酒さ様皮膚炎の鍼灸【原因・定義・症状】

☆本記事の内容

• 酒さ様皮膚炎とは
• 酒さ様皮膚炎の原因
• 酒さ様皮膚炎の症状
• 酒さ様皮膚炎の改善方法
• 酒さ様皮膚炎のまとめ

目次

• 酒さ様皮膚炎は、長い間顔にステロイドを塗ることの副作用
• 酒さ様皮膚炎の原因は、ステロイド軟膏を長い期間使うこと
• 酒さ様皮膚炎の症状は、かゆみや灼熱感のある赤みや丘疹
• ステロイド外用剤やタクロリムス軟膏をやめることが一番大事
• きちんとスキンケアを行うことも大事
• 酒さ様皮膚炎に効果的なツボ
• 酒さ様皮膚炎の改善例

酒さ様皮膚炎は、長い期間、顔にステロイドを塗ることで起こる副作用とされています。酒さ様皮膚炎では、顔のびまん性紅斑やニキビ様のぶつぶつなどの酒さに似ている症状が現れます。

酒さ様皮膚炎は一般的に、酒さとは関係のない病気であると言われています。

酒さ様皮膚炎は、ステロイドを塗ることをやめると、症状が一時的に悪くなり、改善します。

酒さ様皮膚炎は、一部の人々に見られる慢性的な皮膚状態であり、顔の中心部に特に影響が出ます。この症状は、血管の拡張や皮脂の過剰な産生によって引き起こされる慢性炎症の結果として現れます。以下では、酒さ様皮膚炎の主な原因について詳しく説明します。

血管の拡張: 酒さ様皮膚炎の特徴的な症状である顔の紅潮は、血管の拡張によるものです。この拡張は、血管の壁の制御がうまくいかないために起こります。血管が拡張することで、顔の皮膚が赤くなり、発赤した状態が継続します。

皮脂の過剰な産生: 酒さ様皮膚炎では、皮脂腺からの過剰な皮脂の産生がみられます。これは、顔の皮膚の油分のバランスが乱れているために起こります。皮脂の過剰な産生は、炎症を引き起こし、さらに顔の腫れや赤みを増す可能性があります。

炎症反応: 酒さ様皮膚炎は、炎症反応が慢性的に活性化されることによって引き起こされます。この炎症反応は、免疫系の過剰な反応や細菌感染によって促進される可能性があります。炎症が継続することで、顔の皮膚は敏感になり、発赤やかゆみが増します。

血管の敏感性: 酒さ様皮膚炎の発症には、血管の敏感性の増加も関与しています。敏感な血管は、外部刺激や内部の要因によって容易に拡張され、発赤や痛みを引き起こす傾向があります。

遺伝的要因: 酒さ様皮膚炎は、遺伝的な要因も関与している可能性があります。家族歴がある人々は、この症状を発展させるリスクが高いと考えられています。

外部刺激: 外部からの刺激も酒さ様皮膚炎の原因となります。例えば、強い紫外線、寒冷な気候、化粧品やスキンケア製品の成分、アルコール、香料、ストレスなどが挙げられます。これらの刺激は、炎症を促進し、症状を悪化させる可能性があります。

これらが酒さ様皮膚炎の主な原因ですが、個人によってその感受性や症状の重症度は異なる場合があります。

酒さ様皮膚炎は、慢性的な皮膚状態であり、一部の人々に見られます。この症状は、顔の中心部に特に影響を及ぼします。以下では、酒さ様皮膚炎の主な症状について詳しく説明します。

顔の紅潮: 酒さ様皮膚炎の特徴的な症状の一つは、顔の中心部の紅潮です。顔が常に赤くなり、特に頬や鼻の周辺が影響を受けることがよくあります。この紅潮は、血管の拡張や炎症反応によるものであり、患者さんには恥ずかしさや不安を引き起こすことがあります。

皮膚の腫れ: 酒さ様皮膚炎では、顔の皮膚が腫れることがあります。特に鼻の周辺や頬の部分で腫れが目立つことがあります。この腫れは、炎症反応や組織の浮腫によって引き起こされます。腫れがあるため、顔の形状が変わったり、不自然に見えることがあります。

発赤と血管の可視化: 酒さ様皮膚炎では、顔の皮膚が常に赤くなります。この発赤は、血管の拡張によるものであり、顔の表面に赤い斑点や血管のパターンが現れることがあります。これにより、顔の皮膚の状態にコンプレックスを抱くことがあります。

かゆみと痛み: 酒さ様皮膚炎では、かゆみや痛みを経験することがあります。顔の皮膚が敏感になっているため、かゆみや痛みを感じやすくなります。これにより、掻きむしったり触れたりすることでさらに症状が悪化する可能性があります。

乾燥と皮脂の過剰: 酒さ様皮膚炎では、顔の皮膚が乾燥しやすく、同時に皮脂の過剰な産生も見られます。これにより、皮膚のバリア機能が低下し、炎症が進行する可能性があります。また、皮脂の過剰な産生により、顔の脂っぽさやテカリが増すこともあります。

網膜血管の拡張: 重度の酒さ様皮膚炎の場合、網膜の血管にも影響を及ぼすことがあります。網膜血管の拡張により、視覚に関連する問題が生じる可能性があります。視力の変化や目の疲れ、光に敏感になるなどの症状が見られることがあります。

これらが酒さ様皮膚炎の主な症状ですが、個人によってその重症度や範囲は異なる場合があります。

酒さ様皮膚炎を改善するためには、ステロイド外用剤やタクロリムス軟膏をやめることが一番大事です。多くの場合は、原因となる薬とやめると、一過性に症状が悪くなり、その後、3か月から半年ほどかけて改善していきます。

どのくらいの期間症状が悪くなるかということや、どの程度症状が悪くなるかということについては、非常に大きな個人差があります。

また、改善にかかる期間も人によって違います。

酒さ様皮膚炎の改善方法は、症状の重症度や個人の状況に応じて異なります。以下では、酒さ様皮膚炎の改善方法の一般的なアプローチについて詳しく説明します。

トリガーの回避: 酒さ様皮膚炎の改善には、症状を悪化させる可能性のあるトリガーを避けることが重要です。例えば、紫外線から皮膚を保護するために帽子や日焼け止めを使用し、寒冷な気候では適切な保湿を行います。また、刺激的な化粧品やスキンケア製品を避け、アルコールや香料を含まない製品を選ぶことも助けになります。

スキンケア: 酒さ様皮膚炎のスキンケアは、刺激の少ない製品を使用することが重要です。洗顔には、低刺激性で非刺激的な洗顔料を選び、温かい水で優しく洗います。保湿剤も重要であり、敏感肌に適した保湿剤を使用して、皮膚の水分を保ちます。ただし、個々の患者さんに合わせたスキンケアプランを確立するためには、皮膚科医の指導を受けることが重要です。

抗炎症薬: 酒さ様皮膚炎の炎症を抑えるために、抗炎症薬が処方されることがあります。トピカルステロイドは、炎症を軽減する効果がありますが、長期使用は避けるべきです。抗生物質のクリームは、皮膚の細菌感染を防ぐのに役立ちます。ただし、これらの薬物は医師の指示に従って正しく使用する必要があります。

光線法: 重度の酒さ様皮膚炎の場合、光線法が考慮されることがあります。この方法では、特定の波長の光線を使用して炎症を軽減することを目指します。

抗生物質の内服: 重度の酒さ様皮膚炎に伴う細菌感染がある場合、抗生物質の内服が必要な場合があります。抗生物質は、細菌の繁殖を抑えることで症状の改善に寄与します。ただし、内服薬は医師の指示に従って正しく使用する必要があります。

免疫抑制剤: 重度の酒さ様皮膚炎に対しては、免疫抑制剤が考慮されることがあります。これらの薬物は免疫系の過剰反応を抑制し、炎症を軽減します。ただし、免疫抑制剤は重篤な副作用を引き起こす可能性があるため、専門医の指導の下で使用する必要があります。

酒さ様皮膚炎の改善には個別のアプローチが必要であり、皮膚科医の指導を受けることが重要です。

また、ライフスタイルの改善やストレス管理も重要な要素となります。ストレスは酒さ様皮膚炎の症状を悪化させる要因の一つです。ストレスを適切に管理することで、症状の軽減に寄与することがあります。リラクゼーション法や瞑想、ヨガ、深呼吸などのストレス軽減テクニックを取り入れることで、心身のリラックスを促進し、炎症反応を緩和することができます。

さらに、酒さ様皮膚炎の改善には、食事管理も重要な要素です。特定の食品が症状を悪化させる可能性があるため、個々では自身の体に合った食事を選ぶ必要があります。一般的に、刺激性の強い食品やアルコール、辛い食品、加工食品、カフェインなどは避けるべきです。代わりに、バランスの取れた食事を摂ることが大切です。

継続的なフォローアップ: 酒さ様皮膚炎の改善は継続的なフォローアップが必要です。皮膚科医に定期的に相談を受けることで、改善の効果を評価し、必要に応じて計画を調整することができます。また、改善法やスキンケアの効果や副作用についての情報を医師と共有し、適切なアドバイスやガイダンスを受けることが重要です。

酒さ様皮膚炎の改善方法は個別の状況に応じて異なります。改善方法は症状の重症度、炎症の程度、身体的な特徴、アレルギーの有無などを考慮して決定されるべきです。

酒さ様皮膚炎では、ステロイド外用薬が必要となる皮膚の状態を改善するためにきちんとスキンケアを行うことも大事です。スキンケアは、皮膚を清潔に保ち、症状を悪くしないことを心がけて行いましょう。

スキンケアを行う上で、主に大事なことは紫外線対策や保湿を行うことです。スキンケアだけではなく、規則正しい生活を送ったりバランスのとれた食事を心がけたりすることも改善のために重要です。

・肩髎

・承山

・三陰交

肩髎は、皮膚に現れた問題に効果的です。湿疹やかゆみ、便秘、五十肩に効果を発揮するツボなのです。そのため、皮膚に現れる炎症である酒さ様皮膚炎にも効果が期待できます。

他にも、肩の関節痛や上腕の神経痛、リウマチなどにも効果的であると言われています。

承山は、余分な水分を外に出す働きがあります。酒さ様皮膚炎では、かゆみや灼熱感のある赤みや丘疹が現れます。

余分な水分を外に出す効果から灼熱感のある赤みの症状に対して役に立つと考えられます。

三陰交は、女性特有の症状に効果を発揮することで有名なツボです。 生理痛や生理不順、更年期障害などによく使われています。

それだけではなく、便秘や下痢、蕁麻疹や湿疹などの改善にも使われています。そのため、酒さ様皮膚炎にも効果が期待できます。

肩髎の場所は、腕を水平に上げたとき、肩関節に現れる2つのくぼみの中で、後ろにできるくぼみです。

押すときは、肩関節にあるツボのため押す側と反対側の指を使って押します。押すだけではなく、押したまま痛みのある肩の腕を動かすことでも刺激できます。

承山の場所は、ふくらはぎの真ん中の線の上で、膝の裏とくるぶしの間です。

押すときは、両手を使って押します。貼るタイプの鍼や磁石を承山に貼ることもおすすめです。

足のむくみに対しては、立ち仕事の時などに貼るタイプの鍼や磁石を張っておくことで予防の意味でも役に立ちます。

三陰交の場所は、足の内くるぶしから指4本分上に上がったところです。脛の骨の際にあります。

押すことも良いですが、お灸で温める方法もおすすめです。お風呂に入って温まりながら押すことも良いでしょう。