異臭症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年  7月23日

更新日:2024年   7月28日

本日は異臭症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 異臭症とは
  • 異臭症の原因
  • 異臭症の症状
  • 異臭症の改善方法
  • 異臭症のまとめ

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

 

現在、当院では嗅覚障害で来院される方が非常に多いです。最近では耳鳴りで当院に通っている方よりも嗅覚障害で通ってくださっている方が多いです。

異臭症は、嗅覚の異常の1つ

異臭症は、嗅覚の異常の1つです。ある特定の匂いに対して本来の匂いとは違う匂いに感じます。

 

異臭症には種類があります。刺激性異臭症と自発性異臭症です。症状によってどちらの種類の異臭症であるかを判断します。

 

刺激性異臭症は、ある特定の匂いを嗅いだ時違う匂いに感じたり、何の匂いを嗅いでも全て同じ匂いに感じたりする症状が現れます。

 

自発性異臭症は、近くに匂いのあるものがないのにもかかわらず匂いを感じる症状が現れます。

当院では1日3〜5人ほどの嗅覚障害の人を対応しています。コロナ後遺症、インフルエンザ、ストレス、副鼻腔炎の手術後などに匂いがしなくなった人や匂いが薄くなっている人、食べ物の風味がわからなくなったという人をよく見ます。

 

嗅覚障害の中でも、異臭症の人が増えています。匂いがしない人、匂いが薄い人と同じ嗅覚障害の枠組みで考えられがちなため、本人はもちろん担当する医者もよくわからないというケースが多いです。

 

原因は匂いを感じるためのルートが間違って構築されていること

異臭症の原因は、詳しくは明らかになっていません。しかし、匂いを感じるためのルートが間違って構築されていることが原因であると考えられています。

 

異臭症を発症するきっかけとして多いものは、風邪などの感染症や大きな事故による外傷、アレルギーや薬、加齢などです。 

異臭症の原因は、感染症、頭部外傷、神経変性疾患、薬物の副作用、化学物質の暴露など多岐にわたります。

 

・上気道感染症

風邪、副鼻腔炎、コロナウイルスなど

 

・頭部外傷

頭部に強い刺激を受け、その後発症することがある

 

・神経変性疾患

パーキンソン、アルツハイマー

 

・薬物の副作用

抗うつ病や抗てんかん薬など特定の薬物の使用

 

・化学物質の暴露

水銀や鉛など有害物質に触れることで起こる

 

1番多いのは感染症で2番目に多いのが副鼻腔炎の手術後です。

異臭症が発症する機序についての仮説

なぜ異臭症が起きてしまうのか、どのように発生するのか、については3つの仮説があります。

①嗅細胞の損傷

②神経再生

③中枢神経の異常

 

①嗅細胞の損傷

嗅覚は鼻腔内の嗅上皮にある嗅細胞が始まりです。これらの細胞は匂いの分子を感知して嗅神経を介して脳に信号を送ります。頭部外傷や感染症によって嗅細胞や嗅神経が損傷を受けることによってこの信号伝達が乱れて異常な匂いを感じることがあるのです。

 

嗅神経の損傷については、嗅神経や細胞の損傷によって正常な匂いの信号が歪み、脳が誤った匂いを感知することで起こります。このケースは鼻の中が問題です。

 

②神経再生

嗅細胞は再生能力を持っています。しかし、再生する過程で神経が誤って接続され、異臭症を発症するのです。このケースは鼻と脳の間の神経が問題です。

 

③中枢神経の異常

嗅覚神経が嗅球を介し嗅覚領域に届木、脳の特定部位が損傷し、匂いに異常が生じます。パーキンソン、アルツハイマーなどの神経変性疾患がこの仮説を支持しています。このケースは脳自体が問題です。伝達自体は全くありません。

嗅覚障害の種類
https://www.youtube.com/watch?v=3-De29I_PEQ
嗅覚障害の種類と改善のタイプについて詳しくみる

嗅覚障害にはいくつか種類があります。

 

1.気導性嗅覚障害

匂いの成分が嗅粘膜に到達できないことで起こります。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などのアレルギー症状が原因とされており、嗅覚障害の半数を占めています。鼻自体には全く問題ないですが、アレルギーによって気道が狭くなり鼻詰まりになると匂いの分子を感じ取れなくなります。

 

2.嗅神経性嗅覚障害

新型コロナウイルスによる嗅覚障害はこのタイプです。アンジオテンシン変換酵素2という酵素にはコロナウイルスが集まってきます。この酵素は匂いを感じ取る嗅繊毛や嗅細胞があるところにあり、そこでコロナウイルスが大暴れすることで細胞自体が死んでしまい匂いの分子をキャッチすることができずに起こります。

 

3.中枢性嗅覚障害

神経や脳の障害によって起こります。交通事故による頭部への強い刺激や脳腫瘍、脳出血、脳梗塞などが原因となります。アルツハイマー病やパーキンソン病と合併することもあります。

量的障害と質的障害

嗅覚障害をもっと細分化すると量的障害と質的障害に分かれます。

 

量的障害は、匂いの感覚を減弱した状態である嗅覚低下と全く匂いを感知できない嗅覚脱失に分けられます。

 

質的障害は匂いは感じるものの変化を生じた状態で、代表的なものは異臭症です。

 

異臭症も刺激性異臭症と自発性異臭症の2つに分けられます。刺激性異臭症は、周囲に匂いの物質が存在する異常で、自発性異臭症は本人の身が自覚的に感じる状態です。これを理解することで嗅覚障害の状況を理解することができます。

 

鍼灸院に来院する方は嗅覚脱失が多いです。当院でも1〜3年間鼻の嗅覚がしていないという人が約8割で2割が嗅覚低下です。

異臭症の主な原因

遺伝的要因:異臭症は通常、遺伝的変異によって引き起こされます。この変異は、トリメチルアミン-N-オキシダーゼ(FMO3)という酵素の活動を低下させます。FMO3酵素は、トリメチルアミンを無臭のトリメチルアミンN-オキサイド(TMAO)に変換する役割を担っています。

 

酵素活動の低下または不足:FMO3酵素の活動が低下するか、またはこの酵素が不足しているため、体内でトリメチルアミンが適切に処理されず、体臭として排出されます。

 

食事:魚、卵、レバー、豆類など、コリンやレシチンが豊富な食品の摂取は、体内のトリメチルアミンの量を増加させる可能性があります。

 

肝臓の病気:肝臓が損傷している場合、FMO3酵素の生産が減少することがあります。

 

特定の薬剤や化学物質:一部の薬剤や化学物質がFMO3酵素の活動を阻害することがあります。

異臭症の症状は、本来の匂いとは違う匂いに感じること

異臭症の症状は、ある特定の匂いが本来の匂いとは違う匂いに感じることです。

 

異臭症は症状によって刺激性異臭症と自発的異臭症の2種類に分けられます。刺激性異臭症の症状は、ある特定の匂いを本来の匂いと違う匂いに感じたり、何の匂いも同じに感じたりすることです。

 

自発的異臭症の症状は、近くに匂いのするものがないのにもかかわらず匂いを感じることです。周りの人は感じていない匂いを自分だけが匂いを感じるのです。自発的異臭症の匂いの現れ方は、非常に様々です。

異臭症の主な症状は、体からの特有の強い臭いです。この臭いは通常、以下の特徴を持ちます。

 

魚臭:体から発する臭いが魚のような強烈な匂いであることが最も一般的です。これは体がトリメチルアミンという化合物を適切に分解できないために起こります。

 

汗、尿、呼吸からの臭い:臭いは汗、尿、息など体のさまざまな分泌物から発生します。つまり、口臭、体臭、尿臭などが異常に強くなり得ます。

 

臭いの強度の変動:臭いの強度は日によって異なり、食事内容、ホルモンの変動、ストレス、身体活動などによって増減します。

 

社会的および心理的な影響:強い体臭は社会生活に大きな影響を及ぼすことがあり、自尊心の低下、恥ずかしさ、孤立感、うつ病などの心理的な問題を引き起こすことがあります。

異臭症は、存在しない匂い、実際の匂いを異常に感じることです。異臭症には、主に2つのタイプがあります。

①幻嗅

②錯嗅

普通の花の香りが腐敗した匂いに感じられることがあります。異臭症の人は、焦げた匂い、腐った匂い、化学薬品の匂い、金属の匂い、タバコの匂い、カビの匂いなどと言います。

 

・焦げた匂い

焦げた食べ物のような匂い

 

・腐った匂い

腐敗した食べ物やゴミのような匂い

 

・化学薬品の匂い

揮発性の化学物質や工業製品のような匂い、ガソリンスタンドの匂いなど

 

・金属の匂い

金属的な酸味や鉄のような匂い

 

・タバコの匂い

実際は煙のないところでもタバコの煙を感じる

 

・カビの匂い

湿ったカビの匂いや古い布のような匂い

 

当院で対応する人で1番多いのはベルトの匂い、皮の匂いです。

ほとんどの異臭症では嗅覚の低下に対して改善を行う

異臭症の改善方法は、まだ確立されていません。しかし、ほとんどの異臭症で嗅覚自体が下がっているため嗅覚の低下に対しての改善方法が行われます。

 

主に嗅覚の低下に対しては薬を使って改善を行います。日本ではまだありませんが、海外では手術によって異臭症が改善したケースもあります。

 

異臭症の改善に対して使われる薬の効果には個人差があります。医師と相談し、自分に合った方法を見つけることが大事です。

異臭症の主な改善方法

食事の調整:TMAの前駆体となる食品の摂取を制限します。これには、コリンが豊富な食品(レバー、卵、魚、豆類、一部の野菜など)の制限が含まれます。

 

活性炭や銅クロロフィリン:活性炭や銅クロロフィリンのサプリメントが、体内のTMAを減少させる助けとなることがあります。

 

適切な個人衛生:頻繁な入浴やシャワーによって皮膚からのTMAを洗い流し、臭いを減少させます。

 

弱酸性の石鹸やローション:弱酸性の石鹸やローションを使用することで、皮膚上のTMAの量を減らすことができます。

 

抗生物質:特定の抗生物質(例:メトロニダゾール)が、腸内細菌の活動を減少させ、TMAの生成を減らす助けとなることがあります。

 

消臭製品:消臭スプレーやその他の製品を使用して、臭いをカバーします。

 

心理的サポート:異臭症は心理的なストレスや社会的な問題を引き起こす可能性があるため、心理的サポートやカウンセリングが役立つことがあります。

 

これらの改善法は、症状の緩和と日常生活の質の向上を目指しています。改善の際は医師や栄養士と協力して、個々の状況に合った計画を立てることが重要です。

異臭症の改善のために日常生活でできること

異臭症の改善のためには、日常生活でもできることがあります。

 

1つ目は、きちんと睡眠をとることです。異臭症の人の中には睡眠をきちんととるようになってから異臭症の症状が和らいだという人がいるのです。

 

睡眠と異臭症の関係についてはまだわかっていませんが、睡眠が不足することで嗅覚に異常が起きることがあると言われています。

2つ目はバランスの良い食事をすることです。食生活が偏り、食事から摂取する亜鉛の量が不足すると味覚障害が起きることがあります。味覚と嗅覚は大きな関係があるため、味覚障害と同時に嗅覚の障害も起きることがあるのです。

 

異臭症の可能性がある場合は、食生活や生活習慣を改めて見つめ直してみることをお勧めします。 

 

鍼灸院で見る異臭症のリアル

詳しい解説はこちらへ

・大体の人は改善する

・判別はしにくい

・症状の出方が一辺倒

・原因は脳過敏

 

異臭症で悩んでいる人は鼻を調べたり、点鼻薬、メチコバール、抗うつ剤を全部経てから鍼灸院に来ます。

 

異臭症では鼻の嗅細胞が問題で、匂いの分子をキャッチするところまでは正常ですが、電気信号に変えるところが異常をきたしていて、その誤作動によって誤った情報が脳に伝わって臭いというように悩んでいます。改善のポイントは嗅細胞の正常化なのです。

 

これは、異臭症の判別がしにくいのは訴え方が人によって異なるためです。腐った卵のような匂い、ベルトの匂い、溝、川のような匂いなど匂いに対する答えが全然違うため、どの機序によるかが非常にわかりにくいのです。

 

当院で施術をした人でも嗅細胞の再生を狙って改善を行い、訴えの異なる人の症状が改善しています。そのため、どのタイプなのか判別する前に良くなってしまったり判別できずに終わってしまったりすることが多いです。

 

色々な訴えがありますが、結局ほとんどの人が良くなってしまうため改善した後の追跡の経過を知りたくてもなかなか知ることができません。

 

ただし、症状の改善の仕方は一辺倒です。施術を行っていくとどんどん臭い匂いが薄くなったり臭い匂いを感じたりするシチュエーションが減ったりします。今日は臭くても昨日は臭くなかったり、昼は臭くなかったが夜は臭くなったりなどすっかり改善するのではなくシチュエーションがどんどん増えていって改善していくという印象です。

 

異臭症の原因は脳過敏です。嗅細胞の正常化がベストですが、嗅細胞のアプローチをしても改善しない人が半数います。なぜ改善しないかを検討した結果、当院では脳過敏症候群が絡んでいるのではないかという結論に辿り着きました。

 

院長の仮説では、異臭症の原因は嗅細胞です。誤った匂いを認識してしまい、臭いことに悩んでいるうちに脳が興奮してしまい、匂いを覚えてしまいます。改善してなくなっていきます。半数の人は6割くらいまで良くなり残り4割は鼻に対するアプローチだけでは改善しません。脳にアプローチすることも必要になります。

 

当院では、アプローチも対脳と鼻を両方行うようにしています。そうすることで異臭症は良くなります。鼻の状態だけでは難しく、脳の誤った認識、興奮を取ることが必要なのです。

病院の先生には絶対無理だと言われた人が鍼灸では改善することもあります。現代医学では嗅覚を取り戻す薬や改善方法は存在しません。

 

当院に来る人の薬や改善方法は点鼻薬か亜鉛かビタミンB2か抗うつ剤かBスポットです。嗅覚に対するアプローチではないですが、病院の先生の淡い期待を感じ取れる対応ではあります。

 

時間の経過を待つしかないと言われたり嗅覚が死んでしまったら改善はできないと言われたりした人が当院に来院されます。

 

嗅覚の細胞の芽が残っていれば改善する確率が上がります。院長の施術では改善する前に線香の匂いを嗅いでもらっています。この線香の匂いを認識できるかできないかで施術方法を変えているのです。

 

線香の匂いが認識できる人は嗅覚の能力がある嗅覚の伝導路は正常で、鼻から脳の通り道も正常、嗅繊毛が微量にある状態です。嗅繊毛は匂いの分子をキャッチする繊毛でそれを嗅細胞に送り、嗅細胞が電気信号に変え、それを脳に伝えていくという役割を果たしています。

 

この嗅繊毛の量が少ない、むしろなかなか生えない人は鍼灸で刺激することで嗅繊毛が生えて匂いをキャッチできるようになり回復します。線香の匂いを嗅ぐことができれば、リカバリーは十分可能です。

 

線香の匂いを嗅ぐことができない人は回復力次第です。当院の施術では鼻の施術を45分行い、回復力を呼び覚ますアプローチを行います。

 

耳鳴りは発症する原因によって予後、回復が大きく左右されます。老人性難聴や老人性耳鳴りは基本的には改善しません。突発性難聴や耳の中の組織が壊れるような難聴は耳の細胞次第で改善するしないがはっきりしています。脳からくる耳鳴りは不安障害も一緒に併発しているため、不安障害も併発しており不安障害へのアプローチも必要になります。

 

嗅覚障害は完全に体の細胞の回復次第でどうにでもなる症状です。年齢、性別、罹患期間、悩んだ期間、匂いがしなかった期間は全く関係なく改善する人はちゃんと改善します。

 
改善が難しいケース

【完全に改善しないタイプ】

副鼻腔炎の手術後や嗅細胞自体がボロボロになっている場合は完全には改善しません。嗅繊毛が生えれば良くなるが、細胞自体を失っている場合や手術によって鼻から脳に行くまでの神経を切られた場合はリカバリーは不可能です。当院でも5名くらい対応しましたが、副鼻腔炎の手術後で起きた嗅覚障害は改善できませんでした。

 

【改善が難しいパターン】

嗅覚が薄いと訴える人は改善が難しいです。その人は全ての匂いを嗅ぎ分けることができます。全ての匂いを認識でき、嗅ぎ分けられます。部屋の匂いや細かな匂いもわかりますが、ただ薄いと訴える人がいます。匂いの認識による自己採点が非常に高く、院長より匂いがわかっているのに嗅覚がまだ3割ほどしか改善していないと言います。

 

鼻の細胞は正常で鼻から脳に行く伝導路は正常で脳の認識も正常です。何かわからないが本人だけ異常に匂いが低下していると思っている人が一定数います。20〜30代に多いです。当院でもいらっしゃいましたが改善したことがありません。

 

「コーヒーが明確に嗅ぎ分けられない」「2つのコーヒーを嗅ぎ分けたい」など明確な目的がある場合は非常に施術しやすく改善しやすいです。

 

ただ薄くて何が薄いかわからない人はコロナの後遺症で嗅覚が脱失してしまいそのショックがフラッシュバックしているのでたんzす。非常に不可解な症状で難しいケースでもあります。

異臭症のセルフケア

篩骨洞動脈へのアプローチ

鼻の軟骨と尾骨のちょうど境目をぐりぐりおします。

真っ赤になるくらい刺激することで、鼻腔の奥にある嗅細胞の再生をはかります。

頷厭へのアプローチ

生え際の後ろ1センチの噛んだ時にピクピク動くところを両側ぐりぐり押します。セルフケアのポイントは頭蓋骨を刺激することです。

 

経頭蓋直流電気刺激法といい、頭蓋骨下の大脳皮質にアプローチする改善方法もあるように、頭蓋骨を刺激することによって脳の側頭葉にある嗅覚野を刺激してほしいです。

嗅覚野の興奮と篩骨洞動脈を刺激して、嗅細胞の再生の2つをはかってほしいです。そうすることで異臭症は良くなって行きます。

 

近年、嗅覚障害の人が増えています。3〜4年も匂いがなかったり薄かったりする人がほとんどです。鍼灸による嗅覚障害の改善は施術をするとどんどん匂いがしてきます。これは、嗅繊毛の再生によって起こる部分が多いです。

 

当院では、嗅覚障害の改善を行うとき、最初の確認事項で線香を鼻の近くで嗅いでもらっているのですが、9回目までずっと全く匂いがしなかった人が先週の10回目の施術で少し匂うようになったというリアクションをもらいました。

 

匂いがしたら改善すると毎回言っていますが、10回目でようやく匂いを認識できるようになった人もいます。ここまで来れば今後が楽しみになります。

 

嗅覚障害への鍼灸アプローチでは、技術ではなく再生力をどれだけ活かせるかが非常に重要です。

異臭症に効果的なツボ

鼻通

迎香

 印堂

鼻通

鼻通は、鼻の色々な症状を和らげる効果のあるツボです。鼻が詰まっている時に刺激をすると、鼻がよく通る効果が期待できるため、鼻詰まりや鼻水などに効果的です。

 

くしゃみなどにもおすすめのツボです。鼻の通りをよくすることによって異臭症に対しても改善の効果が期待できます。

迎香

迎香は、香りを迎えるという名前の通り、嗅覚障害に対して効果的なツボです。鼻水や鼻詰まりなどに対して使われることが多いです。しかしそれだけではなく、嗅覚障害や異臭症にも効果が期待できるのです。

 

迎香は手の陽明大腸経のツボです。ここに属するツボは、大腸や排泄に関係しており、出るものを外に出して通り抜けをよくする作用があります。

印堂

印堂は、ストレスや緊張を和らげる効果のあるツボです。他にも、不眠症や鼻詰まりなどに対しても効果を発揮します。異臭症によるストレスを和らげるとともに鼻に対しても刺激を与えることができるツボなのです。

 

さらに、目の周りの疲れやくすみの改善にも効果を発揮します。

ツボの位置と押し方

鼻通

鼻通は左右の小鼻の横のくぼみにあるツボです。迎香の少し上にあると覚えると覚えやすいです。

 

押すときは、両手の人差し指を使って押します。より効果的な押し方として、押す時間を少し長めにすることがおすすめです。

迎香

迎香の場所は、小鼻の横です。 ツボに対して指を真っ直ぐ下に下ろすと皮膚の下にすぐ骨があります。

 

押す時は、両脇から鼻を挟むようなイメージで押さえて圧を加えていきます。3秒間ほど押して6秒間ほど休むリズムがおすすめです。

 

リラックスした状態で押すとより効果が期待できるため、お風呂からでた後などリラックスしているときに刺激をすることをお勧めします。

印堂

印堂は眉間の中央の小さなくぼみにあるツボです。

 

押すときは、人差し指や中指の腹を使って押します。力加減は、痛気持ち良いと感じるくらいの力加減がお勧めです。10秒間ほど押しましょう。

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