嚢胞様黄斑浮腫について【原因・症状・鍼灸の効果】

公開日:2020年2月5日

更新日:2020年6月26日

本日は嚢胞様黄斑浮腫について解説をさせて頂きます。

嚢胞様黄斑浮腫について

  • 嚢胞様黄斑浮腫とは?
  • 白内障の手術をしてから物がぼんやり見える。
  • 改善法はなにか?

 

こういった嚢胞様黄斑浮腫の基本的なことについて説明いたします。

 

○本ページの内容
  • 嚢胞様黄斑浮腫のことがわかる
  • 嚢胞様黄斑浮腫の症状がわかる
  • 嚢胞様黄斑浮腫の病院での対応がわかる

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

嚢胞様黄斑浮腫(のうほうようおうはんふしゅ)について

嚢胞様黄斑浮腫(のうほうようおうはんふしゅ)とは?

嚢胞様黄斑浮腫(のうほうようおうはんふしゅ)【CME】は、目の中で拡張した毛細血管から血漿成分の漏出がおこり、網膜の中心である「黄斑」とゆう部分に液体貯留をしてしまう病気です。

 

液体が貯留してしまうことにより浮腫を生じ、黄斑の神経線維層の進行した場合、嚢胞様黄斑浮腫といいます。

特徴的な浮腫

 

黄斑部に菊の花びらのように見えます。

 

視力低下の原因

 

白内障手術後の不良な視力低下の最大の原因であると考えられています。

 

予後

発症後、4か月間未満の浮腫は白内障手術後の急性症状のひとつなので、自然に回復する傾向にあります。

 

しかしながら、持続的に視力低下をきたす場合があります。経過観察と患者さんのヒアリングがとても大切です

嚢胞様黄斑浮腫なぜ起きるのか?

 

正確な原因は不明ですが、主に白内障手術後の代表的な合併症の1つで起こる可能性が非常に高いです。

 

目の病気における早期発見が必要である代表的な疾患であり、最も注意すべきものの1つがこの疾患です

 

網膜の黄斑部がむくみ、視力に異変が起きます。最悪の場合、視野の中心に歪みが残ることもあります。

 

「黄斑浮腫は実は様々な病気から引き続いて起こることがある

 

  • 糖尿病網膜症
  • 網膜静脈閉塞症に伴う眼底出血
  • ぶどう膜炎

これらの病気が原疾患の場合が多いです。

◎特に原疾患後に医師の指示による点眼や注意行為(飲酒等)を守らない場合や、糖尿病網膜症を有する場合に多いので、術後安定するまでの間は決められた点眼、注意事項を遵守し、検診も指示どおり受けることが非常に大切です。

 

合併症として最も多いのが、白内障手術後です。特に嚢胞様黄斑浮腫は白内障手術とIOL挿入後に頻繁にみられます。症例のおよそ70%までに生じ、大半の症例が介入なしで解消するが、2%程度の患者はある程度の視力喪失を経験すると考えられています。

 

未治療で放置すると、永久的な視力障害につながることもある非常に恐ろしい病です。

 

嚢胞様黄斑浮腫の症状

 

黄斑部に液状の成分がたまり、浮腫(むくみ)が生じる病気である。

 

患者さんの主な症状
  • ぼやけて見える
  • ゆがんで見える
  • 物が全体的に暗く見える
  • 視野の中央が特に見づらくなる
  • 真ん中がかすんで見える

  • 人の顔や文字がゆがんで見える

 

嚢胞様黄斑浮腫は稀に手術後しばらく経ってから、網膜の中心部分(黄斑部)が腫れ

てだんだん視力が落ちてしまうことがあります。目の調子が良くても忘れずに処方された点眼を続けましょう

 

 

病院での検査、対応、費用

 

まず、※蛍光眼底造影検査で網膜の断面を検査し視察します。黄斑部の病態を十分に把握して、最も有効と思われる治療法を選択します。しかしこれらは、いずれも網膜を元通りに回復させるような効力はなく、浮腫をひかせて現状を維持するということを目的にしている対処法です。

※蛍光眼底造影検査…腕の血管から造影剤を注射して、眼の奥の血管や網膜などの写真を撮影する検査

 

また、もともとの病態が慢性的な血管の傷みから浮腫を起こしていることが多いため、治療をして、しばらくすると再発してしまうことも少なくありません。完全に浮腫がなくなるまでには相当根気よく治療を継続する必要な疾患です。

 

万が一何もしなければ、浮腫が続くことによって徐々に黄斑部の視細胞が傷み、最終的には不可逆的な視力障害を残してしまいます。神経は取り替え不可能です。治療できる時期に出来るだけの治療を施しましょう。

 

検査

 

蛍光眼底造影検査や網膜の断面を観察する検査(OCT)

 

病院の対応

 

黄斑浮腫の治療として、現在、浮腫を早く引かせるさまざまな治療法が行なわれています。

主な対応

治療法1:抗VEGF薬の注射

治療法2:トリアムシノロンの注射

治療法3:硝子体手術

治療法4:浮腫全体への格子状凝固

その他の対応

 

《一般的な内服薬》

  • 循環改善剤(カルナクリン)
  • 血管拡張剤
  • ※プロスタグランディン阻害剤
  • 炭酸脱水素酵素阻害剤(ダイアモックス)

※プロスタンディン阻害剤…血管の拡張にかかわる物質であるプロスタンディンの産生を抑える薬

 

《点眼》

  • 炭酸脱水酵素阻害剤(トルソプトなど)
  • 非ステロイド性消炎剤(ジクロード点眼液、ニフラン点眼液)
  • 点滴としてプロスタグランディン阻害剤
  • 血小板凝集阻害剤 ※血栓の形成を抑えて血管をつまらせないようにする薬

 

 

他にも星状神経節ブロック、高圧酸素療法、※汎網膜光凝固術、黄斑部の格子状光凝固なども行われます。

網膜を広範囲に凝固する手術。蛍光造影撮影検査にて適応の場合に行う。

 

 

これらは、いずれも結果的に黄斑部の「血流」の改善を促すものである。もうひと

つ、積極的な方法としてぶどう膜炎ではテノン嚢内にステロイド(ケナコルト)の注射を

行うことも有る。

 

 

 

視力上昇の期待

黄斑浮腫は、これまで治療の効果が期待しにくい疾患でしたが、硝子体手術を受けた場合

などでは浮腫消失期間が短くなっています。

 

硝子体手術は、硝子体や硝子体が原因で起きる増殖膜をきれいに取り除き黄斑を守る手術です。黄疸のみならず、幅広い眼底疾患に対応しています。近年硝子体手術の道具が劇的に進歩し安全性が高まり、硝子体中の炎症物質の除去、硝子体への直接的薬物の投与、そして網膜へ直接的酸素供給することにより浮腫の軽減そして視力上昇が期待できるようになりました。

ステロイド・非ステロイド

 

手術後の嚢胞様黄斑浮腫管理には、複数のステロイドおよび非ステロイド治療の選択肢があります。

主な薬剤はトリアムシノロン(ステロイド)薬を硝子体、または眼球の結膜と強膜の間にある薄膜「テノン嚢下」に注射する方法です。

 

ただ、効果はばらつきがあるようで、特にステロイド治療には安全上の問題があります。(副作用によって眼圧が高くなり緑内障が発症、進行する。また眼球の感染症に注意を要す)

 

また、現在「血管新生阻害薬」である※抗VEGFの注射も注目されています。

※薬剤を直接眼内に注入し、浮腫に作用してこれを退縮させ病変を改善させる治療。網膜や黄斑を傷つけることなく、新生血管及び浮腫を抑えられる。

 

硝子体内ベバシズマブ(アバスチン)の試験

嚢胞様黄斑浮腫のベバシズマブの試験結果

 

白内障手術に続発した嚢胞様黄斑浮腫(CME)で、ステロイド薬と非ステロイド薬による過去の治療に反応しなかった患者12名を対象として、ベバシズマブの硝子体内注射を実施しました。

 

ベバシズマブは、血管新生の治療における視力の有益な効果を示しています。しかし、これら硝子体内注射の問題点は、治療が効果を維持するために、長期にわたる未知の期間があり、その間頻繁に投与されます。 長時間の頻繁な注射は、安全性リスク、 利便性と高い治療費が懸念されます。

 

過去の治療に無反応であることの定義は、初回の介入から1ヶ月にわたる嚢胞様黄斑浮腫(CME)の持続としました。黄斑厚が350 µmを超え、最高矯正視力が20/30未満である患者に1.25 mgの硝子体内注射を実施したところ以下のような結果が現れました。

 

※BCVAは、注入前の20/60から、注入から1週間後には平均20/30、1ヵ月後には20/25、3ヶ月後には20/20に改善。

(※BCVA:眼鏡やコンタクトレンズなどの矯正用レンズを身に着けている時の最良視力の測定値のこと)

黄斑の平均厚も改善しており、ベバシズマブ注入前の765 μmから、注入から1週間後には590 μm、1ヶ月後には371 μm、3ヶ月後には225 μmに改善。

12名全員が過去の治療後ではBCVAの改善が得られなかったのに対し、ベバシズマブ治療から1週間以内には改善がみられました。

 

この所見から、抗VEGF治療は実際にCME解消の原因要素であるとの結論が支持されています。嚢胞様黄疸浮腫(CME)はベバシズマブの硝子体内注射で改善し、こうした改善は自然的な回復ではないと判断されたと記載があります。

治療は十分に忍容され、硝子体内ベバシズマブ注入に伴う有害作用は報告されていません。

嚢胞様黄斑浮腫の病院での治療費

 

収入や保険によって差がありますが。一つ言えることは「高額」なことです。

※高額療養費制度を使う必要がある。

 

※高額療養費制度とは、治療での患者さんの経済的負担を減らすために、医療機関や薬局の窓口で支払った医療費の自己負担額が自己負担限度額(所得によって差がある)を超えた場合に、公的医療保険から払い戻しを受けられる制度のこと。

自己負担限度額は月に¥35,400~¥252,600と所得によって差があります。

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