妄想性障害の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年 1月 3日

更新日:2024年 3月 4

本日は妄想性障害について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 妄想性障害とは
  • 妄想性障害の原因
  • 妄想性障害の症状
  • 妄想性障害の改善方法
  • 妄想性障害のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

妄想性障害は、誤った強い思い込みが1ヶ月以上続く特徴がある病気

妄想性障害は、誤った強い思い込みが1ヶ月以上続く特徴がある病気です。誤った思い込みは1つの場合もあれば、複数の場合もあります。

 

どのような内容の思い込みをするのかということは、裏切られたなどの通常でも起こるような内容のこともあれば、内臓を抜かれたなどの起こるはずのない内容のこともあります。

妄想性障害は、妄想性パーソナリティ障害の人に発症する

妄想性障害は、妄想性パーソナリティ障害を発症している人に発症することがあります。統合失調症などの他の精神病との区別は、支離滅裂な発言や行動、幻覚などの精神病の他の症状がない妄想であることで区別されます。

 

妄想性障害を発症する時期は、一般的には成人期中期から後期です。妄想性障害は、統合失調症よりも珍しい病気であると言われています。

妄想性障害は、現実とは異なる強固な信念を持ち続ける精神障害の一種です。これらの妄想は、しばしば迫害、嫉妬、愛情、身体的状態、または大きな地位を持つといったテーマを中心に展開します。妄想性障害の正確な原因は未だ完全には明らかではありませんが、生物学的、心理的、環境的要因の相互作用によって引き起こされると考えられています。

 

生物学的要因

遺伝: 妄想性障害や他の精神障害を持つ家族歴がある人は、この障害を発症するリスクが高まることが示されています。これは、遺伝的要因が関与している可能性を示唆しています。

脳の構造と機能: 脳イメージング研究は、妄想性障害の患者において、特定の脳領域の構造や機能に異常があることを示しています。これらの異常は、情報処理や感情調節に関与する脳領域に影響を与え、妄想の形成に寄与する可能性があります。

神経伝達物質の不均衡: ドーパミンなどの神経伝達物質のバランスの崩れが、妄想性障害の発症に関与している可能性があります。ドーパミンは報酬や快楽の感覚、思考や認知のプロセスに重要な役割を果たしています。

 

心理的・社会的要因

ストレス: 重大なストレスやトラウマは、精神障害の発症に寄与することが広く認められています。特に、妄想性障害の場合、ストレスが妄想のトリガーになることがあります。

パーソナリティ特性: 特定のパーソナリティ特性や防衛機制が、妄想の形成や持続に関与している可能性があります。例えば、不信感が強い人や孤立しがちな人は、妄想性障害を発症しやすいと考えられています。

 

環境的要因

社会的孤立: 長期的な社会的孤立や対人関係の問題は、妄想を生み出す土壌となることがあります。

文化的・社会的背景: 妄想の内容は、個人の文化的・社会的背景に影響を受けることがあります。特定の文化や社会における信念や価値観が、妄想のテーマに反映されることがあります。

妄想性障害の症状は、誤った強い思い込みが1ヶ月以上続く

妄想性障害の症状は、誤った強い思い込みが1ヶ月以上続くことです。妄想の内容は、実際に生活の中で起こることがあるような内容のこともあれば起こるはずのないような内容のこともあります。

 

毒を盛られる、ストーカーされている、感染させられるというようなものや、傷あとを残さずに内臓を抜き取られたなどというようなものがあるのです。

 

妄想性障害の初期症状は、利用されていると感じたり、友人の誠実さや信頼が異常に気になるようになったり、悪意のない言葉や物事が脅迫的な意味に捉えるようになったりします。

妄想性障害は、非現実的な信念に基づく行動や感情が特徴的な精神障害です。これらの妄想は通常、根拠のないものですが、患者にとっては非常に現実的であり、通常の生活や対人関係に影響を及ぼすことがあります。妄想性障害の症状は多岐にわたりますが、以下に主なものを挙げます。

 

主な妄想のテーマ

迫害妄想: 自分が迫害されている、監視されている、あるいは陰謀の対象になっているという信念。

関係妄想: 特定の人物が自分に特別な関心を持っている、または愛しているという信念。

嫉妬妄想: 配偶者やパートナーが不貞を働いているという根拠のない信念。

誇大妄想: 自分が特別な能力を持っている、または重要な人物であるという信念。

身体的妄想: 自分が重大な医学的状態にある、または身体的に変形しているという信念。

 

症状に関連する特徴

現実との乖離: 自分の妄想を非常に現実的に感じており、外部からの論理的な説明や証拠を受け入れません。

社会的・職業的機能の障害: 妄想に基づく行動や感情は、対人関係、職場でのパフォーマンス、日常生活に悪影響を及ぼすことがあります。

孤立: 妄想によって引き起こされる不信感や対立は、社会的な孤立を深めることがあります。

感情的な苦痛: 妄想はストレスの源となり、不安、怒り、悲しみなどの感情を引き起こすことがあります。

 

その他の症状

他の精神病的な症状を示さないことが一般的ですが、妄想が特に強い場合には、不安や抑うつの症状を併発することがあります。

医師と妄想性障害を発症している人が良好な関係を築くことが大事

妄想性障害を改善するためには、医師と妄想性障害を発症している人が良好な関係を築くことが大事です。

 

人によっては妄想を強く信じ込んでしまい、助けを求めることを拒むため改善を行うことが難しくなることがあります。そのため、医師が良好な関係を築いておくことで改善を進めやすくなるのです。

 

場合によっては、抗精神病薬を使うこともあります。

妄想性障害の改善は挑戦的であり、自分の信念を妄想と認識しないことが多いため、改善を受け入れることに抵抗がある場合があります。しかし、適切なアプローチを用いることで、症状の管理と生活の質の向上が可能です。改善法には主に薬と心理的方法が含まれます。

 

抗精神病薬: 妄想やそれに伴う不安、ストレスを軽減するために最も一般的に用いられる薬剤です。リスペリドン(リスパダール)、オランザピン(ザイプレクサ)、クエチアピン(セロクエル)などがあります。これらの薬剤は、ドーパミン受容体をブロックすることで働き、妄想の強度を減少させることができます。

抗うつ薬: 抑うつ症状がある場合、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬が処方されることがあります。

 

心理的方法

認知行動法(CBT): 自分の考え方や信念に疑問を持つよう導き、現実的な考え方を促進することを目的としています。また、妄想に対処するためのストラテジーやストレス管理技術を教えます。

サポートセラピー: 定期的なセッションを通じて自尊心を高め、社会的スキルを向上させることを目的とします。これにより、孤立感を減少させ、対人関係を改善することができます。

家族法: 家族が状態を理解し、支援する方法を学ぶことができます。これは、社会的支援ネットワークを強化し、改善への抵抗を減少させることに役立ちます。

 

・改善の課題

妄想性障害は自分の妄想を正当なものと信じているため、改善の開始や継続に対して抵抗を示すことがあります。改善のプロセスにおいて信頼関係を構築し、非難せずに支援する姿勢が重要です。

 

継続的なケア

妄想性障害は慢性的な状態である可能性が高く、症状の再発や悪化を防ぐためには、長期的な計画と定期的なフォローアップが必要です。改善の効果は個人差があり、改善方法の調整が必要になる場合があります。

妄想性障害の改善に用いられる薬物は主に、妄想やそれに伴うストレスや不安を軽減することを目的としています。改善には抗精神病薬が一般的に使用されますが、症状や状態に応じて抗うつ薬や抗不安薬が使用されることもあります。以下に、これらの薬の効果と副作用を詳しく説明します。

 

抗精神病薬

効果: 抗精神病薬は、ドーパミン受容体をブロックすることで、妄想や幻覚などの精神病的症状を軽減します。これにより、不安やストレスが減少し、社会的・職業的機能が向上することが期待されます。

 

副作用: 抗精神病薬は、体重増加、糖尿病のリスク増加、高コレステロール、錐体外路症状(手足の震えや不随意運動)、プロラクチンレベルの上昇、セロトニン症候群などの副作用があります。また、非定型抗精神病薬は、定型抗精神病薬に比べて副作用が少ないとされていますが、それでも体重増加や代謝症候群のリスクは存在します。

 

抗うつ薬

効果: SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬は、抑うつ症状が伴う妄想性障害の患者に対して有効です。これらは気分を改善し、不安を軽減します。

 

副作用: 抗うつ薬の副作用には、性的機能障害、睡眠障害、体重増加、吐き気、頭痛などがあります。

 

抗不安薬

効果: 抗不安薬は、妄想に伴う不安や緊張を緩和するのに有効です。ただし、妄想性障害の治療に抗不安薬を使用する場合は慎重に行われます。

 

副作用: 眠気、ふらつき、集中力の低下、依存性などがあります。

妄想性障害を発症しても比較的良好に日常生活を送っている

妄想性障害を発症しても、比較的、良好に日常生活を送っていることが多いと言われています。しかし、妄想によって問題が起きることもあります。問題が起きる場合は、日常生活に問題をもたらすこともあります。

 

配偶者が不貞を働いていると思い込んで夫婦関係に問題が起きたり、友人に毒を盛られていると思い込んで友人との関係に問題が起こったりすることもあるのです。

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