行為障害の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 7月23日

更新日:2025年 1月 5日

本日は行為障害について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 行為障害とは
  • 行為障害の原因
  • 行為障害の症状
  • 行為障害の改善方法
  • 行為障害のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

行為障害は、他の人の基本的な権利を侵害する行動を繰り返し起こす病気

行為障害は、他の人の基本的な権利を侵害する行動を繰り返し起こす病気のことです。素行症と呼ばれることもあります。

 

行為障害は女子よりも非常に男子多く見られます。一般的に発症する時期は、小児期の後期〜青年期の初期です。

 

行為障害の小児の行動は様々です。年齢に合わないようなやり方をして繰り返し規則を破ったり他の人の権利を侵害する行動を何度も行う場合、行為障害と判断されるのです。

 

行為障害の小児はわがままで他の人に対する思いやりがありません。さらに、いじめたり、他の人の物を壊したり盗んだりしても罪悪感を感じません。

行為障害の原因は、遺伝的な要因や環境からの影響と考えられている

行為障害の原因として考えられていることは、遺伝的な要因や環境からの影響です。

 

行為障害の小児の親は、薬物乱用であったり、多動症や気分障害、統合失調症などの病気を抱えていたり、精神障害を持っていたりすることも多いです。

 

しかし、必ずしも親の病気や障害があることが影響して起こるわけではありません。特に問題がないと思われる家庭の小児も行為障害を発症することもあるのです。

リスクの高い傾向にある性格

・突発的に行動し、結果を考えずにすぐに行動に移す傾向があるというような衝動性のある性格。

他者への攻撃的な態度や行動を取りやすく口論や身体的な衝突をためらわない攻撃性の高い性格。

他人の感情や痛みを理解しにくい、他者に対して冷淡で罪悪感を感じにくいというような共感能力が低い性格。

・自分の欲求を優先し、周囲の人の意見や気持ちを無視する自己中心的な性格。

・欲求不満への耐性が低い性格。

・リスクを恐れないスリルを求める性格。

・反抗的、挑戦的な性格。

・自分の環境や状況に過剰に反応しストレスや不安に敏感な性格。

行為障害の小児の特徴は、わがままで罪悪感がないこと

一般的に行為障害の小児には、わがまま、他の人と上手に付き合うことができない、罪悪感がない、他の人の感情に関心がない、物を壊す、嘘をつく、盗みを行うなどの特徴があります。

 

他にも、他の人の行動を脅しであると勘違いして攻撃的に反応したり、いじめや脅迫をしたり、よく喧嘩をしたりするなどの特徴も見られます。人間に対して攻撃的になるだけではなく、動物に対しても残酷になることもあります。

 

現れる症状には男女差があり、女児の場合喧嘩や破壊などの体での攻撃性は男児ほどありません。女児の場合は、嘘をついたり、薬物乱用に至ったりすることが多いです。

行為障害の小児の行動には個人差が大きいですが、ほとんどが大きな違反を多く起こします。

 

繰り返し家出をしたり無断欠席をしたりすることも多いです。さらに、違法薬物の使用や乱用に至ることもあります。自殺を考える可能性もあり、非常に深刻な状態なのです。

性格が変わったと感じられる要因

攻撃性の増加: 以前よりも暴力的な行動や口論が目立つようになる。

反抗的な態度: 権威に対する挑戦的な態度やルールを無視する行動が強くなる。

共感の欠如: 他人の感情や痛みを理解しにくくなり、冷淡に見えることがある。

嘘や操作的な行動: 自分の利益を優先し、嘘をついたり他人を利用することが増える。

行為障害では、性格そのものが完全に変わるわけではなく、行動の傾向が強調されたり、環境要因によって悪化することが多いです。行為障害の影響で性格に見える特徴が強調されることで、周囲から見て性格が変わったと思われることがあります。

 

行為障害を発症した場合、性格が変わるというよりも、行動や感情の表出方法が変化することで周囲から性格が変わったように見えることが多いのです。ただし、問題行動が続くと、悪影響を受けた状態が定着することで性格が変わったと感じられることもあります。

問題の多い環境から離して厳しく決められた環境で過ごす

行為障害の改善方法は、問題の多い環境から離して厳しく決められた環境で過ごすことです。

 

行為障害では自分の行動が間違っていると感じることはあまりありません。そのため、改善には非常に時間がかかります。行動を叱ったり改善するように強く促しても効果がないのです。

 

問題の多い環境から離して厳しく決められた環境で過ごすことで、自尊心や自己制御の気持ちを持ち自分の行動をきちんとコントロールできるようになることを目指すのです。

主な改善方法

・認知行動療法

・学校でのサポート

・ソーシャルスキルトレーニング

親の対応の見直し

・ストレス要因を減らす

・スポーツや趣味への参加

・生活習慣の改善

改善に使用する薬

衝動性や攻撃性が極端に強い場合に、それを緩和するために薬を使用することもあります。

 

抗精神病薬: 攻撃性や衝動性を抑える。

抗うつ薬: 不安や抑うつが見られる場合に使用。

注意欠如・多動症の薬: ADHDが併発している場合に、集中力を高める。

行為障害の判断

行為障害の判断は、小児の行動を観察して行います。症状や行動が学校や職場の人間関係を壊してしまうほど深刻な場合に行為障害と判断されます。

 

非常にストレスの多い環境にいる場合は行為障害と判断されることはほとんどありません。

 

行為障害と判断された後、他の精神障害や学習障害がないかも確認し、他の病気がある場合はその病気も改善していきます。注意欠如・多動症 やうつ病などの障害がある場合には障害の改善を行うことが行為障害の改善につながることもあります。

 

行為障害の改善には個人に合う方法で改善していくことが大事なのです。

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