ニューモシスチス肺炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年  1月 3日

更新日:2023年  1月 9日

本日はニューモシスチス肺炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • ニューモシスチス肺炎とは
  • ニューモシスチス肺炎の症状
  • ニューモシスチス肺炎の原因
  • ニューモシスチス肺炎の改善方法
  • ニューモシスチス肺炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

ニューモシスチス・イロベチイによって引き起こされる感染症

ニューモシスチス肺炎は、真菌の一種類であるニューモシスチス・イロベチイが原因で発症する感染症のひとつです。

 

ニューモシスチス肺炎は、正常な免疫力がある人に発症することはありません。しかし、免疫力が下がっている場合にはよく発症が見られます。

 

以前は、ニューモシスチス・カリニによって起こる肺炎のためカリニ肺炎と呼ばれていましたが、その後ラットから見つかったニューモシスチス・カリニとヒトで肺炎をおこすニューモシスチスは種類が違うことがわかりました。

 

そのため、ニューモシスチス・イロベチイに名前が変わり、ニューモシスチス・イロベチイによって起こる肺炎であるということからニューモシスチス肺炎と呼ばれるようになったのです。

ニューモシスチス肺炎の原因は、ニューモシスチス・イロベチイ

ニューモシスチス肺炎の原因は、真菌の一種類であるニューモシスチス・イロベチイです。以前は、ニューモシスチス・イロベチイは原虫に分類されていましたが、現在は真菌の一種であると言うことがわかっています。

 

ニューモシスチス・イロベチイは飛沫感染によって感染すると言われています。そのため、咳や痰を介して感染が広がっていくとされています。

 

免疫力が正常な場合は、ニューモシスチス肺炎を発症することはありません。しかし、免疫力が低下している場合は肺炎症状を引き起こすことがあるのです。

 

エイズを発症している時や、関節リウマチなどの自己免疫に関係する病気に対して長い期間薬を使っている時、悪性腫瘍を発症している時、手術をした時などは免疫力が低下しているためニューモシスチス肺炎を発症する可能性があります。

ニューモシスチス肺炎は、ニューモシスチス・ジロヴェチィと呼ばれる真菌によって引き起こされる感染症です。この病原体は、健康な人々の呼吸器にも存在することがありますが、通常は健康な人々の肺で病気を引き起こすことはありません。

 

ニューモシスチス肺炎は、主に免疫系が弱っている人々、特にHIV/AIDSやがんで抗がん剤での改善を行なっている人、臓器移植の経験者などに見られます。

 

ニューモシスチス・ジロヴェチィは、空気中に存在する微小な胞子を通じて感染が広がります。これらの胞子は呼吸器を通じて体内に入り、肺の細胞に感染します。健康な人々の場合、免疫系がこれらの胞子を排除することができますが、免疫系が弱っている人々の場合、胞子が増殖し、肺炎を引き起こす可能性があります。

 

ニューモシスチス肺炎の発生に関連する主なリスク因子は以下の通りです。

 

HIV/AIDS:HIV/AIDSは免疫系を著しく弱めるため、ニューモシスチス肺炎の最も一般的な原因となります。

 

免疫抑制剤の使用:臓器移植やがんでは、免疫系の活動を抑制する薬剤を使用することがあります。これにより、ニューモシスチス・ジロヴェチィに感染するリスクが高まります。

 

慢性の肺の病気:COPDや喘息などの慢性の肺の病気も、ニューモシスチス肺炎のリスクを高める可能性があります。

 

その他の免疫不全状態:リウマトイド関節炎や全身性エリテマトーデスなどの病気、慢性肝炎や慢性腎炎などの慢性の病気も、免疫系の弱体化を引き起こす可能性があります。

 

ニューモシスチス肺炎の予防には、予防的な抗生物質の投与や感染のリスクを軽減するための感染対策が重要です。

ニューモシスチス肺炎の症状は、発熱、乾いた咳、呼吸困難など

ニューモシスチス肺炎の症状は、発熱、乾いた咳、呼吸困難などの呼吸器に関する症状です。咳は、痰が絡んでいない乾いた咳で1〜2ヶ月ほど続くこともあります。

 

症状が進むと、呼吸障害は重症になり、呼吸困難が起こったり発熱や体重の減少が見られたりするようになります。場合によっては、胸の痛みや血痰が見られることもあります。

・呼吸困難

PCPの主な症状の一つが呼吸困難です。感染が進行するにつれて、肺の炎症が増すことで酸素の取り込みが困難になり、息をするのが苦しく感じるようになります。特に運動時や労働時の呼吸困難が著しい場合が多いです。

 

乾いた咳

PCPにかかると、乾いた咳が起こることがあります。この咳はしつこく、中には数週間も続く場合があります。

 

発熱

発熱はPCPの一般的な症状で、通常は38度から40度程度の高熱が見られます。発熱は感染の進行による体の防御反応の一環とされています。

 

胸痛

胸部に痛みを感じることがあります。これは肺の炎症や感染によるもので、特に深呼吸をすると痛みが増すことがあります。

 

体重減少

PCPに感染すると、体重減少が見られることがあります。これは感染による体力の消耗や食欲不振が原因であると考えられています。

 

その他の症状

肺以外にも感染が広がることがあり、それによってさまざまな症状が引き起こされることがあります。例えば、皮膚や粘膜の感染により発疹や潰瘍ができることがあります。

 

これらの症状は個人差があり、また他の肺炎や呼吸器感染症との鑑別が必要な場合があります。

ニューモシスチス肺炎の改善方法は、薬

ニューモシスチス肺炎の改善方法は、ST合剤、ペンタミジン、アトバコンなどです。中でも、ST合剤が改善のために使われることが多いです。症状の程度によっては、人工呼吸管理を行ったり、ステロイドを使ったりすることもあります。

 

ニューモシスチス肺炎は、急性期症状が改善した後であっても免疫不全状態が残っている場合、再び症状が現れることがあります。そのため、急性期より少ない量のST合剤を使って再発を防ぎます。

ニューモシスチス肺炎の改善方法は、病気の重症度や健康状態によって異なります。以下は、PCPの改善法に関する詳細な情報です。

 

抗生物質

PCPの主な改善法は抗生物質の投与です。主にトリメトプリム・スルファメトキサゾール(TMP-SMX)が最も効果的な抗生物質とされており、標準的な薬として使用されます。しかし、アレルギーや副作用が発生することもあり、その場合には代替の抗生物質が使用されます。代替薬としては、ペンタミジン、ダプソン+トリメトプリム、クリンダマイシン+プリマキンなどがあります。

 

ステロイド剤の使用

重症の場合や呼吸困難を伴う場合には、炎症を抑えるためにステロイド剤の使用が検討されることがあります。ステロイド剤は抗炎症作用があり、肺の炎症を軽減することで呼吸の改善を図ります。

 

酸素の補充

PCPによって酸素の取り込みが困難になっている場合には、酸素の補充が必要となる場合があります。酸素の保010によって血中の酸素濃度を改善することで、呼吸の負担を軽減し、呼吸困難を改善します。

 

その他

PCPには、感染の進行を抑えるために補助的な方法が必要な場合があります。例えば、発熱や痛みを軽減するための方法、水分や栄養の補給、感染予防のための衛生管理などが含まれます。

 

免疫強化

免疫系が弱っていることがPCPの原因となっている場合、免疫強化が検討されることがあります。例えば、HIV/AIDSの場合にはARTが行われ、免疫系の強化が図られます。

 

予防

PCPの再発防止のために、改善終了後も予防的な抗生物質の投与が行われることがあります。主にトリメトプリム・スルファメトキサゾールが使用されますが、状態によっては他の抗生物質も使用されます。

 

ニューモシスチス肺炎の改善方法は、健康状態や症状の重症度によって異なります。

・トリメトプリム-スルファメトキサゾール(TMP-SMX)

これはPCPの第一選択薬であり、トリメトプリムとスルファメトキサゾールの組み合わせによる抗生物質です。これらの成分が協力してニューモシスチス・ジロヴェチィの増殖を防ぎ、感染を改善します。TMP-SMXは効果的な薬とされていますが、アレルギーや副作用のリスクもあります。

 

ペンタミジン

TMP-SMXに対してアレルギー反応や重篤な副作用がある場合、ペンタミジンが代替薬として使用されることがあります。ペンタミジンもニューモシスチス・ジロヴェチィに対して有効な抗生物質で、感染を改善します。しかし、ペンタミジンにも副作用があり、特に腎機能障害のリスクがあるため、慎重な管理が必要です。

 

ダプソン+トリメトプリム

ダプソンとトリメトプリムの組み合わせもPCPに使用されることがあります。これらの薬剤は共にニューモシスチス・ジロヴェチィの増殖を防ぐ効果があります。ただし、ダプソンには血液障害を引き起こすリスクがあり、トリメトプリムは高カリウム血症を引き起こす可能性があるため、健康状態によっては適用できない場合があります。

 

クリンダマイシン+プリマキン

これもPCPに使用される組み合わせで、クリンダマイシンがニューモシスチス・ジロヴェチィに対して抗生物質として作用し、プリマキンが増殖を防ぐ役割を果たします。ただし、プリマキンはG6PD欠損症の患者には使用できないため、健康状態を確認する必要があります。

 

これらの薬剤は、ニューモシスチス肺炎に対して有効であり、感染の改善に役立ちます。

ニューモシスチス肺炎は免疫不全状態の時に発症する感染症

ニューモシスチス肺炎は免疫不全状態の時に発症する感染症のため、ニューモシスチス肺炎と同時にニューモシスチス肺炎以外の感染症を発症することもあります。

 

特に口腔カンジダ症が多く見られます。口腔カンジダ症は、白色のミルクかすのようなものが口の中に起きる病気で、食べ物を食べるときにしみたり、痛みが起こったりします。

 

エイズの場合は、そもそもHIVに感染していることがわかっていない状態でニューモシスチス肺炎を発症し、その時にはじめてエイズであることがわかることもあります。

ニューモシスチス肺炎に効果的なツボ

・肺兪

孔最

・雲門

肺兪

肺兪は肺経のツボです。肺という漢字が入っている通り、息が苦しいなど肺に関する症状に効果を発揮します。

 

風邪や花粉症など現れる咳や喘息、気管支炎などの症状に対して効果を発揮するツボなのです。

孔最

孔最は、咳を鎮めるためのツボの中でも特に即効性のあるツボであると言われています。そのため、肺炎や喘息、風邪などによって起こる激しい咳にも効果を発揮します。

 

さらに、孔最は肛門の周りの血行を促進させる効果もあります。そのため、軽い痔にも効果的です。

雲門

雲門は、肺経に属するツボです。そのため、咳や喘息、息苦しさ、喉の痛みなどに効果を発揮します。

 

さらに雲門は、肩に近い場所にあるため三十肩や四十肩、五十肩に対しても効果的です。

ツボの位置と押し方

肺兪

肺兪は、背中に左右両側あるツボです。肩甲骨の内側で、背骨をはさんだ両側にあります。

 

押すときは、ゆっくり押しましょう。自分で押す場合は、ソフトボールを背中と床の間に挟んで刺激する方法もおすすめです。

孔最

孔最は、腕の内側の親指寄りの場所にあります。肘の関節から指4本分手首に向かって進んだ場所にツボがあります。

 

押すときは親指を使います。円皮鍼という貼る鍼のシールなどを使うこともお勧めです。

雲門

雲門は、鎖骨の下縁から肩に向かって外側に進み肩の骨にぶつかった時にあるへこんでいる場所にあります。

 

押すときはゆっくりと押しましょう。強く押しすぎると良くないため、こぶしで優しく叩いて刺激する方法もお勧めです。

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