睫毛乱生の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 12月 3日

更新日:2022年  4月13日

本日は睫毛乱生について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 睫毛乱生とは
  • 睫毛乱生の原因
  • 睫毛乱生の症状
  • 睫毛乱生の改善方法
  • 睫毛乱生のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

睫毛乱生は、逆さまつ毛の症状のひとつ

睫毛乱生は、逆さまつ毛の症状のひとつです。本来であればまつ毛は外向きに生えて角膜に触れることはありません。

 

しかし、睫毛乱生の場合はまつ毛が内向きに生え、角膜に当たります。そのため、角膜に傷ができてしまうのです。まつ毛が内向きに生えてしまう原因は、根本からのまつ毛の生え方がいびつであるためです。

睫毛乱生の原因は、睫毛が生える位置が正常な位置ではないこと

睫毛乱生の原因は、睫毛が生える位置が正常な位置ではないことです。

 

まつげが生える正常な場所よりも内側に近い場所にまつ毛が生えることで睫毛乱生が起きるのです。

 

内側に近い場所とは眼球に近い方になるため、まつげの先端が角膜や結膜に触れてしまうのです。角膜に触れるまつ毛の数は1本だけのこともあればたくさんある場合もあります。

 

睫毛乱生はまつ毛の毛根部に起きる炎症である眼瞼縁炎によって起きることも非常に多いです。

睫毛乱生は、睫毛が正常な位置や方向から外れて生える病状を指します。これは単なる美容上の問題だけでなく、時には視覚に悪影響を及ぼす可能性もある病態です。原因は多岐にわたり、それぞれが睫毛の成長や配置に影響を及ぼす特定の因子によって引き起こされます。

 

遺伝

 

睫毛乱生は、遺伝的な要素が関与することがあります。一部の遺伝の病気、例えば先天性無毛症やオリーブ・シルヴァー症候群などでは、睫毛が異常に成長することが知られています。これらの疾患は遺伝子変異により引き起こされ、毛髪の成長と配置に影響を及ぼします。

 

感染症

 

眼瞼に感染が生じると、その結果として睫毛乱生を引き起こすことがあります。例えば、結膜炎や眼瞼縁炎などの感染症は、眼瞼の組織に炎症を引き起こし、これが睫毛の正常な成長を妨げます。特に慢性的な炎症は、睫毛の乱生を引き起こす主要な原因となることがあります。

 

慢性的な刺激やトラウマ

 

眼瞼が慢性的な刺激やトラウマにさらされると、それが睫毛の異常な成長を引き起こすことがあります。例えば、眼瞼の手術後や事故による傷、あるいは長期間にわたる化粧品の使用などが該当します。これらの状況は、睫毛の成長パターンを乱す可能性があります。

 

自己免疫に関する病気

 

一部の自己免疫に関する病気、特に皮膚に影響を及ぼすものは、睫毛乱生の原因となる可能性があります。例えば、円形脱毛症では、免疫系が毛包を攻撃し、これが異常な毛髪成長を引き起こします。これは睫毛にも影響を及ぼし、乱生を引き起こす可能性があります。

 

薬物の副作用

 

一部の薬物、特に眼病の改善に用いられるものや、化粧品に含まれる成分は、睫毛の成長を刺激する可能性があります。例えば、緑内障の薬であるプロストアグランジン類似物は、睫毛の成長を促進する副作用が知られています。これは、一部の人々において、睫毛の密度が増加したり、乱生したりする結果をもたらすことがあります。

 

加齢

 

加齢も睫毛乱生の原因の一つとなり得ます。加齢により、毛髪の生え方や成長パターンが変わることがあります。特に、眼瞼の皮膚がたるんだり、弾力を失ったりすると、睫毛の成長方向が乱れることがあります。

 

まとめ

 

睫毛乱生の原因は多岐にわたり、個々の具体的な状況によって異なります。遺伝、感染症、慢性的な刺激やトラウマ、自己免疫に関する病気、薬物の副作用、加齢など、様々な要素がこの症状を引き起こす可能性があります。

睫毛乱生の症状は、角膜や結膜に傷ができること

睫毛乱生の症状は、角膜や結膜に傷ができることです。これは、まつ毛の先端が角膜や結膜に触れてしまうことによって現れる症状です。

 

角膜や結膜に傷ができると、痛みや異物感が現れたり、充血を起こしたり、涙が出たりします。瞬きが異常に多くなったり、光を異常にまぶしがったり、目やにがでたりすることもあります。

 

症状が悪化すると、角膜に傷が多くできてしまい、視力障害が起きることもあります。

睫毛乱生の症状について

 

睫毛乱生は、睫毛が通常の成長パターンを離れて生える状況を指します。これは睫毛が異常な方向に生えたり、眼球に向かって生えたり、あるいは通常の睫毛ラインから外れて生えることを含みます。以下に、睫毛乱生の主な症状について詳しく説明します。

 

1. 睫毛の異常な成長

 

睫毛乱生の最も顕著な症状は、睫毛が通常とは異なる方向に成長することです。これは、上向きに生えるべき睫毛が下向きに生える、あるいは左右に生えるべき睫毛が上下に生えるなど、多岐にわたります。また、睫毛が異常に長くなることも見られます。

 

2. 不快感または痛み

 

睫毛が眼球に向かって生えると、それが眼球や結膜に接触し、これが不快感や痛みを引き起こすことがあります。これは、一部の人々においては、明らかな物理的な不快感として現れる一方で、他の人々においては、目が乾燥しているか、何かが目に入ったような感じとして感じられることがあります。

 

3. 眼球や結膜の炎症

 

睫毛が眼球に摩擦を与えると、これが炎症を引き起こすことがあります。この結果、眼球が赤くなったり、結膜が腫れたりすることがあります。これは結膜炎(ピンクアイ)の症状と似ているため、しばしば混同されることがあります。

 

4. 視力の問題

 

睫毛乱生は、視力に影響を及ぼす可能性があります。睫毛が正常な位置から外れて生え、視界を遮る場合、視力がぼやけたり、視界が制限されたりすることがあります。

 

5. 睫毛の損失または薄毛

 

一部の人々では、睫毛乱生が睫毛の損失または薄毛を引き起こすことがあります。これは特に、乱生した睫毛が眼球を刺激し、その結果として繰り返し引き抜かれるか、または自然に脱落する場合に起こります。

 

6. 眼瞼の変形

 

長期間の睫毛乱生は、眼瞼の形状や位置に影響を及ぼすことがあります。特に、乱生した睫毛が繰り返し眼瞼を刺激すると、その結果として皮膚が肥厚し、その形状が変わることがあります。

 

7. 増加した分泌物

 

睫毛が眼球や結膜に摩擦を与えると、これが涙の生成を刺激し、目の分泌物が増えることがあります。この結果、目がしっとりと感じられたり、目ヤニがたまりやすくなったりします。

 

8. 感染

 

乱生した睫毛が眼瞼の皮膚を刺激し、傷つけると、そこから細菌が侵入しやすくなります。これにより、眼瞼辺縁炎や角膜炎といった眼の感染症を引き起こす可能性があります。

 

まとめ

 

睫毛乱生の症状は、人により異なります。一部の人々では、乱生が眼に大きな不快感や痛みをもたらす一方で、他の人々では、症状がほとんどないか、または全くないこともあります。しかし、無症状の場合でも、乱生した睫毛が長期間にわたり眼球を刺激し続けると、角膜擦過症や角膜潰瘍といった深刻な状況を引き起こす可能性があります。

睫毛乱生の改善方法は、点眼

睫毛乱生の改善方法は、点眼です。角膜や結膜に傷ができている場合には点眼によって傷の改善を行うのです。改善のためには眼球に触れてしまっているまつ毛を抜くことも大事です。

 

しかし、まつ毛は抜いても再び生えてきます。そのため、再び生えてきたまつ毛が眼球に当たる場合はもう一度抜くことになります。

 

根本的な改善方法としては、まつげが再生しないようにすることが必要です。そのためには、電気分解や冷凍凝固、レーザー光凝固などの手術を行うこともあります。

 

乳幼児の場合、成長するとともに自然に改善することが多いです。2歳以上になっても改善しない場合は、症状の強さによって手術を行うこともあります。

 

手術には、電気分解や冷凍凝固の他にも、埋没法や切開法、眼輪筋短縮術などがあり、症状に合わせて行います。

睫毛乱生の改善法

 

睫毛乱生、またはトリコアシスは、睫毛が眼球に向かって生えてくるときや、異常な方向に成長する場合を指します。この病状は、不快感、痛み、視力問題、さらには視覚障害を引き起こす可能性があります。以下に、睫毛乱生について詳述します。

 

1. 手術的な改善法

 

睫毛乱生の最も一般的な改善法の一つは、眼科手術です。これは、特に乱生が繰り返し起こる、または眼の健康を脅かすと判断された場合に行われます。

 

電気脱毛:電気脱毛は、細い針を用いて直接毛根に電流を通し、毛根を破壊する改善法です。これにより、乱生した睫毛が再び生えるのを防ぎます。

 

レーザー脱毛:レーザー脱毛は、特定の波長の光を用いて毛根を破壊します。これにより、乱生した睫毛が再び生えるのを防ぎます。

 

眼瞼転膚術:眼瞼転膚術は、睫毛が生える方向を変えるための手術です。これは、特に睫毛が眼球に向かって生えている場合に行われます。

 

2. 非手術的な改善法

 

手術が必要でない場合や、手術を避けたい場合は、非手術的な方法もあります。

 

物理的な除去:専門の機関では、専用の器具を使って乱生した睫毛を物理的に引き抜くことが可能です。ただし、これは一時的な解決策であり、睫毛は再び生えてくる可能性があります。

 

トップカール:睫毛を眼球から遠ざけるために、通常のビューラーやパーマ液を用いて睫毛を上向きにカールさせる方法です。

 

3. 予防策と自己管理

 

睫毛乱生の再発を防ぐためには、予防策と自己管理の方法が役立つことがあります。

 

目の衛生:目や睫毛の周りの皮膚の清潔さを保つことは非常に重要です。定期的に洗顔を行い、メイクアップは必ず取り除くようにしましょう。これにより、皮膚の感染症や炎症が起き、それが睫毛乱生を引き起こすのを防ぐことができます。

 

健康的な生活習慣:健康的な食生活や十分な睡眠は、体全体の健康を維持し、皮膚や毛髪の健康にも寄与します。ビタミンやミネラルが豊富な食事を心がけ、ストレスを適切に管理することが大切です。

 

定期的に調べる:定期的な眼科は、初期の段階で問題を発見し、適切な改善を開始するために重要です。

 

適切なメイクアップとスキンケアの使用:刺激的な化粧品やスキンケア製品を避け、敏感肌用の製品を選ぶことをお勧めします。これにより、皮膚の炎症や感染症のリスクを減らすことができます。

 

以上の方法や予防策は、一部には効果的であるものの、全ての人に同じ効果があるわけではありません。また、これらの方法は一部の人には副作用を引き起こす可能性もあります。

角膜に傷がつくと目の病気につながる

睫毛乱生をそのまま放っておくと角膜に傷がつくことがあります。

 

角膜に傷がつくと、角膜炎や結膜炎、角膜びらん、角膜潰瘍などの病気にもつながります。目の病気は悪化すると、視力障害を引き起こすこともあります。

 

気になる場合は早めに病院に相談に行くことをお勧めします。

睫毛乱生に効果的なツボ

魚腰

攅竹

糸竹空

魚腰

魚腰は、眼精疲労や目のむくみやたるみなどに効果的なツボです。美容面での効果のがあるツボなのです。

 

刺激をすることで目の周りの血行が良くなるため、睫毛に対しても効果が期待できます。他にも、額と目の周りのしわや額のニキビに対しても効果が期待できます。

 

ドライアイや偏頭痛を改善するためにも役立つツボです。

攅竹

攅竹の攅は集合するという意味を持っています。攅竹の竹は眉毛の形に似ているとされ、眉毛が竹のように密集していることが名前の由来であると言われています。

 

攅竹は、足太陽膀胱経という経絡の2番目のツボで、目に現れる色々な症状に効果を発揮します。

 

他にも、三叉神経痛や顔面神経麻痺、眼筋痙攣、鼻炎、頭痛などにも効果的で、眼精疲労を和らげるために使われることもあります。

糸竹空

糸竹空は、目の充血や偏頭痛に効果的なツボです。美容面での効果もあり、目元のシワやたるみに対しても効果を発揮するとされています。

 

糸竹空を刺激することで、神経をやわらげ、眼精疲労を防ぐ効果もあります。神経を和らげることで、睫毛に対しても効果が期待できます。

ツボの場所と押し方

魚腰

魚腰の場所は、眉毛の中央です。

 

押すときは、上に向かって押すようなイメージで押すと効果的であるため、おすすめです。眉毛の周りを小さな円を描くように刺激をする方法もおすすめです。

攅竹

攅竹は、眉頭のすぐ下にある深めにくぼんでいる場所にあります。探すときは、眉毛のいちばん内側の下のくぼんでいる場所を探しましょう。

 

押すときは、人差し指か中指を使って押します。5秒間ほど押します。力加減は、気持ち良いと感じるくらいの強さがおすすめです。

糸竹空

糸竹空は、眉尻にある小さなくぼみにあります。探すときは、指で眉毛を眉尻に向かって進み、骨の外側にあるくぼみを探しましょう。

 

押すときは、親指を使って押します。左右同時に押しましょう。押すときのイメージは斜め上に向かって押すイメージがおすすめです。

睫毛乱生の改善例

A:30歳女性

Aは、上下の睫毛が眼球に向かって生える乱生を抱えており、これが結膜の炎症を引き起こし、定期的な目の不快感と痛みを感じていました。特に乾燥すると症状が悪化し、仕事や日常生活に支障をきたしていました。

 

まず、Aは眼科で詳しく調べました。乱生の程度と、眼球への影響を評価した結果、医師は電気脱毛(エレクトロライシス)を推奨しました。Aはこの方法を受け入れ、いくつかのセッションを経て乱生した睫毛を全て取り除きました。改善を行なった後、定期的に眼科を訪れ、睫毛の状態をチェックしています。電気脱毛の結果、乱生は一時的に止まり、目の痛みと不快感が軽減しました。

 

B:50歳男性

Bは、乱生した睫毛が頻繁に眼球を刺激し、視力問題を引き起こすという症状を抱えていました。患者Bは眼科を訪れ、睫毛の状態を評価しました。医師は、乱生した睫毛が継続的に眼球を傷つけると、重篤な眼の問題を引き起こす可能性があると説明しました。

 

その結果、Bは医師と協議した上で、眼瞼転膚術を選択しました。手術では、乱生した睫毛の部分の眼瞼の位置を修正し、睫毛が眼球に直接触れないように調整しました。手術後、患者Bの視力問題は大幅に改善し、眼の不快感もなくなりました。

 

C:20歳女性

Cは、自身の睫毛が内側に向かって成長しており、これが結膜の刺激と軽度の視覚的不快感を引き起こしていました。しかし、彼女は手術的な方法を避けたいと考えていました。

 

そこで、彼女は眼科医と一緒に非手術的な方法である「トップカール」を選択しました。これは、専門的なビューラーを用いて睫毛を上向きにカールさせ、眼球から遠ざける方法です。定期的に改善を行い乱生した睫毛を管理し、症状を軽減しました。

 

これらの実例から、睫毛乱生の改善方法は症状、期待、ライフスタイルによって異なることがわかります。

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