特発性肺線維症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  6月23日

更新日:2023年 11月12日

本日は特発性肺線維症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 特発性肺線維症とは
  • 特発性肺線維症の原因
  • 特発性肺線維症の症状
  • 特発性肺線維症の改善方法
  • 特発性肺線維症のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

特発性肺線維症は、特発性間質性肺炎の中で、1番多いタイプ

特発性肺線維症は、肺胞壁がだんだんと硬くなっていき、肺が十分に膨らまなくなることで息苦しさが現れる病気です。

 

特発性肺線維症は、特発性間質性肺炎の中で、1番多いタイプです。特発性間質性肺炎とは、肺胞と肺胞の間を仕切る壁が変化し、肺胞が正常に機能することができなくなる間質性肺炎という病気の中で、原因が特定できないものです。

 

特発性肺繊維症では、命に危険が及ぶこともありますが、症状など個人差が大きいです。そのため、予測が難しい病気であると言われています。

禁煙は特発性肺繊維症のリスク要因である

特発性肺線維症の原因は、肺胞の壁を構成する細胞が繰り返し傷ついたときの修復過程で起きる過剰な反応です。修復過程に過剰な反応が起きることで、大量のコラーゲンなどがたまって厚くなっていくといわれているのです。

 

なぜ過剰な反応が起き、コラーゲンなどがたまっていくのかについては今のところわかっていません。

 

近年は、肺胞上皮細胞の機能に関わっている遺伝子の異常や傷をつける原因となる環境の研究が進められていますが、詳しくはわかってないのです。

 

ただし、特発性肺繊維症を発症している人の多くは50歳以上の男性で、ほとんどが喫煙者であるため、禁煙は特発性肺繊維症のリスク要因であると考えられています。

特発性肺線維症は、肺の組織が傷つき硬くなる進行性の病気です。この病気の「特発性」という用語は、その原因が不明であることを意味します。しかし、特発性肺線維症の発症に関与する可能性のある要因はいくつか特定されています。

 

遺伝的要因:一部の症例では、家族歴があることから、遺伝的な要因が関与する可能性があります。特定の遺伝的変異がリスクを高めることが示唆されています。

 

年齢と性別:特発性肺線維症は通常、60歳以上の高齢者に発症し、男性に多い傾向があります。

 

喫煙:喫煙は特発性肺線維症のリスク因子の一つとされています。過去の喫煙歴がある人は発症リスクが高まる可能性があります。

 

環境因子:長期間にわたる特定の職業や環境への曝露(例:木材や金属の粉塵、農薬、動物のふん尿など)も肺線維症のリスクを高めると考えられています。

 

ウイルス感染:一部の研究では、特定のウイルス感染が肺の線維化を引き起こす可能性が示唆されています。

 

胃食道逆流症:胃の内容物が食道に逆流し、時には肺に到達する胃食道逆流症(GERD)も、特発性肺線維症と関連があると考えられています。

 

自己免疫の病気:自己免疫の病気や慢性の炎症反応が肺の線維化を引き起こす可能性もあります。

 

特発性肺線維症の原因は、人によって異なる可能性があり、多くのケースでは具体的な原因は特定されていません。この病気の改善は主に症状の管理と病状の進行を遅らせることに焦点を当てられています。

初期段階では、痰の出ない咳が現れることが多い

特発性肺線維症の初期段階では、痰の出ない咳が現れることが多いです。さらに、坂道を歩いたり階段の上り下りをしたりしているときに息切れが現れるようになります。

 

症状が少しずつ進むと、着替えをしている時など日常生活を送る上で行う動作でも息苦しさを感じるようになります。

 

人によっては、ばち指が現れることもあります。

特発性肺線維症(IPF)は、肺の組織が徐々に硬くなり、瘢痕化する病気です。この病気により、肺の正常な機能が障害され、以下のような症状が現れることが一般的です。

 

進行性の息切れ(呼吸困難):最も一般的な症状の一つで、最初は運動時にのみ呼吸困難を感じることがありますが、病状が進行するにつれて安静時でも息切れを感じるようになります。

 

乾いた咳:乾いた咳は特発性肺線維症のもう一つの主要な症状です。この咳は持続的であり、しばしば慢性的です。

 

疲労感:慢性の疲労感や全体的な体力の低下を経験することがあります。

 

減量と食欲不振:高度な病状では、体重減少や食欲不振が見られることがあります。

 

胸痛:一部では胸部に痛みや不快感を感じることがあります。

 

筋肉痛や関節痛:筋肉痛や関節痛を伴うこともあります。

 

指先の変形(ドラムスティック指や時計ガラス爪):指先の変形は特発性肺線維症の進行期にしばしば見られる典型的な徴候です。

 

これらの症状は病気の進行とともに徐々に悪化し、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

改善方法は、肺の線維化を抑えるための薬を使うこと

特発性肺繊維症の改善方法は、肺の線維化を抑えるための薬を使うことです。完全に病気を改善することはできませんが、薬を使うことで病気の進行を遅らせることができるのです。

 

ただし、症状の進むスピードは人によって違うため、症状が軽い場合は病気がどのくらい進んでいるのかについて数ヶ月にわたって様子を見ることもあります。

 

特発性肺繊維症では、急激に呼吸機能が悪くなることもあります。そのような場合は、ステロイドや免疫抑制剤などを使うこともあります。

特発性肺線維症の改善方法は、病状の進行を遅らせ、症状を管理することに焦点を当てています。現在、この病気を改善に改善する方法はありませんが、以下の方法が一般的に用いられます。

 

・抗線維化薬

ピルフェニドン(Pirfenidone): 肺の線維化と炎症を減少させることが知られています。肺機能の低下を遅らせる効果があります。

ニンテダニブ(Nintedanib): 抗線維化作用を持ち、肺機能の低下速度を遅らせることができます。

 

酸素の補充

重度の呼吸困難に対して酸素の補充が用いられることがあります。これにより、日常生活の質の向上と運動能力の向上が期待できます。

 

・肺リハビリテーション

運動プログラム、呼吸技術、栄養指導などを含む肺リハビリテーションが推奨されます。これにより、症状の管理と生活の質の向上が図られます。

 

胃食道逆流症(GERD)の改善

GERDが特発性肺線維症の症状を悪化させる可能性があるため、適切な改善が行われます。

 

・肺移植

重度の症例では、肺移植が最終的な選択肢となることがあります。これは、他の方法が効果を示さない場合に検討されます。

 

・症状の管理

痛みや息切れなどの症状を軽減するための薬での改善や支援的改善が行われます。

 

心理的・社会的支援

病気を発症した本人とその家族への心理的支援、社会的支援プログラムへの参加が推奨されます。

 

特発性肺線維症の改善は、病状の進行を遅らせ、生活の質を維持することを目的としています。そのため改善方法は個人によって異なります。

特発性肺線維症を発症した場合で胃食道逆流症(GERD)が認められる場合、GERDの管理は肺の健康を守る上で重要になります。GERDの改善と管理には、以下のようなアプローチが含まれます。

 

・ライフスタイルの変更

辛い食べ物、脂っこい食べ物、カフェイン、アルコール、チョコレートなど、逆流を悪化させる食品の摂取を避けます。

 

・食後の姿勢

食事後少なくとも2〜3時間は横にならないようにします。就寝前の食事は避けます。

 

・体重管理

過体重や肥満はGERDのリスクを高めるため、適切な体重を維持することが重要です。

 

・薬

プロトンポンプ阻害薬(PPI): オメプラゾール、ランソプラゾールなどのPPIは胃酸の分泌を抑制し、GERDの症状を軽減します。

H2ブロッカー: ラニチジンやファモチジンなどのH2ブロッカーも胃酸分泌を抑制し、GERDの症状を和らげます。

胃酸中和薬: 逆流を即時に緩和するために使用されることがあります。

 

食事管理

 

小量頻回の食事を取り、食事量を一度に多く摂取しないようにします。胃の内容物が逆流しにくくなります。

 

睡眠時の対策

 

ベッドの頭部を高くするか、ウェッジ枕を使用して、上半身をわずかに上げることで、夜間の逆流を防ぎます。

 

・禁煙

 

喫煙はGERDの症状を悪化させるため、禁煙が推奨されます。

 

これらの対策は、特発性肺線維症の場合に肺への胃酸逆流を減らすことに役立ち、肺線維化の進行を遅らせる可能性があります。

呼吸器の病気で病気が悪くなることを防ぐためには

呼吸器の病気で病気が悪くなることを防ぐためには、喫煙している場合は禁煙をすることが非常に重要です。

 

さらに日常生活を送る上で、疲れやストレスを溜めないように心がけ、きちんと睡眠を撮りましょう。

 

風邪やインフルエンザ、細菌性の肺炎などがきっかけとなり、突然悪くなることもあるため、きちんと手洗いうがいをしたりマスクをつけたりすることも大事です。

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