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公開日:2022年 12月 1日
更新日:2025年 10月 1日
本日は原発性アルドステロン症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
目次
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
原発性アルドステロン症の原因は、副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌されることです。
過剰にアルドステロンが分泌される原因は、副腎にできた腫瘍によるケースや通常より分泌する細胞が多くなり副腎全体から過剰に分泌されるケースがあります。
副腎にできた腫瘍が原因のケースでは、ほとんども場合良性腫瘍であると言われています。
・副腎の腫瘍または過形成によるアルドステロンの過剰分泌
最も代表的な原因は、副腎皮質球状帯の異常です。アルドステロンはこの部分で作られるホルモンで、ナトリウムを保持し、カリウムを排泄し、血圧を上げる作用があります。原発性アルドステロン症では、この分泌が自律的に増加し、腎臓からのレニン分泌が抑制されるのが特徴です。
〈主なタイプ〉
① アルドステロン産生腺腫
全体の約30〜50%を占めます。副腎の一方に良性腫瘍ができ、アルドステロンを過剰分泌します。多くの例で、KCNJ5遺伝子変異など、イオンチャネル異常が見られます。
② 特発性アルドステロン症
約40〜60%を占める両側性副腎過形成です。腫瘍ではなく、副腎全体の球状帯細胞が過剰にアルドステロンを分泌します。加齢や高塩分摂取、慢性ストレスなどによる副腎刺激ホルモンの過剰反応も発症に関与します。
③ 遺伝性アルドステロン症
遺伝子異常によりアルドステロン合成酵素が異常に活性化します。ステロイドホルモンによる異常な遺伝子発現が誘発要因です。
原発性アルドステロン症の症状は、脱力感やチクチク感、筋肉のけいれんや一時的な麻痺などです。他にも、激しい喉の渇きや頻繁に尿が出ることもあります。
初めの段階では、手足の脱力感やこわばり、高血圧やむくみ、頭痛などが現れます。
① 高血圧
持続的な高血圧が最大の特徴です。一般的な高血圧と違い、若年発症や薬が効きにくいのが特徴です。
② 低カリウム血症による症状
アルドステロン過剰により、腎臓からカリウムが過剰に排出されます。これにより、神経伝達や筋肉収縮が異常になります。
③ 頻尿・口渇
腎臓でのナトリウム再吸収が過剰になるため、浸透圧の関係で尿量が増加します。頻尿、多尿、強い口渇感や夜間のトイレ回数増加により、睡眠の質が悪化し、疲れやすさや集中力低下を招きます。
④ 頭痛・肩こり・動悸・不安感
血圧の変動や交感神経の過緊張により、頭痛や後頭部の重だるさ、肩こり、首の緊張感、動悸、胸の圧迫感、不安感やイライラなども見られます。特に精神的ストレスで血圧が急上昇するパターンが特徴的です。
⑤ 心臓・血管への影響
長期間の高アルドステロン状態は、心血管系のリモデリングを引き起こします。
⑥ 全身のだるさ・集中力低下
慢性的な電解質バランスの乱れにより、倦怠感、集中力や記憶力の低下、睡眠の質の悪化など、自律神経失調に似た症状を呈することもあります。
原発性アルドステロン症の改善方法は手術や薬です。
片側性の場合は、手術を行います。両側性の場合は、薬によって改善を行います。片側性の場合も手術を希望しない場合は薬による改善を行います。使われる薬は、過剰なアルドステロンの作用を抑えるためのアルドステロン拮抗薬です。
改善方法は、症状の状態などによって決められますが、手術を希望するかしないかは個人の気持ちもあります。医師とよく相談して改善方法を決めましょう。
① 片側性
外科的摘出が第一選択です。腫瘍を取り除くことで、アルドステロン分泌が正常化し、約70〜80%で血圧が改善、約30〜40%で薬なしの正常血圧に戻ります。
② 両側性
薬での改善が中心です。主に使用する薬は、スピロノラクトン、エプレレノン、アミロライドです。これらにより、血圧コントロール、心血管保護、カリウム正常化を行います。
③ 遺伝性・特殊型の場合
稀に、家族性アルドステロン症の場合があります。その場合グルココルチコイドで抑制が行われます。
アルドステロン分泌は自律神経の影響を強く受けます。鍼灸によって副交感神経優位に導くことで、副腎の過剰興奮を沈静化させるサポートができます。
またアルドステロン過剰により体液貯留が起こり、水滞状態になります。この状態を鍼灸と温灸により、末梢循環を改善し、むくみや疲労を軽減します。
原発性アルドステロン症は、高血圧になります。高血圧は、血管や臓器にダメージを与え、脳卒中や心臓病、腎臓病などの別の病気につながる可能性が非常に高い病気です。
そのため、原発性アルドステロン症を発症すると、脳卒中や心臓病、腎臓病などの別の病気につながる可能性があります。
さらに、原発性アルドステロン症の場合は、過剰なアルドステロンそのものも血管や臓器にダメージを与えるため、さらに脳卒中や心臓病、腎臓病などの別の病気のリスクが高まると言われています。