セクソムニアの鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  3月 3日

更新日:2024年 10月17

本日はセクソムニアについて解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • セクソムニアとは
  • セクソムニアの原因
  • セクソムニアの症状
  • セクソムニアの改善方法
  • セクソムニアのまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

セクソムニアは、睡眠障害の一つ

セクソムニアは、睡眠障害の一つで、睡眠中に本人の意思と関係なく性的な行動や性行為を行ってしまう障害です。症状は、主にノンレム睡眠のときに現れます。

 

セクソムニアが医学的に実証されたのは数年前です。そのため、一般的に知られていないことも多いです。

 

症状を自覚したとしても、医師や周りの人に相談しにくいため、どのくらいの人が発症しているのかについては今のところわかっていません。発症する人は男性に多いですが、女性にも発症は見られます。

考えられている原因は、睡眠不足や薬やアルコールの影響など

セクソムニアの原因は、詳しくはわかっていません。考えられていることとしては、睡眠不足や薬やアルコールの影響などです。睡眠時無呼吸を合わせて発症していることもあると言われています。

 

医学論文において、軍隊でセクソムニアが発病しているという報告もあります。この原因について、軍隊という職業のために睡眠不足で緊張感のある環境で過ごしていることが関係していると言われています。

 

脳の特定の部位、特に前頭前皮質や大脳辺縁系が、セクソムニアの発生に関係している可能性があります。これらの脳の領域は、行動制御や感情、性行動に関わっているためこれらの機能が睡眠中に適切に制御されないと、無意識で性的行動が引き起こされることがあるのです。

 

 

 

睡眠中に分泌されるホルモンも、セクソムニアに影響を与えることがあります。特に、テストステロンなどの性ホルモンの影響で、無意識の性的行動が強化されることが考えられます。

・睡眠障害の影響

セクソムニアは、他の睡眠障害と関連することが多いです。特に、ノンレム睡眠期に発生する傾向があります。これは、ノンレム睡眠の時に脳が完全に覚醒しないまま、身体が部分的に目覚めることによって起こります。

 

・ストレスや精神的要因

精神的ストレス、不安、過度な疲労がセクソムニアの発生に関与するとされています。ストレスが睡眠の質に大きな影響を与えるためです。

 

・薬物やアルコールの影響

特に鎮静剤や抗うつ薬は、睡眠パターンに影響を与えることがあり、セクソムニアを引き起こすことがあります。また、アルコールや薬物の乱用も、睡眠中に脳の正常な機能を妨げることから異常行動の原因になります。

 

・遺伝的要因

セクソムニアには遺伝的な要素も関与していると考えられています。睡眠中の異常行動を示す家族歴がある場合、セクソムニアを発症するリスクが高まる可能性があります。

 

外的要因

睡眠不足や不規則な睡眠サイクルは、セクソムニアのきっかけとなることがあります。

 

睡眠時無呼吸症候群や不眠症、むずむず脚症候群など、他の睡眠障害を持つ人やうつ病や不安障害を抱えている人、夜勤やシフトワークのように日常的に睡眠リズムが乱れる生活を送っている人、騒音や光などの眠る時の環境が良くない人などが発症しやすいです。

セクソムニアの症状は、睡眠中に性行為を行うこと

セクソムニアの症状は、睡眠中に性的な行為を行うことです。性的な発言や発声も見られます。

 

セクソムニアを発症している場合、一般的な睡眠より深い睡眠をしていることがわかっています。多くの場合、症状はノンレム睡眠の時に現れます。

 

本人の意思とは関係なく、性的な行為や行動を行うため、場合によっては本人や周りの人々に大きな結果をもたらしてしまうこともあります。

 ・性的な行動

セクソムニアの特徴は無意識のうちに性的な行動を取ることです。睡眠中に性的な興奮や行為に伴い、無意識にうめき声や性的な音を発することもあります。これらは完全に無意識で行われ、本人は目覚めていない状態です。場合によっては、睡眠中に無意識のまま性行為を試みることもあり、パートナーがいる場合、相手に気づかれることがあります。

 

覚醒後の記憶喪失

本人は症状で現れた行動についての記憶がほとんどないため、パートナーや他者に行動を指摘されて初めて自覚することが多いです。行動中に一部覚醒しているように見えること人もいますが、完全な覚醒状態ではないため、行動は無意識に行われ、記憶に残らないことが多いです。

 

睡眠の中断

無意識の性的行動が睡眠を中断させることがあります。本人がその行動で目を覚ますことは珍しいですが、睡眠が断片的になるため、睡眠の質が低下し、日中に疲労感や眠気を感じることがあります。

 

性的興奮の兆候

セクソムニア中に、性的な興奮を示す身体的な兆候が現れることがありますが、これは無意識の状態で起こります。

 

・性的行動による他者への影響

パートナーと一緒にいるときに無意識のうちに性的行動を取ることがあり、相手に不快感や混乱をもたらすことがあります。一部では攻撃的な性的行動が現れることがあり、パートナーに対して暴力的な行為を無意識に行うことも報告されています。

セクソムニアの改善方法は、薬

セクソムニアの改善方法は、薬です。主に、抗てんかん薬であるクロナゼパムを使って改善を行います。抗うつ薬であるパロキセチンが使われることもあります。

 

睡眠不足が原因に関係しているとも考えられているため、十分な睡眠時間を確保し、毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きるという規則正しい睡眠リズムを作ることができるように睡眠衛生の指導も行います。

 

 睡眠時無呼吸などの他の睡眠障害を合わせて発症していることもあるため、他の睡眠障害を発症していないかどうかを調べ、発症している場合はセクソムニア以外の睡眠障害の改善に取り組むことも大事です。

・生活習慣の改善

睡眠不足はセクソムニアの発作を引き起こすリスクを高めるため、十分な睡眠を取ることが重要です。規則正しい睡眠スケジュールを守り、質の良い睡眠を確保することで、発作の頻度を減らすことができます。また、ストレスや不安もセクソムニアに繋がることがあるため、リラクゼーション法やマインドフルネスなどのストレス管理が大事です。

 

・薬

病院では、脳の活動を抑制し、深い睡眠を促進することで、無意識の行動を減らす効果があるクロナゼパムを処方されることが多いです。SSRIなどの抗うつ薬やメラトニンサプリメントを改善に使うこともあります。

 

セクソムニアの発作がある場合はベッドルームに鋭利な物や危険な物をおかない、ドアに鍵をかけるなどして、無意識の行動中にケガをするリスクを抑えられるように安全に注意しましょう。また、パートナーに対する無意識の性的行動や攻撃的な行動を防ぐために、一定期間別々に寝ることも推奨されることがあります。

一般的にセクソムニアという病気は知られていない

セクソムニアは、発症していても多くの人が病院でセクソムニアであるという判断を受けていないと考えられています。一般的にセクソムニアという病気が知られていないためです。

 

さらに、病気を知っていても、眠っている時の行動を自覚していなかったり、恥ずかしくて相談できなかったりする人も多いと言われています。

 

今までに報告されているセクソムニアの症例は、一緒に寝ているパートナーに勧められて病院に相談に行ったり、睡眠中の行動をした結果性犯罪で起訴されたことでわかったりしていることが多いです

睡眠時無呼吸症候群の主な影響は、睡眠の質の低下です。無呼吸のエピソードが繰り返し発生することで、ノンレム睡眠という深い睡眠が中断されることが多く、これにより脳が部分的に覚醒します。これが、セクソムニアなどの睡眠関連行動障害を引き起こすとされています。

 

睡眠時無呼吸症候群により、ノンレム睡眠が頻繁に中断されることで、脳が覚醒しきらない状態で部分的に活動を始めるため、セクソムニアのような異常行動のトリガーとなる場合があります。

 

睡眠時無呼吸症候群の人は、セクソムニアだけでなく、他の睡眠関連行動障害を発症するリスクが高くなります。

 

睡眠時無呼吸症候群を発症している人は改善することで、セクソムニアの症状を改善する可能性があります。

おすすめ記事