上腕二頭筋長頭腱炎について【トリガーポイント鍼灸・原因・テスト】

公開日:2019年12月23日

更新日:2020年12月6日

本日は上腕二頭筋長頭腱炎の鍼灸効果について解説させていただきます。

上腕ニ頭筋長頭腱炎(じょうわんにとうきんちょうとうけんえん)とは、腕の骨と力こぶの上腕二頭筋の腱がぶつかって痛みだす症状です。

 

  • アームカール
  • 後ろに手をのばしたりする
  • 胸を大きく開くことで

 

腕の骨、上腕二頭筋の腱がぶつかり、肩の前に痛みを感じます。

上腕二頭筋長頭腱炎の5つのケース

上腕ニ頭筋長頭腱炎の症状は、肩の動作時の痛みです。

 

痛みの重症度合により、夜寝る前の痛みがつよく出たり、かるく触れただけで痛みがでるようになります。

人により痛み方が違いますが、上腕二頭筋長頭腱炎の痛み方はおもに5つのパターンがあります。

いちばん多い上腕二頭筋長頭腱炎の痛み方です。

1つ目は、肩の前に痛みがでるパターンです。一番多い症状でベンチプレスを上げたときなど、動いたときのみ痛みが出るのが特徴です。

重症になると、動かさなくても痛みを感じるようになります。

このパターンは上腕二頭筋だけの問題のため、鍼灸によって早い回復が期待できます。

上腕二頭筋長頭腱炎が悪くなっている痛み方です。

2つ目は、肩から力こぶ全体が痛くなるパターンです。

痛みをかんじた当初は肩の前側だったのが徐々に広がり、力こぶまで鈍痛、引きつりを感じるようになります。①の悪化したパターンです。

 

動いたときのみ痛みを感じやすく、スポーツを頻繁にやっている方に多いです。こちらも鍼灸は非常に有効です。

上腕二頭筋長頭腱炎のさらに悪化したパターンです

3つ目は、肩の前から手首まで痛むパターンです。

 

また、他の症状が併発している可能性があります。

疑われるケースはこちらです。

→頸肩腕症候群と胸郭出口症候群の違いについて

→胸郭出口症候群の鍼灸【原因・種類・ツボ・対処法を解説】

→五十肩の鍼灸【原因・予防・漢方の解説】

上腕二頭筋長頭腱炎と短頭腱炎のダブルクラッシュ

4つ目は上腕二頭筋の長頭炎と短頭炎がいっしょに発症した状態です。

ハードな筋力トレーニングを積極的にやっている方に多いです。

 

整形外科のリハビリでは対応できないケースです。

 

長頭炎が悪化することで短頭も固くなり、症状がでます。この状態でも、上腕二頭筋の単体の問題のため、鍼灸で比較的早期の回復が可能です

五十肩と間違えられやすい上腕二頭筋長頭腱炎

5つ目は、肩の前側だけでなく、後ろ側も痛むパターンです。

 

肩の可動できる範囲が少なく、痛みも非常に強いです。五十肩と混同されることも多いです。

 

→五十肩の鍼灸【原因・予防・漢方について】

上腕二頭筋長頭腱炎はテスト法で見極めろ

上腕二頭筋長頭腱炎を確認する方法はヤーガソンテスト、スピードテストを行います。

  • ヤーガソンテスト
    • 肘を90度曲げさせ、手を外向きにひねらせる。
    • 術者は内向きにストレスを与える。
    • 肩関節の前に痛みがでたら、上腕ニ頭筋長頭腱炎【+】。
  • スピードテスト
    • 手のひらを上にむけて、肘をのばす。
    • そのまま後ろに上げていきます
    • 肩の前に痛みが出たら、上腕ニ頭筋長頭腱炎【+】

☆ひとりでできる上腕ニ頭筋長頭腱炎の対処方法

まずは【冷却】です。痛い場所は、炎症が発生しているので、とにかく氷水で冷やしてください。

 

  • 絶対にストレッチはしないでくさい。

ストレッチすることで上腕二頭筋長頭腱が上腕骨に当たりやすくなります

 

痛む場合、目安として1ヶ月から3ヶ月は安静にすることをおすすめします。

 

早期の回復を希望される方は、トリガーポイント鍼灸をお勧め致します。

上腕二頭筋長頭腱炎のトリガーポイント鍼灸とツボ

上腕二頭筋長頭腱炎は上腕二頭筋長頭の腱が骨と擦れ合って痛みを感じます。

 

一番の問題は上腕二頭筋の筋スパズム(過剰緊張)が原因です。

この筋肉内に起きる、筋スパズムの芯がトリガーポイントといいます。

 

☆筋スパズムを産む原因

  • 筋肉の使いすぎ
  • 肩関節の軸ズレ
  • 脳の反応
  • 冷え

 

トリガーポイント鍼灸で筋スパズムの芯を取り除き、早期の回復を狙います。

トリガーポイント鍼灸に使用するツボ

  • 曲池
  • 合谷
  • 消レキ
  • 肩テイ
  • 肩グウ
  • 雲門
  • 侠白
  • 尺沢

ピップエレキバンを貼るのもお勧めします☆

トリガーポイント鍼灸をお勧めしたい方

  • 休んでも治らない肩の痛み
  • ペインクリニックでステロイド注射を受けてもダメ
  • PHP療法を試したが、逆に悪化した

☆まとめ

  • 上腕二頭筋長頭腱炎の原因はひとつではない
  • 安易に放置すると、悪化する
  • ストレッチはしない。とにかく冷やせ。
  • 早期の回復を望むなら、トリガーポイント鍼灸をお勧めします。

実際の上腕二頭筋長頭腱炎の施術例

  • 年齢・性別

20代男性

  • 発症時期

1年前

  • 発症のきっかけ

草野球の練習中

  • 整形外科の対応

レントゲンは骨に異常なし。上腕二頭筋長頭腱炎と判断。ロキソニンテープと野球の中止を指導される。

2015年3月から肩の痛みでお悩みだったEさん。趣味の野球をしていたところ、肩に違和感を感じ、整形外科に行きました。レントゲンにも異常がないため、上腕二頭筋長頭筋長頭炎と判断を受け、シップで様子を見ていました。

その後、肩の痛みも良くなり、野球を続けていたところ、11月にまた痛み出しました。整骨院の施術を受けたり、マッサージに通いましたが一向に収まる気配が出ませんでした。ついには安静にしてても痛みが引かなくなった。

上腕二頭筋を痛める運動

野球、ベンチプレスの競技に多い

銀座そうぜん鍼灸院の対応・施術

カウンセリングと理学テストをしたところ、上腕二頭筋長頭腱炎で間違いありませんでした。

腕の痛みで来られる利用者は多くいます。特徴は痛み方が引かなくなってからこられるケースが非常に多いです。

上腕二頭筋長頭腱炎の原因は2つあります

  1. 胸、腕の筋肉
  2. 肩と鎖骨の関節

​※首、腕、手首、背骨などさまざまなケースがあるため、原因を正確に見分ける必要があります。レントゲン、MRIの検査結果がすべて正しいわけではないので、難しいところです。

幸いにもEさんは筋肉による上腕の痛みだったため、2回の鍼灸で痛みは無くなりました。

今までのやってきた施術はなんだったんだ。

Eさんの印象的な言葉でした。

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