公開日:2019年12月23日
更新日:2024年 5月15日
本日は肘の痛みの原因について解説させていただきます。
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
上腕骨内側上顆炎になると普段の生活では
で痛みをつよく感じます。
好発年齢は20代~60代で、男女の性差もほとんどありません。
1. 過度の使用
反復的な手首や前腕の動作が、上腕骨内側上顆に付着する腱や筋肉に過度な負担をかけ、炎症を引き起こします。
ゴルフ:ゴルフスイングの反復動作により、手首を曲げる動作が内側上顆に負担をかけます。
野球:投球動作でも、特に内側上顆に負荷がかかります。
テニス:バックハンドストロークなどで手首を頻繁に使う動作も原因となります。
仕事や家事:手首や前腕を頻繁に使う作業(例えば、大工仕事、料理、タイピングなど)も原因となり得ます。
2. 不適切な動作や姿勢
手首や前腕の動作が不適切な場合、筋肉や腱に余分な負荷がかかりやすくなります。
不適切なゴルフスイング:正しくないスイングフォームが内側上顆に過度なストレスを与えます。
不適切な投球フォーム:投球時のフォームが適切でない場合、肘に無理な力がかかります。
デスクワークの姿勢:長時間にわたる不適切な姿勢での作業が、手首や前腕に負担をかけることがあります。
3. 急激な負荷
普段あまり使わない動作を突然行うことで、肘の筋肉や腱に過度な負荷がかかり、炎症を引き起こします。
突然の運動:普段運動しない人が急に激しい運動をすると、肘に負担がかかります。
重い物の持ち運び:急に重い物を持ち上げる動作が原因となることがあります。
4. 加齢による変性
年齢とともに腱や筋肉が弱くなり、炎症を起こしやすくなります。
腱の変性:加齢により腱が柔軟性を失い、微小な損傷が蓄積しやすくなります。
筋力低下:年齢とともに筋力が低下し、負荷に耐えられなくなります。
1. 肘の内側の痛み
局所的な痛み:上腕骨内側上顆に鋭い痛みを感じることがあります。特に手首を曲げる、握る、捻る動作で痛みが増します。
慢性的な痛み:痛みは徐々に始まり、数週間から数ヶ月にわたって悪化することが一般的です。特に安静時には痛みが軽減し、動作時に痛みが再発する傾向があります。
2. 前腕の痛みや不快感
放散痛:痛みが肘の内側から前腕にかけて放散することがあります。前腕の筋肉が緊張し、重く感じることもあります。
筋肉の緊張:前腕の筋肉が硬くなり、触れると痛みを感じることがあります。特に、手首を曲げる筋肉が緊張しやすいです。
3. 握力の低下
握力の低下:痛みによって物を握る力が弱くなることがあります。特に重い物を持ち上げたり、ドアノブを回したりする際に困難を感じることがあります。
物を持つときの不安定さ:物を持ち上げた際に安定しない感じがし、物を落としやすくなることがあります。
4. 圧痛
触った時の痛み:上腕骨内側上顆の部位を押すと強い痛みを感じることがあります。これは、腱や筋肉が炎症を起こしていることを示します。
周囲の圧痛:肘の内側だけでなく、その周囲の部位にも圧痛が広がることがあります。
5. 可動域の制限
関節の硬さ:肘関節や手首の動きが硬く感じることがあります。特に朝起きたときや長時間同じ姿勢を続けた後に感じることが多いです。
動作の制限:肘や手首を動かすときに痛みが生じ、動作が制限されることがあります。これにより、日常生活の活動(例えば、料理、掃除、タイピングなど)が困難になることがあります。
仕事の制限:特に手を頻繁に使う仕事(例えば、デスクワーク、手作業、荷物の持ち運びなど)に支障をきたすことがあります。
スポーツ活動の制限:ゴルフやテニス、野球など、手首や前腕を多用するスポーツ活動が困難になります。
家事や育児の制限:料理や掃除、育児などの日常生活の活動にも影響を及ぼし、痛みのためにこれらの活動が制限されることがあります。
・安静と活動制限
安静:痛みを引き起こす活動を避け、肘を安静に保つことが重要です。これにより、炎症を抑え、回復を促進します。
活動制限:ゴルフやテニス、野球など、手首や前腕を多用するスポーツや活動を一時的に中止します。
・アイシング
冷却:痛みや腫れを軽減するために、氷嚢や冷湿布を用いて冷やします。1回20分程度、1日に数回行うのが効果的です。
・サポーターとテーピング
エルボーバンド:肘の内側に装着するエルボーバンドを使用することで、腱にかかる負担を軽減し、痛みを和らげます。
テーピング:テーピングによって筋肉や腱をサポートし、過度な動きを制限します。
・ストレッチング
前腕のストレッチ:手のひらを下にして、反対の手で指を押し下げることで前腕の屈筋群をストレッチします。1回30秒を3セット行います。
手首のストレッチ:手のひらを上にして、反対の手で指を押し下げることで前腕の伸筋群をストレッチします。1回30秒を3セット行います。
・筋力強化運動
握力強化:柔らかいボールやタオルを握る運動を行います。10回を3セット繰り返します。
手首のエクササイズ:軽いダンベルや水の入ったボトルを使用して、手首の屈曲と伸展を行います。10回を3セット繰り返します。
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
内服薬:イブプロフェンやナプロキセンなどのNSAIDsを服用することで、痛みや炎症を軽減します。
外用薬:NSAIDsの含まれるクリームやジェルを患部に塗布することも効果的です。
・ステロイド注射
局所ステロイド注射:強い炎症や痛みが続く場合、医師によるステロイド注射が行われることがあります。これは短期間で症状を緩和するのに有効ですが、繰り返し使用することは避けるべきです。
・超音波
超音波:高周波の音波を照射することで、組織の深部まで温め、血行を促進し、炎症を軽減します。
・電気刺激法
経皮的電気神経刺激:経皮的電気神経刺激を用いて、痛みを軽減し、筋肉の緊張を緩和します。
・温灸
温熱刺激:お灸を使用して経穴に温熱刺激を与え、血行を促進し、筋肉の緊張を緩和します。
・痛みの緩和
エンドルフィンの分泌:鍼刺激により、体内で自然の鎮痛剤であるエンドルフィンが分泌され、痛みを軽減します。
血行促進:鍼刺激により局所の血流が改善され、酸素や栄養素が供給されやすくなり、炎症や痛みが緩和されます。
・炎症の軽減
抗炎症作用:鍼刺激によって炎症性サイトカインの分泌が抑制され、炎症反応が軽減されます。
組織の修復:血行促進により、損傷した組織の修復が促進されます。
・筋肉の緊張緩和
筋肉の弛緩:鍼刺激により筋肉の緊張が緩和され、痛みが軽減されます。
筋肉の柔軟性向上:筋肉の緊張が緩和されることで、柔軟性が向上し、動きがスムーズになります。
・神経伝達の調整
神経伝達物質のバランス調整:鍼刺激により、神経伝達物質の分泌が調整され、痛みの信号が抑制されます。
自律神経の調整:鍼灸により自律神経が調整され、体全体のバランスが整えられます。
ひじの内側から手まで走る筋肉が7種類あります。
7種類の中からどの筋肉がかたくなり、上腕骨内側上顆にストレスをかけているのか判断する必要があります。
鍼灸をおこなう前には、かならず手の指と肘のテストを行います。
原因の筋肉がわかり次第、筋肉の緊張を徹底的にゆるめる鍼灸施術をおこないます。
ひじに炎症がつよく出ているケースは鍼と平行して、アイスノンによる冷却もおこないます。早期の回復を促します。
上腕骨内側上顆炎は原因がはっきりしているため、外側上顆炎よりも回復しやすい傾向にあります。
肘のお辛い症状でおなやみの方は、当院の鍼灸をおすすめ致します。
50代男性
1年前から
ゴルフのやりすぎ、週3練習とラウンドしていた。
ステロイド注射を3回やったが、痛みは変わらず。
3回目以降のステロイド注射は靭帯が弱くなるため、医師から止められた。
鍼灸も何回か試したが、改善せず。
とくになし
上腕骨外側上顆炎のサイトでみて
ゴルフ肘の原因筋の見つけ方
以下のポイントを施術していきます。
ゴルフ肘によく使われるツボをご紹介します。
曲池の名前の由来は、肘を曲げてできるくぼみです。
曲池は、自律神経の調子を整えて免疫力を高めてくれる効果があります。他にも消化器系の働きを良くしてくれたり、首や肩こりを和らげてくれたり、手首の腱鞘炎を和らげたりします。
曲池は、手の平を上向きにしてひじを内側に曲げてできるシワの端にあります。ツボを押すタイミングは、体も心もリラックスできる入浴後がオススメです。
手三里は、肩こりや寝違えなどの首肩の筋肉の痛み、腕や手の痺れや痛み、だるさなどの神経痛に効果を発揮するツボです。
他にも、のぼせや顔面神経麻痺、顔面の炎症や感染、痛み、歯の痛み、目の充血にも効果的です。
手三里は、肘を曲げた時にできる腕の外側のしわから指3本分下にあります。反対の手を使って、腕を包み込むようにして押しましょう。
合谷は緊張した筋肉を柔らかくするのに役立つとされているツボです。肩こりや腰痛、手のしびれや痛みなどに効果的です。他にも、高血圧、花粉症などに使われることもあります。
親指と人差し指の骨が交わるところから、少し人差し指寄りにあるへこんだところです。 左右両方を刺激すればより効果が期待できるでしょう。
この方の場合、総指伸筋のコリが一番の原因でしたが、ストレッチのやりすぎも慢性化した一因でした。
痛みが感じる時期のストレッチは筋肉の状態を悪化させます。
この負のサイクルに入っていました。
私からアドバイスは2点
3ヶ月13回の鍼灸で、肘の痛みはゼロになりました。