ムンプス難聴の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年  9月23日

更新日:2022年 11月 2日

本日はムンプス難聴について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • ムンプス難聴とは
  • ムンプス難聴の原因
  • ムンプス難聴の判断方法
  • ムンプス難聴の改善方法
  • ムンプス難聴の症状
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

ムンプス難聴は、おたふくかぜの大きな合併症の一つ

ムンプス難聴は、おたふくかぜの大きな合併症の一つです。ムンプス難聴を発症すると片方の聴力がなくなってしまいます。

 

おたふく風邪を引き起こすウイルスがムンプスウイルスという名前であることからムンプス難聴という名前がついています。

ムンプス難聴の原因は、ムンプスウイルスに感染すること

ムンプス難聴の原因は、ムンプスウイルスに感染することです。おたふくかぜを発症することでムンプス難聴を引き起こす可能性があります。

 

おたふくかぜを発症するのは主に子供なため、ムンプス難聴を発症するのも主に子供です。おたふくかぜのほとんどは約10日で自然に改善し、特に後遺症はありません。

 

しかし、稀にムンプス難聴を引き起こすことがあるのです。耳下腺の腫れの強さと難聴は関係がなく、耳下腺が腫れない不顕性感染でも難聴起きることもあります。日本では1年で約数百人の子供がムンプス難聴を発症していると言われています。

ムンプス難聴は、ムンプスウイルスによる感染が原因で起こります。この病気は主に唾液腺の腫れを特徴としますが、まれに以下のような聴覚への影響を及ぼすことがあります。

 

1. 内耳へのウイルス感染

ムンプスウイルスが内耳に感染することで、コルチ器(聴覚を担う内耳の構造)が損傷する可能性があります。これが難聴の原因となります。

 

2. 内リンパ液の変化

ウイルス感染により内リンパ液(内耳の液体)の組成が変化し、これが聴力に影響を及ぼすことがあります。

 

3. 神経への影響

ムンプスウイルスが聴神経に影響を与えることもあり、これが聴力低下を引き起こす原因となることがあります。

 

4. 免疫反応

ウイルス感染に対する体の免疫反応が内耳に影響を与えることがあります。ムンプス難聴は通常、片耳にのみ影響を与えることが多く、感染後数日以内に急激な聴力低下が起こることが一般的です。残念ながら、このタイプの難聴はしばしば恒久的なものとなることがあります。

ムンプス難聴の症状は、片方の耳に急な難聴が起きること

ムンプス難聴の症状は、発熱し、両側の耳下腺が腫れたあと18日以内に、片方の耳に急な難聴が起きることです。難聴の度合いは非常に高いことが多いです。耳鳴りやめまいが起きることもあります。

 

幼少児がムンプスウイルスを発症した場合、症状を適切に伝えることができません。そのため、難聴に気がつくことができないこともあります。その場合は、いつの間にか聴力がなくなっているというようなことが起こります。

ムンプス難聴は、ムンプスウイルスによる感染症に関連して発生する聴力障害です。この状態には以下のような主な症状があります。

 

急激な聴力低下:難聴は通常、急激に発生します。多くの場合、片耳のみに影響がありますが、両耳に影響することもあります。

 

耳鳴り(ティニタス):耳鳴りはムンプス難聴の一般的な症状で、耳の中で鳴る、サイレンのような音や他の連続的な音が聞こえることがあります。

 

めまい:めまいや平衡感覚の問題が発生することがあります。これは内耳の損傷によるものです。

 

圧迫感や違和感:耳の中に圧迫感や違和感を感じることがあります。

 

ムンプス難聴の発症は、ムンプスウイルスによる一般的な症状(例:唾液腺の腫れ、発熱、頭痛、筋肉痛)の後に起こることが多いです。この難聴は一時的なものから恒久的なものまで様々ですが、多くの場合、恒久的な聴力損失につながる可能性があります。

 

ムンプス難聴を含むムンプスの予防には、適切なワクチン接種(MMRワクチン)が効果的です。

ムンプス難聴の改善方法はない
 

ムンプス難聴の改善方法はありません。

 

ムンプス難聴を改善するためには一般的にステロイドを使います。しかし、聴力の改善はあまり期待できません。

 

ムンプス難聴は、片耳の聴力を失うため、聴力を失っていないもう片方の耳の聴力を大切にすることも大切です。片方の耳が正しい聴力を保つことができている場合は、日常生活は問題なく送ることができます。

 

そのため、難聴を発症した際に利用する補聴器や人工内耳などは必要ありません。

ムンプスウイルスによる直接的な改善法は存在せず、一度発生した聴力の損失を元に戻すことは困難であるためムンプス難聴の改善は、主に症状に対する対処を行います。

 

1. ステロイド

ステロイド(例えばプレドニゾン)は、内耳の炎症を減少させるために使用されることがあります。ステロイドは聴力の回復を助ける可能性がありますが、その効果は個人差があります。

 

2. 抗ウイルス薬

一部のケースでは、抗ウイルス薬が用いられることがありますが、ムンプス難聴に対して特定の抗ウイルス薬が効果的であるという明確な証拠は限られています。

 

3. 症状に対する対処

発熱や痛みなど、ムンプスに伴う他の症状に対しては、解熱鎮痛薬(例:アセトアミノフェンやイブプロフェン)が使用されます。

 

4. 聴力補助装置

恒久的な聴力損失がある場合は、補聴器などの聴力補助装置が有効です。

 

5. 聴覚リハビリテーション

聴覚リハビリテーションは、補聴器の使用やコミュニケーション戦略の学習を通じて、聴力障害に適応するのに役立ちます。

 

6. 定期的な聴力評価

聴力の変化をモニタリングするために、定期的な聴力評価が行われます。

 

ムンプス難聴の改善方法は、状態に応じて個別に行う必要があります。ムンプスウイルス感染の初期段階で難聴の症状が現れた場合は、速やかに耳鼻咽喉科の専門医にいくことが重要です。

ムンプス難聴の改善において、薬が用いられる場合、主に以下の薬が考慮されます。ただし、これらの薬の効果は個人によって異なり、聴力損失を完全に回復させる保証はありません。

 

1. ステロイド

名前: プレドニゾンなどの副腎皮質ステロイド。

効果: 内耳の炎症を減少させ、聴力の回復を促進する可能性があります。ステロイドは、特に聴力損失が急激に発生した直後に使用されることが多いです。

 

2. 抗ウイルス薬

名前: アシクロビル(ゾビラックス)など。

効果: ウイルス感染の重症度を減少させる可能性がありますが、ムンプスウイルスに対する特定の抗ウイルス薬の効果は限定的である可能性が高いです。

 

3. 解熱鎮痛薬

名前: アセトアミノフェン(タイレノール)、イブプロフェン(アドビル、モトリン)など。

効果: ムンプスによる発熱や痛みを緩和しますが、聴力損失自体には影響しません。

 

ムンプス難聴の改善においては、これらの薬での改善の他に、聴力補助装置の使用や聴覚リハビリテーションも重要です。聴力に変化があった場合は、迅速に病院に行くことが推奨されます。

ムンプス難聴の予防法はワクチン摂取

ムンプス難聴を予防するためにはムンプスウイルスに感染しないようにすることが必要です。

 

おたふくかぜのワクチンを摂取することでムンプス難聴を防ぐことができます。ワクチンは1歳から接種することができます。 1歳になったら摂取することをおすすめします。

 

おたふくかぜのワクチンの摂取はしっかりと免疫をつけるためには、2回の摂取が推奨されています。1回接種した後、2~6年後に2回目を接種すると良いでしょう。

ムンプス難聴に効果的なツボ

聴宮

翳風

耳門

聴宮

聴宮は、耳の調子が悪い時に効果を発揮するツボです。特に、疲れやストレス、加齢などが原因で耳鳴りが起こっている場合は、聴宮が効果的であると言われています。

 

耳が聞こえにくい時にも効果を発揮すると言われているため、ムンプス難聴を発症した時にも効果が期待できます。

翳風

翳風は、全身の気の流れや血流をよくする効果があります。 効果を発揮する症状としては頭痛や肩こりなどです。耳の症状にも効果が期待できると言われているため、ムンプス難聴にも役立つ可能性があります。

 

さらに、美容効果も期待できるツボで、くまやくすみ、顔のむくみなどにも使われます。これは、翳風の下に顔面神経が通っていることから刺激をすることで表情筋の緊張をほぐすと言われているためです。

耳門

耳門は、顔のリフトアップやむくみに効果を発揮するツボです。これは、刺激をすることでリンパの流れが良くなり老廃物が外に出ていくとされているためです。

 

耳の不調に対しても効果的のため、ムンプス難聴にも効果が期待できます。さらに耳鳴りにも効果を発揮するとされています。

ツボの位置と押し方

聴宮

聴宮は、耳の前にあるツボです。口を開けた時にできるくぼみにあります。ツボを押すときや探すときには軽く口を開けるとわかりやすいです。

 

押すときは、人差し指を使います。指で軽く押しながらゆっくりと回すように刺激をしましょう。

翳風

翳風は、耳のつけ根の後ろにあるツボです。探すときは、口を開け、くぼみができる場所を探しましょう。

 

押すときは、両手の中指を使います。力加減は、気持ち良いと感じるくらいの力加減はおすすめです。首は繊細な部分です。強い力で押しすぎないように気をつけて押すことが大事です。

耳門

耳門は、耳の穴の前にある出っ張った軟骨の少し上のくぼんでいる場所にあります。

 

押すときは、気持ちが良いと感じるくらいの力でギュッギュッと押しましょう。

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