心気症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 8月 2日

更新日:2022年 8月19

本日は心気症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 心気症とは
  • 心気症の原因
  • 心気症の症状
  • 心気症の改善方法
  • 心気症のまとめ

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

心気症は、大きな病気になっているという思い込みをする病気

心気症は、自分が何か大きな病気になっているかもしれないという思い込みをし、強い不安が起きる精神的な病気です。

 

心気症では、実際にどこかが悪いわけではないため、体を調べても病気は見つからず、不安だけが大きくなっていきます。どれだけ調べても病気が見つからないために、いくつもの色々な病院に行くようになります。

 

心気症は、アメリカの精神医学の精神的な病気を判断するマニュアルでは病気不安症という名前で定義されています。

心気症の原因はいくつかある

心気症の原因は、完全には明らかになっていませんが、いくつか原因であると言われていることがあります。

 

原因であると言われていることは、感覚や病気に対しての認知が偏っていることや家族や親しい人が大きな病気を発症したときに自分にも同じ状況が起きていると思い込んでしまうことなどです。

 

他にも、何か問題がある時に問題から目を背けようとして意識を大きな病気に向けることなども原因となることがあると言われています。

 

心気症は精神的な病気のため、うつ病や不安障害などとも発症が関係しているとされています。

心気症の症状は、強い不安

心気症の症状は、強い不安です。自分が何か大きな病気を発症しているのではないか、今後大きな病気を発症するのではないかと思い込んで強い不安を感じるのです。

 

心気症では、実際には体に病気がある訳ではありません。そのため、病院に行き、体を調べて病気を否定されても、不安を感じ続けてしまいます。

 

病気を特定するために、インターネットなどで過度に情報を調べて、自分の症状と関係がありそうな病気を見つけると喜びを感じることもあります。

 

心気症では、強い不安が続くことによって日常生活を送ることが難しくなることも多いです。

 

話をしても病気と関係のある話ばかりになってしまったり、自分の体を何度も調べたり、仕事や学校に行っていても病院に行ってしまったりするようになります。

心気症の改善方法は、精神的にアプローチをすること

心気症の改善方法は、精神的にアプローチをすることです。しかし、自分が肉体的な病気を発症しているという気持ちが強く、精神科で改善を行うことに対して抵抗をすることも多いです。

 

心気症の経過では、うつ症状や過剰な不安をが見られることもあります。また、うつ病や不安障害を合わせて発症していることもあります。そのため、改善のためにSSRIなどの抗うつ薬が使われることもあります。

病気であると感じる症状

心気症では、自分の健康や細かい体の不調に非常に強くこだわり、必要以上にとらわれるようになります。

 

病気であると感じる症状はいろいろありますが、全身の倦怠感や全身の痛み、不眠や頭痛、肩凝りや四肢や全身のしびれ、胸の痛みや腹痛、もの忘れなどが非常に多く現れます。

 

発症には男女の差はなく、男性でも女性でも発症する可能性があります。発症が見られる年齢も色々です。1番多く発症が見られる年齢は20~30代です。

心気症に効果的なツボ

内関

・百会

合谷

内関

内関は、気持ちをリラックスさせるためによく使われるツボで、不安やイライラなど和らげる効果があります。

 

心気症では、病気であるという不安な気持ちになり、その不安がどんどん大きくなっていきます。そのため、内関を刺激することで不安な気持ちを沈めることが期待できるのです。

 

乗り物酔いや二日酔いにもおすすめのツボです。

百会

百会は、自律神経を正常な状態に整える効果があります。不安で気持ちが落ち着かない状態では、自律神経が乱れています。自律神経を正常な状態にすることで、気持ちも落ち着いてくると考えられます。

 

他にも、頭痛や肩こり、目の疲れなどを改善する時にもよく使われるツボです。

合谷

合谷は、頭痛や眼精疲労、顔面神経麻痺、首こりや肩こりや風邪、生理痛、など色々なことに対して効果を発揮するツボですが、その中の一つに精神を安定させるという効果があります。

 

合谷は気持ちを落ち着かせる効果があるため、刺激をすることで不安な気持ちを落ち着かせることに役立つのです。

ツボの位置と押し方

内関

内関の場所は、手首のしわから指3本分のところです。

 

まず、指を曲げて手首を曲げ、薄いスジを見つけたら手首のシワから約指3本分上にあるツボを探します。ツボを見つけたら親指を使って広く押していきましょう。

百会

百会の場所は、頭の頂点です。頭の頂点に押した時、他の場所よりも少しやわらかく感じる部分があります。ここが百会の場所です。

 

押すときは、ゆっくり押し、ゆっくり離しましょう。繰り返し3〜5回ほど押すことをお勧めします。

合谷

合谷は、指と人差し指の骨が合わさる場所の前にある凹んでいる部分にあります。探すときは、机に手をおいて親指と人さし指をくっつけましょう。盛り上がった場所に合谷があります。

 

親指を使って気持ちが良いと感じる程度の力加減で、押したり揉んだりしましょう。

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