公開日:2019年 12月23日
更新日:2024年 2月 5日
本日は梨状筋症候群について解説させていただきます。
こういった梨状筋症候群のお悩みについてお答え致します
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
梨状筋症候群を理解するためには、次の3点が大切です。
この症状は特に、先生によっての施術やアドバイスが大きく異なります。
悩んでいる症状が、一体どのタイプなのか、まず理解を深めることで早い段階での回復が可能になります。
梨状筋の概要を表でご説明します。
梨状筋の始まり【起始】 |
|
梨状筋の着地【停止】 |
|
支配神経 |
|
神経の髄節 |
|
作用 |
|
梨状筋の上孔を通るもの |
|
下孔を通るもの |
※内陰部動脈・静脈と陰部神経は小坐骨孔を通り、骨盤に入る |
それぞれ、全く違う神経、血管があるため、症状を把握するときに非常に大切になります。
梨状筋を通るとき坐骨神経は、6つのルートを通ります。
その中で主な3つは、下記のルートです。
※解剖学的破格とは…特徴的な坐骨神経の通り方で、梨状筋の緊張が一般の方より圧迫されやすい。
中には生まれつき梨状筋症候群になりやすい方もおります。そのタイプを見極めることが必要です。
お尻の仙骨辺りに鈍痛を感じる場合、梨状筋単体の問題が考えられます。
長時間座っているとおしりの痛みが悪化してくるので、普段からデスクワークが多いなどといった方に多いのが特徴です。
しかし、腰椎椎間関節性腰痛との関連性が大きく、注意を要します。
この場合の改善には、深層筋へのトリガーポイント鍼灸が非常に有効です。
梨状筋によって下殿神経と後大腿皮神経の2つの神経が圧迫されています。
この2つの神経は坐骨神経よりも深層部分にあります。そのため自然に改善しづらいのが特徴です。
ぎっくり腰の2次症状として起こす場合もあります。
この場合、深層筋へのトリガーポイント鍼灸が非常に有効です。
坐骨神経が梨状筋に圧迫されている場合、以下の3つの特徴があります。
この症状は腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と間違われることが多いのも特徴です。
この場合、深層筋へのトリガーポイント鍼灸が非常に有効です。
お尻、もも裏からふくらはぎの外側が痛む場合、第5腰神経が強く圧迫されています。特徴として、間欠性歩行がよく見られます。
※間欠性歩行とは、一定距離歩くと足が痺れるが座ると症状が収まる現象で、脊柱管狭窄症の代表的な症状。
このケースは深層筋へのトリガーポイント鍼灸が非常に有効です。
足のしびれに加え、陰部に痛みが出ているケースです。陰部神経が圧迫されており、陰茎と肛門に強いしびれを感じます。膀胱直腸障害のひとつで鍼灸が効かない症状です。
銀座そうぜん鍼灸院の実績では陰部痛が無くなった方は1名だけです。可能性は低いですが、お力になれます。
陰部の痛みとしびれが少しでも強くなる場合は、病院にいきましょう。
梨状筋の症状は坐骨神経痛です。ご不安であれば、整形外科に行きましょう。骨に問題がある場合、対策法が決まってきます。
レントゲン、MRIによって、以下の病気がわかります。
ここで問題がおきます。
レントゲンで原因がわかっても、痛み止めや湿布、リハビリといった補助的な対策で終わることが多いです。
整形外科では、日常生活に支障がなければ、手術を勧めることはありません。
手術を勧められない=梨状筋症候群の可能性が高くなります!
最近では手術による坐骨神経の改善率も低いため、あまり手術を勧められないそうです。
様々な要因で梨状筋は凝ります。
ここからは、梨状筋症候群に対する対策方法を解説致します。
梨状筋症候群の対処は3つに分けられます。
多くの病院が推奨している梨状筋ストレッチは、当院ではおすすめしておりません。
理由は、ストレッチを行うことで坐骨神経がより圧迫されます。
実際、当院に来院される利用者様はストレッチによる悪化がキッカケで来院されます。
足のしびれが強くなる事例がたくさんありますので、お辞めください。
整形外科に行くと、薬を処方されます。ごくまれに手術を勧められる方もいます。
お尻の下にテニスボールを置き、押し付けて筋肉を刺激します。
このアプローチの利点は自分で力加減を調整できる点です。
梨状筋で圧迫された神経は興奮しています。効くと思って強い指圧を受けると、しびれが悪化する恐れがありますのでご注意ください。
テニスボールはアマゾンでも売っています。
梨状筋症候群には、トリガーポイント鍼灸が非常におすすめです。
○深層筋の鍼灸は人間のもつ自己回復能力を利用した施術法です。
トリガーポイントに向けて10㎝の鍼灸を施していきます。
梨状筋症候群と認められた324例のうち、トリガーポイント鍼灸で良好になった方は322例です。
実績は90パーセント以上の好成績を残しております。
実際の梨状筋症候群に対するトリガーポイント鍼灸です。
梨状筋症候群は、5回の鍼灸で効果がでることが多く、軽い方は1回で大きく回復することもあります。
頻繁に足の痛みが起こる方、慢性的にしびれで苦しんでいる方は完璧に良くするためにも、銀座そうぜん鍼灸院のトリガーポイント鍼灸をおすすめ致します。
黒い点が凝りができやすい場所です。いわゆるトリガーポイントといわれるところです。
梨状筋の凝りができる場はある程度決まっています。梨状筋の両端が一番凝りができやすいと言われています。お尻が凝った感じがする際は、梨状筋が骨につくところをイメージしてアプローチしてください!
筋肉の凝りとは?
本ページをまとめます。
梨状筋症候群とは、お尻の深い筋肉が異常に硬くなり、お尻や足に痛み、しびれを呈する病気です。
梨状筋症候群は、揉んでもストレッチしても回復しない特徴があります。
その理由は梨状筋の深さと原因にあります。
銀座そうぜん鍼灸院には、お尻の痛みを悪化させて来院される方が多いです。
気軽にストレッチ、テニスボールでグリグリすることはお勧めしておりません。
自己判断する前に1度、深層筋の鍼灸をお勧めいたします。
痛いほうの足を下にしたり、仰向けで寝ると坐骨神経の圧迫が強くなり、足のしびれが増してきます。
なるべく圧迫を防ぐような寝方を心がけて下さい。
病院で梨状筋症候群と言われた多くの方は、MRIで撮影後、ヘルニアや狭窄が見られないため、消去法で梨状筋症候群とされていることが多いです。
お辞儀をして、足が胸につけば完璧なストレッチ!
お尻をボールでゴリゴリ押すのは間違いではありません。
ただ、やりすぎは悪化につながります。加減に注意してください。
鍼灸は大嫌いだったNさん
Nさんは専業主婦で走るのが大好きな方です。数年前からお尻が痛くなり始めました。そんなにひどい痛みではないので、ストレッチやシップで対処されていました、
いきつけのマッサージにいったり、自分で少し歩いたりなど色々してみましたがどうしても治らなかったそうです。ただ、痛みもそんなに強くならず我慢できるので、時間が解決してくれると思ったそうです。1年間、一向に改善しないため、ネットで探して当院にこられました。
調べたところ、慢性化した梨状筋症候群でした。梨状筋症候群は、梨状筋が固まって症状が起きます。梨状筋が固まる理由はさまざまです。骨盤の傾き、筋肉的なバランス、梨状筋へ流れる血液の血流低下など多岐に渡ります。
Nさんの場合は筋肉的なバランスが原因でした。筋肉的なバランスとは梨状筋が固まる必要がないのにNさんのカラダが反応して固めてしまう現象です。
Nさんは非常に細身で筋肉の量が少ない特徴がありました。あまり運動しない方や筋肉が少ない方は、筋肉のクセにカラダが引っ張られてしまい、特定の筋肉を異常に使ってしまいます。
梨状筋は、カラダを支えるために仕方なく固めていました。筋肉的なバランスを矯正するため、2ヶ月間集中的に鍼灸をした結果、マラソンが走れるほど変化しました。
Nさん「カラダは自分のしらないところで少しずつ衰えているわね。」
Nさんはしみじみおっしゃっていました。
・陽陵泉
・秩辺
・委中
・腎兪
・崑崙
・環跳
・風市
・足臨泣
陽陵泉の陽は外側という意味、陵は高いところという意味、泉はへこみの意味があります。陽陵泉は、腰痛を和らげてくれる効果があるツボです。
腰痛は腰を痛めることによって起こるだけではなく、足の筋肉の緊張などが原因で柔軟性が下がってしまい、足の動きをカバーするために腰に負担がかかることで腰に疲れが溜まり起きることもあります。
陽陵泉を刺激することで、足の筋肉の柔軟性を高め、腰痛を防ぐことにつながるのです。
陽陵泉は体の中の循環をスムーズにする効果もあるため、刺激することによって体のバランスが改善されるとも言われています。
秩辺は、腰痛や尾てい骨の痛み、痔や排尿困難などに効果的なツボです。特に、腰痛がある時に秩辺を指で押すと圧痛を感じます。
頭痛や肩こり、首こり、動悸などの改善にも使います。
他にも、男性の場合は、前立腺肥大に効果的であるとされており、尿の出が悪い時や残尿感がある時などに改善が期待できます。
委中は、このツボは四総穴と呼ばれる非常に大切なツボです。腰背は委中に求むという言葉も言われているほどで、腰背部の問題に効果が期待できるツボなのです。
浮腫の改善にも効果的なツボです。足の浮腫が解消されることで体全体の循環も良くなることにつながります。他にも、ふくらはぎの引きつりや変形性膝関節症によって起こる膝の痛みなどにも効果が期待できます。
委中を刺激した後、立ち上がって足踏みをしてみると、左右で足の軽さが違うということが実感できると思います。
陽陵泉は、膝下の外側にある骨である腓骨の出っ張りのすぐ下のくぼみにあります。
押すときは、足を曲げた状態で両手の親指をツボに当て、3~5秒かけてゆっくりと押します。5~10回繰り返すと良いでしょう。押す力は軽めがお勧めです。
秩辺は、背部正中線の仙骨と尾椎の間から左右へ外6cmの場所にあるツボです。
押し方は、最初にツボの周りを軽くさすってから左右両方のツボを同時に親指の腹の部分でゆっくり押します。この動作を3〜5回繰り返します。
誰かに押してもらう時にも押してもらう時は、うつ伏せの状態になり、同じようにゆっくりと押してもらうと良いでしょう。
委中は、膝の後ろの中央にあります。
押し方は、膝を軽く曲げて押しやすい状態になり、気持ち良いと感じる程度の力で約3秒、3回ほど繰り返し押すことです。膝裏は柔らかい部分のため、急に強く押さないように注意してください。