子宮腺筋症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  8月23日

更新日:2024年  2月 5日

本日は子宮腺筋症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 子宮腺筋症とは
  • 子宮腺筋症の原因
  • 子宮腺筋症の症状
  • 子宮腺筋症の改善方法
  • 子宮腺筋症のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

子宮腺筋症は子宮平滑筋組織の中に子宮内膜に似ている組織ができる

子宮腺筋症は、子宮平滑筋組織の中に子宮内膜に似ている組織ができる病気です。

 

子宮腺筋症では、エストロゲンが病気を進行させて悪くさせます。そのため、月経がある間は子宮腺筋症は進んでいきます。

 

子宮腺筋症の病変があると、病変がある部分の子宮筋層が肥厚します。子宮全体に病変がある場合は子宮筋層の全体が肥厚するため、子宮全体の肥大が明らかに現れることもあります。

 

子宮腺筋症の症状は、月経痛や月経の量の過多などで、子宮筋腫や子宮内膜の肥厚を合わせて引き起こすことも多いです。

何かの原因で子宮内膜が子宮の奥まで入り込むことで起こる

子宮腺筋症の原因は今のところ分かっていません。何かの原因で、子宮内膜が子宮の奥まで入り込んでしまうことで起こると考えられています。

 

子宮腺筋症の発症が1番多くみられるのは、40歳代です。特に出産した経験のある女性に発症が多くみられると言われています。

 

子宮内膜の操作をするような子宮手術の経験がある人にも多くみられると言われており、帝王切開や掻爬手術、筋腫の手術などの手術の経験がある人は注意が必要です。

子宮腺筋症は、子宮内膜が子宮筋層内に異常に成長する病態を指します。この状態は、月経血が逆流して子宮筋層内に内膜組織が侵入することで発生すると考えられていますが、その正確な原因はまだ完全には解明されていません。以下に、子宮腺筋症の発生に関連するいくつかの要因を挙げます。

 

1. 子宮内膜の逆流

最も広く受け入れられている理論の一つは、月経血の逆流説です。これは、月経血が子宮内から子宮筋層に向かって逆流し、そこで内膜組織が成長し始めるというものです。

 

2. 子宮筋層内の幹細胞

子宮筋層内に存在する幹細胞が、何らかの刺激によって子宮内膜組織へと分化する可能性があります。

 

3. 免疫系の異常

体の免疫系が異常に内膜組織を子宮筋層内で攻撃しないため、内膜組織が異所性に成長することができます。

 

4. ホルモンの影響

エストロゲンは子宮内膜の成長を刺激するホルモンであり、そのレベルが異常に高い場合、子宮筋層内での内膜組織の成長を促進する可能性があります。

 

5. 遺伝的要因

家族歴がある女性は子宮腺筋症を発症するリスクが高いことから、遺伝的要因も関与していると考えられています。

 

6. 子宮の手術歴

帝王切開や子宮筋腫の除去など、子宮に対する手術歴がある女性は子宮腺筋症を発症するリスクが高まることがあります。

 

7. 炎症

慢性的な炎症反応も子宮腺筋症の発症に寄与する可能性があります。

 

子宮腺筋症は、しばしば痛みや過剰な月経出血、不妊などの問題を引き起こすことがあります。

子宮腺筋症の症状は、月経痛や月経の量の増加、不正出血

子宮腺筋症の症状は、月経痛や月経の量の増加、不正出血などです。月経の時ではなくても、子宮腺筋症によって腹痛や腰痛が現れることもあります。月経の量が増えることによって貧血を起こす可能性もあります。

 

子宮腺筋症で起こる痛みは非常に強いです。症状が重くなると、足に痛みが現れたり肛門の痛みを感じたりすることもあります。

 

子宮筋腫や子宮内膜の肥厚を合わせて引き起こすことも多く、不妊症や流産、早産になることもあります。

子宮腺筋症は、子宮の筋肉層内に子宮内膜組織が侵入し成長する病態です。この状態は、痛みや過剰な月経出血など、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。ただし、全ての女性が顕著な症状を経験するわけではなく、症状の重さは個人差があります。

 

・月経痛の増加

月経痛が従来よりも悪化することがあります。特に、痛みが月経の数日前から始まり、月経が終わるまで続くことがあります。

 

過剰な月経出血

月経量が多くなる、月経期間が長引くことがあります。また、月経周期の間に不正出血やスポッティングが発生することもあります。

 

慢性的な下腹部痛

月経周期に関係なく、下腹部に持続的な痛みや圧迫感を感じることがあります。

 

性交痛

性行為中またはその後に痛みを感じることがあります。

 

不妊

子宮腺筋症は不妊の原因となることがあります。子宮内の異常な組織成長が、妊娠を妨げる要因となることがあります。

 

排便時の痛みや尿の問題

子宮腺筋症の組織が膀胱や腸に影響を及ぼすことで、排便時の痛みや頻尿、排尿時の痛みが生じることがあります。

 

症状の重度による影響

子宮腺筋症の症状は、女性の日常生活に大きな影響を与えることがあります。痛みや過剰な出血は、仕事や学校、日常活動に支障をきたすことがあり、生活の質を著しく低下させることがあります。

子宮腺筋症の改善方法は、鎮痛剤や鎮痙剤、止血剤を使うこと

子宮腺筋症の改善方法は、鎮痛剤や鎮痙剤、止血剤を使うことです。なかなか改善が見られない場合は、色々なホルモン剤を使って改善を行います。

 

それでも改善が見られない場合、手術を行うこともあります。出産を希望している場合は、子宮を全て摘出するのではなく、子宮腺筋症の病変部分を切除する手術を行うこともあります。

 

しかし、子宮腺筋症の病変部分を切除する手術がどのくらい改善に有効であるのかについては今のところ明らかになっていません。

子宮腺筋症の改善法は、症状の重さや患者の生活の質、将来の妊娠計画などに基づいて決定されます。改善の目的は、痛みを軽減し、症状を管理し、生活の質を向上させることです。以下に、子宮腺筋症の一般的な改善法を紹介します。

 

1. ホルモン法

ホルモン法は、症状を軽減するために最も一般的に使用される改善方法の一つです。

経口避妊薬: エストロゲンとプロゲスチンを含む経口避妊薬は、月経を規則正しくし、出血量を減少させ、痛みを軽減します。

プロゲスチン: プロゲスチンのみを含む薬剤は、子宮内膜の成長を抑制し、症状を軽減します。

GnRHアゴニスト: GnRHアゴニストは、一時的に閉経状態を引き起こし、エストロゲンの生成を抑制します。これにより、子宮腺筋症の症状を軽減しますが、長期間の使用は骨密度に影響を与える可能性があります。

 

2. 痛みの管理

非ステロイド性抗炎症薬: イブプロフェンやナプロキセンなど、NSAIDsは月経痛を軽減するのに有効です。

 

3. 子宮内デバイス

レボノルゲストレル放出IUD: 子宮内に直接プロゲスチンを放出し、痛みを軽減し、出血量を減少させます。

 

4. 手術

手術は、他の改善法で症状が改善されない場合や、妊娠を希望する女性に対して検討されることがあります。

子宮筋腫核出術: 子宮を温存しながら、腺筋症を取り除きます。不妊の改善の一環として行われることがあります。

子宮摘出術: 最終手段として、子宮腺筋症による重篤な症状や、他の方法で改善が見られない場合に検討されます。これにより症状は完全に解消されますが、子宮を失うため、妊娠は不可能になります。

 

5. その他の方法

生活習慣の変更: 適度な運動や健康的な食生活は、症状の管理に役立つことがあります。

 

改善方法の選択は、症状、年齢、将来の妊娠計画、および個々の健康状態に基づいて行われます。

子宮腺筋症の改善において、ホルモン法以外の薬物使用は限られていますが、症状の管理や特定の状況下での利用が考慮されることがあります。主に痛みの管理や合併症の予防に焦点を当てた改善方法が行われます。

 

・非ステロイド性抗炎症薬

用途: 痛みの管理と炎症の軽減。子宮腺筋症に伴う月経痛や慢性的な骨盤痛に対して、非ステロイド性抗炎症薬が一般的に用いられます。

例: イブプロフェン、ナプロキセンなど。

副作用: 長期使用は胃腸障害、腎障害、心血管系の問題を引き起こすリスクがあります。

 

・鎮痛剤

用途: NSAIDsで十分な痛みの緩和が得られない場合に、追加の鎮痛剤が処方されることがあります。

例: パラセタモールや、場合によってはより強力なオピオイド鎮痛剤が使用されることもあります。

副作用: オピオイド鎮痛剤は依存性があり、使用には慎重な管理が必要です。

 

・鉄剤

用途: 子宮腺筋症による過剰な月経出血が原因で貧血を発症した場合、鉄剤の補給が推奨されます。

例: 経口鉄剤や、重度の貧血の場合には静脈内投与が選択されることもあります。

副作用: 鉄剤は胃腸の不快感、便秘、下痢を引き起こすことがあります。

 

・その他の方法

子宮腺筋症の根本的な改善方法には、ホルモン法や手術が主に検討されますが、症状の緩和や生活の質の向上を目的とした補助的な薬も重要な役割を果たします。特に、痛みの管理や貧血の改善には、子宮腺筋症に伴う症状を軽減し、日常生活の質を向上させるために不可欠です。

 

これらの方法は、個々の状態や症状、医師の判断に基づいて選択されます。計画については、常に医師と密接に協力して決定することが重要です。

月経がある間は病変部分は悪くなる

子宮腺筋症はエストロゲンによって病気が進み悪くなっていきます。そのため、月経がある間は病変部分は悪くなっていきます。

 

月経がある間は基本的に症状の改善は見られないのです。閉経すると、子宮腺筋症の病気の進みはとまるため、症状の改善が期待できます。

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