上腕骨外側上顆炎【テスト・原因・鍼灸】

公開日:2019年 12月23日

更新日:2022年 12月10日

本日は上腕骨外側上顆炎の原因について解説させていただきます。

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

上腕骨外側上顆炎はゴルフ肘やテニス肘、スマホ肘と言われる

上腕骨外側上顆炎は、手首や指を反らせる筋肉がかたまることで肘にストレスがかかり、炎症が起きる病気です。

上腕骨外側上顆炎は、テニスを行う人やゴルフをする人に多く見られます。そのため、テニス肘やゴルフ肘などと言われています。

 

発症することの多い年齢は30代~60代で、ゴルフを楽しむ男性に多いと言われています。

 

しかし、最近ではスマホの使い過ぎが原因で上腕骨外側上果炎の発症も多く見られており、スマホ肘とも呼ばれています。

上腕骨外側上顆炎の原因は使いすぎ

・加齢による筋力低下

・運動前のストレッチ不足

・ラケットやクラブの不適切なスウィング

・筋肉の酷使

などによって発症します。

上腕骨外側上顆炎の原因は、手首を反らせる筋肉の凝りです。

 

近年スマートフォンによって上腕骨外側上顆炎が起きているのは、長い時間スマートフォンなどを使うことで、前腕の筋肉が疲れて筋肉が硬くなっていくためです。

 

早期回復のポイント筋肉の凝りの除去になります。

1. 過度の使用(オーバーユース)

反復的な手首や前腕の動作が、上腕骨外側上顆に付着する腱や筋肉に過度な負担をかけ、炎症を引き起こします。

ラケットスポーツ:テニスやバドミントンなどで、手首や前腕を頻繁に使う動作が原因となります。

仕事や家事:パソコン作業、大工仕事、ガーデニングなど、手首や前腕を繰り返し使う動作も原因となり得ます。

 

2. 不適切な動作や姿勢

手首や前腕の動作が不適切な場合、筋肉や腱に余分な負荷がかかりやすくなります。

テニスのフォーム:テニスラケットの握り方やスイングが不適切だと、肘に過度な負担がかかります。

デスクワークの姿勢:パソコン作業時の不適切な姿勢やキーボードの使い方が原因となることもあります。

 

3. 加齢による変性

年齢とともに腱や筋肉が弱くなり、炎症を起こしやすくなります。

腱の変性:加齢により腱が柔軟性を失い、微小な損傷が蓄積しやすくなります。

筋力低下:年齢とともに筋力が低下し、負荷に耐えられなくなります。

 

4. 急激な負荷

普段あまり使わない動作を突然行うことで、肘の筋肉や腱に過度な負荷がかかり、炎症を引き起こします。

突然の運動:普段運動しない人が急に激しい運動をすると、肘に負担がかかります。

重い物の持ち運び:急に重い物を持ち上げるなどの動作が原因となることがあります。

主な症状は肘の痛みと動作痛

上腕骨外側上顆炎の主な症状は、肘の関節にある外側の骨の出っ張りに起こる痛みです。

 

安静にしている時には、ほとんど痛みはありません。ゴルフやテニスのプレイを行なっているときや日常の作業などの動作をしているときに痛みが現れます。

 

外側上顆部を指でおすと、激しい痛みを訴えます。

1. 肘の外側の痛み

局所的な痛み:上腕骨外側上顆(肘の外側)に鋭い痛みを感じることがあります。特に物を持ち上げる、握る、捻るといった動作で痛みが増します。

慢性的な痛み:痛みは徐々に始まり、数週間から数ヶ月にわたって悪化することが一般的です。特に安静時には痛みが軽減し、動作時に痛みが再発する傾向があります。

 

2. 前腕の痛みや不快感

放散痛:痛みが肘の外側から前腕にかけて放散することがあります。前腕の筋肉が緊張し、重く感じることもあります。

筋肉の緊張:前腕の筋肉が硬くなり、触れると痛みを感じることがあります。特に、手首を動かす筋肉が緊張しやすいです。

 

3. 握力の低下

握力の低下:痛みによって物を握る力が弱くなることがあります。特に重い物を持ち上げたり、ドアノブを回したりする際に困難を感じることがあります。

物を持つときの不安定さ:物を持ち上げた際に安定しない感じがし、物を落としやすくなることがあります。

 

4. 圧痛

触った時の痛み:上腕骨外側上顆の部位を押すと強い痛みを感じることがあります。これは、腱や筋肉が炎症を起こしていることを示します。

周囲の圧痛:肘の外側だけでなく、その周囲の部位にも圧痛が広がることがあります。

 

5. 可動域の制限

関節の硬さ:肘関節や手首の動きが硬く感じることがあります。特に朝起きたときや長時間同じ姿勢を続けた後に感じることが多いです。

動作の制限:肘や手首を動かすときに痛みが生じ、動作が制限されることがあります。これにより、料理、掃除、タイピングなど日常生活の活動が困難になることがあります。

仕事の制限:特に手を頻繁に使うデスクワーク、手作業、荷物の持ち運びなどの仕事に支障をきたすことがあります。

スポーツ活動の制限:テニスやゴルフなど、手首や前腕を多用するスポーツ活動が困難になります。

家事や育児の制限:料理や掃除、育児などの日常生活の活動にも影響を及ぼし、痛みのためにこれらの活動が制限されることがあります。

使わないこと、肘を冷やすこと筋肉に疲れを溜めないこと

自分でおこなう上腕骨外側上顆炎の対処は、使わないこと、肘を冷やすこと筋肉に疲れを溜めないことです。

 

上記の画像のような氷嚢で肘を冷やすことが有効です。面倒な場合は、冷湿布を貼ってください。

 

※湿布は皮膚の上から消炎鎮痛剤をしみこませることによって効果を出します。肌荒れの原因になりますので、貼りすぎに注意が必要です。

 

上腕骨外側上顆炎は疲れて筋肉が硬くなっていき、炎症を起こす病気のため、使わないこと、筋肉に疲れを溜めないことが大事なのです。

 

自宅で簡単にできるものは、セルフマッサージです。前腕をマッサージする事で血流を良くし、疲労物質などの代謝を良くすることが期待できます。ただし行い過ぎも悪化の原因になるため注意が必要です。

安静と活動制限

安静:痛みを引き起こす活動を避け、肘を安静に保つことが重要です。これにより、炎症を抑え、回復を促進します。

活動制限:テニスやゴルフなど、手首や前腕を多用するスポーツや活動を一時的に中止します。

 

・アイシング

冷却:痛みや腫れを軽減するために、氷嚢や冷湿布を用いて冷やします。1回20分程度、1日に数回行うのが効果的です。

 

サポーターとテーピング

エルボーバンド:肘の外側に装着するエルボーバンドを使用することで、腱にかかる負担を軽減し、痛みを和らげます。

テーピング:テーピングによって筋肉や腱をサポートし、過度な動きを制限します。

 

ストレッチング

前腕のストレッチ:手のひらを下にして、反対の手で指を押し下げることで前腕の伸筋群をストレッチします。1回30秒を3セット行います。

手首のストレッチ:手のひらを上にして、反対の手で指を押し下げることで前腕の屈筋群をストレッチします。1回30秒を3セット行います。

 

筋力強化運動

握力強化:柔らかいボールやタオルを握る運動を行います。10回を3セット繰り返します。

手首のエクササイズ:軽いダンベルや水の入ったボトルを使用して、手首の屈曲と伸展を行います。10回を3セット繰り返します。

 

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

内服薬:イブプロフェンやナプロキセンなどのNSAIDsを服用することで、痛みや炎症を軽減します。

外用薬:NSAIDsの含まれるクリームやジェルを患部に塗布することも効果的です。

 

ステロイド注射

局所ステロイド注射:強い炎症や痛みが続く場合、医師によるステロイド注射が行われることがあります。これは短期間で症状を緩和するのに有効ですが、繰り返し使用することは避けるべきです。

 

超音波

超音波:高周波の音波を照射することで、組織の深部まで温め、血行を促進し、炎症を軽減します。

 

・電気刺激

経皮的電気神経刺激:経皮的電気神経刺激(TENS)を用いて、痛みを軽減し、筋肉の緊張を緩和します。

 

手術

腱の修復手術:損傷した腱を修復する手術です。局所麻酔または全身麻酔の下で行われます。

腱の切除手術:損傷がひどい場合、損傷した部分を切除し、健康な部分を再接続する手術が行われることがあります。

鍼灸の効果

1. 痛みの緩和

鍼灸は、痛みを軽減する効果があります。

エンドルフィンの分泌:鍼刺激により、体内で自然の鎮痛剤であるエンドルフィンが分泌され、痛みを軽減します。

血行促進:鍼刺激により局所の血流が改善され、酸素や栄養素が供給されやすくなり、炎症や痛みが緩和されます。

 

2. 炎症の軽減

鍼灸は、炎症を抑える効果があります。

抗炎症作用:鍼刺激によって炎症性サイトカインの分泌が抑制され、炎症反応が軽減されます。

組織の修復:血行促進により、損傷した組織の修復が促進されます。

 

3. 筋肉の緊張緩和

鍼灸は、筋肉の緊張を緩和する効果があります。

筋肉の弛緩:鍼刺激により筋肉の緊張が緩和され、痛みが軽減されます。

筋肉の柔軟性向上:筋肉の緊張が緩和されることで、柔軟性が向上し、動きがスムーズになります。

 

4. 神経伝達の調整

鍼灸は、神経系の調整にも役立ちます。

神経伝達物質のバランス調整:鍼刺激により、神経伝達物質の分泌が調整され、痛みの信号が抑制されます。

自律神経の調整:鍼灸により自律神経が調整され、体全体のバランスが整えられます。

腕のトリガーポイント鍼灸で肘の痛みを消す

腕の外側にある筋肉のトリガーポイントを鍼灸施術をすることによって

 

  • ひじにかかる負荷をへらし、痛みをなくします。
  • うで全体をはしる血管の血流を改善させ、肘の回復をたすけます。

 

症状が長期化しているケースは、原因の筋肉が骨膜に癒着して痛みがでる場合があります。

このケースは、骨膜につく神経の興奮を鎮静化させ、痛みをひかせます。

上腕骨外側上顆炎は、平均3回の施術で効果が出ることが多く、状態によっては1回で痛みが無くなることもあります。

 

  • 上腕骨外側上顆炎によりゴルフをあきらめている方
  • 慢性的に肘の痛みでくるしんでいる方

早期の回復を希望の場合は、当院の施術をおすすめ致します。

実際のゴルフ肘の施術例

リハビリしても治らない野球肩
  • 年齢・性別

50代男性

 

  • 肘の痛みを感じた時期

1年前から

 

  • 肘が痛むきっかけ

ゴルフのやりすぎ、週3練習とラウンドしていた。

 

  • 整形外科の対応

ステロイド注射を3回やったが、痛みは変わらず。

3回目以降のステロイド注射は靭帯が弱くなるため、医師から止められた。

鍼灸も何回か試したが、改善せず。

 

  • ほかの対策

とくになし

 

  • 銀座そうぜん鍼灸院の来院経緯

上腕骨外側上顆炎のサイトでみて

ゴルフ肘は7つの筋肉に原因がある。

ゴルフ肘は7つの筋肉に原因がある。
  • 銀座そうぜん鍼灸院の対応・施術

カウンセリングをしたところ、左右の総指伸筋、示指伸筋の緊張が痛みを出しているとわかりました。

ゴルフ肘の原因筋の見つけ方

  1. 手をパーに広げる。
  2. 5本の指に負荷をかけながら、反らせる。
  3. 肘に痛みを感じた指が、原因筋です。

以下のポイントを施術していきます。

  1. ゴルフ肘の原因筋の解消(今回は2つの筋肉だったため、施術は簡単でした。)
  2. 首のコリの除去(東洋医学的に肩とふくらはぎは繋がっているから)
  3. 大腸経の経絡の流れを改善させる(大腸経とは、腕の外側の気のめぐりを意味する

上腕骨外側上顆炎によく使われるツボ

ゴルフ肘によく使われるツボをご紹介します。

  • 曲池
  • 手三里
  • 合谷

内膝眼

梁丘

陰陵泉

内膝眼

内膝眼は、膝の痛みに効果的なツボで、膝関節症に対しても使われます。膝が痛くて脚が伸びない時や階段の上り下りが辛い時などに刺激してみましょう。

 

膝の痛みに効果的なことから、膝崩れにもオススメのツボです。ツボの場所は、ひざのお皿の下にある二つのくぼみのうちの内側です。

梁丘

梁丘の梁は山の間にある架け橋を意味しており、丘は小高くなったところという意味があります。ツボの名前の由来は、膝の上の盛り上がっている外側に位置し、架け橋があるように見えることです。

 

梁丘は、膝の痛みに効果的なツボです。さらに、胃腸の働きを整えるツボとしても有名で、下痢気味の時や、お腹をこわした時、胸焼けがする時にも効果的です。

 

ツボの場所は膝の皿の外側で、上端から指3本分上のところです。

陰陵泉

陰陵泉は膝関節症など膝の痛みに効果を発揮するツボです。

 

他にも、血行をよくする効果があり、水分をスムーズに体の外へ排出する効果があります。そのため、むくみや 冷え症、腰痛などにも効果的です。

 

ツボの場所はひざの内側の下にある太い骨の下にあるくぼみです。

まとめ:ストレッチはダメ!肘の痛みは深層筋鍼灸がおすすめ!

ストレッチはダメ!。肘の痛みは深層筋鍼灸がおすすめ!

この方の場合、総指伸筋のコリが一番の原因でしたが、ストレッチのやりすぎも慢性化した一因でした。

 

痛みが感じる時期のストレッチは筋肉の状態を悪化させます。

  1. 痛みがあるのにストレッチをする。
  2. 痛みがあるため、脳がカラダを守ろうとして、痛む周辺の筋肉を硬くする。
  3. 硬くなった筋肉が痛みを悪化させる。
  4. 痛みが取れないため、再度ストレッチをする。

 

 

この負のサイクルに入っていました。

私からアドバイスは2点

  • 痛みが取れるまで、ストレッチとマッサージはしない。
  • 動けるのであればゴルフを続けて欲しい。
  • サポーターはつけて欲しい。

3ヶ月13回の鍼灸で、肘の痛みはゼロになりました。

 

 

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