公開日:2023年 1月 3日
更新日:2023年 1月11日
本日はトーチ症候群について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
トーチ症候群の原因は、妊娠しているときに病原体に感染することです。原因となる病原体はたくさんあります。
トキソプラズマ症やB型肝炎ウイルス、パルボウイルスB19、コクサッキーウイルス、EBウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、梅毒、風疹やサイトメガロウイルス、単純ヘルペスウイルスなどです。
妊娠しているときにこのような病原体に感染すると、胎盤を経由して赤ちゃんに悪影響が及ぶことがあります。その結果、トーチ症候群の発症につながります。感染経路は病原体によって違います。
風疹ウイルスの場合は、風疹を発症している人の痰や鼻水などにさらされることでウイルスに感染します。トキソプラズマの場合、病原体に汚染された食べ物を食べたりトキソプラズマを持っている猫の糞に触れたりすることから感染します。
トーチ症候群の症状は、色々あります。母親のお腹の中に赤ちゃんがいるときから症状が見られることもあります。生まれた後にも色々な症状が見られます。
生まれてから早い段階で髄膜炎や脳炎を発症して痙攣を起こしたり、心臓に形態の異常があることによって呼吸障害や哺乳障害、期待通りに体重が増えないなどの症状が見られたりします。
上手に呼吸ができないことによってチアノーゼが見られたり、耳が聞こえにくい、ものが見えにくいなど感覚に異常が見られたりすることもあります。
成長や発達面にも異常が見られるため、低身長、おすわりが遅い、上手に歩くことができない、知的発達の遅れや発語の遅れなどが見られることもあります。
トーチ症候群では、色々な症状が見られることがあるため、現れている症状に対して改善を行います。赤ちゃんの命に危険があるときは、胎児輸血や帝王切開術による早期の分娩なを行うこともあります。
生まれた後に心臓の病気がある場合は、薬やカテーテルを使った改善、手術などを行います。痙攣が見られる場合は抗けいれん薬を使って改善を行います。
必要であると判断される場合は、補聴器を使ったり教育面でサポートしたりすることもあります。個人の現れている症状に合わせて改善に取り組んでいくのです。
トーチ症候群では、病原体への感染を防ぐことも大事です。風疹ウイルスの場合は、妊娠前からワクチンを摂取することが感染を防ぐために有効です。
トキソプラズマの場合は、病原体に汚染されている可能性のある猫と触れ合わないことや病原体に汚染されている可能性のある食べ物を食べないことなどで防ぐことができます。
トーチ症候群は、一度発症すると大きな合併症が見られることがあります。そのため、病気を防ぐことを心がけることが大事です。病気の発症が見られた場合は、慎重に経過を見ることも大事です。