黄斑上膜の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 4月11日

更新日:2022年 4月23日

本日は黄斑上膜について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 黄斑上膜とは
  • 黄斑上膜の原因
  • 黄斑上膜の症状
  • 黄斑上膜の改善方法
  • 黄斑上膜のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

黄斑上膜は、黄斑の上に透明な膜が張り、視力が下がる病気

黄斑上膜は、黄斑の上に透明な膜が張り、視力が下がる病気です。黄斑上膜は黄斑に発生する病気の中で一番発症する頻度が高い病気です。

 

黄斑の視細胞は整った並び方をしていますが、膜によって引っ張られることで、並んでいる列が乱れます。そのため、物が歪んで見えたり、視力が下がったりする症状が現れるのです。

一番多い原因は加齢

黄斑上膜の原因はいろいろありますが、中でも一番多い原因は加齢です。

 

40歳〜60歳くらいになると、硝子体に生理的な変化が起こり、硝子体が網膜から離れていきます。硝子体が網膜から離れる時、黄斑に硝子体の一部が残ることがあるのです。この残った硝子体の一部が黄斑上膜になります。

 

他にも、外傷やぶどう膜炎、網膜裂孔などが黄斑上膜の原因になることもあります。さらに、網膜剥離の手術をした後に黄斑上膜ができるケースもあります。

黄斑上膜は、眼の黄斑部に発生する病態であり、視覚障害の主要な原因の一つです。黄斑上膜は様々な原因によって引き起こされます。以下に、主な原因を詳しく説明します。

 

加齢による変化: 加齢に伴い、黄斑部の組織は変性し、機能が低下します。これは、黄斑上膜の最も一般的な原因の一つです。加齢黄斑変性と呼ばれる病態があり、黄斑部のマクラデジェネレーションや黄斑浮腫などが引き起こされます。これらの変化は、視覚のぼやけ、歪み、中心視力の低下をもたらすことがあります。

 

黄斑下膜: 黄斑下膜は、黄斑部の線維組織が異常に増殖し、黄斑部を覆う病態です。この病態は、黄斑上膜を引き起こすことがあります。黄斑下膜は、網膜剥離や網膜血管新生症の合併症として発生することがあります。

 

網膜静脈閉塞: 網膜静脈閉塞は、網膜の静脈が詰まることによって引き起こされる病態です。この状態では、黄斑部の浮腫や血管新生が進行し、黄斑上膜を形成することがあります。網膜静脈閉塞は、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの血管疾患と関連していることがあります。

 

眼外傷: 眼球に直接的な外傷が加わることによっても黄斑上膜が引き起こされることがあります。例えば、眼球への突き刺しや物体の衝突、手術中の合併症などが原因となる場合があります。

 

網膜剥離: 網膜剥離は、網膜が黄斑部から剥がれる状態を指します。網膜剥離が黄斑部に影響を与えると、黄斑上膜が発生することがあります。

 

その他の原因: 他にも、網膜病変、網膜炎、網膜血管新生症、眼内炎、網膜色素変性症、遺伝性の病気などが黄斑上膜の原因となることがあります。

 

黄斑上膜の原因は多岐にわたり、病態の進行や重症度は原因によって異なることがあります。

黄斑上膜の症状は、視力の低下や物が歪んで見えること

黄斑上膜の症状は、視力の低下や物が歪んで見えることなどです。このような症状は、黄斑が物を見る中心であるために起こります。

 

黄斑の上に膜ができるため、物を見るとき、膜を挟んで物を見ることになるのです。そのため、視力が下がります。

 

さらに、膜が収縮することで、網膜を引っ張ることになります。網膜を引っ張ると、網膜に皺ができたり黄斑がむくんだりすることにつながります。すると、物が歪んで見えるようになります。

黄斑上膜は、眼の黄斑部に起こる病態であり、視覚障害の主要な原因の一つです。黄斑上膜の症状は、黄斑部に異常が生じることによって引き起こされます。以下に、黄斑上膜の主な症状を詳しく説明します。

 

中心視野の低下: 黄斑上膜が進行すると、中心視野の低下が生じます。患者は物を見る際に、中心部のクリアな視野がぼやけていたり、歪んで見えることを報告します。例えば、文字や細かい詳細を読むことが難しくなる場合があります。

 

色彩感覚の変化: 黄斑上膜によって引き起こされる網膜の異常は、色彩感覚にも影響を及ぼすことがあります。色の明るさや鮮やかさに変化を感じることがあります。また、色の区別や識別が困難になることもあります。

 

歪みやゆがみの知覚: 黄斑上膜が進行すると、物体や直線が歪んで見えることがあります。直線が波打って見える、物体の形が歪んで見える、まっすぐな線が曲がって見えるなどの症状が報告されます。

 

離れた物体の結合: 黄斑上膜が進行すると、離れた物体が一緒に見えるという症状を経験することがあります。例えば、文字や画像が重なって見える、複数の物体が結合して見えるなどです。

 

低照度に対する感受性の増加: 黄斑上膜の進行により、患者は低照度の環境での視覚の問題を経験することがあります。夜間や暗い場所での視力の低下、見えにくさ、または光のまわりのぼやけた領域の感知が困難になることがあります。

 

視力の急激な低下: 一部の黄斑上膜では、視力の急激な低下が報告されることがあります。視力が突然に低下し、明確な原因がない場合は、黄斑上膜が関与している可能性があります。

 

物体の追跡の困難: 黄斑上膜の進行により、物体の追跡が困難になることがあります。例えば、動く物体を追いかける、速い動きに対応する、または物体の位置を正確に把握することが難しくなる場合があります。

 

難読性: 黄斑上膜が進行すると、文字の読み取りが困難になることがあります。文字がぼやけて見えたり、歪んでいたりするため、文章を理解するのに困難を感じることがあります。

 

メタモルフプシア(歪曲視): 黄斑上膜によって引き起こされる歪曲視(メタモルフプシア)は、物体や直線が歪んで見える現象です。例えば、格子状のパターンがゆがんで見える、円が楕円に見えるなどの症状が報告されます。

 

これらの症状は黄斑上膜の進行によって異なる程度で現れる場合があり、個人によっても異なる可能性があります。また、黄斑上膜の症状は他の眼科の病気とも重複することがあるため、眼科医の評価と指導が重要です。

黄斑上膜の改善方法は、手術

黄斑上膜の改善方法は、手術です。

 

黄斑上膜を発症してすぐに手術が必要になるわけではありません。ただし、明らかに視力が低下してきたり物が歪んで見えたりするなどのように症状が強くなったとき、症状を改善するためには、手術をすることが必要になります。

 

黄斑上膜を改善するために行う手術は、硝子体を切り取った後、膜をはがす硝子体手術です。

黄斑上膜の改善方法は、病態の原因や進行度によって異なります。以下に一般的な黄斑上膜の改善方法を詳しく説明します。

 

視力補正: 黄斑上膜によって引き起こされる視力の低下に対処するために、眼鏡やコンタクトレンズなどの視力補正具が使用されます。これにより、視力を改善し、日常生活の活動における困難を軽減することができます。

 

抗血管内皮増殖因子(VEGF)阻害薬: 黄斑上膜の一部の原因として、異常な血管新生が関与している場合、抗VEGF薬が使用されます。これらの薬剤は、異常な血管の成長を抑制し、黄斑浮腫や血管漏出を減少させることができます。

 

レーザー: 特定の状況下で、レーザーが黄斑上膜の改善に使用されることがあります。例えば、黄斑浮腫や網膜新生血管の凝固に対して、レーザーが使用されます。これにより、異常な血管の破壊や浮腫の軽減が期待されます。

 

ステロイド: ステロイド薬は、黄斑上膜による炎症の軽減や免疫抑制効果をもたらすために使用されることがあります。ステロイドは眼内注射や経口投与の形で使用され、病態に応じて適切な方法が選択されます。

 

免疫抑制薬: 免疫抑制薬は、黄斑上膜の自己免疫反応を抑制するために使用されることがあります。特に、特定の自己免疫の病気によって引き起こされる黄斑上膜に対して効果的です。免疫抑制薬は医師の指導のもとで使用され、副作用とのバランスが取られる必要があります。

 

シリコンオイルの注入: 一部の黄斑上膜の症例では、シリコンオイルの注入が考慮される場合があります。これは、黄斑上膜の手術後の再発や継続的な浮腫を管理するために使用されることがあります。シリコンオイルは眼内に注入され、黄斑部をサポートし、浮腫を減少させる効果があります。

 

外科手術: 一部の黄斑上膜の症例では、外科手術が検討されることがあります。例えば、黄斑浮腫の手術的除去や網膜剥離の修復が含まれます。これらの手術は、黄斑上膜の原因や病態によって異なりますが、視力の改善や症状の緩和を目指して行われます。

 

管理と予防: 黄斑上膜の改善において、管理と予防も重要な要素です。定期的な眼科のフォローアップを受ける必要があります。生活習慣の改善や栄養の最適化、喫煙の避け、定期的な目の休憩や視力保護の実践など、予防的な対策も重要です。

 

黄斑上膜の改善方法は、個別の状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

手術を行った後、うつ伏せの姿勢をとることが必要

硝子体手術では、網膜の伸展や接着の効果を得るために、空気やガスを目の中に入れることがあります。この場合、より網膜の接着効果を高めるために手術を行った後、うつ伏せの姿勢をとることが必要になります。

 

 

 

基本的に食事とトイレ以外の時は、うつ伏せの姿勢が必要になります。うつ伏せの姿勢を取ることが必要な期間は、1日から2週間程度であるとされています。

黄斑上膜の改善例

黄斑上膜の改善方法は、病態や症状に応じて個別化されることが一般的です。例えば、視力補正や抗血管内皮増殖因子阻害薬の使用、レーザー、ステロイド、免疫抑制薬、外科手術などが一般的な方法として挙げられます。

 

黄斑上膜の治療に関する具体的な例を提供することはできませんが、黄斑上膜の治療に関する科学的な研究や臨床ガイドラインを参照することで、詳細な情報を得ることができます。眼科の専門医や医療機関での相談を通じて、最適な治療法や実際の治療計画を決定することが重要です。

 

黄斑上膜の改善に関して、以下に一般的な例を示しますが、一般的なアプローチの一例で個人によって改善方法は異なります。

 

例1: 抗VEGF薬の使用、65歳の女性

症状: 左目の中心視野の低下と歪み

計画: 眼科医は抗VEGF薬(例: ルシオプチン)の眼内注射を勧める。定期的な眼科のフォローアップを受け、数回の注射が行われる。その後、黄斑浮腫の減少と視力の改善が観察される。

 

例2: レーザー、50歳の男性

症状: 右目の中心視野の低下と歪み

計画: 眼科医はレーザーを提案する。黄斑下膜の部分的な切除と凝固を行い、黄斑上膜の改善を試みる。その後、視力と症状が改善し、黄斑上膜の進行が抑制される。

 

例3: ステロイド、45歳の女性

症状: 左目の中心視野の低下と歪み

計画: 眼科医はステロイドの眼内注射(例: トリアムシノロン)を勧める。定期的なフォローアップを受け、複数回の注射が行われる。その後、黄斑浮腫の減少と視力の改善が観察される。

 

これらの例は一般的なものであり、実際のケースとは異なる場合があります。黄斑上膜の改善法は病状や症状の進行に応じて適応的に選択されるべきです。

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