ポスナーシュロスマン症候群の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 6月11日

更新日:2023年 9月19日

本日はポスナーシュロスマン症候群について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • ポスナーシュロスマン症候群とは
  • ポスナーシュロスマン症候群の原因
  • ポスナーシュロスマン症候群の症状
  • ポスナーシュロスマン症候群の改善方法
  • ポスナーシュロスマン症候群のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

ポスナーシュロスマン症候群は、発作的に虹彩毛様体炎が起こり眼圧が高度に上がる

ポスナーシュロスマン症候群は、発作的に起こる虹彩毛様体炎が起こることで目に炎症が起こり、眼圧が高度に上がる病気です。

 

女性より男性に発症することが多い傾向があり、中でも若年~中年の男性に多く見られます。

 

ポスナーシュロスマン症候群では、眼圧が高くなることで緑内障性視野障害が起こることもあります。多くの場合は片眼に発作が起き、一時的に40~60mmHgまで眼圧が上がります。発作は自然におさまります。

ポスナーシュロスマン症候群の原因は、明らかになっていない

ポスナーシュロスマン症候群の原因は、明らかになっていません。

 

原因が何かということについて言われている説は色々あります。ストレス説や神経異常説、自己免疫説、ウイルス説、一過性線維柱帯炎説などです。

 

しかし、どの説も詳しくはわかっていないため、今のところポスナーシュロスマン症候群の原因については解明されていません。

ポスナーシュロスマン症候群は、急性の片側緑内障発作を特徴とする眼の病気です。ポスナーシュロスマン症候群は、主に若い成人に突然発症するものとされています。

 

免疫応答の異常:PSSの発症には、体の免疫応答の異常が関与している可能性が考えられています。この理論によれば、ウイルス感染などの外的要因がトリガーとなり、体の免疫システムが眼の組織に攻撃を開始するというものです。

 

ウイルス感染:一部の研究では、特定のウイルス、特にサイトメガロウイルス(CMV)との関連が示唆されています。CMVは、PSSのの眼水から検出されることがあると報告されています。

 

遺伝的要因:ポスナーシュロスマン症候群の発症には遺伝的要因が関与している可能性も考えられていますが、具体的な遺伝子や遺伝子変異についての確固たる証拠はまだ得られていません。

 

血管の異常:一部の専門家は、眼内の血管の炎症や痙攣が症状の一因となっていると考えています。

 

トリガー要因:ストレスや怪我などのトリガー要因がPSSの発作を引き起こす可能性が考えられていますが、これに関する研究結果は限られています。

 

病態の理解:ポスナーシュロスマン症候群の特徴的な症状は、急激な眼圧の上昇です。この症候群の病態は、虹彩と網膜の間に存在する仲裁角の炎症に起因すると考えられています。炎症は眼内の水の排出経路を塞ぎ、眼圧が上昇します。長期にわたる高眼圧は、視神経を傷つける可能性があります。

 

総じて、ポスナーシュロスマン症候群の原因は完全には明らかにされていませんが、上述の要因や仮説が現在のところの理解を示しています。

ポスナーシュロスマン症候群の症状は、眼圧が突然上昇すること

ポスナーシュロスマン症候群の症状は、眼圧が突然上昇することです。

 

眼圧が上昇するとき、眼がかすんだり圧迫感を感じたりすることがあります。発作の時に視力の低下や霧視、虹視、充血などが起こることがあります。

 

ポスナーシュロスマン症候群の特徴は自覚症状があまりないということで目の痛みが起こることはあまりありません。

急激な眼圧の上昇:PSSの最も特徴的な症状は、急激な眼圧の上昇です。通常、眼圧は10〜21mmHgの範囲にありますが、PSSの発作時には、この数値が大幅に上昇することがあります。

 

虹彩の炎症:虹彩や前房(角膜と虹彩の間のスペース)に微細な炎症を伴うことがあり、これにより前房に細かい白血球の沈着が見られることがあります。

 

軽度の疼痛と不快感:一部では、軽度の疼痛や眼の不快感を報告します。これは、眼圧の上昇や炎症によるものと考えられています。

 

視力の低下:一時的な視力の低下が発生することがあります。これは、高眼圧や炎症の影響によるものです。

 

透明の角膜浮腫:角膜内に水分が貯留されることで、角膜がぼやけたり浮腫を起こすことがあります。

 

瞳孔の異常:一部では、瞳孔が小さくなる、または不規則になることがあります。

 

発作の短期間:PSSの発作は通常短期間(数時間から数日)で、突然始まり、同様に突然終わることが多いです。

 

症状の特性と対応:ポスナーシュロスマン症候群の発作は一般的に自己限定的であり、長期にわたる改善を必要とすることは少ないです。しかし、繰り返し発作を起こす場合や、高眼圧が持続する場合は、緑内障のリスクが高まる可能性があります。

 

この病気は比較的まれであり、その原因や病態は完全には解明されていません。

症状が落ち着いた後も、医師に経過を見てもらうことが大切

ポスナーシュロスマン症候群は、発作の時に眼圧降下剤と抗炎症剤を使って改善を行います。

 

それでも眼圧が高いと判断された場合は、炭酸脱水酵素阻害薬や高浸透圧利尿薬で改善を行います。

 

ポスナーシュロスマン症候群の眼圧が高い症状は数時間から数週間で改善しますが、多くの場合は、数ヶ月から数年後再発します。そのため、症状が落ち着いた後も、医師に経過を見てもらうことが大切です。

眼圧降下薬:最も一般的に使用される改善法は眼圧を低下させる点眼薬です。これらには、プロスタグランジンアナログ、ベータ遮断薬、アルファアゴニスト、カーボニックアンヒドラーゼ阻害薬などが含まれます。これらの薬は、異なるメカニズムで働き、眼圧を低下させる助けとなります。

 

ステロイド点眼薬:炎症の緩和を目的として、ステロイドの点眼薬が処方されることがあります。プレドニゾロンアセテートなどの点眼薬が使用され、短期間で症状の緩和が期待されます。

 

緑内障手術:重度の症例や、薬物治療による眼圧のコントロールが難しい場合、緑内障手術が選択されることがあります。トラベクレクトミーやシャント手術など、様々な手術手技が存在しますが、それぞれの状態やリスクに応じて選択されます。

 

レーザー:トラベクロプラスティやシクロフォトコアギュレーションといったレーザーも眼圧をコントロールする方法として用いられることがあります。

 

対処法:軽度の疼痛や不快感のための鎮痛薬や、角膜浮腫のための塩類製剤など、症状に応じた補助的な改善が行われることもあります。

 

定期的なフォローアップ:PSSでは、繰り返し発作を起こす可能性があるため、フォローアップが重要です。これにより、緑内障のリスクや他の合併症を早期に改善することが可能となります。

 

改善の注意点:ポスナーシュロスマン症候群の改善は、一般的には発作が起こった時点でのものとなりますが、長期的な眼圧の管理や緑内障のリスクの評価が必要です。また、ステロイド点眼薬の長期使用は、眼圧上昇や白内障のリスクを増加させる可能性があるため、注意が必要です。

 

以上が、ポスナーシュロスマン症候群の改善法に関する情報です。この病気の改善は、主に眼圧の管理と症状の緩和を目的としています。

ポスナーシュロスマン症候群は、特定の原因が認められるわけではないが、特徴的な急性の眼圧上昇と関連した炎症の発作を伴う眼の病気です。主な改善の目的は、発作時の眼圧上昇をコントロールし、関連する炎症を軽減することです。

 

1. 眼圧降下薬:プロスタグランジンアナログ: 例としてはラタノプロストやトラボプロストなど。これらの薬は、眼圧を降下させる効果があり、眼の水 humor の排出を増加させます。

ベータ遮断薬: 例としてはティモロールやベタキソロールなど。これらの薬は、水 humor の生成を減少させて眼圧を降下させます。

アルファアゴニスト: ブリモニジンなど。水 humor の生成を減少させるとともに、排出を促進します。

カーボニックアンヒドラーゼ阻害薬: 例としてはドルゾラミドやブリンゾラミドなど。これらは水 humor の生成を抑えることで眼圧を降下させます。

適応する人: 発作時に急激な眼圧上昇が見られる場合。また、眼圧が高い状態が持続する場合や、再発する可能性が高い場合。

 

2. ステロイド点眼薬:このカテゴリーの薬は、眼内の炎症を軽減する効果があります。プレドニゾロンアセテートやロトプレドノールエタボン酸などがこのカテゴリーに属します。

適応する人: PSSに関連する急性の虹彩の炎症や前房の炎症を示す場合。ただし、ステロイド点眼薬の使用は眼圧上昇のリスクを伴うため、使用は慎重に行われる必要があります。

注意: ステロイド点眼薬は、長期使用すると眼圧上昇や白内障のリスクが増加する可能性があるため、定期的な眼圧のモニタリングと短期間の使用が推奨されます。

 

3. 対処するための薬:一部では、軽度の疼痛や不快感を軽減するための非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)点眼薬や、角膜浮腫を軽減するための塩類製剤が処方されることがあります。

適応する人: PSSの症状や合併症に応じて。

 

以上が、ポスナーシュロスマン症候群の改善に使用される主な薬の種類とその効果、適応する人に関する情報です。

視野障害が起こらないようにするために

ポスナーシュロスマン症候群は緑内障の1つです。しかし、高い眼圧になる時間が短いため、視野が狭くなったり視力が落ちることは少ないです。

 

しかし、ポスナーシュロスマン症候群によって高度の視野障害が残るケースも稀にあります。発作が起きた時には、早めに適切な改善を行うことが視野障害の予防になります。

 

ポスナーシュロスマン症候群では、発作が起きた時には適切な改善を行うこと、症状が落ち着いた後も医師に経過観察を行ってもらうことが大切なのです。

 
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