網膜静脈閉塞症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 2月 1日

更新日:2023年 9月18日

本日は網膜静脈閉塞症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 網膜静脈閉塞症とは
  • 網膜静脈閉塞症の原因
  • 網膜静脈閉塞症の症状
  • 網膜静脈閉塞症の改善方法
  • 網膜静脈閉塞症のまとめ
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銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

網膜静脈閉塞症は、網膜静脈が閉塞する病気

網膜静脈閉塞症は、網膜静脈が閉塞する病気です。網膜静脈の閉塞は、視神経の中の根元や網膜の中の動脈と静脈が交わっているところで起こります。

 

網膜静脈閉塞症では、戻ることのできなくなった血行がうっ血し、毛細血管から網膜の中に出て網膜出血を起こします。

 

血行がうっ滞することによって、黄斑の部分がむくんだり、静脈のうっ滞が動脈にまで起こるくらいの状態になり静脈の閉塞が網膜の動脈と静脈の循環に影響が出るようになったりすると、糖尿病網膜症と同じような状態になります。

 

さらに病気が進み、網膜の動脈が詰まると網膜の酸素や栄養が足りなくなり、新生血管ができます。新生血管ができると、硝子体が新生血管や網膜を引っ張り、硝子体出血や網膜剥離につながります。

高血圧や動脈硬化、糖尿病などの病気や喫煙などが関係している

網膜静脈閉塞症を発症する背景には、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの病気や喫煙などが関係していることが多いです。血管自体に炎症が起こることによって発症することもあります。

 

網膜静脈閉塞症を発症する多くの人は、高血圧の人であるとも言われています。 高血圧によって血管がダメージを受けることが網膜静脈閉塞症の発症に関係しているのです。

 

糖尿病は血液の粘性が増す病気であるため、発症に関係していると言われています。

網膜静脈閉塞症は、網膜の静脈が閉塞することで起こる病気です。これにより網膜内の血流が妨げられ、網膜の水腫や出血、新生血管の形成などの問題が生じることがあります。以下に網膜静脈閉塞症の主な原因について説明します。

 

1. 全身的な病気に起因する原因

高血圧: 高血圧はRVOの最も一般的な危険因子の1つです。継続的な高血圧は網膜の血管に損傷を与え、それが静脈の閉塞を引き起こす可能性があります。

糖尿病: 糖尿病を発症している人は、糖尿病でない人に比べてRVOのリスクが高まります。高血糖は網膜の微小血管に損傷をもたらし、それが閉塞の原因となることが考えられています。

高脂血症: 血中のコレステロールやトリグリセリドの高値は、動脈硬化を引き起こし、それが網膜の血流障害につながる可能性があります。

 

2. 眼内の病気や状態に関連する原因

網膜動脈硬化: 網膜の動脈が硬化すると、その部位の静脈が圧迫されて閉塞する可能性が高まります。

網膜炎: 炎症は血管の変化を引き起こし、静脈の閉塞につながる可能性があります。

眼内の血管新生: 糖尿病網膜症や網膜中心静脈閉塞などの他の疾患が原因で、新たな血管が形成されることがあります。これらの新しい血管は非常に脆弱で、閉塞や出血の原因となることがあります。

 

3. その他の全身的な原因

血液の粘性の増加: 一部の血液の病気や脱水状態では、血液が粘性を増して流れにくくなります。これにより、網膜の静脈が閉塞しやすくなる可能性があります。

喫煙: 喫煙は血管に悪影響を及ぼし、網膜の血流障害のリスクを高めます。

年齢: 高齢になると、血管の変性や動脈硬化の進行によりRVOのリスクが高まることが知られています。

 

 

網膜静脈閉塞症の原因は多岐にわたり、全身的な病気や生活習慣、眼内の状態などが関与しています。

症状は、網膜に出血や浮腫が起こること

網膜静脈閉塞症の症状は、網膜に出血や浮腫が起こることです。これは、 網膜の静脈が詰まってしまうことによって現れる症状です。

 

網膜に出血や浮腫が起こることによって、突然視力が低下したり、見えない部分ができたりする症状も現れます。

 

特に黄斑は視力の中心部分です。そのため、黄斑の部分に出血や浮腫が現れると、視界がかすんだり、黒く見えたり、見え方に歪みが起きたりします。

 

網膜静脈閉塞症の症状は、どの静脈が詰まるかによっても変わります。視力の中心部分が詰まっていない場合は気が付かないこともあります。しかし、視力の中心部分である黄斑が詰まっている場合、早い段階で自覚症状が現れるのです。

網膜静脈閉塞症は、網膜の血流が妨げられることによって起こる病気です。以下に網膜静脈閉塞症の主な症状について説明します。

 

1. 視力低下

網膜静脈閉塞症の最も一般的な症状は、急激な視力低下です。一部の人々は、突然の「カーテンが下りる」ような感覚を経験することがあります。このような視力の変化は、閉塞が生じている網膜の部位によって異なることがあります。

 

2. 視野欠損

一部では、視野の一部が見えなくなる症状を経験することがあります。特に、閉塞が網膜の周辺部で生じた場合、中心的な視力は保たれるものの、視野の一部が欠けることがある。

 

3. 点滅する光(閃輝)

一部では、閃輝と呼ばれる点滅する光の症状を報告することがあります。これは、網膜の神経細胞が刺激されることによって生じる現象です。

 

4. 網膜出血

網膜内の血流障害は、網膜の出血を引き起こすことがあります。眼底を調べると、出血や血塊を明確に確認することができます。

 

5. 網膜水腫

閉塞された静脈の周りの網膜領域は、しばしば水腫を起こします。網膜水腫は、光が網膜を通過するのを難しくし、視力低下の原因となります。

 

6. 痛みの欠如

RVO自体は痛みを伴わないのが一般的です。しかし、RVOに関連した合併症、例えば網膜新生血管の出血や網膜剥離などが生じた場合、それに伴う痛みや不快感を感じることがあります。

 

7. 浮遊物(フローター)

新しい出血や血塊が形成されると、視野内に小さな影や糸のような形のフローターを認識することがあります。

 

網膜静脈閉塞症の症状は、閉塞の程度や位置、関連する合併症の有無によって異なります。視力低下や視野欠損などの症状を経験した場合、すぐに病院に行くことが推奨されています。

網膜静脈閉塞症の主な改善方法は、薬

網膜静脈閉塞症の主な改善方法は、薬です。改善するためには、血栓を溶解するための薬や網膜の循環を改善させるための薬を使います。

 

完全に静脈が閉塞している場合は閉塞部分を開くことは難しいです。しかし、まだ完全に閉塞していない場合は、改善を行うことで効果が期待できます。

 

他にも、レーザー光凝固術などを行なって改善に取り組むこともあります。レーザー光凝固術は、新生血管ができたり出血が起こったりすることを防ぐことを目的に行う方法です。

 

場合によっては、改善のために硝子体手術を行うこともあります。

網膜静脈閉塞症は、網膜の静脈が閉塞することで発生する眼の病気で視力の低下や視野の変化を引き起こすことがあります。以下に網膜静脈閉塞症の主な改善法について説明します。

 

1. 視覚障害に対する対処

網膜の浮腫の改善: 網膜静脈閉塞症は、網膜における浮腫を引き起こすことが多いです。この浮腫の改善のためには、アンチVEGF薬(例:ルセンティス、アイリアなど)やステロイド薬(例:オザーデックス)の眼内注射が行われます。これらの薬は、網膜の浮腫を減少させ、視力の改善を目指します。

 

2. 光凝固法

散在性レーザー光凝固: 網膜の新生血管の発生や網膜浮腫の改善のために、レーザーが適応される場合があります。レーザーは、網膜の異常な血管を閉塞させ、水腫や出血を防ぐ助けとなります。

 

3. 静脈鞘切開術

一部では、閉塞した静脈の解放を試みる手術が推奨されることがあります。これは、特に分枝静脈閉塞症の場合において有効とされることが多いです。

 

4. 抗血栓薬

血栓の形成を予防または解消するために、抗血栓薬の使用が考慮されることがあります。

 

5. 網膜剥離の改善

網膜静脈閉塞症の合併症として網膜剥離が生じた場合、手術が必要となることがあります。

 

6. 管理とフォローアップ

RVOの改善には、症状や病気の進行に応じて、定期的なフォローアップが必要となります。

 

7. 全般的な健康管理

網膜静脈閉塞症は、高血圧、糖尿病、高脂血症などの全身的な病気と関連があることが多いです。そのため、これらの状態の適切な管理は、RVOの予防および改善に非常に重要です。

 

網膜静脈閉塞症の改善法は、症状や病気の進行度によって異なります。最適な方法を選択するためには、専門的な眼科医にみてもらうことが大事です。

網膜静脈閉塞症の改善において、薬はその症状や合併症の管理と進行を遅らせるための重要な手段となります。以下に、RVOの改善で使用される主な薬とその目的・効果について詳しく解説します。

 

1. アンチVEGF薬

目的・効果: VEGF(血管内皮成長因子)は、新しい血管の成長を促進する物質であり、RVOを発症している場合の網膜において異常に分泌されることがあります。これによって網膜の浮腫や新生血管が形成されるリスクが高まります。

ルセンティス (Ranibizumab): 網膜の浮腫を減少させる効果があり、眼内注射で使用されます。

 

アイリア (Aflibercept): 網膜の浮腫や新生血管の形成を抑制し、視力の改善を目指すために使用される眼内注射薬です。

 

2. ステロイド製剤

目的・効果: 炎症や網膜の浮腫を抑制し、視力の低下を予防または改善する目的で使用されます。

 

オザーデックス (Dexamethasone intravitreal implant): ステロイド薬を含むインプラントで、眼内に挿入されることで数ヶ月にわたり徐々に薬を放出します。網膜の浮腫の改善に効果的です。

 

トリアムシノロン: これも網膜の浮腫の改善に使用される眼内注射薬ですが、副作用のリスクがあるため、使用する際は注意が必要です。

 

3. 抗血栓薬

目的・効果: 血栓の形成を予防または解消することを目的としています。血流の改善を通じて、症状を緩和することが期待されます。

 

アスピリン: 軽度から中等度の場合に対して、血液をサラサラにする効果をもつ薬として処方されることがあります。

これらの薬は、網膜静脈閉塞症の進行度や症状、合併症の有無に応じて選択され、改善の戦略は個別に最適化されます。また、薬の選択や使用法は専門的な知識が必要であり、眼科医の指示に従うことが非常に重要です。

病気の状態をきちんとコントロールすることが非常に大事

網膜静脈閉塞症を発症する背景に、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの病気が関係していることが非常に多いです。網膜静脈閉塞症を発症したことがきっかけで、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの病気がわかることもあります。

 

そのため、高血圧や動脈硬化や糖尿病を発症している場合は、網膜静脈閉塞症を防ぐためにも、病気の状態をきちんとコントロールすることが非常に大事になります。

 

網膜静脈閉塞症を発症している場合も病気の状態をきちんとコントロールすることが改善を行う上で非常に重要になります。

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