肺アスペルギルス症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 11月 3日

更新日:2024年  3月10日

本日は肺アスペルギルス症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 肺アスペルギルス症とは
  • 肺アスペルギルス症の原因
  • 肺アスペルギルス症の症状
  • 肺アスペルギルス症の改善方法
  • 肺アスペルギルス症のまとめ

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

肺アスペルギルス症は、アスペルギルス属という真菌と関係して起きる

肺アスペルギルス症は、アスペルギルス属と呼ばれる真菌と関係して起きる肺の病気です。

 

肺アスペルギルス症には、慢性肺アスペルギルス症、侵襲性肺アスペルギルス症、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症という3つの病気が含まれます。

 

アスペルギルス属は、環境の中に幅広く存在している真菌のことです。通常、アスペルギルス属は人に対して病気の原因とはなりにくい菌です。

 

しかし、免疫力が低下している人や肺に空洞性の病変がある人には病気の原因になることがあるのです。

肺アスペルギルス症の原因は、アスペルギルス属という真菌

肺アスペルギルス症の原因は、アスペルギルスという真菌です。アスペルギルスは、環境の中に幅広く存在する真菌の一種で、通常病気の原因になりにくい菌です。

 

しかし、免疫力が下がっていたり肺に空洞性の病変があったりすると、菌を吸い込むことで病気につながるのです。侵襲性肺アスペルギルス症は、真菌に対する免疫力が下がっている状態で、アスペルギルス属が肺に入り込むことで発症します。

 

慢性肺アスペルギルス症は、肺結核や慢性閉塞性の肺の病気、気管支拡張症などの肺の病気を発症している状態で、アスペルギルス属が感染することが原因で発症します。

 

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症は、アスペルギルス属に対してのアレルギー反応が原因で発症します。

肺アスペルギルス症は、カビの一種であるアスペルギルスが肺に感染することで起こる病気です。アスペルギルスは土や腐敗した植物材料、空気中などに広く分布しており、通常は健康な人の肺に感染しても症状を引き起こすことはありません。しかし、免疫機能が低下している人や慢性的な肺の病気を抱えている人の場合、感染が進行し肺アスペルギルス症を発症するリスクが高まります。

 

免疫機能の低下:免疫機能が低下している人は、アスペルギルス感染のリスクが高くなります。例えば、HIV/AIDSや癌を発症したり移植を経験していたりステロイドや免疫抑制剤を長期間使用していたりする場合などが該当します。免疫機能が低下していると、体が感染に対抗する能力が低下し、アスペルギルスが肺に定着しやすくなります。

 

慢性的な肺の病気:COPDや喘息、肺線維症、肺結核などの慢性的な肺の病気を抱えている人も、肺アスペルギルス症の発症リスクが高まります。これらの病気により肺組織が傷ついていると、アスペルギルスが肺に侵入しやすくなります。

 

外傷や手術:肺に対する外傷や手術も、アスペルギルス感染の原因となり得ます。外傷や手術により肺組織が傷つくと、アスペルギルスが感染しやすくなります。

 

他の感染症:肺結核や細菌性肺炎などの他の感染症も、肺アスペルギルス症のリスクを高める要因となります。これらの感染症により肺組織が損傷し、アスペルギルスが肺に侵入しやすくなります。

 

以上が肺アスペルギルス症の主な原因ですが、これらはあくまでリスク因子であり、必ずしも感染を意味するものではありません。アスペルギルス感染を防ぐためには、免疫機能を正常に保ち、感染のリスクが高まる環境を避けることが重要です。

肺アスペルギルス症の症状は咳や血痰、喘鳴、胸みや息苦しさなど

肺アスペルギルス症の症状は、咳や血痰、喘鳴、胸の痛みや息苦しさなど主に肺に現れる症状です。

 

経過は、急激で呼吸困難の可能性があることもあれば、慢性的に病気が進んでいき少しずつ呼吸障害が進むこともあります。

 

肺アスペルギルス症では、全身に症状が現れることもあります。現れることのある全身症状は、全身のだるさや食欲低下などです。

肺アスペルギルス症の改善方法は、感染の重症度、免疫状態、アスペルギルスの種類などによって異なります。一般的には、以下の改善法が用いられます。

 

抗真菌薬の投与:肺アスペルギルス症の改善法は、抗真菌薬の投与です。抗真菌薬は、アスペルギルス菌を殺すまたはその成長を阻害することで感染を抑えます。以下は、肺アスペルギルス症の改善に用いられる主な抗真菌薬です。

 

ボリコナゾール:ボリコナゾールは、肺アスペルギルス症の第一選択薬とされています。高い効果が期待できる一方で、肝臓への影響や副作用が心配されることもあります。

 

イトラコナゾール:ボリコナゾールと同様に、イトラコナゾールも肺アスペルギルス症の改善に用いられる抗真菌薬の一つです。ボリコナゾールが使えない場合の代替薬として選ばれることがあります。

 

アムホテリシンB:アムホテリシンBは、古くから使用されている抗真菌薬で、効果が高いとされています。しかし、腎臓への影響が心配されるため、近年では他の抗真菌薬が優先されることが多いです。

 

外科手術:外科手術は、感染が局所化している場合や、抗真菌薬での改善だけでは不十分な場合に検討されます。手術により感染部位を切除することで、感染を根本的に改善させることができます。しかし、手術は大きな負担となるため、総合的な判断が必要です。

 

免疫法:免疫機能を強化し、体自体が感染と闘う力を高める方法です。免疫抑制剤の減量や中止、免疫増強剤の投与などが行われます。

 

酸素法:重症の肺アスペルギルス症では、呼吸困難が生じることがあります。そのため、酸素療法が行われることがあります。酸素法により、血中の酸素濃度を適切なレベルに保ち、呼吸を楽にすることができます。

 

以上が肺アスペルギルス症の主な改善法ですが、改善は個々の状態によって異なります。適切な方法を選択するためには、医師と十分に相談し、総合的な判断を下すことが重要です。

肺アスペルギルス症の改善を手術で行う場合、感染が局所化している部位を切除する外科手術が行われることがあります。以下は、手術の具体的な方法になります。

 

感染部位の評価:手術を行う前に、感染がどの程度広がっているのかを評価するために、CTスキャンやMRIなどの画像での判断が行われます。

 

手術方法の選定:感染部位の広がりや全身状態によって、適切な手術方法が選定されます。例えば、感染が肺の一部に限局している場合、感染部位を切除する肺葉切除や肺区域切除が行われることがあります。

 

手術の実施:手術は全身麻酔下で行われ、感染部位を切除します。切除した部位は病理検査に送られ、感染の原因菌やその他の情報が詳しく調べられます。

 

手術後のケア:手術後は、感染の再発防止や合併症の予防のため、抗真菌薬の投与や呼吸リハビリテーションなどが行われることがあります。

 

手術は合併症やリスクも伴います。そのため、手術の適応や方法については、医師と十分に相談し、総合的な判断を下すことが重要です。

肺アスペルギルス症の改善方法は、病気によって違う

肺アスペルギルス症の改善方法は、病気によって違います。慢性肺アスペルギルス症や侵襲性肺アスペルギルス症の場合は、抗真菌薬を使って改善します。

 

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の場合は、アスペルギルスに対してアレルギー反応を起こすことで発症します。そのため、アレルギー反応を調整するためにステロイドを使って改善を行います。

 

免疫が低下している場合は、アスペルギルス属が多いホコリを吸いこむような環境をできるだけ避けることも非常に大事です。

肺アスペルギルス症の疑いがある場合

肺アスペルギルス症の疑いがある場合は、肺に起きている病変を調べることを目的に、胸部単純レントゲン写真を撮ったり肺のCTを行ったりして画像を見て判断をします。

 

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症では、アレルギー素因も調べることが必要です。

肺アスペルギルス症に効果的なツボ

天突

尺沢

孔最

天突

天突は、喉が痛い時や咳が止まらない時、症状を和らげてくれる効果があります。呼吸を整えたり痰を抑えたりしてくれるツボのため、肺アスペルギウス症の症状に対して効果が期待できます。

 

天突は、気管支炎や喘息、しゃっくりなどにも効果的です。

尺沢

尺沢は、肺の気の流れの上にあるツボです。肺の気の流れは咳と関係しているツボのため、咳や息苦しさに効果を発揮します。

 

特に昔から咳に対してよく使われてきたツボのため、咳の症状に困っている時にはお勧めです。

膻中

膻中鎮痛安定作用があるツボです。息苦しい時や胸が痛いとき、喉が痛い時に効果を発揮するツボなのです。

 

自律神経を調整してくれる効果もあるため、緊張や気分の不安、落込みなどにもお勧めです。

ツボの位置と押し方

天突

天突は、左右の鎖骨を結んだ中央部にあるくぼみにあるツボです。

 

押すときは、人さし指か中指で押しましょう。強く押しすぎると気管を圧迫して苦しくなる場所のため、骨の裏側を押すように優しく押すことが大事です。

尺沢

尺沢は、手の平を上にして肘を曲げた時にできるシワの上にあります。親指側にある筋肉の外側がツボの場所です。

 

押すときは、中指の腹を使います。少しずつゆっくりと力をかけていくことが大事です。

膻中

膻中は、左右のそれぞれの乳頭の間にあります。

 

押すときは両手の人差し指を使って押しましょう。強く押すと痛みがある場所のため、軽く押すことが大事です。

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