新型コロナウイルスの後遺症の鍼灸

公開日:2024年  5月23日

更新日:2024年  6月 9日

本日は新型コロナウイルスの後遺症について解説させていただきます。

  • 新型コロナウイルスの後遺症について
  • 新型コロナウイルス後遺症の2つの原因と原因別の症状
  • 新型コロナウイルス後遺症に対しての病院での対応
  • 新型コロナウイルス後遺症に対しての当院での鍼灸アプローチ

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

新型コロナウイルス感染症の後遺症とは

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2019年12月に中国・武漢で原因不明の肺炎として報告されました。その後、日本を含む全世界に感染が拡大しています。

 

新型コロナウイルス感染症において、新型コロナウイルス感染症を発症した一部の人にさまざまな後遺症を認めるということがわかってきています。

 

代表的な後遺症の症状は、疲労感や倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛や抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下などです。             

新型コロナウイルスの後遺症についての定義

新型コロナウイルス感染症の後遺症の症状は、新型コロナウイルスを発症した人にみられ、少なくとも2ヶ月以上続き、また、他の病気による症状として説明がつかないものとWHOでは定義されています。

 

通常、新型コロナウイルス感染症の発症から3ヶ月経った時点にもみられます。

 

症状には、新型コロナウイルス感染症の急性期から回復した後新たに現れる症状と、急性期から続く症状があり、日常生活に影響することもあります。また、症状の程度は変動し、症状がなくなった後、再び現れることもあります。

新型コロナウイルス後遺症の原因は2つ

新型コロナウイルス後遺症の原因は2つあります。

①コロナウイルスが体に残存しているケース

②コロナウイルスへの過剰な免疫反応が起こっているケース

 

①コロナウイルスが体に残存しているケース

コロナウイルスは鼻から入って鼻に存在するアンジオテンシン変換酵素2という酵素に集まります。ここで大暴れしていく中で血流によって脳に侵入し、脳内でウイルスが残存しているケースがあるのです。

この場合、嗅覚障害やブレインフォグ、感覚麻痺、慢性疲労性症候群などの症状が出ます。

 

コロナウイルスへの過剰な免疫反応が起こっているケース

急に熱が上がる、微熱が続く、不整脈など症状は似ていますが、免疫反応に特化した症状が出ます。当院でも、皮膚のただれやかゆみ、抜け毛、長期的な微熱、風邪症状など色々なケースが見られます。

新型コロナウイルスの症状は、ウイルス性脳炎である

当院では、新型コロナウイルスの症状は、ウイルス性脳炎であると考えています。

 

症状は様々で、コロナウイルスが体に残存している場合は嗅覚障害やブレインフォグ、感覚麻痺、慢性疲労性症候群などの症状が出ます。過剰な免疫反応を起こしている場合は、皮膚のただれやかゆみ、抜け毛、長期的な微熱、風邪症状など免疫反応に特化した色々な症状が出ます。

どちらのタイプか判断する方法

残存しているタイプか過剰反応しているタイプかを判断する方法は血液を調べることです。

CD4やCDA、Dダイマー、ヒト能性ナトリウム利尿ペプチド、コルチゾルといった血液を調べた時にわかる数値である程度判断することができます。

新型コロナウイルス後遺症の改善方法

新型コロナウイルス後遺症の改善方法は、抗生物質、ステロイド、抗てんかん薬、抗うつ剤抗不安薬です。薬をベースにビタミンCやグルタチオン、漢方などを取り入れて改善を行います。他にも上咽頭擦過療法や鍼灸などの方法があります。

 

鍼灸では、体を整えることによって改善を行います。当院では自律神経、免疫反応、副腎疲労、副腎皮質の機能回復、ブレインフォグ対策を行なっています。

コロナ後遺症では、人にはよりますが不眠症に陥っている人が多いです。不眠症に陥っている人は基本的に体は回復していきません。

 

その理由は、脳波やノンレム睡眠、成長ホルモンで説明できます。人間が1番回復している時間はノンレム睡眠の時です。ノンレム睡眠の時にはデルタ波という波形が出ます。デルタ派という波形が出ると成長ホルモンがどんどん出て体の修復や再生、回復ができます。

 

ウイルスが脳に入ってくると、脳の方で炎症症状が起きたり体の疲労感があったりすることでなかなか寝れないことがあります。そうすると、体を回復する時間に回復する機能がうまく働かないのです。

 

逆に寝すぎる人もいます。これは、深い睡眠がうまく取れないために1日中眠気が取れないことがあるのです。ブレインフォグや慢性疲労症候群の人に見られる症状で、中には周りが心配するほど寝ている人もいます。

医師がどこに所属しているかによってアプローチ方法が変わる

新型コロナウイルス後遺症の症状は歪な構造で不確定な判断のもと行われています。症状の確定判断がほとんどないため、医師たちもどうしたら良いか焦点が定まらないのです。

 

アプローチ方法はある程度決まっており、ステロイドを処方したり漢方で様子を見ることしかできません。

 

医師がどこに所属しているかによってアプローチ方法が変わります。

・消化器内科の場合、胃腸薬を処方したり漢方を飲んで脳腸相関からせめます。

・脳神経内科の場合、脳の調整、抗てんかん薬アストロサイト、ミクログリアのアプローチ   を行います。

・眼科や整形外科の場合、点滴やステロイドを行います。

 

信じているものや見てきたもの、調べたものによって改善法が変わるのです。

回復の上限

この症状はコロナウイルスで傷付けられている領域がひどければひどいほど再生が進みません。傷が浅い人はすぐ改善しますが、傷が深い人や色々なところに影響を受けている人はある程度で回復が止まります。

 

当院では、そのことを回復の上限と伝えています。どんなに施術を行ってもある程度回復したところで止まってしまうのです。それ以降の回復は時間薬に任せましょう。

 

当院に来院する方の中で1番多いケースは、施術を行ってもある一定のところから回復しないため、違う改善方法を試し悪化して、また来院し回復が止まったらまた違う方法を試して悪化するということを繰り返しているケースです。

 

 

当院の方針としては、ある程度回復したら体力をつけて以前の活動量に戻すことをお勧めしています。もちろん絶好調になれば良いですが、絶好調を目指すのではなく、以前のような活動量を目指すのです。

 

活動量が増えると体のエネルギー代謝が促進し、アデノシンという深い睡眠を促す化学物質がどんどん産生されていきます。すると、ノンレム睡眠を引き起こしてデルタ波が出てリラックスする方向に仕向けられ、成長ホルモンがたくさん出るために回復していきます。

自己回復能力を促すアプローチ

自己回復能力を促すためには、深い睡眠をとり脳から出る成長ホルモンを出していくしかありません。そして、深い睡眠を促すためには活動量を増やすしかありません。

 

A T Pアデノシン三リン酸の分解をどんどん行ってエネルギー代謝を促進させることが必要なのです。

 

活動量を増やし、クラッシュをおこなせない体にすることが大事です。

当院の鍼灸でのアプローチ

当院の鍼灸では全てにアプローチを行います。

 

免疫反応、筋肉、血流、末梢神経、自律神経、内臓、副腎疲労、性ホルモン、卵巣、精巣、と手当たり次第行い全て効かせるように仕向けていきます。

新型コロナウイルス後遺症に悩んでいる方へのアドバイス

・症状に対するアプローチが確立していないことを理解する

・サプリメントや漢方など明らかに効果があった有効なものだけを選択する

・人のアドバイスより自分の感覚を優先する

・改善すればクラッシュの心配はない

症状に対するアプローチが確立していないことを理解する

症状で悩んでいる人は非常に不安に駆られます。色々なことを試して悪化することもあるのです。

 

鍼灸も同じでコロナ後遺症に効く鍼は確立していません。改善を行う先生が今までやってきたものや勉強したもので対応するため、良かれと思って鍼で強い刺激を与えてぐったりしてしまうこともあります。

 

良くなる前段階の反応で好転反応であると思うかもしれませんが、好転反応は1日2日でおさまるため、1〜2日でおさまらない症状の場合は単純に悪化しています。その改善方法とは相性が悪いということになります。

サプリメントや漢方など明らかに効果があった有効なものだけを選択する

合わない改善方法は無理して受ける必要はありません。

 

薬や漢方は肝臓に負荷がかかりやすいです。飲んでいる人は効くと思いながら飲んでいるものであり、悪いことではありません。しかし、効いているのかどうかわからなくなりボロボロになっている人もいます。

人のアドバイスより自分の感覚を優先する

良かれと思って行い、悪化して辞め、回復して違うものを試して悪化してというサイクルを何年も繰り返している人もいます。

 

自分の感覚を最優先にして、知人や家族、医師から勧められたものは全て排除して自分が行なってよかったものだけ取り入れて改善を続けましょう。

 

セルフケアも同じです。歩く、筋トレをするなど色々なアプローチをアドバイスしている人がいます。その中で自分が良かったものだけを選択することが大事です。

 

新型コロナウイルス後遺症の症状は、その人が見てきたものや行ってきたもの、勉強したものでしか判断できない症状のため中にはお金儲けをしたくて色々なものを売りつける人もいるかもしれません。自分が行なって良いものだけを選択することが重要です。

改善すればクラッシュの心配はない

コロナ後遺症が改善すればどんどん動けるようになります。周りが心配になる程動けるようになるため、動かない方が良いという人やクラッシュの恐れがあるという人がいるかもしれませんが、改善し切ってしまえばクラッシュの恐れはありません。

 

自分の感覚を信じて認識してトライしてほしいです。自分の体調、感覚を内省して日々を過ごしてください。

新型コロナウイルス後遺症に対しての院長の思い

最近は嗅覚障害の人が増えています。

 

新型コロナウイルスの後遺症で亡くなられた人もいます。当院で亡くなる1ヶ月前に施術を行っておりました。どうすれば良かったのか、何か良い手はなかったのかと今でも考えています。

 

当院と縁のある方は1人でも多く改善してほしいという気持ちで新型コロナウイルス後遺症に対して施術を行っています。

新型コロナウイルスの後遺症に効果的なツボ

・風池

天柱

合谷

風池

風池の風は風の邪気を意味しており、風池の池は留まることを意味しています。つまり、風池は風邪症状の邪気が留まりやすい場所ということです。

 

風池は、首肩こりや頭痛、めまい、眼精疲労や鼻炎、耳鳴難聴、不眠や風邪の諸症状などに効果を発揮するツボです。頭痛や不眠、風邪のような症状がある場合におすすめのツボなのです。

天柱

天柱は、頭部や顔面の症状に効果的なツボです。特に、鼻に関する症状にオススメで嗅覚障害に効果を発揮するとされています。

 

そのため、コロナの後遺症で嗅覚障害が出ている時に刺激してみてください。

合谷

合谷は、緊張した筋肉を柔らかくするのに役立つとされているため、肩こりや腰痛、緊張を和らげる効果があります。他にも手のしびれや痛み、高血圧、花粉症、咳が続く時などにもおすすめのツボです。

 

緊張を和らげる効果があるため、眠れない時にも効果が期待できます。

ツボの位置と押し方

風池

風池は、首の後ろにあるツボで髪の生え際あたりにあるツボです。

 

押すときは、両手で頭をつつみこみ、両方の親指使って押します。軽く頭部を後屈させるとしっかりと押すことができます。

天柱

天柱は、首の骨の両サイドを押していった時にあるくぼんでいる場所です。首の後ろの髪の生え際、2本の太い筋の外側にあるくぼみです。押してみると少し痛みを感じる場所です。

 

押すときは3秒押してからはなし、また3秒押すことを繰り返しましょう。

合谷

合谷は手の甲の側にあるツボで、親指と人差し指の骨が交わる手前の人差し指側にあるツボです。

 

押すときは親指を使って、少し痛みを感じるくらいの力加減で押します。

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