公開日:2021年 2月23日
更新日:2021年 5月 15日
本日は産後の体調不良について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
子供を産んだ後母親の体は6〜8週間かけ、妊娠する前の状態に戻ろうとします。この時、子宮が収縮することによって後陣痛が起きたり、悪露と呼ばれる血の混ざったおりものが出たりするのです。
このような時期のことを産後の肥立ち期間といいます。産後の肥立つ期間を安静に過ごさなければその後の体調に与える影響が大きくなると言われています。
しかし、子供を産んだ後の期間を安静に過ごしたにもかかわらず、産んだ後1年以上体調不良が続く人も多くいます。
育児は色々なことが思い通りに進みません。疲れやストレスがたまりやすいものです。育児では、身体的にも精神的にも大きなダメージを受けることが多いのです。
しかし、母親は育児だけでなく、家事などやらなくてはいけないことがたくさんあり、自分の体調の変化に気が付かない場合もあります。
産後の体調不良の原因の1つは女性ホルモンのバランスが崩れることです。産後の女性は女性ホルモンが必ず乱れます。
ホルモンバランスが乱れると、イライラする、肌荒れが起こる、不眠や異常な眠気がある、生理不順が起きる、生理痛が悪化する、髪にゴワゴワしたり抜け毛が増えたりというような変化が起きる、蕁麻疹が出る、などの症状が起こることがあるのです。
女性の体の中は妊娠している時、妊娠を継続させるために大量の女性ホルモンを分泌しています。しかし、出産した後には女性ホルモンの分泌量が一気に下がります。そのため、ホルモンバランスが大きく崩れます。
女性ホルモンは、睡眠や脳の働きにも大きく関係しています。そのため、出産した後、急激に女性ホルモンが下がると、不眠や情緒不安定を引き起こすことにつながってしまいます。良い睡眠の妨害にもつながることがあります。
疲れやすい体の状態で、疲れから回復することも遅い産後の状態のままにしておくと、さらに色々な体の不調を引き起こすことにもなってしまいます。
産後の体調不良で多い症状は、めまいや立ちくらみです。多くのめまいや立ちくらみの原因は貧血や睡眠不足です。
特に産後の女性は、授乳による貧血、睡眠不足による疲れ、女性ホルモンが下がることによって起こる自律神経の乱れ、過剰なストレス、忙しいことによって食事の栄養バランスが崩れるなどのことが大きな原因です。
他にも、不眠や倦怠感、抜け毛、むくみ、腰痛、恥骨や尾骨の痛み、肩こり、頭痛、便秘や貧血などの症状が産後の女性には多く現れます。
倦怠感や頭痛、肩こり、不眠などの症状の原因は、自律神経の乱れです。他にも自律神経が乱れることによって吐き気や多汗、手足のしびれ、動悸や不整脈、不眠などの症状が現れる人もいます。
特に意識すると良い栄養素は、葉酸、鉄分、ビタミンC、タンパク質、カルシウムです。
葉酸はほうれん草や納豆、緑黄色野菜の多くに含まれています。鉄分はレバーや卵、しじみなど、ビタミンCは柑橘類や緑黄色野菜に含まれています。
たんぱく質は肉や魚類、卵や大豆などに含まれており、カルシウムは小松菜や煮干し、ひじき、牛乳などに含まれています。
特に、育児をしていて母乳を与えているときには、栄養バランスと水分補給を心がけることが大事です。
出産した後の女性の体は、骨盤まわりの筋肉や関節、皮膚が大怪我をした状態だという言い方をすることもあります。出産した後は骨盤内や骨盤まわりに受けたダメージを回復させることが必要なのです。対処はできるだけ早い方が効果的です。
自律神経やホルモンバランスの改善と合わせて、骨盤も回復させることが必要になります。
育児中は慢性的な睡眠不足に陥てしまうことが多いです。睡眠のリズムが崩れると自律神経も乱れてしまい、免疫力も下がってしまいます。免疫力の低下は、風邪や炎症を起こしやすくなります。
産後は、睡眠不足やホルモンバランスの低下など色々なことが体に起こりますが、赤ちゃんのことでいっぱいになり、自分のことは後回しにしてしまうことがほとんどです。自分の体のこともしっかり気にして大事にしてあげましょう。
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