なに血液を調べることも必要です。
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