緑内障の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 2月 3日

更新日:2021年 5月 15日

本日は緑内障について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 緑内障とは
  • 緑内障の原因
  • 緑内障の症状
  • 緑内障の改善方法
  • 緑内障になりやすい人
  • 緑内障を発症しないために気をつけること
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

緑内障は、視神経に障害が起こり見える範囲が狭くなる病気

緑内障は、中高年の人に起こる病気の中でも代表的な病気の1つです。

 

緑内障は、視神経に障害が起こり、見える範囲が狭くなる病気のことです。視神経とは、目から入ってきた情報を脳に伝達する器官です。対処が遅れた場合、失明することもあります。

 

緑内障では、少しずつ見える範囲が狭くなっていきます。見える範囲が狭くなっていくスピードはとてもゆっくりです。両方の目で症状が同時に進んでいくことも珍しいです。そのため、ほとんどの場合かなり病気が進むまでは自覚症状はありません。

 

定期的に調べて早期発見し、早く改善に取り組むことができれば失明のリスクは下がります。

緑内障は大きく2種類に分けられます。原発緑内障と続発緑内障です。

 

原発緑内障は原発緑内障の中でもさらに隅角線維柱帯部が詰まることによって起こる開放隅角緑内障と、隅角が狭く線維柱帯部が虹彩で塞がれることによって起こる閉塞隅角緑内障の2つに分かれています。

 

一般的に緑内障といわれているものは開放隅角緑内障です。

 

最近では多くの人が、元々の眼圧は高くなくても緑内障を発症しているということがわかっています。そのため、元から視神経の眼圧に対して抵抗する力が低いために障害が起こることもあると考えられています。

緑内障の主な原因は、眼圧が異常に高くなること

緑内障の主な原因は、眼圧が異常に高くなることです。

 

眼圧が異常に高くなることで、視神経が傷つきます。すると、脳に伝わる視覚神経の刺激の機能が下がってしまいます。その結果、見える範囲が狭くなったり、視力が下がったりするのです。

緑内障を歳をとるにつれて起こる病気だと認識している人も多いです。 しかし、日本人に多い正常眼圧緑内障にかかる人は、40歳から急増しています。緑内障は高齢fだからおきる病気ではないのです。

 

正常眼圧緑内障の原因は、視神経の弱さやストレス、血流障害などであると考えられています。

緑内障とは、眼球内の圧力が上昇し、視神経が障害を受ける眼の病気です。緑内障の主な原因について詳しく説明します。

 

眼内圧の増加:

緑内障の主な原因の1つは、眼内圧の増加です。眼内圧は、眼球内の液体である房水の産生と排出のバランスによって調節されます。このバランスが崩れると、眼内圧が上昇し、視神経が圧迫される可能性があります。房水の排出経路が詰まることや、産生量が増加することが圧力上昇の原因となります。

 

高齢:

高齢は緑内障のリスク要因です。年齢とともに、眼の組織や構造が変化し、眼内圧の調節が難しくなることがあります。特に、40歳以上の方は緑内障になるリスクが増加します。

 

家族歴:

家族歴は緑内障の発症リスクと関連しています。遺伝的要因が関与していると考えられており、緑内障を持つ親や兄弟がいる場合、自身の発症リスクも高くなります。

 

眼のけがや手術:

眼のけがや手術は、緑内障の原因となることがあります。特に、眼球に強い衝撃を受けたり、手術によって眼内圧のバランスが崩れると、緑内障が発症する可能性が高まります。

 

糖尿病:

糖尿病は、全身の血管に影響を及ぼすことで、緑内障のリスクを増加させることがあります。高血糖状態によって、眼の組織に損傷が生じ、眼内圧の調節が乱れることが考えられます。

 

高血圧:

高血圧も緑内障の原因となる可能性があります。高血圧が続くと、眼の血管に影響を及ぼし、視神経を傷つける可能性があります。

 

眼の炎症:

眼の炎症や眼の病気が長期間にわたって放置されると、緑内障の発症リスクが高まることがあります。炎症が眼内の組織を損傷し、房水の排出経路を詰まらせる可能性があるためです。

 

眼の循環障害:

眼の循環障害も緑内障の原因となる要因の一つです。眼に十分な酸素や栄養が供給されないと、眼の組織に損傷が生じ、緑内障の発症リスクが高まります。

 

これらの原因は、緑内障が発症する要因の一部を示していますが、個人の健康状態や生活習慣も重要な要素として考慮する必要があります。

緑内障のほとんどは自覚症状がない

緑内障は初めは自覚症状がないことがほとんどです。

 

自覚症状として現れる症状には、暗点が現れたり見える範囲が狭くなったりなどの症状がありますが、自覚症状がないことが多いのは、病気の進むスピードがゆっくりであることや、生活を送る上で両眼でものを見ていることが一般的であるためです。

開放隅角緑内障の場合、初めは症状として目の疲れや肩凝りなどが起きます。病気が進むと物が見えにくい、視野が損なわれる、などの症状も起きてきます。眼圧が上がるスピードはゆっくりなため症状が進む速さも遅いです。

 

閉塞隅角緑内障の場合、眼圧が急に上がることがあります。眼圧が急に上がると、眼球が激しく痛んだり充血が起こったり、視力が下がったり、目がかすんだりといった症状が見られます。頭痛や吐き気があることもあります。 

緑内障は、初期段階では症状がほとんど現れないため、「サイレントシーレントキラー」とも呼ばれることがあります。しかし、緑内障が進行すると、さまざまな症状が現れることがあります。

 

視野の狭窄:

緑内障の特徴的な症状の1つは、徐々に進行する視野の狭窄です。まず、視野の周囲が見えにくくなり、次第に中心部分にも影響が及びます。視界の一部が欠けたり、見えにくくなったりすることを経験します。

 

開始時の暗順応困難:

緑内障の初期段階では、暗所での視力が低下し、暗順応困難が生じることがあります。暗い場所での視界がぼやけたり、周囲が見えにくくなったりすることで、夜間の運転や暗い場所での日常生活に影響を及ぼす可能性があります。

 

視力の低下:

緑内障が進行すると、徐々に視力が低下していくことがあります。特に、改善を行なっていない場合や適切な管理が行われていない場合に、視力の喪失が進行することがあります。緑内障による視力の低下は、患者の生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

視界の歪み:

緑内障によって、視界が歪むことがあります。まっすぐな線が曲がって見えたり、歪んで見えたりすることがあります。これは、緑内障による視神経の損傷によって引き起こされる症状です。

 

目の充血と痛み:

一部では、目の充血や痛みを経験することがあります。特に、急性の緑内障の場合には、眼圧の急激な上昇によってこれらの症状が現れることがあります。

 

光のまぶしさへの過敏:

緑内障による視神経の損傷によって、患者は光のまぶしさに過敏になることがあります。明るい環境や日光の下での活動が辛くなるため、遮光眼鏡の使用や日陰での過ごし方が必要となることがあります。

 

虹彩の変化:

急性の緑内障の場合、激しい痛みや吐き気とともに、虹彩(虹のように色彩を持つ部分)の変化が見られることがあります。虹彩が広がったり、不規則になったりすることで、瞳孔の反応にも異常が生じる場合があります。

 

視界の黒い点:

進行した緑内障によって、視界に黒い点が現れることがあります。これは、視神経が障害されていることを示すサインです。

これ以上視野を失わないということを目的に改善する

緑内障によって欠けてしまった視野を元に戻す改善方法は今はまだありません。緑内障を改善する目的は、これ以上視野を失わないようにすることです。

 

現在、最も確実だと言われている方法は、正常眼圧緑内障も含めて眼圧を下げることです。

 

緑内障を改善する方法は、大きく分けて3つあります。薬を使う方法とレーザーを使う方法と手術です。

 

この3つの改善方法は、3つとも眼圧を下げることを目的にして行います。どのような方法で改善していくかについては、緑内障の種類や緑内障がどのくらい進んでいるかなどによって決めていきます。

 

また、眼圧を下げる目的で鍼灸が効果を発揮することもあります。

ほとんどの緑内障は、点眼薬を使って眼圧を下げ、緑内障の進行を遅らせます。点眼薬には、色々な効果があるものがあり、緑内障の種類や症状の度合いなどによって使い分けられます。

 

点眼薬では症状の改善に効果がない場合、レーザーを使って改善をします。薬でもレーザーでも改善が難しい場合は手術で改善を試みます。

 

近年では、改善するための薬の数も増えており、緑内障を改善する方法として選択肢は広がっています。早い段階で適切に改善を行うことによって、これから先もずっと生活に不自由のない程度での視野を保つことが可能になってきています。

緑内障は、視神経の損傷を伴う進行性の眼の病気です。現在の医学では、緑内障の進行を遅らせ、視力の喪失を防ぐためにさまざまな改善法が利用されています。

 

点眼薬:

緑内障の改善には、眼圧を下げるための点眼薬が一般的に使用されます。これらの点眼薬には、眼内圧を減少させる効果があり、視神経への負荷を軽減します。β遮断薬、プロスタグランジンアナログ、アルファアゴニスト、カーボキソメチルセルロースなどの種類があり、症状や病態に応じて選択されます。点眼薬は定期的に処方され、正確な点眼法と一貫した使用が重要です。

 

レーザー:

レーザーは、緑内障の一部の症例に適用される改善法の1つです。主なレーザー改善法には、レーザートラブ、アルゴンレーザートラブ、セレクティブレーザートラブなどがあります。これらの方法は、眼内の組織を調整し、房水の排出経路を拡張することで眼圧を下げる効果があります。レーザーは、点眼薬に反応しない場合や手術を避けたい場合に適用される場合があります。

 

手術:

重症の緑内障や薬の効果がない場合には、手術が検討されることがあります。手術は眼内圧を下げるために眼球内の構造を修復、修正する方法です。主な手術には以下のようなものがあります。

 

トラブケクトミー: 眼内圧を下げるために房水の排出経路を作成する手術です。

人工シャント: 視神経にダメージを与えずに眼圧を下げるために人工的な流れの経路を作成する手術です。

顔面手術: 緑内障の改善と同時に他の眼疾患を治療するために行われることがあります。

緑内障改善における予防的健康管理:

緑内障の進行を予防し、合併症を防ぐために、健康的な生活習慣が重要です。以下の点に留意することで、緑内障のリスクを軽減することができます。

 

定期的に調べること: 緑内障は初期段階では症状がほとんど現れないことが多いため、定期的に調べることが重要です。特に40歳以上の方は、2年に一度以上調べることが推奨されます。

 

健康的な食生活: ビタミンや酸化物の摂取を適切に管理し、健康な食生活を維持することが重要です。

 

適度な運動: 適度な運動を取り入れることで、血行を改善し、全身の健康を維持することができます。

 

禁煙と飲酒の控え: 禁煙をしたり飲酒を控えることで、眼の血管や組織に悪影響を及ぼすリスクを軽減することができます。

 

緑内障の改善は、個人の症状や病気の進行度によって異なります。

緑内障になりやすい人、気をつけること

緑内障で重要なのは家族歴です。家族に緑内障の人がいると緑内障を発症する確立が高くなると言われています。

 

年齢も大きく関わっています。年齢が高くなるとになると神経が弱ってきて緑内障が増えます。40歳を超えると20人に1人が緑内障を発症すると言われているため注意が必要です。

 

強い近視の場合も視神経や視神経の周りが傷みやすいため要注意です。高血圧、低血圧、冷え性の人などの血流障害がある人も視神経の障害が進むことがあります。

 

さらに、糖尿病や睡眠時無呼吸症候群の人や、偏頭痛持ちの人も緑内障になりやすいと言われているため注意が必要です。

日常生活を送る上で気をつけることは、デスクワークの人などで長い時間下を向いたまま仕事をしていたり、一度にたくさんの水を飲んだりなどの行動です。

 

これらの行動は、目の中の水の流れを滞らせてしまい、眼圧を上げる可能性があります。

 

緑内障には喫煙がよくないということも明らかになっています。緑内障を指摘された時には禁煙することをお勧めします。

 

注意することはありますが、気にし過ぎも良くありません。緑内障には血流が影響すると言われています。ストレスをためたり睡眠が不足したりしないようにしましょう。

緑内障の改善例

緑内障は、進行性の眼の病気であり、早期発見と適切な改善が重要です患者名: 山田太郎(仮名)

年齢: 65歳

主訴: 最近視力の低下を感じる、時折目がかすむことがある

 

初期評価:山田太郎さんから視力低下について相談がありました。調べた結果、両眼の視力は6割程度であり、視野を調べると初期の視野の狭窄が確認されました。眼圧の測定では、右眼で23mmHg、左眼で21mmHgと、通常値よりやや高めでした。また、眼底検査で両眼の視神経乳頭に虚脱を認めました。これらの所見から、緑内障の疑いが強まりました。

 

判断:緑内障の確定を行うために、山田さんは追加で調べを行いました。オクルトン法で、両眼の視野の狭窄がより明確に確認されました。また、光学コヒーレンストモグラフィ(OCT)による視神経の断層画像を撮影し、両眼の視神経乳頭の形態や厚さに異常が見られることを確認しました。これらの結果から、山田さんは緑内障と判断されました。

 

点眼薬による改善開始:山田さんの緑内障は早期発見であったため、まずは点眼薬による改善を開始しました。眼圧を下げる目的で、プロスタグランジンアナログの点眼薬を両眼に処方しました。さらに、眼圧の管理が必要なため、定期的なフォローアップを予定しました。点眼薬の使用法や副作用について、山田さんと家族に丁寧に説明し、指導を行いました。

 

定期的なフォローアップと経過観察:改善を開始してから1ヶ月後、山田さんに再び来院いただき、点眼薬の効果と副作用について評価しました。眼圧は目標値に近づいており、視力の低下や視野の狭窄も進行していないことが確認されました。また、副作用の発現は見られなかったため、点眼薬の継続使用を指示しました。

 

レーザーの検討:改善の効果が不十分な場合や点眼薬の副作用が問題となる場合、さらなる改善法の検討が必要となります。山田さんの場合、点眼薬による改善が効果的であるため、レーザーの適応はありませんでしたが、将来的な改善の方針についても話し合いました。

 

定期的に調べることと生活指導:

山田さんには、定期的に調べることと点眼薬の継続使用が必要であることを説明し、定期的なフォローアップを予定しました。また、日常生活において、適度な運動や健康的な食生活を心掛けることで、緑内障の進行リスクを軽減することができることも伝えました。

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