公開日:2023年 1月 3日
更新日:2024年 3月 3日
本日は自己臭恐怖症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
自己臭恐怖症の原因は、他人から口臭や体臭を指摘された過去のトラウマであると考えられています。
他にも、ワキガであった過去などから発症することもあります。手術が成功した後も臭っていると思い、悩んでしまうのです。
長い間悩み続けてきた経験から、臭いがないと言われても、なかなか臭いがないと思えないということがあるのです。
繊細な性格の人や凡帳面な性格の人に多くみられると言われています。
自己臭恐怖症は、本人が実際には存在しない、または他人にはほとんど感知されない体臭を過剰に気にする精神障害です。自分の体から不快な臭いがしていると信じ込み、その結果、深刻な社会的不安、恥ずかしさ、孤立を経験します。自己臭恐怖症の原因は完全には明らかになっていませんが、いくつかの要因が考えられます。
・生物学的要因
遺伝的素因: 精神障害の家族歴がある人は、自己臭恐怖症を含むさまざまな精神障害を発症するリスクが高まる可能性があります。
脳の構造と機能の異常: 脳の特定の領域、特に感情や恐怖を処理する領域における構造的または機能的な異常が、自己臭恐怖症の発症に関与している可能性があります。
・心理的要因
低い自尊心: 自己評価が低い人は、他人からの否定的な評価を過度に恐れる傾向があり、これが自己臭恐怖症の原因となることがあります。
完璧主義: 完璧であることへの過度の焦点や他人からの評価を過剰に気にすることも、この障害の発症に寄与する可能性があります。
・社会文化的要因
社会的な期待と圧力: 現代社会では、体臭や外見に対する期待が厳しく、これが自己臭恐怖症の原因となることがあります。
育成環境: 過保護や批判的な家庭環境も、自己臭恐怖症のリスクを高める要因となり得ます。
・環境的要因
ストレス: 高いストレスレベルや特定のトラウマ体験は、自己臭恐怖症の発症や悪化に寄与することがあります。
・その他の要因
他の精神障害: 不安障害やうつ病、強迫性障害などの他の精神障害を持っている人は、自己臭恐怖症を発症するリスクが高いです。
自己臭恐怖症の原因は多面的であり、個々のケースによって異なります。
自己臭恐怖症の症状は、周りの人が嫌だと思うほどの口臭や体臭を発していると思い込んでしまうことです。
寝起きや緊張した時にドブ臭い臭いや魚の腐ったような生臭い臭い、酸っぱい臭いがするということがあります。
自分が臭いと感じ、周りの人々に嫌われている、避けられている、不快感を与えているなどという悩みを持ってしまうのです。
自己臭恐怖症は、自分自身が発する体臭を過度に気にする精神障害です。患者は自分が不快な臭いを発していると信じ込み、他人もそれを感じ取っていると過剰に心配します。この状態は日常生活に大きな影響を及ぼし、社会的な撤退や重度の不安を引き起こすことがあります。以下に、自己臭恐怖症の主な症状を詳しく説明します。
・過度の体臭に対する不安
患者は自分の体から不快な臭いがしていると信じ、それによって他人から嫌われるか、避けられると深く心配します。
・反復的な体臭のチェック
頻繁に自分の体臭を確認するために、何度もシャワーを浴びたり、香水を過剰に使用したり、服を頻繁に変えたりします。
・社会的な撤退
他人に体臭を感じ取られることへの恐れから、社会的な場面や人が集まる場所を避けるようになります。
・対人関係の問題
体臭を理由に、友人や家族との関係が悪化し、孤立感が増します。
・情報収集と安心探求の行動
自分の体臭に関する情報をインターネットで検索したり、他人に体臭を感じるかどうかを繰り返し尋ねることで安心を求めたりします。
・他人の行動の誤解
他人が鼻を触れたり、窓を開けたりするなどの行動を、自分の体臭が原因だと誤解します。
・精神的な苦痛
この状態は重度のストレス、不安、うつ状態を引き起こし、場合によっては自殺念慮を持つこともあります。
・効果的なコミュニケーションの障害
体臭に対する過剰な意識が原因で、人との会話や集中力に影響を及ぼします。
自己臭恐怖症の症状は、日常生活に深刻な影響を及ぼす可能性があるのです。
自己臭恐怖症の改善方法は、心理的に介入することです。自分の体臭や口臭が原因で、周りの人に嫌われているという考えを修正していくことで改善を行います。
さらに、人が集まる場所や会話をする場所などの苦手な状況にあえて挑戦することで、少しずつ恐怖を取り除いていく方法を行うこともあります。
場合によっては薬を使って改善を行うこともあります。使われることのある薬は、セロトニンの量を調節する抗うつ薬や不安や緊張を和らげる抗不安薬などです。
自己臭恐怖症の改善では、この状態に伴う不安や抑うつ、妄想的思考を軽減し、日常生活の質を改善することを目的としています。改善法は個々の症状、関連する精神病理、および特定のニーズに基づいて選択されます。以下に、自己臭恐怖症の改善に用いられる主な方法を説明します。
・認知行動法(CBT)
説明: 認知行動法は、自己臭恐怖症の改善において最も効果的な心理的な方法の一つです。このアプローチは、自己臭に関する否定的な思考パターンと行動を認識し、それらをより現実的なものに修正するのを助けます。
目的: 不安や恐怖を引き起こす認知と行動を特定し、変更することで、症状を軽減します。
方法: 自己監視、認知の再構築、露出法など、自己臭に対する恐怖を克服し、社会的な状況に再び参加するよう支援します。
・薬
抗うつ薬: SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)が、自己臭恐怖症に伴う不安や抑うつの症状を軽減するためにしばしば使用されます。
抗精神病薬: 妄想的な信念が強い場合、低用量の抗精神病薬が処方されることがあります。
・教育とサポート
教育: 自己臭恐怖症についての知識を提供し、自分の状態を理解するのを助けます。
サポートグループ: 同じ状態を持つ他の人々との交流は、孤立感を軽減し、経験や対処戦略を共有する機会を提供します。
・ライフスタイルの変更とストレス管理
リラクゼーション技術: 瞑想、深呼吸、ヨガなどのリラクゼーション技術は、ストレスを管理し、不安を軽減するのに役立ちます。
日常生活の調整: 定期的な運動、健康的な食生活、十分な睡眠は、全体的な心身の健康を改善し、自己臭恐怖症の症状を軽減するのに役立ちます。
自己臭恐怖症の改善において、薬は主に不安や抑うつの症状を軽減し、妄想的な思考を管理することを目的として用いられます。以下に、自己臭恐怖症の改善に使用される主な薬物の種類、それらの効果、および副作用について詳しく説明します。
・選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
効果: SSRIは、セロトニンの再取り込みを阻害することで脳内のセロトニン濃度を高め、不安や抑うつの症状を軽減します。自己臭恐怖症においては、過剰な体臭に対する不安や恐怖を減少させる効果が期待されます。
副作用: 性的機能障害、吐き気、頭痛、不眠、体重変化などが報告されています。
代表的な薬剤: フルオキセチン(プロザック)、セルトラリン(ゾロフト)、パロキセチン(パキシル)など。
・セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
効果: SNRIはセロトニンだけでなくノルアドレナリンの再取り込みも阻害し、SSRIよりも広範な神経伝達物質に影響を及ぼします。これにより、不安や抑うつ症状のさらなる軽減が期待されます。
副作用: 高血圧、心拍数の増加、性的機能障害、不眠、乾燥口など。
代表的な薬剤: ヴェンラファキシン(エフェクサー)、デュロキセチン(シンバルタ)など。
・抗精神病薬(非定型抗精神病薬)
効果: 妄想的な思考や極度の不安がある場合、低用量の非定型抗精神病薬が使用されることがあります。これらの薬は、ドーパミンとセロトニンの受容体に作用し、患者の認知と感情に影響を与えます。
副作用: 体重増加、糖尿病のリスク増加、錐体外路症状(不随意運動)、プロラクチン値の上昇などがあります。
代表的な薬剤: リスペリドン(リスパダール)、オランザピン(ザイプレクサ)など。
改善を開始する前には、全体的な健康状態、既往症、他の薬物との相互作用を評価することが重要です。また、薬は心理的方法と組み合わせることで、より効果的な成果が得られることが多いです。
自己臭恐怖症を発症すると、自分は周りの人々から嫌がられる臭いを発していると強く思い込んでしまいます。そのため、自分の意思で病院に行くことはあまりないと言われています。
自己臭恐怖症は、なかなか病院に行くことがないために改善が難しいと言われていますが、根気よく改善を行うことで通常の社会生活を送ることができます。
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