公開日:2021年 6月23日
更新日:2021年 7月 3日
本日はトゥレット症候群について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
トゥレット症候群の原因ははっきりとはわかっていません。現在、トゥレット症候群に関係していると考えられていることは、遺伝です。
研究では、トゥレット症候群に関わる可能性のある遺伝子には、非常に多くの種類があるということ、突然変異で起こったものであるということなどがわかってきています。
他にも最近の研究では、大脳基底核と大脳皮質をつなぐ神経回路の問題や、ドーパミンやセロトニンなどに起こるトラブルなどが関係しているとも言われています。
ストレスや過労、寝不足などは症状が原因で悪くなっていく要因になるため注意が必要です。
トゥレット症候群の症状はチック症と同じです。運動チックで現れる動きは非常に様々で、まばたきや顔をしかめる、首振りや肩をすくめる、腕振りや体のねじり、ジャンプ、人や物に触る、などです。
音声チックで現れる症状には、咳払いや叫び声をあげる、卑猥な言葉や不謹慎なことを言う、言葉を何度も繰り返してしまうなどがあります。
症状は、自分ではコントロールすることが難しいです。そのため、苦しい思いをすることも多くあり、時には周りの人も嫌な気分にさせてしまいます。日常生活を送る上で、周りとの関係に影響が出てしまうことも多いのです。
トゥレット症候群は、強迫性障害、注意欠陥多動性障害、学習障害、睡眠障害、気分障害などと合わせて起こすことも多いです。
トゥレット症候群を改善するための方法の基本は、心理教育と環境の調整です。
心理教育と環境の調整は症状の程度に関わらず行う方法です。自分自身で正しく症状を理解することや周りの人に障害を正しく理解してもらうことを目的として行います。
周りの人にもきちんと理解をしてもらい、社会に適応して生活を送ることができるようにするのです。
症状が強い場合や二次障害が現れて生活に支障がある場合は、症状を和らげるために薬を使うこともあります。それでも改善が見られない場合、ハビット・リバーサルという方法を行ったり、手術を行ったりすることもあります。
薬は、症状や合わせて起こしている症状に合わせて使います。ハビット・リバーサルという方法は、自分の症状を意識してチックをしたくなった時反対の動作をするような訓練を行う方法です。
手術としては、大脳基底核に電極を埋め込んで継続して刺激し、脳活動に変化を起こす方法です。
以前、チックの症状には心の問題が関係していると考えられていました。家庭環境や成長過程がチックの症状の原因であると言われていました。
しかし、1960年代にハロペリドールという薬が発見されトゥレット症候群の人に使うとチックが軽くなるということがわかりました。ハロペリドールはドーパミンの受容体をブロックする働きをする薬です。
そのため、チックは心の問題によって起こる病気ではないということがわかったのです。チックの原因は、神経の異常なのです。
しかし、現在でもチックの原因について間違えた考え方をしている人もいます。神経の異常が問題であるとわかった今でも、親の育て方が問題であるなどの見方をする人もいるのです。
トゥレット症候群はまだまだ正しい知識を広めていくことが必要な病気なのです。
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