人間関係リセット症候群の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 2月 3日

更新日:2022年 5月20

本日は人間関係リセット症候群について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 人間関係リセット症候群とは
  • 人間関係リセット症候群の原因
  • 人間関係リセット症候群の特徴
  • 人間関係リセット症候群の改善方法
  • 人間関係リセット症候群のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

人間が陥ってしまう可能性のある心理状態を表した造語

人間関係リセット症候群は、繋がりのある人間関係を絶ちたい衝動に駆られ、実際に人間関係をリセットしてしまうことです。

 

人間が陥ってしまう可能性のある心理状態を表した造語で、人間関係リセット症候群は改善を行うことが必要な病気ではありません。

 

現代は、連絡をとりたいときにとることができるという便利な時代ですが、常に誰かとつながっているということに対してストレスや負担を感じてしまう人もいるのです。

 

常に誰かとつながっているという状態に疲れてしまい、突然連絡先を変更したり引っ越したりというような人間関係をリセットするための行動をしてしまう人もいるのです。

 

一時的に人間関係をリセットすることは悪いことではありません。しかし、何度も繰り返し人間関係をリセットする癖がついてしまっている場合、人間関係リセット症候群と言います。

 

特定の相手との人間関係をリセットすることもありますが、SNSで繋がっている人など関係を持っている人の全員を衝動的にリセットしたくなることもあります。

原因は、周りからの期待や気遣い、嫌われていると感じる不安など

人間関係リセット症候群の原因は、ストレスです。周りからの期待や評価、気遣いや嫌われていると感じる不安などストレスになることは色々あります。

 

周りからの期待に応えようとしてしまうことで、自分を追い込み過ぎてしまい、過剰なストレスをため込んでしまうと突然連絡を取ることができなくなることがあるのです。

 

人間関係で色々な人の間に挟まれ、長い期間にわたって色々な人に対して気を遣うことが必要な状況に置かれると精神的な疲れが溜まっていき、人間関係を衝動的にリセットしてしまうこともあります。

 

周りの人に嫌われていたり避けられたりしているかもしれないという不安や恐怖を感じて、不安や恐怖から逃れるために人間関係をリセットしてしまうケースも多いと言われています。

 

さらに、状況や環境が変わることで関係性を保つ必要を感じなくなることで人間関係をリセットするケースもあります。

 

その場だけの人間関係を築くタイプの人の多くは、人との関係が表面的であることがほとんどで価値を感じていないため、転職や転勤など関係性を保つ必要がなくなると人間関係をリセットすることもあるのです。

1. 心理的な要因

過去のトラウマや失敗経験: 人間関係において過去に裏切りや失敗を経験した場合、再度そのような痛みを避けたいという心理が働きます。このため、新しい関係を築くことに対して過度な不安を感じ、既存の関係をリセットすることで安心感を得ようとします。

自己防衛メカニズム: 他者との深い関係が恐怖や不安を引き起こす場合、自己防衛として関係を切り離す行動に出ることがあります。この行動は、自己の心を守るための無意識的な反応です。

完璧主義: 他者との関係において、完璧な形でなければならないという強い信念を持つ場合、少しでも不満や違和感を感じると、関係をリセットしてしまうことがあります。

 

2. 性格的な要因

回避性パーソナリティ: 人との関わりや親密な関係を避ける傾向が強い人は、人間関係をリセットすることで安心感を得ることが多いです。

依存性パーソナリティ: 逆に、依存性が強い人も、人間関係が一定の安心感を提供しなくなると、新しい関係に依存しようとするため、リセットを繰り返すことがあります。

 

3. 環境的な要因

デジタル化の影響: SNSやメッセージアプリの普及により、人間関係が瞬時に始まり、また簡単に終わることが可能となったため、リセット症候群を助長する要因となっていると考えられます。

孤独の増加: 都市化や生活スタイルの変化により、孤独を感じる人が増えており、新しい人間関係を築くことで孤独感を埋めようとする一方で、その関係が満たされないとすぐにリセットする傾向が強まることがあります。

 

4. 文化的要因

現代の価値観の変化: 現代社会では、個人の自由や自己実現が重視される傾向が強まっており、従来の長期的な関係の維持よりも、自己の成長や幸福感を優先する価値観が広がっています。このような文化的な背景が、リセット症候群を引き起こしやすくしています。

発症する人は、いくつかの性格の特徴がある

人間関係リセット症候群を発症する人は、いくつかの性格の特徴があることが多いです。

 

1つ目の特徴は完璧主義な性格です。完璧主義の人は、周りからの評価を気にしすぎるために周りからの期待に対して完璧に応えようとしてしまい、精神的にも身体的にも異常なくらいまでに自分を追い込んでしまうことがあります。

 

完璧主義の人は人間関係においても完璧を求める傾向があります。そのため、自分の理想と周りからの評価が大きく違うと人間関係をリセットしようとしてしまうと言われています。

 

2つ目は、自分を出すことができない性格です。自分を出せない人は、他人からどう見られているのかを気にしすぎる傾向があります。

 

そのため、人間関係が表面になってしまい、気持ちをきちんと伝えることができず、ストレスが溜まりやすいのです。

 

3つ目は、人間関係をその場での手段と考える性格です。このような性格の人は、一人行動を好む人に多いと言われています。

 

最低限の人間関係は築きますが、生活環境が変わるとその場の人間関係は必要なくなるため人間関係をリセットしてしまうのです。

 

4つ目はストレスを抱えやすい人です。特に、優しすぎる人や優柔不断な人、繊細な人やコミュニケーションが苦手な人は人間関係においてストレスを抱えやすいです。

 

5つ目はマイペースな性格です。一人行動が好きな人でマイペースに物事を進めたい人は、他人と行動する時間が増えると自分の時間を求めるようになります。

 

人間関係を面倒だと思うようになると人間関係をリセットしてしまうことがあるのです。

 

性格だけではなく、相談できる相手がいなかったり生活習慣が乱れていたりする場合も人間関係リセット症候群につながりやすいと言われています。

 

ほとんど運動をすることがなかったり、睡眠不足であったり、栄養バランスが偏っていたり、タバコやアルコールが過剰であったりすると、疲れが溜まり、ネガティブな思考になりやすくなります。

 

ネガティブな思考は人間関係も面倒だと考えてしまうことにつながりやすいため人間関係リセット症候群につながってしまうのです。

主な症状

・突発的な関係断絶

突然、友人、同僚、恋人、家族などの人間関係を一方的に断ち切る行動が見られます。これには、連絡手段をすべて遮断したり、SNSやメッセージアプリでのブロック、アカウント削除などの行為が含まれます。

 

連続的な人間関係のリセット

短期間で同じ行動を繰り返すことが特徴です。例えば、同じ人間関係を何度も切ったり、再構築したりするパターンが見られます。新しい関係を始めても、少しの摩擦や不満を感じるとすぐにリセットし、また別の関係を求める傾向があります。

 

親密な関係を避ける

他者と深い親密な関係を築くことを避けるため、表面的な関係や短期間の交流に終始することが多いです。親しい関係になると、途端に不安感や恐怖感を覚え、関係をリセットする行動に出ることがあります。

 

不安感や孤独感の増加

リセットを繰り返すことで、一時的には安心感を得られるものの、結果として孤独感や不安感が増す傾向にあります。人間関係の断絶により、支えや安心感を失うため、慢性的な孤独感に悩まされることがあります。

 

過剰なストレス反応

人間関係が自分の思い通りにいかない場合、過度なストレスや不安を感じ、リセット行動が激化することがあります。このストレスは、体調不良や心理的な不安定さとして表れることもあります。

 

決断力や一貫性の欠如

人間関係のリセットを繰り返すことで、意思決定に一貫性がなくなる傾向があります。関係を持続させるかリセットするかの判断が曖昧であり、結果として自分自身にも不信感を抱くことがあります。

 

社会的な孤立の進行

何度も人間関係をリセットすることで、周囲から「信用できない人」「面倒な人」と見なされ、他者との関係が希薄化し、社会的な孤立が進む可能性があります。

 

精神的な影響

自己評価の低下: 繰り返し関係をリセットすることで、「自分は人と良い関係を築けない」「自分には問題があるのではないか」という自己否定的な思考が強まり、自己評価が低下します。

感情の不安定さ: リセット後の孤独感や不安感、罪悪感などが交錯し、感情の起伏が激しくなることがあります。

改善方法は、生活習慣の乱れを整え、気分転換をすること

人間関係リセット症候群は病気ではないため、特別な改善は必要ありません。しかし、人間関係を良い状態で保ちたいと思っていても定期的に人間関係をリセットしたい衝動に駆られてしまう場合は改善することをお勧めします。

 

人間関係リセット症候群を改善する方法は、生活習慣の乱れを整え、気分転換をすることです。きちんと睡眠をとり、適度な運動をすることで疲れを改善し、気分をリフレッシュさせることができます。

 

相談できる相手を見つけることも大事です。相談できる相手がいないということは人間関係リセット症候群の原因にもなります。

 

周りに話を聞いてくれる人がいることで、人間関係をリセットしたい気持ちを抑えることができると期待できます。

 

人間関係をリセットしたいと思った時には、一度感情や悩みを紙に書き出すことをお勧めします。紙に書き出すことで思いや考えが整理でき、冷静な判断ができるようになるでしょう。

 

人間関係をリセットすることで状況が良くなることもあります。必ずしも悪いわけではありませんが、人間関係をリセットしたい衝動に対して困っている場合には改善することができるのです。

認知行動療法(CBT): 人間関係リセット症候群の根底には、ネガティブな思考パターンや不安、恐怖が関与していることが多いため、認知行動療法を用いてこれらの思考を検討し、現実的で前向きなものに変える手法が有効です。特に、衝動的な関係リセットの背後にある思考の癖を理解し、自己制御の方法を学ぶことが目標となります。

 

対人関係療法(IPT): 人間関係の問題を扱う専門的な方法で、クライアントが他者との関係をより良くするためのスキルを学びます。コミュニケーション技術の向上や感情の表現方法を改善し、健康的で持続可能な人間関係を築くための支援が行われます。

 

感情調整療法: 自分の感情を理解し、適切に表現し、他者との関係で感情的な反応を管理する方法を学ぶための療法です。感情をコントロールする技術を身につけることで、突発的なリセット行動を防ぐ効果が期待されます。

 

薬物: 必要に応じて、抗うつ薬や抗不安薬、気分安定薬などを用いて、過度な不安感や衝動性を緩和することがあります。ただし、薬はあくまで補助的なものであり、カウンセリングと併用することが一般的です。

 

ソーシャルスキルトレーニング:社会的スキルの向上を目指すトレーニングで、人との関わり方、コミュニケーション技術、問題解決能力などを強化します。特に、他者と良好な関係を築くための実践的な技術を学び、日常生活での関係をスムーズにするための具体的なスキルを身につけます。

 

グループセラピー:グループセラピーでは、同じような問題を抱える人たちと共に、互いの経験を共有し、サポートし合うことで、孤独感を軽減し、より良い人間関係の築き方を学びます。これにより、他者との関係を見直し、肯定的な関係を育むための新たな視点を得ることができます。

衝動的に人間関係をリセットするということ

人間関係リセット症候群では、関係を失ってしまうため孤独になってしまいます。衝動的に人間関係をリセットするということは、信頼関係を自分から絶ってしまうことにもなるのです。

 

信頼関係を自分から絶つことで、相手は嫌な気持ちになってしまうということも考えることが大事です。

 

人間関係をリセットすることを繰り返していると、他人と深い関係を築くことも難しくなります。さらに、何度も繰り返し誠実ではないような行動をとることで信用できない人であると周りから思われてしまうことにつながります。

1リセットしたい衝動を一時的に抑える方法を見つける

衝動を感じた際には、まず深呼吸をする、数を数える、一時的に別の部屋に移動するなどして、冷静になる時間を作ります。衝動的に行動する前に、一旦冷静になるための「クールダウン」方法を決めておくと効果的です。

 

2リセットの理由を掘り下げる

自分が人間関係をリセットしたいと感じる原因を深く考える習慣をつけます。ノートに理由を書き出し、その感情や理由を詳細に分析します。

 

対話を優先する

リセットしたいと感じたときは、まず相手と正直な対話を試みます。自分の気持ちや不安を率直に伝えることで、相手が理解し、問題を解決するきっかけを作れます。

 

段階的な関係修復の試み

完全にリセットするのではなく、関係を修復するための段階的なアプローチを考えます。たとえば、小さな不満や問題点を解消するための具体的な行動を考え、それを実行してみます。

 

感情を言語化する

自分の感情を言語化して表現する練習をします。例えば、「今、不安を感じている」「相手の言葉が自分にとってどう響いたか」などを具体的に表現することで、感情をコントロールしやすくなり、相手にも自分の気持ちが伝わりやすくなります。

 

第三者の意見を求める

信頼できる友人やカウンセラーに相談し、客観的な視点からのアドバイスをもらうことで自分の視野を広げ、冷静な判断を助けることがあります。特に、感情的になりすぎているときには、他人の意見が有益です。

 

ネガティブな思考パターンを修正する

自分が抱えているネガティブな思考パターンに気づき、それをポジティブなものに置き換える練習をします。例えば、「この関係はうまくいかないかもしれない」と感じたとき、「問題があるなら、話し合って解決できるはず」と考え直すようにします。

 

感情的なトリガーを特定して管理する

リセットしたくなる原因となる感情的なトリガーを特定し、その対策を考えます。トリガーに対する反応をコントロールする方法を学ぶことで、リセット行動を抑えることができます。

 

自己肯定感を高める活動を行う

自己肯定感を高めるための活動を取り入れ、自分の価値を再確認することが大切です。自己肯定感が高まることで、他者との関係で感じる不安や恐怖が軽減され、リセット行動を減らせる可能性が高まります。

 

10実践的な行動計画を立てる

自分がリセット行動を起こしそうなときのために、具体的な行動計画を立てます。行動プランを決めておくことで、衝動的な行動を防ぎやすくなります。

 

11長期的な視点を持つ

短期的な感情や不満にとらわれるのではなく、関係を長期的に見て、成長の機会と考えるようにします。今の問題が一時的なものである可能性を理解し、将来のために関係を維持することの重要性を認識することが大切です。

 

12失敗を恐れない

リセット行動を減らそうとしても、最初はうまくいかないこともあるかもしれません。しかし、失敗を恐れずに、再挑戦する心構えを持ち続けることが大切です。焦らずに継続することが重要です。

人間関係リセット症候群に効果的なツボ

労宮

大陵

太衝

労宮

労宮は心臓に関係しているツボです。緊張する場面で心臓がドキドキするように、緊張を和らげるためには心臓に関係するツボを刺激することが大事です。

 

人間関係リセット症候群は他人に嫌われるかもしれないという不安なども原因になることがあります。そのため、人と接する時の緊張を和らげるためにおすすめで、人間関係リセット症候群の改善に期待できるのです。

大陵

大陵は、心配性な性格の人におすすめのツボです。さらに、睡眠が浅い時や鬱々とした気分が続く時にもおすすめです。

 

人間関係リセット症候群は、心配性な性格も原因になります。周りからどう思われているのか心配になると深い人間関係を作ることができなくなるためです。

 

緊張したときや緊張が溜まっている時に刺激をすることで、眠りが改善され緊張が取れる効果も期待できます。

太衝

太衝は、イライラした時に効果的なツボです。特に気が頭にのぼって怒りっぽくなることの多い人におすすめです。

 

ストレスは人間関係リセット症候群の原因になります。太衝を刺激することで気持ちを落ち着かせて冷静に考えることができるということが期待できます。

ツボの位置と押し方

老宮

労宮の場所は、手の平の真ん中です。手を握ったとき、手の平に中指の先端が当たる場所にツボがあります。

 

自分で押すことも効果的ですが、他人に押してもらうことも非常に有効です。

大陵

大陵は、手の平を上にして手首が曲がる時にできるシワの中央にあります。

 

押すタイミングは、入浴中がおすすめです。入浴中に押すと、より高いリラックス効果が期待できるためです。高いリラックス効果を得ることができると、眠りの改善や緊張のほぐれに対しても高い効果が期待できます。

太衝

大衝がある場所は、足の甲です。足指の第一の骨と第二の骨が交わる部分の前にあるくぼんでいる場所にツボがあります。

 

押す時に指で押すこともおすすめですが、爪楊枝を何本かまとめ丸くなっている側を使って刺激をすることもおすすめです。

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