公開日:2019年 12月23日
更新日:2023年 11月15日
本日は耳下腺炎について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
耳下腺炎は、耳の前や耳の下の部分にある唾液腺に起こる炎症のことです。おたふく風邪は子供に多く、原因はウイルスへの感染です。
おたふく風邪の症状は、左と右の両方の耳下腺が腫れることです。子供に起こる病気で、おたふく風邪とよく間違えてしまう病気に反復性耳下腺炎という病気もあります。
大人に耳下腺炎が起こると、口腔の中の細菌が耳下腺に感染し、一般的には左か右かのどちらか片方が腫れます。
おたふく風邪の正式名称は流行性耳下腺炎です。おたふく風邪は非常に感染力が強いです。おたふく風邪を発症すると、唾液を分泌する耳下腺と顎下腺が腫れ、痛みや熱が出ます。
おたふく風邪の原因はムンプスウイルスというウイルスで、幼児から小学校低学年くらいまでの年齢の子供がかかることが多いです。
おたふく風邪は子どもの時だと軽くてすむと聞くこともよくありますが、この言い伝えは正しくありません。子供でも合併症を起こしてしまい、後遺症が残るということもあります。
耳下腺炎の原因はムンプスウイルスです。ウイルスを持っている人と接触することやくしゃみなどでの飛沫を浴びることなどで感染します。
耳下腺炎は、1年間どの季節でも感染しますが、春夏に保育園や幼稚園で集団で感染することが多く、春夏の季節が流行りやすいといわれています。
発症する年齢は、幼児から小学校低学年くらいまでの年齢の子供が多いです。特に4歳以下の子供は感染しやすい傾向にあります。
おたふく風邪と症状が似ている病気に、反復性耳下腺炎という病気があります。この病気は、耳下腺の腫れを何度も繰り返します。
原因はおたふく風邪とは違うウイルスで、症状もおたふく風邪とは違い熱が出ず痛みが2~3日続きます。比較的短い期間で回復すること、感染力は弱く人にうつりにくいこと、腫れを何度も繰り返すこともおたふく風邪とは違う症状です。
ウイルス感染:ウイルス感染が最も一般的な原因であり、特におたふくかぜ(流行性耳下腺炎)がよく知られています。この病気はムンプスウイルスによって引き起こされ、特に子どもに多く見られますが、未接種の成人でも発症することがあります。
他のウイルス感染、例えばインフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、コクサッキーウイルス、HIVなども耳下腺炎を引き起こすことがあります。
細菌感染:耳下腺に細菌が感染することもあります。これは通常、唾液の流れが遮断されることにより起こります。例えば脱水状態や食事の減少などにより唾液の分泌が減少し、細菌が腺に侵入しやすくなります。
スタフィロコッカスやストレプトコッカスなどの細菌が関与することがあります。
唾液の流れの障害:唾液腺結石や腫瘍などにより唾液の流れが妨げられると、耳下腺が腫れることがあります。
自己免疫の病気:シェーグレン症候群のような自己免疫の病気が、耳下腺を含む唾液腺に炎症を引き起こすことがあります。
薬剤反応:特定の薬剤が唾液腺の腫れを引き起こすことがあります。
耳下腺炎を疑う症状がある場合は、耳鼻咽喉科や一般医に相談することが重要です。
おたふく風邪の症状は、耳下腺と顎下腺の腫れや押したときの痛み、ものを飲み込むときの痛み、発熱などです。
おたふく風邪の症状は一般的には、症状が現れ始めてから約48時間以内に1番激しい状態になります。発症してから約48時間以内が1番高熱になり腫れが激しいということです。
その他にも頭痛があったり、食欲が低下したりやだるさを感じたりすることがあります。おたふく風邪には風邪と似た症状も多いのです。
おたふく風邪の最大の特徴は顔の腫れです。この顔が腫れる症状はムンプスウイルスが唾液を分泌する唾液腺に感染することが原因です。
ムンプスウイルスが唾液腺に感染すると、唾液腺はウイルスを取り除こうとします。免疫機能が働くとその結果として炎症が起こり、唾液腺のある顔の周りが腫れるのです。
耳下腺炎は、耳下腺の炎症を伴う状態です。主な症状には以下のものがあります。
耳下腺の腫れ:最も顕著な症状で、耳の下から顎にかけての領域が腫れます。この腫れは片方の耳下腺に限定されることも、両方に広がることもあります。
痛み:腫れた部分に痛みを感じることが一般的です。痛みは食事の際に特に強くなることがあります。
発熱と全身倦怠感:特にウイルス性の耳下腺炎では、発熱や全身の倦怠感が見られることがあります。
口の乾燥:唾液の分泌が減少するため、口の中が乾燥します。
食欲不振:痛みや不快感により、食欲が減少することがあります。
飲食時の痛みや不快感:唾液腺が活動する食事時に、痛みや不快感が増すことがあります。
口からの異常な味:唾液の変化により、口の中に不快な味がすることがあります。
頬の内側にある唾液腺の開口部からの膿:細菌感染が原因の場合、膿が見られることがあります。
これらの症状は耳下腺炎のタイプによって異なることがあります。ウイルス性の耳下腺炎では、発熱や全身倦怠感がより一般的ですが、細菌感染の場合は局所的な痛みや膿の排出が特徴的です。
おたふく風邪の特効薬やすぐに改善する方法として効果を発揮するものはありません。多くの場合は約1~2週間で自然と回復します。
発熱や痛みなどの症状に対しては、解熱鎮痛剤などを使います。おたふく風邪では、口を大きく開けたり、食べ物を噛んだりする時、頬や顎が痛むこともよくあります。
そのため、食事はのどごしが良く刺激が少ないものを選ぶことをお勧めします。あまり噛まなくても食べることができるゼリー飲料やポタージュスープ、ヨーグルトなどが良いでしょう。
熱が高い時には、脱水症状にならないよう、経口補水液や牛乳など飲みやすい飲みものでこまめに水分補給をすることが大事です。
熱が高く脱水症状が心配な時は、医療機関に行くことをお勧めします。医療機関では、脱水症状を予防するために点滴を行うことが多いです。
顔の腫れや痛みを少しでも和らげたい時は保冷剤や冷却シートなどで腫れている部分を冷やすと良いでしょう。
酸味の強い食べ物を食べると唾液の分泌が増えるため、顔の痛みが強くことがあります。そのため、酸っぱいものは避けることをお勧めします。
耳下腺炎の改善は、その原因と症状に基づいて行われます。一般的な改善方法には以下のものがあります。
・症状に対する対処
痛みの管理:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や他の鎮痛薬が、痛みや腫れを和らげるために使用されます。
十分な水分摂取: 脱水は唾液の流れを悪化させるため、十分な水分摂取が重要です。
暖かい湿布: 腫れた耳下腺に暖かい湿布を当てることで、不快感が軽減されることがあります。
・細菌感染に対する改善
抗生物質: 細菌感染が疑われる場合、抗生物質が処方されることがあります。
ウイルス感染に対する改善方法:ウイルス性の耳下腺炎は自己限定的なことが多く、特定の抗ウイルス薬の使用は一般的ではありません。
・唾液の流れを改善するための措置
硬い食べ物を噛む: ガムや硬い食べ物を噛むことで唾液の流れが促進され、腺の腫れが減少することがあります。
十分な水分摂取: 脱水状態を避けるために、十分な水分を摂ることが重要です。
・外科的方法
結石や腫瘍が原因の場合、外科的介入が必要になることがあります。
耳下腺炎の改善方法は、症状の原因と重症度に応じて異なります。症状が継続する場合や悪化する場合は、耳鼻咽喉科の専門医に相談することが重要です。また、ウイルス性の耳下腺炎を予防するためには、おたふくかぜワクチンの接種が推奨されます。
耳下腺炎の改善に用いられる薬は、炎症の原因と症状の重症度に応じて異なります。以下に一般的に使用される薬を挙げます。
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
効果: 痛みや腫れを和らげる。
例: イブプロフェン、ナプロキセン。これらは痛みを緩和し、炎症を減少させる効果があります。
・抗生物質
効果: 細菌感染が原因の耳下腺炎に使用され、感染を改善します。
例: アモキシシリン、クラビュラン酸、シプロフロキサシン。細菌感染が疑われる場合や確認された場合に処方されます。
・鎮痛薬
効果: 痛みを緩和します。
例: パラセタモール(アセトアミノフェン)や上記のNSAIDs。痛みが強い場合に使用されます。
・ステロイド薬
効果: 重症の腫れや慢性的な炎症に対して使用され、炎症を減少させます。
例: プレドニゾン。重度の腫れや自己免疫性の耳下腺炎に使用されることがあります。
・唾液の流れを促進する薬剤
効果: 唾液の分泌を促進し、腺の詰まりを解消します。
例: ピロカルピン。これは唾液の分泌を促進する薬剤です。
これらの薬剤は、医師の判断と指導の下で使用されるべきです。耳下腺炎の原因がウイルス感染である場合、特にムンプスウイルスによる場合は、抗ウイルス薬の使用は一般的ではなく、主に症状の管理に焦点を当てます。
耳下腺炎の予防にはワクチンの接種が効果的です。現時点で日本国内では、おたふく風邪のワクチン接種をするかどうかは自分で決めることができます。
ワクチンの接種をするのであれば、基本的に1歳になった後に接種でき、2回接種します。1回目と2回目の接種の間は1ヵ月以上間を空けるなどのルールもあります。
おたふく風邪のワクチンを接種した時、中には唾液腺が腫れたり無菌性髄膜炎などの副反応を起こしたりすることがあります。しかし、非常に珍しいことで、その頻度はおたふく風邪を発症することや合併症を起こすことと比べてもかなり低いということが明らかになっています。
おたふく風邪以外の耳下腺炎は症状が軽いことが多いです。症状は耳下腺の腫れだけということもあります。
特徴は1年間で何度も繰り返しかかることがあるということです。特に初めて感染した時はおたふく風邪か、そうではない他の耳下腺炎か判別することは難しいです。繰り返し起こすことで反復性耳下腺炎であるとわかります。
おたふく風邪との判別が難しいため、念のためおたふく風邪の場合を考え、学校を休み様子見をすることがお勧めです。耳下腺が腫れるという症状が現れた後、5日以上経ち元気であれば学校に行っても大丈夫でしょう。
・天容
・欠盆
・天牖
天容は、首のこりを改善する効果のあるツボです。滞っていたリンパの流れをよくしたり、水分の排出を促したりするため、顔のむくみや肩こりにも効果的です。
他にも、頭痛や寝違え、耳下腺炎にも効果的であるツボです。
欠盆は、頸腕症候群や斜角筋症候群、胸郭出口症候群などに効果を発揮するツボです。他にも、顔の浮腫、頭痛や目の疲れ、寝違え、咳嗽、咽喉腫痛、缺盆中痛、頚部リンパ結核、胸苦しさを伴う咳などにも効果的です。
胃の動きが弱い時にもオススメです。
天牖は、首こりや肩こり、頭痛や眼精疲労などの改善にオススメのツボです。こりだけではなく、自立神経が乱れることによって起こる症状を和らげる効果もあります。
言語障害、甲状腺腫、扁桃腺などに効果を発揮します。
天容は、下あごの骨の後ろにあるツボです。左右両方の耳の下にあります。
押すときは左右のツボに両手の人さし指を引っかけて押します。後頭部に向かって押すようにしましょう。
欠盆は、鎖骨の上のくぼみの中で、乳首の真上にあたる所にあります。
押すときは人差し指か中指の腹を使って押します。ゆっくりと円を描くように動かすと良いでしょう。
天牖は、耳の後ろの骨のところにツボです。
押すときは親指の腹を使ってゆっくりと押しましょう。緊張によってストレスが溜まると耳の後ろにある筋肉が硬くなるため定期的にほぐすことをお勧めします。
11時から21時
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年末年始