慢性胃炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 6月 2日

更新日:2022年 2月16日

本日は慢性胃炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 慢性胃炎とは
  • 慢性胃炎の原因
  • 慢性胃炎の症状
  • 慢性胃炎の改善方法
  • 慢性胃炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

慢性胃炎は、胃炎を繰り返すことで胃粘膜が変化した状態のこと

慢性胃炎は、長い時間胃炎が繰り返し起こることで胃の粘膜に変化が起こってしまう状態のことです。胃炎は、胃の粘膜が炎症の起きた状態になります。胃の粘膜は、長い時間何度も炎症が起こることで変化してしまうのです。

 

慢性胃炎の主な症状には、胃の痛みや胸焼け、胃もたれや腹部膨満感、ゲップなどがあります。胃の痛みは特にお腹がすいた時や夜寝るときに起こることが多いです。

 

慢性胃炎の特徴は、症状が現れる程度が不定期であったり、症状が現れているのかどうかが明確でなくわかりにくかったりすることです。自覚症状がない場合もあります。

慢性胃炎の原因はピロリ菌や自己免疫、薬、病気など

多くの慢性胃炎の原因はピロリ菌です。基本的に胃の中にいる菌は胃酸によって死んでしまうものです。しかし、ピロリ菌は特殊な酵素を持っており、胃酸によって死んでしまうことはありません。

 

一般的に胃の中にいる菌とは違い、ピロリ菌は胃の中で生き続けるのです。ピロリ菌に感染することが原因で起きる慢性胃炎は、慢性胃炎の中でも萎縮性胃炎と呼ばれています。

 

自己免疫によって起こる慢性胃炎もあります。自己免疫が原因で起こる胃炎はA型胃炎とよばれ、多くの場合は血液の中に自己抗体がみられます。

薬や病気が原因で慢性胃炎が起こることもあります。薬が原因で起きる胃炎は薬剤性胃炎と呼ばれています。非ステロイド性抗炎症薬によって起こる胃炎です。

 

肝硬変や腎不全などの病気によって起こる慢性胃炎は、栄養や代謝に障害が起きたり、血液の循環に障害が起きたりすることが原因で起こると考えられています。

慢性胃炎の症状は色々ある

慢性胃炎の症状は色々あります。主に現れる症状は、みぞおちの痛みや上腹部の不快感、悪心や嘔吐、腹部の膨満感、胃もたれ、食欲不振などです。

 

中でも多く現れる症状は、上腹部の不快感やみぞおちの痛み、腹部の膨満感です。慢性胃炎のほとんどはこのような症状がいくつか重なって現れます。

 

慢性胃炎では、胃の運動機能に異常が起こることも多いです。胃の運動機能に異常が起こることによって現れる症状は、腹部膨満感や胃もたれです。吐き気や嘔吐も胃の運動機能が正常でないことによって起こると考えられています。

慢性胃炎の症状は人によって様々で、中には自覚症状が現れない場合もあります。そのため、自覚なくたまたま調べていた時慢性胃炎が見つかることもあります。

 

胃の痛みや胃もたれなどの症状が長い時間続いていて、病院で調べても異常がないこともあります。その場合は、慢性胃炎ではなく機能性ディスペプシアである可能性があります。

原因となっていることに対して改善を行うことで改善に近づく

慢性胃炎を根本的に改善する方法はありません。しかし、原因となっていることに対して改善を行うことで改善に近づくことができます。

 

慢性胃炎の原因がピロリ菌の場合は、除菌をすることで改善を行います。除菌をした後も自覚症状がある場合、制酸薬や胃粘膜保護薬、消化管機能改善薬などの薬を症状に合わせて使うことによって慢性胃炎の症状の改善に繋がります。

 

自覚症状がない場合は、特に改善に取り組む必要はありません。自分の体を気にかけながら経過を見ることをお勧めします。

食生活も慢性胃炎に関係している?

慢性胃炎が起きる原因は、食事と関係しているとも考えられています。アルコールやコーヒーなどの嗜好品や唐辛子やニンニクなどの香辛料、塩分などは胃の粘膜を傷つけるということがわかっています。

 

しかし、具体的にどのような食生活が慢性胃炎と関係しているのかということはまだわかっていません。暴飲暴食をしたり偏った食生活を送ったりすると問題が起きると言われています。

 

精神的なストレスや疲れなども胃の粘膜を傷つける原因です。しかし、ストレスや疲れといった精神的な問題が慢性胃炎の原因と関係があるのかということについては、いまだにわかっていません。

慢性胃炎に効果的なツボ

大陵

・太淵

・天枢

・梁丘

大陵

大陵は手厥陰心包経の原穴です。原穴は原気と関係のあるツボで、心包の気を補うことに効果を発揮するツボです。

 

心包の気を補うことは、気力や精神力を補充するということにつながります。心の疲れや気疲れによって気力が下がっているときややる気が出ないときなどに効果的なツボなのです。

 

大陵は精神的にリラックスさせるという効果があります。 そのため、イライラしているときやストレスを感じている時にも有効です。他にも、胃の痛みなどの消化機能の改善にも効果を発揮します。

太淵

太淵は、肺経の原穴です。吸器の症状に効果を発揮します。 咳や痰、咽喉の痛みや腫れなどがある時に刺激すると効果が期待できます。

 

ゲップが気になる時や腕の痛みがある時にも有効なツボです。

天枢

天枢は、胃腸の機能を左右する重要なツボです。吐き気や嘔吐がある慢性胃炎などに効果的です。

 

腹部の違和感や張り、下痢や便秘にも効果的です。さらにゲップが気になる時にも使われることがあります。体のだるさや疲れやすさを感じる時にも有効です。

ツボの位置と押し方

大陵

大陵は、手のひら側の手首の中央にあるツボです。手のひら側の手首にできる横しわの中央であるため、しわを意識して探しましょう。

 

押すときは、親指で押します。左右両側とも大体10回ずつ押しましょう。力加減は軽い力がお勧めです。

太淵

太淵は、親指の付け根あたりにあるツボです。手のひら側にある手首にできるしわの端にあります。探すときは、軽く脈打っているところを意識して探し、軽く脈打っているところがツボであると考え探すと良いでしょう。

 

押すときは、痛気持ちいいと感じるくらいの力で押します。10秒程押し、5秒離して押しましょう。

天枢

天枢は、へそから指3本分外側にあり、左右両側にあるツボです。

 

押すときは、左右同時に押します。力加減は、腹部が軽くへこむ程度がお勧めです。

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